カードローンを使ってる人は全体の何%?年代・職業や一人当たりの借入額を徹底解説

カードローンを使ってる人は全体の何%?年代・職業や一人当たりの借入額を徹底解説

あなたの周りで、カードローンを利用している方はいらっしゃるでしょうか? 

通常は、カードローンを利用していることを人に話す機会は少ないので、「どれくらいの人がカードローンを利用しているのか知らない」という方も少なくないのではないでしょうか。

また、利用者は男性が多いのか女性が多いのか、大体どれくらいの額を借りているのか、知りたいところです。

そこで、この記事では、カードローン利用者の割合や属性、一人当たりの借入額など、カードローンの利用者の実態をご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

カードローンを使ってる人の割合を解説!

カードローンの利用者の生の声を、実生活で耳にすることは少ないですよね。そのため、実際にどのくらいの人がカードローンを利用しているのか、知る機会はあまりないかもしれません。

しかし、周囲には秘密でカードローンを利用していても、匿名のアンケートなら正直に回答してくれるという人もいます。ここでは、金融庁の委託調査をもとに、どれだけの人がお金を借りているのかをご紹介します。

お金を借りたことがある人の割合(キャッシングを含む)

それではまず、金融庁委託調査(※)の結果をもとに、お金を借りたことがある利用者がどれくらいの割合でいるのか、見ていきましょう。対象となる年代は、20〜70代です。

合計4,374人のサンプル数のうち、借入れを経験している方の人数は2,390人となり、全体の約60%という割合が得られました。

予想外に多くの人が、お金を借りたことがあるという結果になりました。

ただし、ここでいう借入れとは、「クレジットカード会社のキャッシング・カードローン」、「消費者金融からの借入れ」、「商工ローンからの借入れ」、「手形割引業者からの借入れ」のいずれかの利用経験を指します。

また、「一度でも借入れがある方」の割合なので、現在は借入れがないが過去に利用したことがある、という方も含まれている数字となります。

(※)出典:貸金業利用者に関する調査・研究 <調査結果>


消費者金融などの貸金業者を利用している人の割合

10人に1人がカードローンを利用していることを表す画像

それでは次に、消費者金融などのいわゆる貸金業者の利用者の割合を見ましょう。こちらは、日本貸金業協会の報告にもとづいています。

それによると、約1,083万人=約10人に1人が貸金業者のサービスを利用しています。

こちらは、現在進行形で残高を持っている人の割合です。そのため、先ほどご紹介した、金融庁委託調査による「お金を借りたことがある人の割合」=60.1%よりはかなり少なくなっています。

それにしても、約10%の人が現在進行形で消費者金融などの貸金業者を利用していると思うと、意外と多くの人がカードローンを利用していると感じるのではないでしょうか。

銀行カードローンを利用している人の割合

さらに、銀行カードローンの利用者の割合はどれくらいなのでしょうか?

全国銀行協会の調査(※)によると、銀行カードローンを利用したことがある人は全体の13.7%です。約10人に1人以上の人が、銀行カードローンを利用していることになります。

まとめると、消費者金融にせよ、銀行カードローンにせよ、利用者は全体の1割以上を占めるということになります。

専門家からのコメント

岩上敏秀
岩上 敏秀

カードローンは、急にお金が必要となったときに手軽に借りられる便利さが魅力ですが、借り過ぎて返済に困らないよう注意が必要です。

これから利用しようという方は、次の2点に注意いただくと良いでしょう。

1点めは借りる目的を明確にするということです。決めた目的以外では使わないようにし、借り癖がつかないようにしましょう。

2点めは返済イメージを持っておくということです。無理なく返済できる月々の金額をあらかじめ確認しておき、毎月の返済額がその範囲に収まるかを確認してから借りましょう。

(※)出典:銀行カードローンに関する消費者意識調査 結果報告


カードローンを使ってるのはどんな人?年代・男女比・職業をご紹介

それでは、カードローンの利用者というのは、具体的にはどのような人なのでしょうか? 何歳くらいの人なのか、男性なのか女性なのか、どんな仕事をしているのか、気になりますね。

