アコムの返済を延滞したらどうなる?延滞のリスクと延滞後の返済方法を解説
アコムでキャッシングをしているときは、返済日ごとに返済しなくてはいけません。返済を延滞すると何が起こるのか、時系列で説明します。
また、返済を延滞するとアコムから督促の電話や督促状が届きますが、かならずしもすぐに電話や手紙が来るわけではありません。督促の電話や督促状を回避する方法、そして延滞後のアコムへの返済方法についても解説します。
アコムの返済を延滞したらどうなる?
アコムでは返済期日が決まっており、返済期日までに最低返済額以上のお金を返済するという決まりになっています。
返済しないまま返済日を過ぎると「延滞」扱いになり、20日間そのまま放置するとアコムの会員資格を喪失することがあります。アコムの返済を滞納してからどんなことが起こるのか、時間経過に沿って説明してまいります。
返済日翌日から遅延損害金が発生して利息が増える
アコムの返済を延滞すると、返済期日の翌日から借入残高に対して年20.0%の遅延損害金金利が適用されます。遅延損害金の金利は普段の適用金利に関わらず年20.0%ですので、低金利でアコムを利用していた方は急激に高金利が適用されることになります。
金利が高くなるということは利息が高くなるということです。延滞状態が解消されるまで年20.0%の高金利が適用され続けれますので、早めにアコムと相談して延滞状況を解消してください。
専門家からのコメント
遅延損害金の金利は年20%と低いとはいえませんが、延滞解消までの日割り計算であるため、借入残高が100万円であれば、1日あたりの遅延損害金は548円(100万円×20%÷365)です。
すぐに延滞を解消できれば、遅延損害金自体を過度に心配する必要はないでしょう。
とはいえ本来支払う必要のない費用であり、そもそも延滞していることが問題ですので、1日でも早く延滞状態を解消すべきことに変わりはありません。
数日内にアコムから督促の電話や督促状が届く
返済日までに最低返済額以上の返済をしなかった場合は、アコムから催促の電話がかかってきます。
まずはアコムに登録した携帯電話に電話がかかってきますが、電話に出ないときや折り返してアコムに電話をかけないときは、自宅の固定電話や勤務先にかかってくることもあります。
また、催促の電話と前後して、督促状が自宅に送付されます。
督促状の差出人のところに消費者金融業者名や債権回収業者名が記載されますので、封書の中身を見なくてもアコムから来たものだということが分かる恐れがあります。
アコムを利用しているということを家族に内緒にしている場合は、延滞がきっかけとなって家族にバレる可能性もあるのです。
1ヶ月以内にアコムから追加借入ができなくなる
アコムに延滞する日数が長引くと、アコムから追加借入ができなくなることがあります。
アコムにとっては、「返済してもらっていない」ということは「踏み倒される可能性がある」ということを意味しますので、そんなハイリスクな人に追加融資をするわけがありませんよね。
今後もアコムのキャッシングを利用したいのなら、返済期日までにはかならず返済するようにしましょう。
また、万が一返済できなかったときも、すぐにアコムに連絡することが大切です。アコムを不安にさせないことが、アコムとの関係を良好に保つコツでもあるのです。
2~3ヶ月以内に個人信用情報機関に延滞情報が登録される
アコムへの返済が数日遅れるだけなら、あなたが延滞しているという情報はアコム内に留めておかれます。
しかし、アコムに延滞したままさらに時間が経過すると、個人信用情報機関に延滞情報が登録され、あなたが延滞しているという情報はアコム以外の業者も知ることになります。
例えば、新たにクレジットカードやローンに申し込むと、審査の際にはかならず個人信用情報機関に信用情報を問い合わせますから、あなたが延滞中であることがすぐに分かってしまいます。
返済を延滞するような人と契約を結ぼうと考える業者は滅多にいませんので、審査に落ちる可能性は非常に高くなるでしょう。
また、現在利用中のアコム以外のローン業者やクレジットカード業者も、6ヶ月~1年に一度程度は、契約者の信用情報を個人信用情報機関に問い合わせて確認します。
情報照会すればすぐにあなたがアコムで延滞中であることが分かりますので、業者側から一方的に一括返済と解約を請求されることにもなるでしょう。
ところで、契約中に一方的に解約を命じることは違法ではないのかと思う方もいるかもしれませんね。
しかし、これは違法な行為ではないのです。
ローンやクレジットカードの契約書や利用規約には「返済が滞るなどの行為や信用を失うような行為が見られたときには、一括返済と解約を命じることができる」といった文面がかならず記載されていますので、信用を失ったときは強制解約されても文句はいえないのです。
個人信用情報機関へ延滞情報が登録=ブラックリスト入り?
