カードローンの限度額はどう決まる?初回限度額の目安から限度額審査の口コミまで徹底解説
カードローンの利用を検討している方、利用中のカードローンの限度額を変更したい方はぜひご覧ください。
カードローンの限度額はどう決まる?
カードローン会社 | 限度額 |
---|---|
アコム | 800万円 |
アイフル | 800万円 |
プロミス | 500万円 |
三井住友銀行カードローン | 800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) | 500万円 |
みずほ銀行カードローン | 800万円 |
審査によって各個人の契約限度額(利用可能額)が決まる
契約限度額(利用可能額)は、カードローンの限度額の範囲内で、申込者の返済能力や他者借入などを鑑みて総合的に決定されます。
利用可能額を決めるときには申込者の希望が反映されますが、常に希望通りの金額で契約できるとは限りません。
実際に全国銀行協会の報告によりますと、銀行カードローンで「希望する金額で借り入れられなかったことがある」方は14.6%、「借入できなかったことがある」方は7.7%となっています。
銀行カードローン利用者の審査結果 | 割合 |
---|---|
希望よりも高額で借り入れられたことがある | 31.7% |
希望する金額で借り入れられたことがある | 60.1% |
希望する金額で借り入れられなかったことがある | 14.6% |
借入できなかったこと(審査で非便されたこと)がある | 7.7% |
また、金融庁の委託調査によりますと、貸金業者で最近3年以内に「希望通りの金額で借入れができないことがあった」方は15.2%、「借入れができなかった」方は23.7%です。
消費者金融などの貸金業者のローンも、銀行カードローンと同様、常に希望通りの限度額が提示されるわけではないことが分かります。
貸金業者ローン利用者の審査結果 | 割合 |
---|---|
すべて希望通りの金額で借入できた | 61.1% |
希望通りの金額で借入できなかったことがある | 15.2% |
借入できなかった | 23.7% |
そのため、審査結果によって利用限度額は変わるので、必ずしも希望の金額を借りられるわけではないことを覚えておきましょう。
なお、カードローンの審査基準や審査通過のコツについて詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
貸金業者の場合は総量規制も限度額に影響を与える
専門家からのコメント
総量規制とは、収入や借入状況によって、借入額を返済期間内に無理なく完済できる額に設定することにより、消費者の過度な借り入れを避けるための大切な規制です。
複数の賃金業者から借りていたとしても、借りられる総額は利用者1人あたり年収の3分の1以下と決められています。
上限を超える額を貸してくれる賃金業者は、財務省や都道府県に登録していない可能性があり信用できません。利用前には必ず確認しましょう。
なお、住宅ローンや自動車ローンは総量規制の対象外です。
カードローンの初回限度額の目安は?
返済可能だと思われる金額よりも低めになることが一般的
一般的に、初回の審査では低めの金額が設定されることが多いです。これは、契約直後は取引履歴がなく、契約者が本当にきちんと返済してくれる人なのかどうかが分からないためです。
また、同程度の収入の方が同じローンに申し込んでも、初回に提示される金額は異なる場合があります。下記の口コミでは、同じ「年収400~600万円未満」でも、借入金額は「10万円以下」と「100〜300万円未満」で大きく差が開いていますね。
二人ともアイフルに申し込み、大まかな年収や年代、性別、職業などのスペックもすべて同じです。
しかし、借入れた金額には大きな差が生じていますね。希望した金額、他社借入の状況、年齢など、さまざまな要素を総合的に鑑みて、限度額審査はおこなわれています。
カードローンの利用可能額を引き上げる・引き下げることは可能
カードローンの初回審査で決まった限度額が、いつまでも適用されるわけではありません。
利用実績や返済実績、契約者のニーズに応じて、利用できる金額が増えたり減ったりすることがあります。借入可能額を増やしたいときと減らしたいときにすべきことについて見ていきましょう。
利用可能額の引き上げには審査が必要
利用限度額を増やしたいときは、ローン会社に増額審査を申し込みます。増額審査に通れば、借入できる金額の引き上げが可能になります。
ローン会社によっては、きちんと返済し続けている方を対象に増額案内を送ることがあります。
ただし、増額案内が届くことと増額審査に通過することとは別問題です。そのため、増額案内を受け取ってから増額審査に申し込んでも、審査落ちする可能性は充分にあります。
専門家からのコメント
借入額を増やしたい場合、複数のローン会社で申し込むよりも、1社で利用限度額を増やす方が管理しやすく便利ですね。
しかし、増額を希望しても返済可能か審査され、過去に他社で延滞している人や、転職したての方は審査が通らない可能性があります。
また、せっかく利用限度額が増えても、無駄遣いをしていたら、いずれ返済が滞り信用情報に傷をつけかねません。
普段からクレジットカードの支払いなどにも遅れがなく「この人なら信頼できる=問題ない」と判断される行動を心がけてください。
利用可能額の引き下げは原則として審査不要
利用可能額を減らしたいときは、ローン会社のカスタマーセンターなどに連絡してください。原則として、審査なしで減額が可能になります。
なお、ローン会社によっては、カード利用者のマイページから簡単に利用可能額を減額できることがあります。操作方法が分からないときは、カスタマーセンターに電話をかけて相談してみましょう。
利用可能額いっぱいまで借りたらどうなる?
