経営者はカードローンで借入れできない?審査に落ちやすい人の特徴や通過するコツを徹底解説
結論からいうと、経営者でもカードローンを利用することは可能です。
ただし、経営者は安定した給与所得がある方より審査が厳しいといわれています。
そのため、経営者としてカードローンを利用するのであれば審査に通過しやすくなるコツを知っておきましょう。
この記事では、審査に落ちやすい経営者のパターンと、審査に通りやすくなるコツを解説します。
経営者はカードローンを利用できるが審査で不利!
経営者がカードローン審査に不利といわれる大きな原因としては、経営者の収入が安定性にかけることがあげられます。
また、カードローンを事業資金に利用されるリスクがあるという理由もあります。
この2点に関して詳しく解説していきます。
収入の安定性にかける
経営者がカードローンの審査で不利といわれる理由のひとつに、所得の安定性がかけている点にあります。
カードローンの申込条件の多くは「お申込時満20歳以上満69歳以下の方、原則安定したご収入のある方」となっています。
たとえば会社員であれば毎月1回に給与が安定的に支払われるので、カードローン会社も返済の見込みを立てやすくなります。
一方で、経営者の収入は景気や事業によって不安定になるため審査が厳しいといわれています。
審査のときに申込者を属性ごとに振り分けて点数をつける「スコアリングシステム」という評価システムがあります。
経営者という属性は収入の安定性がかけているので、そもそも点数が低く設定されているといわれています。
そのため、経営者は会社員などと比べて不利といわれています。
専門家からのコメント
毎月決められた日に決められた金額を返済することがカード会社との契約の基本です。
収入の安定性に欠ける場合、この約束が守られない可能性が高いため、審査では重要になってきます。
経営者の方でも毎月決まったお給料を受け取っているという実績があれば、多少審査上でも有利になるケースもありますので、将来的にカードローンの利用を検討する場合は、「毎月、毎年安定した収入を受け取っている」という実績作りを心がけましょう。
事業資金として使われるリスクがある
カードローン会社が貸付をおこなう場合、その資金が生活費などの個人用に利用されるのであれば問題ありません。
一方で、貸付金が事業の運営資金として利用されると、カードローン会社側がお金を回収できないリスクが高くなります。
事業資金として利用されるリスクを避けるため、銀行カードローンでは事業資金として利用することを禁止している会社も多いです。
しかし、実際には銀行側はカードローン利用者がお金をどのように利用するかまで細かく監視することはできません。
個人用として借り、事業用として利用する経営者がいてもおかしくないですよね。
そのようなことがないように、そもそも銀行などでは経営者に対する審査の段階で見極めるため、審査を厳しくしています。
カードローン審査に落ちやすい経営者の特徴
経営者だからといって必ずカードローンの審査に落ちるというわけではありません。
しかし、経営者のなかでも審査に落ちやすい状況の方がいます。
下記のような経営者はカードローン審査に落ちやすいので気をつけましょう。
- 一人法人や創業1年未満の経営者
- 合同会社の経営者
- 経営者に債務や滞納がある
ひとつずつ具体的に解説していきます。
一人法人や創業1年未満の経営者
2006年に会社法が施行されたことによって、取締役会の人数規制や資本金の規定などが撤廃され、会社設立のハードルが下がりました。
その結果、一人でも法人の設立が可能になり小規模の会社を運営する経営者が増加しました。
つまり、法人設立のハードルが下がると共に、経営者に対するカードローン審査も厳しくなったということです。
このような背景から一人経営者や、1年未満の会社の経営者は「信用に乏しい」と判断されることがあります。
1年以上の営業実績を必須条件にしているカードローン会社もあります。
カードローンを利用するのであれば最低1年以上の営業実績をつくるがよいといわれています。
合同会社の経営者
合同会社とは、会社の所有者と経営者が同じである会社のことをいいます。
一方で株式会社では株主と経営者が分離されているため、客観的な経営判断がしやすい形態です。