「ブラックリストに載る」や「ブラックになる」などの言葉を聞いたことがありますか。これは、個人信用情報機関に延滞などのネガティブな記録が残ることを指す俗語です。
実際には、ブラックリストと呼ばれるリストは存在しません。しかし、個人信用情報機関に記載されている情報を見れば、延滞や自己破産といった信用にかかわる信用情報を確認できます。
ローン業者やカード会社などは、審査の際に申込者の信用情報を個人信用情報機関経由で確認し、契約を結んでも良いのかどうかを判断するのです。
アコムの返済を延滞して一定期間が経過すると、延滞情報が個人信用情報機関に登録されますから、「ブラックリストに載った状態」、つまり「審査に通りにくい状態」になってしまいます。
専門家からのコメント
延滞したという事実は、アコムとの契約を解約してから5年間、解約しない場合には、完済後に新たな借入れをせず5年を経過するまで個人信用情報に残る可能性があり、その間は個人信用情報が傷ついた状態(いわゆるブラックリスト入り)が続きます。
その間はクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることが難しくなり、住宅ローンの審査にはまず通りません。
延滞情報が登録されるのは3カ月以上の延滞であるため、もし返済が遅れてしまっても諦めず、すぐに返済すれば個人信用情報が傷つくことは回避できます。
3ヶ月前後でアコムの強制解約と財産差し押さえ開始
アコムを延滞してから3ヶ月ほど経つと、アコムから全額一括返済と強制解約を申し渡されます。電話はもちろんのこと、書面でも一括返済と解約を伝えられます。
アコムからの強制解約の通知を無視すると、次は法的措置の段階へと進みます。アコムが裁判所にあなたの財産差し押さえを申し立て、あなたがしかるべき対応を示さないときには財産差し押さえが強制執行されます。
滞納者の中には、差し押さえられるような財産なんてないからと、差し押さえの通告を無視する人もいます。
しかし、財産とは家や土地などの不動産だけを指しているのではありません。あなたの通帳に入っている預金やこれから受け取るはずの給料も「財産」ですので、差し押さえ対象になるのです。
給与を差し押さえられる場合は、勤務先にあなたの給与に対する強制執行の通知が届き、あなたの口座に振り込まれる前に、アコムへの返済分の金額が差し引かれて、強制的にアコムに返済することになります。
つまり、財産差し押さえの措置が決定すると、勤務先の経理担当者や経営陣に、あなたがアコムの返済を踏み倒しているという事実を知られてしまうことになるのです。
アコムの返済を延滞してしまったときにすべきこと
最初はうっかりアコムへの返済を延滞したのかもしれません。しかし、延滞すると、督促状から追加借入の中止、強制解約、財産差し押さえといった負の連鎖が始まるのです。
最終段階の財産差し押さえにまで進むと、経済的に苦しくなるだけでなく、社会的にも辛い状況に置かれてしまいます。
とはいえ、延滞したらすべて終わりというわけではありません。アコムの返済を延滞した後でも、手を打てば督促状や督促電話を回避することは可能です。
初期の段階で延滞トラブルを解消しておくと、結果的には、信用情報に傷がついたり財産差し押さえを回避したりすることにもつながります。
アコムの会員ページから返済日を変更する
また、返済日を指定できるといっても、いつに設定しても良いというわけではありません。通常は本来の返済日から10日以内に設定します。
アコムに電話をかけて返済日を変更する
コールセンターの名称 | 営業時間 | 通話方法 |
---|---|---|
アコムプッシュホンサービス24 | 年中無休24時間 | 自動音声 |
アコム総合カードローンデスク |
平日9:00~18:00 | オペレーター |
返済日を変更しても遅延損害金の支払いは免れない
返済期日が過ぎても、会員ページか電話で迅速に新たな返済日を設定すれば、督促状や督促電話を回避することは可能です。
しかし、督促状や督促の電話を回避しても、遅延損害金の支払いは免れることはできません。本来の返済期日の翌日から年20.0%の割合で遅延損害金が発生し、アコムから借り入れた金額に加算して返済していかなくてはなりません。
延滞するとデメリットが多い!アコムへの返済忘れを防ぐコツ
アコムへの返済を延滞することは、何一つとして良いことはありません。
場合によっては裁判や財産差し押さえの措置に進んでしまいますので、どんなことがあっても返済を延滞しないことが大切です。アコムへの返済を忘れにくくするコツを2つ紹介しますので、ぜひ実施してください。
eメールサービスに登録する
アコムでは「eメールサービス」を提供しています。
eメールサービスに登録すると返済日3日前と返済日当日にメールが届きますので、返済をうっかり忘れることを回避できます。
