カードローン申し込み時の必要書類は?提出方法やタイミングも解説
カードローンでお金を借りる際には、必ず書類の提出が必要です。急ぎでお金が必要となった際など、いくつかの書類を用意しないといけないと聞くとわずらわしく感じてしまうこともあるかと思います。
面倒でも、書類の提出をしないと審査を受けることができません。もちろんお金を借りることもできません。ですが、事前にどのような書類が必要で、提出するタイミングや提出方法を知っていれば、慌てることなく対処できるでしょう。
こちらの記事では、カードローンの申し込みをする際の必要書類や提出方法などについて詳しく解説していきます。
カードローンの申し込みに必要な「本人確認書類」とは?
カードローンの申し込みをする際にまず必要となるのが、本人確認書類です。本人確認書類とはどのような書類なのでしょうか?以下が本人確認書類の例となります。
- 運転免許証(または運転経歴証明書)
- パスポート
- 健康保険証
- 住民基本台帳カード
- 個人番号カード(マイナンバーカード)
- 在留カード
- 特別永住者証明書
本人確認書類は、申込者が本当に本人なのか確認する書類です。代表的な本人確認書類は運転免許証です。運転経歴証明書とは、年齢などによる運動能力の低下で運転をすることができなくなり、運転免許証を自主返納した方が返納後も持てる証明書です。
運転免許証をお持ちではない方でも、パスポートや健康保険証などの書類を用意すれば大丈夫です。ここでご注意いただきたいのは、写真付きの証明書と写真がない証明書とでは大きな違いがあります。次に、この違いについて詳しく説明していきます。
運転免許証などの顔写真付き証明書の場合
運転免許証やパスポートには顔写真が入っているので、本人を証明する上で充分に役割を果たしてくれます。名前や住所、生年月日も記載されているので運転免許証(運転経歴証明書)かパスポートさえあれば、審査を受けることができると言っても過言ではないでしょう。
要するに、写真付きの証明書を用意することが一番手っ取り早い方法だと言えます。このような証明書をお持ちでない方は健康保険証や住民基本台帳などを用意する必要があります。次は顔写真がない証明書での取り扱いについて解説していきます。
顔写真付きの証明書を持っていない場合
健康保険証など顔写真がない証明書を利用される場合は、本人確認書類として不十分なため、追加での書類を要求されることがほとんどです。追加の書類とは公共料金の領収書や住民票になるのですが、直近のものであることが必須です。
ただし、カードローン会社によって対応はさまざまで、顔写真がない証明書を受け付けない場合もあるようです。ですので申し込みをする前にカードローン会社に確認をするようにしましょう。
本人確認書類に記載の住所と現住所が違う場合
本人確認書類に明記されている住所と、実際に住んでいる住所が違う場合は以下の書類で現住所の証明をする必要があります。
- 公共料金の領収書
- 社会保険料の領収書
- 国税、地方税の領収書
- 納税証明書
公共料金の領収書は電気代やガス、水道料金、NHK、固定電話料金などの領収書です。携帯電話料金の領収書は受け付けられない場合があるようなのでこちらも問い合わせてから申し込むようにしましょう。
カードローンの申し込みに収入証明書類は必要?
収入証明書はある一定以上の借り入れを希望した際に必要となる書類です。収入証明書が必要となる基準は、貸金業法で決められており、カードローン会社ごとで定められているわけではありません。
消費者金融カードローンと銀行系カードローンで大きな違いがあるので以下で詳しく説明していきます。
消費者金融カードローンの場合
消費者金融系と信販系カードローンでは貸金業法が適応されるため、収入証明書の提出条件について下記2つのルールがあります。
- 借入額が50万円を超える場合
- 他社との借入総額が100万円を超えるような場合
上記に該当する場合は、審査の際に必ず収入証明書を提出しないといけません。
他社の借入額にはカードローンだけではなく、クレジットカードのキャッシング枠での利用額も含まれるのでご注意ください。
専門家からのコメント
収入証明書は、貸金業者が利用者の返済能力を確認するために必要な書類です。具体的には、給与明細や源泉徴収票、確定申告書、年金証書といった公的な書類であることが必要とされています。
消費者金融系のカードローンについては、改正貸金業法により「総量規制の規定(総収入の3分の1以上の借入をしようとする人に対して、貸付けを制限する規定)」が新たに導入されたため、利用者の所得状況を厳密に管理したうえで、審査がおこなわれるようになりました。
そのため、一定額以上(1社で50万円以上、または、複数社で100万円以上)の借入申込に対して、収入証明書の提出を義務付けることで、利用者の返済能力を見極める方針の強化がおこなわれるため、収入証明書の提出が必要とされるようになりました。
銀行系カードローンの場合
銀行系のカードローンでは本人確認書類のようにかならず必要というわけではないですが、収入証明書が必要となる限度額の場合は提出しなければなりません。
多くの銀行はホームページに「申込金額が50万円を超える場合は収入証明書が必要」と明記されていますが、ネットバンクや地方銀行などでは明記されていないととも多くあります。
まずは問い合わせてみるといいですが、収入証明書不要の範囲内での借り入れでも審査の途中で必要となるケースがあるようです。
急に提出を要し慌てる前に、カードローンの申し込み時に備えておいてもいいでしょう。
収入証明書類の種類は?