株式会社と合同会社はそれぞれメリットとデメリットがありますが、合同会社は株主がいないため小規模な会社になりやすいという特徴があります。
また、所有者と経営者が同じなので客観的な会社運営になりにくいという面もあります。
そのため景気に左右されやすく、株式会社と比べて信用面や安定性に欠けるためカードローン審査に落ちやすい可能性があるということがいえます。
ただ、最近ではAmazonジャパンやappleジャパン、西友(吸収合併)など大手が合同会社化してきています。
今後は合同会社は株式会社に比べて金融機関からの信用度が劣る可能性があるということがなくなる可能性はあります。
経営者に債務や滞納がある
カードローン申込者にすでに借入れによる債務があったり、支払いの滞納がある場合は審査に落ちやすくなります。
これらの情報はクレジットヒストリー(通称:クレヒス)として第三者機関である信用情報機関に記録されます。
カードローン会社は審査のときに申込者のクレヒスを参考にします。
すでに債務や滞納がある場合は、それらが解消してから一定期間をあけてクレヒスが正常になってから申込みましょう。
専門家からのコメント
既に債務がある場合、これから返済を受ける側にとっては将来に渡りきちんと返済してもらえるかという不安要素となります。
また、延滞がある場合も同様にこれからも起こる可能性を考えると審査自体も慎重にならざるを得ません。
毎月決められた日に決められた金額をきちんと返済することがカード会社との契約の基本です。
返済という約束事が守れなければ審査に一番大事な「信用」も得られず、審査では不利となります。
経営者がカードローン審査に通るコツ
解説してきたとおり、経営者がカードローンを利用することは不可能ではないですが、審査が厳しいので注意する必要があります。
この項目では経営者が審査に通るためのコツを紹介します。
経営者個人の収入の安定を示す書類の提出
カーロドーン会社が審査で重要視するのは「安定した収入があること」です。
そのため、経営者であっても個人の所得が安定していることを示すことができればむしろ給与所得者より評価される可能性もあります。
収入が安定していることを示す方法としては、経営が安定していることがい示せる法人の決済書を最低2〜3期分提出しましょう。
決済書のなかには経営者に対する報酬明細書も必ず添付しましょう。
また、公的機関から交付された所得証明書も一緒に添付しているとなおさら説得力が高まります。
申込限度額が50万円を超えた場合は所得証明の書類提出を求められます。
しかし、申込限度額にかからわず、50万円以下の場合でも所得証明書を提出すると金融機関からの印象はよくなります。
法人と個人間の資金の貸し借りをしない
法人経営者の場合、法人と個人の間で資金の貸し借りは避けておきましょう。
会社が資金を経営者に貸すことを「役員貸付金」といいます。
役員貸付金は貸借対照表に記載され、「会社のお金を個人的に利用している」というイメージで金融機関からの印象としてはよくありません。
また、その逆の個人から会社への貸付である「役員借入金」もNGです。
個人用で借りたローンを会社の運営資金にしていることが疑われ、金融機関からの印象はよくありません。
いずれにせよ、法人と個人間のお金の貸し借りは公私混同を疑われ悪印象になるのでやめておきましょう。
個人のクレヒスを正常に保っておく
申込者本人のクレヒス(信用情報)は傷がないように綺麗にしておきましょう。
カードローンでは審査時に個人のクレヒスも参照されます。
そのため、過去の取引で支払い遅延・延滞がありクレヒスに傷がある場合は審査に不利に働きます。
逆に遅延や延滞などなくクレヒスが正常な状態であれば審査に有利に働きます。
他社カードローンの借入を少なくする
カードローン会社は審査の際に、他社からの借入れ状況も参考にします。
そのときに申込者が複数のカードローン会社から借入れをしていることがわかれば金融機関からの印象はよくありません。
「複数の会社から借入れをして事業資金を工面している」と疑われると審査に落ちやすくなります。
また、個人での借入れの場合は『総量規制』の対象になり年収の3分の1を超える借入れはできません。
借入れを申込む前に整理してから申込みましょう。
事業資金を借りたいときは事業用カードローンを使う
カードローン会社では個人向けだけではなく、事業用のカードローンをおこなっている会社があります。