特に35日サイクルで返済している人は、毎回返済期日が変わりますので、eメールサービスに登録することをおすすめします。なお、eメールサービスは、アコムの会員ページから登録できます。
口座振替に登録する
返済日までにアコムに返済するのを忘れてしまう人は、口座振替による返済を利用してはいかがでしょうか。
口座振替を登録しておくと、返済日に自動的に最低返済額が引き落とされますので、返済し忘れることが減ります。
しかしながら、登録した口座の残高が最低返済額に満たないときは引き落としてもらえません。
eメールサービスと併せて利用して、返済日の3日前には口座残高が充分にあるかチェックする習慣をつけておきましょう。
返済日だと分かっていても返済できないときは返済日を変更する
eメールサービスと口座振替を登録しておくなら、返済日を忘れてしまうということは避けられます。しかし、返済日を分かっていても、お金がなければ返済できませんよね。
どうしても次回の返済日までには返済できないというときは、返済日が過ぎる前に次回の返済日を変更することが可能です。アコムの総合カードローンデスクに電話をかけて、返済日を前もって変更しておきましょう。
もちろん、前もって返済日を変更しても、本来の返済日を過ぎた日から遅延損害金が発生します。
しかし、事前に返済日を変更しておくことで、本来の返済日を過ぎてから返済日を変更するよりも督促の電話や督促状が届く可能性を下げることができます。
遅延損害金は避けられなくても、督促の電話と手紙だけでも避けるようにしたいものですね。
アコムを延滞した後の返済方法
アコムを延滞してしまったら、できるだけ早く返済することが大切です。
延滞した当日から遅延損害金が発生していますし、あなたに対するアコムの信用も日を追うごとに下がっていきます。
さらに延滞日数が経過すると、信用情報も悪化しますし、延滞情報がアコム以外にも伝わってしまう可能性が高まります。
しかし、すぐに返済するならどうでしょうか。遅延損害金の発生を止めることができますし、アコムからの信頼も失わずに済むかもしれません。延滞した後の返済方法を2つ紹介します。
支払日を変更している場合はATMや銀行振込、店舗で返済
電話か会員ページから返済日を変更している場合は、普段の返済と同じ方法で返済できます。約束した返済日までにATMか銀行振込、アコムの店舗で返済してください。
ただし、口座振替を利用して返済している場合は、返済日を新たに設定しても返済額を口座から引き落としてもらえません。
アコムに登録した口座から引き落としてもらえるのは本来の返済日のみですのでご注意ください。普段は口座振替で返済している方も、ATMや銀行振込、アコムの店舗で返済してください。
支払日を変更していない場合はアコムに連絡して支払う
アコムの返済を延滞すると利息が増えて損をする
アコムの返済を延滞しても、良いことは何一つとしてありません。延滞した日(返済期日の翌日)から遅延損害金が発生しますし、延滞期間が長引けば長引くほどアコムからの信用は下がります。
アコムが延滞に関する情報を個人信用情報機関に登録すると、アコム以外の業者にもあなたが信用できない人間だということが伝わります。さらに延滞し続けると法的問題へと発展し、勤務先の人にもアコムとのトラブルが知られてしまうのです。
つまり、返済を延滞するということは、あなた自身が金銭的に損を被るだけでなく、社会的信用を失うことにもつながります。
まだeメールサービスに登録していない方は今すぐに登録し、できれば、口座振替の手続きも済ませてください。
この2つをしておくだけでも、アコムの延滞を回避しやすくなるのです。
専門家からの一言
返済が遅れることがあらかじめ分かっているのであれば、早めにアコムに相談すること、すでに返済期日を過ぎてしまったのであれば、なるべく早く返済することを考えましょう。
いずれにしても早めの対応が事態の悪化を防ぐことにつながります。
返済が間に合わない場合には、返済期日の変更に応じてもらえることもあります。返済できないからといって、闇金などには絶対に手を出してはいけません。
証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や執筆を通じ、より多くの人が自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ。RAPPORT Consulting Office 代表。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、サウナ・スパ健康アドバイザー。
投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。