ということで、この章ではカードローン利用者の年代・男女比・職業についての調査結果を見ていきましょう。

消費者金融などの貸金業者を利用しているのはこんな人

日本貸金業協会の報告(※)をもとに、どんな人が消費者金融などの貸金業者の利用者なのかを見てみましょう。

まず、年齢の分布は下記のとおりです。

貸金業者を利用している方の年齢分布
年代 男性 女性
〜29歳 10.6% 5.4%
30歳〜39歳 12.7% 6.4%
40歳〜49歳 15.8% 9.1%
50歳〜59歳 13.1% 7.7%
60歳〜69歳 7.6% 4.7%
70歳〜 3.7% 3.2%
(※)出典:日本貸金業協会公式「どのような人が貸金業者のサービスを利用しているの?」


中年層を中心として、幅広い年代で利用されていることがわかります。これは、子育て・マイホーム購入など、中年期に色々と物入りであることが関係していると思われます。

また、男女別でみると、男性が63.5%、女性が36.5%と男性の利用者が多くなっています。

また、例えばアイフルでは、利用者の職種の割合が公式サイトで公開されています。

これを見ますと、「社員」64.9%、「パート・アルバイト/契約社員/嘱託」23.6%、「社長」11.5%となっています。

毎月定期的に収入があり、信用もある社員の方だけでなく、パートやアルバイトなどの非正規雇用者の方の割合も2割以上を示していることからは、さまざまな職業・雇用形態の方がカードローンを利用していることがわかります。

(※)出典:アイフル公式「みんなの情報をご紹介します」

銀行カードローンを利用しているのはこんな人

また、銀行カードローンはどのような人が利用者なのでしょうか?全国銀行協会の調査(※)を見てみましょう。

これによると、男性利用者の年齢分布は、20代が7.9%、30代が9.9%、40代が11.6%、50代が9.6%、60代が11.0%です。女性利用者の年齢分布は、20代が7.6%、30代が9.7%、40代が11.4%、50代が9.7%、60代が11.6%という結果になりました。

男性も女性も、40代を中心とした中年層の利用者数が多くなっていますね。

また、性別は、「男性」が約7割、「女性」が約3割となっています。

さらに、利用者の職業分布は63.0%が会社員ですが、パート・アルバイトの方も9.5%を占めていることから、さまざまな職業の方が銀行カードローンを利用しているといえるでしょう。

(※)出典:銀行カードローンに関する消費者意識調査 結果報告


まとめると、消費者金融でも銀行カードローンでも、女性よりも男性の利用者のほうが数が多くなっています。

また、年齢についても、消費者金融でも銀行カードローンでも、40代の利用者が最も多い結果となりました。

しかし、年代・性別・職業のいずれを見ても、さまざまな属性の方がカードローン審査に通過しているといえそうです。

マネ会に口コミを寄せてくれた利用者の年代・年収・職業は?

ここでは、マネ会に寄せられた口コミの属性を分析して、利用者の年代・年収・職業を明らかにしたいと思います。

まず、マネ会の口コミを分析すると、カードローン利用者の年代は下記のようになっています。

カードローン利用者の年代分布を表す画像
初めて借入れた年代 人数 割合
10代 3 0.3%
20代 428 41.7%
30代 380 37.0%
40代 177 17.3%
50代 34 3.3%
60代以上 4 0.4%
総計 1026 100.0%

このように、20代と30代で約8割を占めています

それでは、カードローン利用者の年収はどれくらいなのでしょうか? これも同じデータ元によると、下記のようになっています。

カードローン利用者の年収分布を表す画像
年収 人数 割合
200万円未満 190 18.5%
200~400万円未満 497 48.4%
400~600万円未満 240 23.4%
600~800万円未満 58 5.7%
800~1000万円未満 17 1.7%
1000万円以上 9 0.9%
収入なし 15 1.5%
総計 1026 100.0%

これを見ればお分かりのように、約半数が200~400万円未満となっています。

年収が極端に少ないわけではありませんが、割と低めの方々がカードローン利用者のようです。

また、カードローンの利用者の職業についても、マネ会に寄せられた口コミの属性を分析してみました。

カードローン利用者の職業分布を表す画像
職業 人数 割合
会社員 727 70.9%
フリーター 68 6.6%
派遣社員 62 6.0%
個人事業主・自営業 53 5.2%
主婦 29 2.8%
学生 23 2.2%
公務員 18 1.8%
年金受給者 8 0.8%
会社役員 8 0.8%
その他 30 2.9%
総計 1026 100.0%

その結果としては、7割以上の人が会社員ですが、フリーターや派遣社員といった非正規雇用者の方も1割以上を占めています。

そのほか、主婦や年金受給者、学生など、さまざまな属性の方がカードローンを利用していることが分かる結果となりました。

利用者のみんながお金を借りる理由は?