事業資金としてカードローンを利用したい場合は、事業用カードローンを利用しましょう。
事業用のカードローンには下記のようなメリットがあります。
- カードローン利息を経費として計上できる
- 個人ではなく事業で審査される
カードローン利息を経費として計上できる
カードローンには個人用と事業用があります。
事業用カードローンで発生した利息は経費として落とせます。
もちろん事業用として借りたお金を個人的な私生活に利用した場合は利息は経費になりません。
事業用として借入れしたお金を私的に利用し、利息を経費として落とすのは一種の脱税になるので注意しましょう。
事業用ローンを事業のためだけに利用するのであれば利息分はすべて経費として落とせるのでおすすめです。
個人ではなく事業で審査される
事業用カードローンでは申込者はもちろんですが、事業の収益や事業内容も審査の対象になります。
つまり、審査の対象が「個人」から「事業」になるということです。
審査対象が「個人」の場合は貸金業法である『総量規制』の対象になるため、年収の3分の1を超える借入れができません。
しかし、事業用カードローンでは審査対象は「事業」のため、総量規制の対象にならず年収の3分の1を超えて借入れができます。
おすすめのカードローン3社
経営者がカードローン審査に通過するコツなどを解説してきました。
ここからは経営者へおすすめのカードローン会社を口コミと共に紹介します。
アイフル
- 審査は最短18分!融資も最短即日で可能
- 誰にも知られずWeb完結!電話での在籍確認、郵送物も原則なし
- 初めての方なら最大30日間利息0円
- 実質年率
- 年3.00〜18.00%
- 借入限度額
- 1万円〜800万円
- 審査時間
- 最短18分
- 融資時間
- 最短18分
- コンビニ
- 収入証明書
- 50万円を超える場合
アイフルは実質年率は年3.0%~18.0%で、最大800万円までの借入れができます。
審査は最短30分、即日融資もできるので急な借入れが必要な場合でも安心です。
口コミでもあるように、事業主の場合は収入証明の提出が求められるので用意しておきましょう。
アイフルは30日間無利息サービスもあります。
また、事業用資金を借りたい場合も、アイフルでは個人向けカードローンの他に「事業サポートプラン」という事業者用のカードローンをおこなっています。
自営業なので普通の会社員と違い審査に時間がかかりますと事前に伝えられ必要書類である収入証明や源泉徴収などを提出しました。
必要としていた額が50万円未満だったので30日までま利息がかからないと言われたので本来の金利である14%を払わずに返せると思い借り入れをしました。
プロミス
- 審査が最短3分で、融資までのスピードも早い!
- 初回の方なら最大30日間利息が0円
- 電話の在籍確認、郵送物は原則なし
- 実質年率
- 年4.50〜17.80%
- 借入限度額
- 1万円〜500万円
- 審査時間
- 最短3分
- 融資時間
- 最短3分
- コンビニ
- 収入証明書
- 50万円まで原則不要
SMBCグループのプロミスは、大手消費者金融としてカードローン事業を展開しています。プロミスの審査は最短30分で、最短1時間での借入が可能となっています。
年収200万円未満の個人事業主の方の口コミをいただいていますが、個人用ローンの方を利用した口コミです。
経営者だと収入証明書の提出などがあるため用意しておきましょう。
事業の見通しなどを聞かれたようですが、なんとなく答えても審査には通過したとのことです。
また、プロミスでは「自営者ローン」というプランで事業用にも利用できるカードローンを提供しています。
プロミスの事業用カードローンの特徴は、借入金を生活費としても利用できる点です。
特殊な形態の個人事業主なので、審査でのやりとりが手間取ってしまいました。提出書類も指定のものをほとんど準備できませんでしたが、それに近いもので大丈夫とのことで無事通りました。
(聞かれたこととしては)確定申告時の所得金額、今後の予想年収、確定申告の書類が提出可能かどうか(未提出でも問題ない借入額)、仕事内容、それを証明する書類の提出が可能かどうか。
今後の予想年収は全く先行き見通せなくてもなんとなくで答えても問題ありません。
アコム
- 申込から借入まで最短20分!
