カードローンは連続申込みしても大丈夫?申込みブラックになった場合の対処法も紹介!

カードローンは連続申込みしても大丈夫?申込みブラックになった場合の対処法も紹介!

カードローンは、いつでもどこでもお金を借りることのできる便利な商品ですが、これを利用するためには審査に通る必要があります。

しかし、すでにカードを何枚も持っていたり、多額の借入れをしていたりする場合には、審査に通るのは難しくなります。こうした状態は「ブラック」と呼ばれていますが、それ以外に「申込みブラック」といわれるものがあります。

審査を通過できるか自信がないために、何度も連続申込みを繰り返してしまおうと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この申込情報は信用情報機関に登録され、一定期間記録が残るようになっています。

本記事では、カードローンへ何度も連続して申込みをした場合にどんなことになってしまうのか、どうしたら「申込みブラック」を抜け出せるのかを解説していきます。

カードローンに連続申込みするのはNG

カードローンに申込む方のなかには、審査に自信がなかったり、すでに他社で多額の融資を受けていたりしているなどの理由で、何社も連続した申込みをしている方もいらっしゃいます。

しかし、審査に落ちたからと連続して何件もカードローンの申込みをすると、いわゆる「申込みブラック」と判断されてしまうのです。

そのため、審査担当者からは家計が苦しいのではないかと警戒されたり、申込んでもすぐに審査に落ちてしまったりする可能性が高くなってしまいます。

申込んだ人が気のつかない間に、審査でブラック扱いを受けることになってしまうのです。このような事態は避けたいものです。

専門家からのコメント

生川奈美子
生川 奈美子

「申込みブラック」とは、「申込みブラック」という登録がされているわけではありません。

カードローンに申込みをした際、カードローン会社は信用情報機関に照会します。この照会情報が信用情報機関に記録されることで、申込みをしたということがわかります。

照会記録がたくさんあるということは、複数社で申し込みをしているということで、審査をする際、「返済能力はあるのだろうか?」など、マイナスなイメージをもたれることになるのです。

審査に通ったものも含めて連続申込みは申込みブラックとして認識される

国内には3つの信用情報機関(JICC、CIC、KSC)があり、利用者の利用状況、信用状況が逐一登録され、加盟している金融機関はそれらの登録された情報(信用情報)を審査に使っています。

なお、消費者金融が主に加盟しているのがJICC(日本信用情報機構)、クレジットカード会社が主に加盟しているのがCIC(CREDIT INFOMATION CENTER)、銀行などが主に加盟しているのがKSC(全国銀行信用情報センター)です。

カードローンの申込みの情報もそれらの信用情報機関に登録されており、別のカードに申込んだ場合にも、会社は信用情報を見るため、これまでの申込状況がわかってしまうことになります。

信用情報機関の情報には審査に落ちた記録はありませんが、連続して申込んでいる事実はつかむことはできます。

それによって、申込者の金銭面や返済能力が苦しくなっていると予想することができるため、審査では信用に問題があると判断される可能性が高いといえるのです。

信用情報機関の個人信用情報で、何度も返済遅れがあったり、長期延滞や金融事故になったりしていることはブラック情報といわれています。

しかし、それとは別に、短期間の間に何度も申込みをしている方も「申込みブラック」という審査に落ちる要素を作り出してしまっているのです。

申込みの情報はクレジットカード審査でも共有される

この申込み時に登録される信用情報は、カードローンだけでなく、クレジットカード会社の審査にも影響が出る可能性があります。現在の信用情報機関は、JICC、CIC、KSCと3つの機関があります。

3機関の情報は共有されており、JICCとCICは「貸金業法(カードローン会社などに適用される法律)」「割賦販売法(クレジットカード会社などに適用される法律)」に基づく事業者や銀行およびその関連の業者が加盟可能になっています。そのため、カードローンの申込情報はクレジットカード会社でも認識されることになります。

したがって、カードローンでの延滞情報などはクレジットカードの申込みにおいても、審査に影響を与え、逆にクレジットカードの延滞情報などはカードローンの申込みにおいて影響を受けることになります。

連続申込みによる申込みブラックを避けるための対処法

カードローン審査に連続して複数社に申込むことで申込みブラックになるのを避けるための対処方法には、次のようなものがあります。

申込みブラックを避けるための対処法
  • 6ヶ月以上期間を空けて申込む
  • 信用情報の開示請求をする
  • 申込む会社を絞るためにシミュレーションを活用する

基本的には複数社に連続して申し込まなければよいのですが、多くのお金が必要なときには対処方法を考えておく必要があります。とくに審査が不安な方、複数のカードローンのなかからどれに申込みをおこなうか悩んでいる方は、極力複数社への申込みは避けて、1社の申込みにかけたほうがよいといえます。