ここまでは、カードローンを借りた人たちの割合や属性について見てきました。でも、そういう人たちはそもそもどうしてカードローンを利用しようと思ったのでしょうか? お金を借りるに至った理由が知りたいですよね。

ということで、ここでは利用者がお金を借りる理由、つまり使い道について述べていきます。

消費者金融や銀行カードローンでお金を借りる人の資金使途

それでは、またマネ会に口コミを寄せてくれた方々のデータを見てみましょう。口コミの借入理由を分析した結果は、下記のようになりました。

利用使途 人数 割合
生活費 467 45.5%
一時的な利用 284 27.7%
趣味・娯楽 173 16.9%
借り換え 68 6.6%
おまとめ 34 3.3%
総計 1026 100.0%

上記を見ると、「生活費」が45.5%を占めています。

この結果からは、「ちょっと贅沢して生活費の予算から足が出てしまったので、今月は借りよう」といった利用者が多いことが推測されます。

次に多いのが「一時的な利用」の27.7%ですが、これも一時的ということですので深刻なものではなく、大きな買い物をするのにお金が足りなくなったから借りる、というケースが多いでしょう。

さらに、「趣味・娯楽」の16.9%などは、「初期投資などで出費が生じ、その分を借りて分割返済」といった方もいるのではないでしょうか。

このような理由であれば大きな問題はありませんが、ギャンブルの費用をカードローンで借りることは、返済不能に陥りやすいのでおすすめできません。

専門家からのコメント

岩上敏秀
岩上 敏秀

急にお金が必要となった時に一時的な借入をするのにとても便利なカードローンですが、借入が常態化すると金利負担が大きくなり、場合によっては返済ができなくなってしまうことにもなりかねません。

「生活費」や「趣味・娯楽」目的で借りる場合、前に借りた分はできるだけ全額返済してから次の借入れをするようにしましょう。

ギャンブルや遊興費目的の借入れは、気づかないうちに借金が膨らんでいるケースも少なくないようです。節度のある利用を心掛けましょう。

利用者一人当たりの借入額はどのくらい?

これまで、カードローンを利用している人が、何にそのお金を使っているのかについて述べてきました。では、そういった人たちは一体いくらぐらいお金を借りているのでしょうか?

ということで、最後に一人当たりでみるとどれくらいの金額を借りているかについて見ていくことにしましょう。

消費者金融などの貸金業者を利用している人の借入額

それでは、借入額について見ていきます。ここでは、消費者金融などの貸金業者を利用している人について述べます。

日本貸金業協会の報告(※)によると、一人当たりの平均利用件数は「1.5件」となります。大体の方は、1件か2件くらいの借入件数を保有しているようですね。

また、一契約当たりの平均利用金額は「49.7万円」となります。中には多額の借入れをしている人もいるかもしれませんが、平均してみると給料の2~3か月分、といったところではないでしょうか。

もちろん、上記はあくまで平均なので、1社のみを利用している方から複数社を利用している人まで、利用者の借入件数はさまざまです。また、借入金額も1万円程度の少額融資から、1000万円を超える高額融資まで幅があります。

(※)日本貸金業協会公式「日本でどのくらいの人々が貸金業者のサービスを利用しているの?」


銀行カードローンを利用している人の借入額

次に、銀行カードローンの利用者がどれくらい借りているのか見ていきましょう。

銀行カードローン利用者における借入総額の年収比率は、「年収の3分の1以下」が61.1%。消費者金融のカードローンは総量規制の影響を受けるので、借入れは原則として年収の3分の1以下に限られますが、銀行カードローンではその限りではないようです。

また、銀行カードローンを利用している人の借入社数は、1社のみが46.1%。2社が24.1%、3社が13.9%と、借入社数が多くなるほど割合は低くなっていきます。

これは、借入件数が少ないほうがカードローンの審査に通りやすいうえ、利用者も返済管理が楽になりやすいからではないでしょうか。

(※)出典:銀行カードローンに関する消費者意識調査 結果報告


マネ会に口コミを寄せてくれた利用者の借入額は?