契約限度額(利用可能額)の上限までお金を借りると、それ以上は追加融資を受けることができなくなってしまいます。
そのため、一時的にカードローンが使えない状態になります。
ローン用のカードをATMに挿入しても「借入」の操作ができないときは、一度、残高照会などを活用して利用可能額がいくら残っているのか確認してみましょう。
繰り返し借りられるのがカードローン!返済すれば再び利用可能
カードローンは、借入と返済を繰り返せる点が魅力のローン商品です。
利用可能額の上限までお金を借りて一時的に使用できなくなったとしても、返済して利用可能額に余裕が出れば、また追加融資を受けることができます。
本当に必要なときにお金を借りることができるように、借入枠の上限まで使い切らないように心がけましょう。
【口コミ】限度額審査の実状を徹底調査!増額案内が届くって本当?
限度額審査の実情について、実際にカードローンを利用している方の声から見ていきましょう。
まず気になるのは「本当にきちんと借入・返済を続けていれば増額案内が届くのか」という点ではないでしょうか。マネ会に寄せられたカードローン利用者の口コミから、増額案内が届くかどうかについて調べてみました。
最初は限度額は10万だったが数ヶ月後に限度額引き上げの連絡が来て審査をしたら通ったので30万の限度額になった。
上記の方は、アイフルを契約してから数ヶ月後に、増額案内が届いたようです。
初回の増額で限度額が10万円から30万円に増えていることからも、初回審査時にはアイフル側で申込者の返済能力に比べてかなり抑えた金額を提示していることが分かります。
金利は借入スタート時は18%(利用限度額10万円)でしたが、遅延なく返済している間に15%(150万円)に下がりました。
(中略)
遅延なく返済を続けていれば金利の引き下げ、利用限度額の引き上げの知らせは半年ぐらい経過するとあるのではないかと思います。
こちらの方は、プロミスから半年ほどで増額案内が届いたようです。初回限度額が10万円だったのに、最終的には150万円まで借りられるようになっていますね。限度額が増えると金利が下がるのもうれしいところです。
次は、希望額よりも高額で契約できることがあるのかについて見ていきます。
借入額は初回50万円 金利は14.29%と自分自身が想像していたより借入が出来ました。希望額については30万円としていたので大幅に+の借入額でした。
こちらの方は住信SBIネット銀行のミスターカードローンに申し込んでいますが、希望した利用可能額よりも20万円も多い額で契約できたようです。
使い過ぎに注意は必要ですが、利用枠が多いと便利にカードローンを利用できるのも事実です。
それに対して、下記の口コミの方は、希望通りの金額を借りられずがっかりしたようです。
所感では200万円程度の借入は可能であろうと見ていたが、結果50万円までという裁定となり、少々肩透かしを食らった様な思いだった。
楽天銀行スーパーローンに申し込んだそうですが、楽天銀行側から提示された金額が希望額よりも大幅に低かったようです。
このような場合は、きちんと返済実績と利用実績を積み重ねて、希望する金額まで利用可能額を増やせるようにしていきましょう。
みんなの限度額はどのくらい?
それでは、カードローンを利用している人は、一般的にどのくらいの限度額を設定されているのでしょうか?
この章では、マネ会に寄せられた口コミを分析して、みんなの借入金額の分布を調べて見ました。借入金額=限度額ではありませんが、最低でも下記の金額以上の限度額が設定されていたと考えてよいでしょう。
限度額 | 割合 |
---|---|
借入金額10万円以下 |
15% |
借入金額10〜50万円未満 | 52% |
借入金額50〜100万円未満 | 18% |
借入金額100〜300万円未満 | 14% |
借入金額300〜500万円未満 | 1% |
一番多いのは、「借入金額10〜50万円未満」の52%。数十万円の少額融資を受ける層が、もっとも人数が多いことになります。
「借入金額300〜500万円未満」の方は、わずか1%と限られた数字です。300万円を貸金業者から借りるためには少なくとも900万円以上の年収が必要になるので、高額融資を受けられる人の数は自然と少なくなるのでしょう。
まとめると、「数十万円の融資を受ける人の割合が最も多く、次いで十万円以下の小口融資が続く。とはいえ、15%の方は百万円以上の金額を借りているので、一定数の方は高額融資を受けている」ということになります。
カードローンの限度額まとめ
- カードローン固有の限度額と実際に利用できる契約額は異なる
- 希望した利用可能額と異なる金額で契約することもある
- 利用可能額を引き上げるときには増額審査が必要
- カードローン契約中に利用可能額が増減することがある
専門家からのコメント
カードローン会社が掲げる利用限度額が高額であったり、総量規制が年収の3分の1であると聞くと、かなりまとまった額を借りることができると思われがちですが、実際は希望にそぐわないこともあります。
特に初回は限度額が低いことが多いですが、問題なく返済していれば2回目以降は増える可能性がありますので、信用を上げていくようにしましょう。
限度額が増えると、金利が下がることが多く、利用者のメリットも大きいです。カードローンを上手に使いこなすためにも、まずは計画的な返済をすることが大切ですね。
大学卒業後、旅行会社に就職。現在はキッズ・マネー・ステーション認定講師として、楽しみながらお金について学ぶ親子マネーセミナーを開催。放課後教室やPTA主催のセミナー講師も務める。一方、執筆や大人向けのマネーセミナーでは、日常生活や老後に役立つお金の情報をわかりやすく伝え、子どもとママのためのファイナンシャルプランナーとして活動中。得意分野はキャッシュレス決済(大人向け・子ども向け)、クレジットカード、など。
投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。