同じ100万円を借りるにしても3社に金額を分けて申込むよりは、1社でまとめて100万円を申し込んだほうが審査に与える印象は大きく違うのです。

他社への申込みをおこなっていない状態で、信用情報に遅れがなく、一定の収入があれば、多少社会属性面で自信がなくても比較的審査は通りやすいと考えられます。

6ヶ月以上期間を空けて申込む

「審査に申込んだ」という情報は、審査の可否を問わず、信用情報機関では規定で6ヶ月間は登録された状態になります。つまり、6ヶ月の間に2回以上申込みをおこなうというのは、その人の信用情報には一時的に申込みに関する情報が2個登録された状態となっているのです。

とくに、1ヶ月と短い期間に何社も申込んでいると、家計状況が悪くなってお金が足らなくなっていると審査担当者に判断される可能性が高いといえます。

以上の理由により、短期間で複数社に申込むことはおすすめできません。

申込みブラックと判断する基準はカードローン各社で異なりますが、信用情報機関に申込みに関する情報が登録されている期間中は、申込も慎重におこなう必要があると考えられます。

1度審査に落ちてしまった場合には、基本的に6ヶ月以上期間を空けてから新たに申込むことを心掛けるようにしましょう。その期間中は、極力節約などをして返済に努めることをおすすめします。

信用情報の開示請求をする

自分の信用情報には申込みに関する情報が登録されているのか、そのほかにどんな情報が登録されているのかを確認したい場合には、信用情報機関に情報の開示請求をおこなうのがおすすめです。

申込みに関する情報登録がいつおこなわれているのかわかれば、いつになれば安心してカードローンの申込みをできるのかがわかります。また、そのほかに、借入金額がどれくらいに登録されているのか、延滞などの情報登録がおこなわれていないかなどを確認しておけば、自信を持って申込みをできます。

ただし、開示を受けるには、1社で500円から1,000円の手数料が発生します。また、カードローンやクレジットカードの利用状況によっては、3つの信用情報機関(JICC、CIC、KSC)それぞれに請求をおこなう必要がある可能性があります。

なお、銀行カードローンや銀行からの借入れがなければ、JICC、CICの2社でよいでしょう。

専門家からのコメント

生川奈美子
生川 奈美子

自分の情報を開示することにデメリットはありません。

しいていえば、費用がかかることと、開示請求に多少の手間がかかることくらいでしょうか。情報開示請求をしたら審査が不利になるのではないかと心配される方もいらっしゃいますが、審査には影響はありません。

自分の信用情報がどうなっているのか、興味がある方は一度開示請求してみてはいかがでしょうか?

申込む会社を絞るためにシミュレーションを活用する

審査をスムーズに通過するためには、一度に複数社に申込むことは避け、候補の中から1~2社に絞る必要があります。複数社に申込むことで申込みブラックになり、審査通過をいっそう難しくしてしまう可能性が高いためです。

このように一定の資金が必要な場合には、何社もいきなり申込むのではなく、各社が提供している審査・返済シミュレーションやお試し機能によってそれぞれの借入可能額を調べるのがおすすめです。

各社のシミュレーション機能お試し機能を活用することで、1社で借りられる金額の目安や返済金額のめどを確認できます。

また、信用情報への影響なしに審査通過できる目安確認や条件比較をおこなうことも可能です。1社で必要な金額を借りられるのであれば、何社も申込む必要はなくなりますよね。

シミュレーションを提供している消費者金融、銀行カードローン各社のなかから、例として以下に、アイフルの「1秒診断」ページと、三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)の「返済シミュレーション」ページをご紹介しましょう。

申込む会社を絞った人の口コミ情報

実際に各社のシミュレーション機能お試し機能を使って申込会社を絞っている人はいるのかしら、と思う方もいるかもしれません。そこで、マネ会に寄せられた口コミ情報のなかで、シミュレーションやお試し機能を利用してカードローンへ申込んだ方の口コミ例を見てみることにしましょう。

まずは、アイフルで「1秒診断」を利用した方の例です。

(30代 / 男性 / 会社員 / 年収200〜400万円未満 / 借入金額10〜50万円未満)

融資を受ける前に1秒診断を利用したのですが、自分の年収や借入状況を入力すると融資可能かだいたい分かるので申し込む前に不安がある人はやったほうがいいと思いますね。

上記の口コミのように、借入れの可否を気軽に確認できることから、申込みへの不安を軽減させている方もいらっしゃいます。

次の口コミは、三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)で返済シミュレーションやお試し診断をおこなった方です。どれくらい借りられるのか、借りたときの返済はどうなるかを確認して、細かな返済計画を立てた上での借入れをおこなっています。

(30代 / 男性 / 会社員 / 年収400〜600万円未満 / 借入金額10〜50万円未満)