ここでまた、マネ会に口コミデータを寄せてくれた利用者のデータを分析して、カードローン利用者の一人当たりの借入額を見てみることにしましょう。

金額 人数 割合
借入金額10万円以下 152 14.8%
借入金額10~50万円未満 523 51.0%
借入金額50~100万円未満 182 17.7%
借入金額100~300万円未満 159 15.5%
借入金額300~500万円未満 8 0.8%
借入金額500~1000万円未満 2 0.2%
総計 1026 100.0%

借入金額は10万~50万円が約半数と圧倒的多数となっています。一方300万円を越えるとぐっと数が減りますので、利用者はこちらも比較的少額で利用していることがうかがえます。

カードローンを使ってる人まとめ

カードローンの利用者について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

「思ったよりも多くの人がカードローンを利用していたり、さまざまな属性の人が審査通過している」と感じた方もいらっしゃることでしょう。少額融資から生活に役立てることが可能なカードローンは、さまざまな年代・職種・年収の方をサポートしてくれる身近な商品です。

この記事のポイントは、以下のとおりです。

まとめ
  • 消費者金融などの貸金業者を利用している人の数は、日本人では約10人に一人
  • 利用者の職業は正社員だけでなく、パート・アルバイトや主婦などさまざま
  • 借入理由はさまざまだが、生活費のためが最も多い
  • 借入額は人それぞれだが、平均すると約50万円

カードローン利用者のなかには、周囲には秘密で借入れている人もいます。そのため、どんな人がカードローンを利用しているのか、なかなか見えづらい部分があります。

しかし、調べていくと10%以上と、それほど少なくない人がカードローンを利用していることが分かりました。そして、その多くが少額を生活費のちょっとした足しにするために利用しています。

なので、カードローンを利用するのは決して特殊なことではありません。ちょっと少額のお金が足りない時には、あまり無理をしないでカードローンの利用を検討してもいいかもしれません。

専門家からのコメント

岩上敏秀
岩上 敏秀

申し込みのタイミングによっては即日融資も可能で、限度額内であれば必要な時に必要な額のお金をいつでも借りられるカードローンは、しっかりした業者を選ぶ限りはとても便利なサービスです。多くの利用者がいるのも納得です。

返済できる金額以上に借り過ぎてしまったり、複数の業者から借りる多重債務に陥ったりという失敗は、カードローンの利用の仕方に問題があることも多いといえます。

カードローンの商品性を正しく理解し、月々無理なく返済できる金額の範囲内で一時的な出費目的に限って利用する、といった自分なりのルールを決めて安全に賢く利用しましょう。

<参考記事>
貸金業利用者に関する調査・研究 <調査結果>
銀行カードローンに関する消費者意識調査 結果報告
日本貸金業協会公式「どのような人が貸金業者のサービスを利用しているの?」
日本貸金業協会公式「日本でどのくらいの人々が貸金業者のサービスを利用しているの?」
アイフル公式「みんなの情報をご紹介します」

いわかみFP事務所(東京都新宿区)代表。金融機関およびコンンサルティング会社での通算30年の勤務を経て2017年に独立。銀行および証券会社での実務経験をふまえて、資産運用相談や金融リテラシー教育を中心に活動中。日本FP協会主催のセミナーや大学での学生向け金融基礎教育講座での講師経験も豊富。資産運用相談では「一人ひとりに適した資産運用アドバイス」を心掛けている。また、自身の経験をふまえた「老人ホームえらびサポート」、「リタイアメント・プランニング相談」も好評を得ている。

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「お得」を愛するFPライターです。大手電機メーカーおよび施設運営会社勤務を経て、2018年よりフリーのライターに。会社勤務時に、ファイナンシャルプランナー(FP)資格取得に取り組み、CFPおよびFP1級を取得。現在は主にローンに関する記事を連載しています。また、英語にも興味があり、10年ほど前よりTOEICの勉強と受験を続けています。模試会などにも参加しており、おかげさまで最高975点まで取得しました。最近はお得な防寒着を販売している「ワークマン」にはまっており、セールのたびにレアな衣類を購入するのが楽しみです。

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