それでは、収入証明書として提出できる書類にはどのようなものがあるのでしょうか?以下に一般的なものをまとめましたのでこちらをご覧ください。
- 源泉徴収票
- 給与明細書(直近2、3ヶ月分)
- 住民税決定通知書
- 住民税課税証明書
- 納税証明書
- 青色申告決算書
- 確定申告書
収入証明書として上記の書類を提出する場合は、すべて直近のものである必要があります。
例えば、源泉徴収票の場合は前年度のものが有効となります。上記のものが用意できない場合でも他の書類で代用できる場合があります。そのような場合はカードローン会社に問い合わせてみましょう。
専門家からのコメント
収入証明書が用意できなくても、カードローンを借りることは可能です。
収入証明書がなくても申込みが出来るカードローンは、「一部の少額の消費者金融系や信販会社系のカードローン」や「銀行系のカードローン」などです。
収入証明書の提出を必要としない理由としては、「貸金業法による規制対象とはならないカードローン(銀行系カードローン)である」や「独自の審査システムを活用している」といったことが考えられます。
収入証明書の提出がある場合に比べると、審査が厳しく通りにくくなるため、収入証明書が準備できるのであれば、準備したうえで申し込みをする方が、審査の通過率は上がる可能性は高くなります。
カードローン必要書類の提出方法は?
必要書類の提出方法は申込方法によって異なります。インターネットから申し込んだ場合、Eメールで書類の写真をアップロードし画像データにして送信します。
電話、FAX、郵送での申し込みはFAXか郵送で書類を送信することになるのですが、郵送には2日程度はかかってしまうので、借り入れができるようになるまでかなり時間を要します。そのため、おすすめの方法はインターネットを利用する方法です。
カードローン会社によって、ホームページに簡単に写真をアップロードできるフォームが用意されています。
すべてのカードローン会社がインターネットでの書類提出を受け入れているわけではありませんが、深夜であっても瞬時に送信されるため、一番時間がかからず手軽な方法です。
スマホアプリで書類提出ができるカードローンも
大手消費者金融のプロミスやアイフル、アコムなどでは専用のアプリを利用して、書類を提出することができます。
店舗や自動契約機に出向くことに抵抗のある方も多いかと思われますが、スマートフォンで契約を完結することができれば、このような問題も解消することができます。パソコンは持っていなくても、スマートフォンを持っているという方は多いでしょう。
また、操作が苦手という方でもアプリ上で書類の写真をとって提出するだけなので利便性や早さの面でもおすすめです。
必要書類提出のタイミングは?
では、いつまでに必要書類を準備すればいいのでしょうか?書類提出のタイミングはカードローン会社によって異なります。下記では、消費者金融系と銀行系のカードローン会社にわけて解説していきます。
消費者金融カードローンの場合
それでは、大手消費者金融のアコムを例に出して解説していきます。申し込みの手順は下記のようになっております。
- 申し込み
- 本人の意思確認と申込内容確認(電話・メール)
- 本人確認書類・収入証明書の提出
- 審査
- 契約
アコムではインターネット・電話・自動契約機・店頭窓口・郵送での申し込みを受付けています。
自動契約機、店頭窓口ではその場で契約まで完了できるため、自動契約機または店頭に出向く際に、必要な書類をそろえておく必要があります。
郵送でも、申込用紙を送る際に同封する必要があるので申込時には必要書類を用意しておきましょう。収入証明書については必要かどうかご自身で分からなくてもあらかじめ用意しておくといいでしょう。
いざ必要となった際にすぐ出せた方が手続きがスムーズです。
インターネットと電話で申し込みをした場合は、本人の意思確認の電話かメールがきてから、必要書類の提出を求められます。
基本的に即日融資を実施しているところが多い消費者金融のカードローンでは、申し込みをしたその日に書類提出を求められるので、申し込みの作業をおこなう際に、必要な書類を用意しておくといいでしょう。
銀行系カードローンの場合
銀行系カードローンでは、大手銀行りそな銀行の申込手順を例に、書類提出のタイミングについて説明していきます。りそな銀行の申込手順は以下の通りです。
- 申し込み
- 仮審査(本人確認の電話、勤務先への在籍確認)
- 仮審査結果の連絡(メール・電話・郵送)
- 本申し込み(本人確認書類・収入証明書の提出)
- 本審査
- 契約
りそな銀行では、仮審査に通過してから書類の提出が必要となります。仮審査では申込内容の確認や、勤務先への在籍確認がおこなわれるのですが、この時点ではまだ書類の提出は不要です。