バンクイックは返済シミュレーションやお試し診断などを利用することで、
事前に細かな返済計画を立てることができるので利用させてもらいました。

このように、申込む際に審査に自信がない場合には、何社も申込みをするよりは、事前にシミュレーション機能やお試し機能を利用して、どれくらいなら借りることができるのか確認して、自信を持てる1社へ申込むのがおすすめです。

数打てば当たる、と複数社へ連続して申込むことは控えるようにしましょう。

連続申込みで申込みブラックになったときの対処法

何も知らずに何社も申込みをしてしまい、連続した申込みでブラックになってしまった場合には、どうすればよいのでしょうか。その対策について見てみることにします。

基本的には、連続の申込みでブラックになった場合には、新たにカードローンを申込んで融資を受けることはほぼ不可能になります。これは、どのカードローン会社や銀行などに行っても同じです。

そのため、申込みブラックになった場合には6ヶ月間新規の申込みを控え、登録情報の抹消を待つしかありません。苦しいですが、半年間はカードローンの融資をあてにしない計画的な生活を心掛けるようにしてください。

いろいろと節約を工夫したり、親族(家族)などから融通を受けることも必要でしょう。また、カードローンやそれ以外でのお金を工面する方法も以下のようなものがあります。

お金がないときの応急処置
  • 持っているものを売却する
  • 給料の前借りをする
  • 日払いのバイトをする
  • 有担保貸付を検討する
  • 質屋にいく

ブランドものの物品や金券などがあれば、中古品ショップチケットショップなどに持っていけば、買取査定をお願いすることができます。

また、金額的に給料で払える金額であれば、給料の前借り制度を利用するのもいいでしょう。ただし、最近、「給料の前借り」と称して高い手数料をとって資金を融通する業者が現れており、社会問題化しているので注意してください。

また、体力に自信があれば日払いのバイトをすることも可能ですし、事務仕事の得意な方であれば、クラウドサービスの仲介業者からライターなどの仕事を紹介してもらって、副収入を確保する方法もあります。

時間的に余裕があり、自宅などの不動産資産があれば、金融機関の有担保貸付を検討してみる方法もあります。担保物件があれば、銀行などで低金利の借入れをすることが可能です。

また、ブランド品や家にある価値の高いものがある場合には、質屋で一時的にお金を借りることもできます。ただし、質屋の上限金利は年100%を越えており、買い戻しも高くつきますので、おすすめはしません。

これらの方法であれば、6ヶ月も待たずに、比較的早めにお金を工面することができます。また、家族から事情を話して融通してもらうことも検討しましょう。

ただし、知人や友人などからお金を借りるのは避けるべきです。借りたお金を返せなくなったとき、大切な友情にひびが入ってしまうことを考えると、知人・友人からの借金はおすすめしません。

複数のカードローンへの連続申込みは避けるべき

複数のカードローンに短い期間に連続して申込みをすると、申込んだ記録が信用情報機関に登録されるため、「申込みブラック」といわれる状態になります。この「申込みブラック」になると、どこのカードローン審査にも通ることは難しくなってしまうため、極力避けるようにしてください。

このような連続した申込みを避けるためには、カードローン会社の公式サイトにあるお試し機能や返済シミュレーション機能を使って、ある程度どの程度借りられるのかのめどを持ち、自信を持って1社に絞って申込むことが必要です。

また、連続して申込みをしてしまったときには、基本的には6ヶ月間は申込みをしないようにすることが必要です。その間には、カードローンの融資をあてにしない計画的な生活を心掛けるようにしましょう。

専門家からのコメント

生川奈美子
生川 奈美子

カードローンの申込みをする際、いくら借りられるかの心配よりも、いくらなら返せるかを慎重に考えることが大切です。

シミュレーションなどで確認し、無理のない返済計画を立てましょう。審査に通らないということは、借りても返せないと判断されたということだと受け止め、むやみやたらに申込みをすることはやめましょう。

本当に借りないといけないのか?日々の生活を見直して、よく考えてみてください。

国内の生命保険会社に12年勤務後、2003年4月ファイナンシャルプランナーとして独立。2007年に法人化。2006年より「マネーじゅく@三重」として子どもから大人までの金銭教育をサポートする活動も開始。現在は、「わくわくの明日と共に」をモットーに、不安から安心へ変わる、ライフプラン作成や家計相談、相続相談などのコンサルタントとして活動中。また、マネーに関する講師、執筆、監修も行う。2015年度金融知識普及功労者として金融庁・日本銀行から表彰を受ける。

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長く1部上場の消費者金融で経営企画課長をして、カードローン事業にかかわってきました。経営計画の担当が中心でしたが、カードローンのスコアリングシステムなどを担当するリスク管理や審査、回収などをおこなう集中センターの構築にも携わった経験があり、比較的カードローンに関しては詳しいと自負しております。また、子会社のクレジットカード会社に行っていたことがあり、カード事業の方面もいろいろ情報を提供できるかと思います。宜しくお願い致します。

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