外国人はクレジットカードを作れる!必要書類、審査通過のコツやおすすめカードを紹介

「仕事や留学で日本にやってきて住んでいるうちにクレジットカードを持つ必要が出てきた」という外国人の方は年々増えていると思います。
外国人がクレジットカードを申込む場合、審査は通るのか、そもそもクレジットカードを作れるのか心配になりますよね。
この記事では、外国人のクレジットカード審査では何がチェックされるのか、どうすれば審査に通りやすくなるのか、外国人が審査に落ちる主な理由も合わせて詳しく解説します。
また、外国人でも作りやすいおすすめのクレジットカードも紹介しているので参考にしてください。
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外国人におすすめのクレジットカード
外国人や留学生でも日本でクレジットカードを作れる!
外国人でも日本でクレジットカードを作ることは可能です。ほとんどのクレジットカードは外国人の申込みが可能なので、仕事で日本に滞在している外国人や留学生はカードを作ることができます。
ただし、カード発行の対象は特別永住者か中長期在留者なので、観光で滞在している外国人や3ヶ月以下の在留期間の外国人は作れません。
外国人がクレジットカードを申込むと、日本人と同じようにクレジットカードの審査を受ける必要がありますが、外国人は日本人よりクレジットカードの審査に通りにくいといわれています。契約した外国人がカードで使ったお金を返済せずに帰国するリスクがあるため、審査が厳しくなる傾向にあるのです。
外国人がクレジットカードを作るときに必要なもの
外国人の方がクレジットカードを作るときに必要なものは以下の4つです。
- 在留カードなどの身分証明書
- 日本の住所
- 日本の銀行口座
- 連絡先の携帯電話または固定電話
外国人がクレジットカードの審査に落ちる理由
- 滞在期間が短い
- 収入がない
- 過去に金融事故を起こしている
- 複数枚のカードを申込んでいる
- キャッシング枠を申込んでいる
- 日本語ができない
- カード利用限度額を高く設定している
滞在期間が短いと「貸し倒れ」のリスクがあるので審査は厳しくなります。ここでの貸し倒れとは、カード利用者が母国に帰ってしまい、お金を回収できず損害を被ることです。
カード会社としては外国にいる利用者と連絡が取れなくなりお金を回収できなくなる可能性があることをリスクと考えるため、滞在期間は審査の対象となります。
そのため、在留期間が1年未満の交換留学生などは審査に落ちる可能性が高いですが、在留期間が1年以上ある場合は審査に通る可能性は高くなります。
カード申込み時に提示する在留カードの在留期間が残り数ヶ月の場合も審査に落ちる可能性が高いので、在留期間更新後に申込みましょう。
また、外国人だけでなく日本人にも当てはまりますが、過去に金融事故を起こしている場合、審査に通るのは難しくなります。
金融事故とは、返済が遅れることや、返済ができなくなることをいい、それらの情報は指定信用情報機関というところで一定期間記録されるようになっています。
カード会社はカードの申込みがあった時点で、指定信用情報機関に記録されている情報を確認するので、金融事故の情報が残っていると審査に通るのは厳しいです。
一度、指定信用情報機関に登録された情報は永久に残るわけではなく、金融事故などの情報は5~10年経つと削除されるようになっています。
もし過去に金融事故を起こした場合は、登録された情報が削除されてからカードを申込むとよいでしょう。
カードの申込み情報なども指定信用情報機関に記録されるため、同時に複数枚のカードを申込んでいると、カード申込みの目的が「すぐにたくさんのお金を手に入れること」だとカード会社に疑われて、審査に落ちる可能性があります。
もし複数枚を同時に申込んで審査に落ちてしまった場合、6ヶ月は指定信用情報機関に申込み履歴が記録されるので、その期間は審査に通りにくくなるようです。
また、キャッシング枠を申込んでいるとお金に困っていると思われてしまい、発行されにくくなります。キャッシング枠とは、通常クレジットカードを使って買い物をするショッピング枠とは違い、お金を借りることができる枠のことです。