- WEB完結が可能で、勤務先へ電話での在籍確認、郵送物も原則なし
- 30日間利息0円サービス
- 実質年率
- 年3.00〜18.00%
- 借入限度額
- 1万円〜800万円
- 審査時間
- 最短20分
- 融資時間
- 最短20分
- コンビニ
- 収入証明書
アコムは利用者数がNo.1の消費者金融で157万人以上が利用しています。
初めてカードローンを利用する方は不安になるかもしれませんが、アコムは大企業の三菱UFJフィナンシャル・グループに属する貸金業者なので安心感もあります。
アコムはWebや電話に以外にも自動契約機(むじんくん)を利用して契約することができます。周囲の目を気にせずに、オペレーターに相談をおこなうこともできるのも嬉しいですね。
下記の口コミは個人事業主で個人用カードローンを利用した方の口コミです。
個人事業主の場合でも審査が約1時間というスピードで終了したとのことです。不安な点は電話で問い合わせられるのでおすすめです。
また、アコムでは「ビジネスサポートローン」という名前で、1万円〜300万円までの事業者向けのカードローンをおこなっています。
利用条件は「業歴1年以上の個人事業主の方」で、利用用途は自由です。
無人契約機のむじんくんを利用したのですが、申込をしてから審査が終了するまで約1時間ほどで終了することができたのでとても満足しています。
また対応に関しても必要な書類に個人情報を掲載しないといけなかったのですが分からない部分は、無人契約機についている電話を利用して、簡単に問い合わせをすることができました。
個人事業主として申込をしたのでどのように仕事をしているのか質問されました。
その時にWebライターとして仕事をしていることを伝え、一応確定申告の書類と収支内訳表の二つを提出しました。
その他にもWebライターとして仕事をする際、様々なクラウドソーシングサイトを利用していたため、利用していたサイト全部を伝えて、安定した収入があることをアピールしました。
カードローンを経営者が借りる方法のまとめ
記事の内容をまとめると下記のとおりです。
- 経営者はカードローンに不利な面がある
- 創業一年目や合同会社の場合は審査落ちしやすい
- 収入の安定を証明できれば審査には通る
- 法人と個人間の資金の貸し借りは審査に悪影響なのでNG
- クレヒスを正常にし、他社からの借入れは最低限に抑える
- 事業用カードローンは利息を経費にできるのでおすすめ
- 事業用カードローンは個人ではなく事業が審査対象
解説してきたように経営者はカードローン審査に不利といわれていますが、利用することは不可能ではありません。
利用するためにはクレヒスを正常に保ったり、収入の安定が示せる書類の提出などを積極的におこないましょう。
もし審査に落ちてしまう場合は紹介した事業用カードローンをおこなっている会社に申込み、相談してみることをおすすめします。
専門家からの一言
経営者の方は一般的な会社員の方よりもカードローンの利用が難しいといわれますが、当たり前のことをきちんとおこなっているだけで結果は違ってきます。
他社からの借入は最小限にする、会社のお金と個人のお金を公私混同しない、可能な限り安定的にお給料を受け取るようにする、など特に難しいことではありません。
経営者の方は収入が不安定になりがちなため、借り入れができたとしても返済に困るケースも多いため、会社員の方以上に借り入れの際はしっかりと返済計画を立ててカードローンを利用するよう心がけましょう!
建設会社にて約10年住宅営業として勤務後2011年にFPとして独立させていただき丸10年。マイホーム購入の資金計画を中心に1,000組以上のお客様とお会いしてきました。その間に上場企業子会社の住宅ローン会社にて取締役として審査、販路拡大などの業務も経験しております。現在は主にマイホーム購入時のライフプラン、資金計画相談を行い、お金に関するセミナーなど年間50件以上行っています。更に2018年からは一般社団法人 住宅ローンサポート協会の代表理事も務め、住宅ローン会社での経験を活かし長期固定型住宅ローンを中心にお客様一人一人にあった住宅ローンの相談業務も行っています。
31歳。クレジットカード系270記事以上、ビジネススキル記事100記事以上、書籍執筆、などなど金融系・経済系のライティングが好き。ガジェット・旅行・音楽・ゲーム・芸能・心理学など多数のライティングを経て現在にいたる。読書好きで月に30冊は読破。読書の経験から「読みやすさ・わかりやすさとは」を常に研究中。作成文章でも経験読者さんにとって分かりやすく、読みやすい、求めている正確な情報をお届けすることをモットーに執筆しています。