このようにある程度審査が進んでから、書類が必要になるケースは少なくありません。銀行系カードローンでは、即日融資を受けることができません。契約まで2~3日要する銀行が多いので、初めの段階で書類が必要となることは少ないですが、あらかじめ用意しておく方が賢明です。
また、銀行によって、その銀行の口座を持っていることが必要条件となる場合があります。口座を持っていなければ、口座を開設する必要があります。
こちらの点にも注意し、銀行のカードローンを選ばれる際には、ホームページなどを確認するか、電話などで問い合わせるようにしましょう。
すでに口座を持っていることで書類不要になることも⁉
銀行系カードローンでは、口座を持っていることによって、カードローンの申し込み時に本人確認書類が不要になるケースがあります。
これはその銀行の口座自体が本人確認書類とみなされることがあるからです。
また、申し込みをしたカードローンの銀行口座を所有していて、その口座を給与受取に指定している場合には、収入証明書が省略されるケースもあります。
本人確認書類、収入証明書どちらについても条件を満たせば、かならず省略されるという保証はありません。
ですが「必要書類が不要となる可能性がある」という点については銀行系カードローンの強みともいえます。
書類の準備や提出は、誰しも面倒と思いがちな作業です。この作業をせず借り入れができればとてもラッキーですね。
ビジネスローンの場合は何が必要?
自営業を営んでいる方や、法人でお金を借りる際は、個人でカードローンの申し込みをする場合に加えて必要になる書類が数点あります。本人確認書類以外に追加で必要となる可能性のある書類は以下の通りです。
- 決算書または確定申告書
- 登記事項証明書
- 印鑑証明書
- 借入計画書
法人の借り入れで重要となるのが、収支に関する書類です。審査で事業の実態を正確に把握する必要があるからです。
そのために確定申告書や決算書が必要となります。
また、借入計画書も重要な書類となります。どのような理由で融資が必要なのかを証明する書類となります。ですが、ほとんどのビジネスローンでは本人確認書類と決算書または確定申告書があれば審査を受けることができるようです。
ビジネスローンの種類や会社によって異なるので、申し込む前に問い合わせが必要です。
カードローン申し込み時の必要書類まとめ
カードローンの申し込みをする際に必要となる書類について解説してきました。借入金額や条件、カードローン会社によって必要書類の種類に違いはありますが、基本的には本人確認書類と収入証明書の2点です。
国や市役所から借り入れする場合や、住宅ローンを組むことに比べたらとてもシンプルな準備で審査の申し込みをすることができます。たいていの人が運転免許証だけで済むのではないでしょうか?
ですが、イレギュラーな事態に備えておくことも必要です。事前に知っておくことで手続きをスムーズに進めることができます。窓口や自動契約機で書類に不備があれば出直すことになります。
また、郵送での申し込みで再提出になれば、契約までにさらに長い期間を要することになるので注意が必要です。
借り入れを急がれる場合は、特に注意して書類に不備がないように準備するようにしましょう。
専門家からのコメント
カードローンの種類はたくさんありますが、必要な書類については、「身分証明書」と「収入証明書」はどんなカードローンであっても必要な書類になります。
特に、「収入証明書」は、どんなカードローンやビジネスローンであっても、収入状況を証明する書面であるため、審査において与える影響は大きいところがあります。
申込時に、収入証明書の提出が不要であっても、利用状況を確認する際に収入証明書の提出が必要となる場合もありますので、収入証明書については、できる限り準備できるようにしておくことが望ましいといえます。
社会保険労務士として、主に助成金に関する手続きやコンサルタント業務を行いながら、FPとしてお金に関するwebライター(主に、カードローン・生命保険・税金など)として、お金に関する情報の発信を行っています。資産運用・保険の見直し・家計の見直しなどの個人単位の相談や最近では、個人事業主や中小企業の事業主などの経営者からも同様の相談を受けることが増えてきました。現在は、名古屋市千種区で開業をしており、You Tubeなどで動画で情報発信を行う事業なども行っています。
学生時代には月間1,000万PV規模のWebメディアでインターンを経験。 SI系のベンチャー企業での勤務を経て、2017年に株式会社サイバーエージェント入社ののち株式会社CyberSS(現:CyberOwl)に異動。 クレジットカードはアメリカン・エキスプレス・カード(グリーン)とJAL Global WALLET、キャッシュレスではLINE Payを愛用中。 釣りが趣味で船、陸問わず釣りに行く。どこかにマイルを使って南の島に釣りに行くのが目標。