キャッシング枠を申込むことはお金を借りられるようにすることなので、収入や勤務先、現在の借入れ状況など、ショッピング枠よりも厳しく審査されます。
その分審査に落ちやすくなるので、キャッシング枠0円で申込む方が審査に通りやすく、審査も早く済みます。
また、日本語ができないことも外国人が審査に落ちる理由です。意思疎通がとれないとトラブルが起きやすくなるからです。
カード申込み時にカード利用限度額を設定できる場合がありますが、高く設定して申込むと審査に通りにくくなります。申込み時に希望できる場合は30万円以下程度にしましょう。
収入も審査の対象になるので、収入がない留学生は日本で働いている外国人より審査に通りにくいでしょう。
外国人が審査に通りやすくするためのポイント
外国人のクレジットカード審査では、申込者を信用できるか、長期滞在するか、返済能力があるかなどをチェックされます。
外国人の場合、身分証明書や収入証明書だけでなく、住民票などの書類を多く提出できると審査に有利に働きます。また、ある程度の日本語能力は必要です。
身分証明書を多く提出できると有利
クレジットカードの申込みには、中長期在留者に交付される「在留カード」または特別永住者に交付される「特別永住者証明書」のどちらかが必要です。
提出する身分証明書が多いと審査に有利になります。
提出すると審査に有利になる身分証明書
- パスポート
- 健康保険証
- 写真付き住民基本台帳カード
- 日本で取得した運転免許証
- 本人名義の銀行口座情報
- 携帯電話の契約情報
留学生の場合は学生証の写しも必要です。
在留カードまたは特別永住者証明書のどちらかだけしか提出しなかった場合でも、ほかの身分証明書類の提出をカード会社から求められることがあるので、あらかじめ準備しておいた方がよいでしょう。
収入を証明できると有利
収入がなければクレジットカードで使ったお金を返済するのは難しいため、審査では「安定した収入がある」と示すことが必要です。
収入証明書があると収入を証明できるので有利です。収入証明書は必ず必要というわけではありませんが、カード会社によっては収入証明書の提示が必要な場合があります。
収入証明書となるもの
- 給与明細
- 所得明細書
- 源泉徴収票
- 納税通知書
年収、雇用形態、勤続年数などから支払い能力があるかどうかが審査されます。
留学生の場合は収入がないことが多く審査には不利なので、申込み条件に「安定した収入」がないカードを選ぶとよいでしょう。
住民登録、携帯電話があると有利
2012年から外国人でも住民登録はできるようになり、住民登録をすると市役所などで住民票を発行することができます。住民登録ができるのは中長期在留者や特別永住者が対象で、短期滞在の在留資格を持つ外国人などは含まれず住民登録はできません。
住民票を提出することで、「申込者の日本国内での住所が定まっている」とわかるので信頼度が増し、審査に有利になります。
携帯電話の契約をしていると、「携帯料金を返済する能力はある」と判断されるので審査に有利です。また携帯電話があると支払い延滞時などにも連絡が取りやすいので信頼度が上がります。
さらに固定電話があると、それだけ日本に住む意思が感じられるので審査に有利に働きます。
日本語ができる人が有利
カード会社によっては日本語ができる人でなければ審査を通過させないところもあります。利用規約などはすべて日本語で書かれているため、日本語が分からないと規約に同意できないからです。規約が読めないと規約違反を起こす可能性もあります。
さらに、契約手続きや本人確認のために電話がかかってくる場合があること、店舗で手続きが必要になる場合もあることから、受け答えができるだけの日本語能力は必要となります。
外国人でも作りやすいクレジットカード
外国人でも作りやすいとされる、おすすめのクレジットカードを比較・紹介します。ここで紹介するカードはすべて年会費無料です。
![]() JCB CARD W
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![]() ACマスターカード
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![]() セディナカード jiyu!da!
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年会費 |
無料
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無料
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無料
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ポイント還元率 | 1 〜 5.5% | 0% | 0.5 〜 10% |
発行期間 | 1週間程度 | 最短即日 | 2~3週間程度 |
付帯 サービス |
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紹介するカードのなかにはリボ払い専用カードがあります。リボ払い専用カードはリボ払い手数料がかかりますが審査は通りやすく、使い方によっては手数料なしで利用することができます。
ポイント還元率2倍のJCB CARD W

- 年会費、永年無料
- いつでもポイント2倍
- 安心・安全セキュリティー
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 1 〜 5.5% |
発行スピード | 1週間程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
JCB CARD Wは年会費無料で、web入会限定のクレジットカードです。
申込み資格は「18歳以上39歳以下で、ご本人または配偶者に安定継続収入のある方。または高校生を除く18歳以上39歳以下で学生の方」です。
カード申込み完了時にオンラインで口座設定をおこなうので、インターネットバンキング契約カード、キャッシュカード、預金通帳などが必要です。
JCB CARD Wは銀行口座をオンラインで設定することが必須のカードであり、銀行口座作成時点で本人確認がされていると見なされるため、カード申込み時に本人確認書類は必要ありません。
海外旅行傷害保険(最高2,000万円)と海外ショッピングガード保険(最高100万円)が付帯されているので、帰国したときに海外で使う場合も安心です。
学生の場合は収入に関する条件がないので、留学生はアルバイトをしていなくても申込みができます。
JCB CARD Wは常にJCB一般カードの2倍の還元率(1%)ですが、学生がよく利用するセブンイレブンやアマゾン、スターバックスなどでカードを使用するとさらに還元率がアップするので、留学生におすすめのクレジットカードです。
即日で受取が可能なACマスターカード

- Mastercard®のクレジット機能がついても、もちろん年会費無料!
- 最短即日カード発行可能!
- 自動でキャッシュバックを適用!
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0% |
発行スピード | 最短即日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
ACマスターカードは年会費無料で即日発行可能なクレジットカードです。消費者金融アコムが発行しており、支払いはリボ払いのみです。ポイントなどのサービスはありませんが、毎月の利用金額の0.25%が自動的にキャッシュバックされます。
申込み資格は「高校生を除く18歳~69歳で、安定した収入のある人(パート・アルバイト可)」です。外国人でもネットで申込みが可能で、審査は最短30分です。自動契約機(むじんくん)を使うとその場でカードを発行できるため、すぐにクレジットカードがほしい人におすすめです。
リボ払い手数料の実質年率は10.0%~14.6% ですが、リボ払い手数料を支払いたくない場合は一括の支払いも可能です。その際アコムへの連絡は必要ありません。
また毎月20日までのクレジット利用分を翌月6日(休業日にあたる場合は翌営業日)までに支払うと手数料はかからず、クレジットカードの1回払いと同じ様に使うことができます。
ACマスターカードにはキャッシング機能が付いており、ショッピングの利用限度額は最高300万円まで、キャッシングも含めると合計利用限度額の上限は800万円です。
ACマスターカードには独自の審査基準が設けられているため、一般的なクレジットカードの審査とは異なります。そのため、ほかのクレジットカードの審査に落ちた人でもACマスターカードの審査には通る可能性があり、審査が不安な外国人でも申し込めるカードです。
審査が甘いセディナカードJiyu!da!

- 年会費無料!
- 毎月の支払額、お支払い方法も自由に決められる
- 海外でのショッピングご利用でわくわくポイント3倍!
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5%~10.0% |
発行スピード | 2~3週間程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
セディナカードJiyu!da!は年会費無料のリボ払い専用カードで、審査が甘いとしても知られています。
収入に関係なく、「高校生を除く18歳以上で電話連絡が可能な方」であれば申込み対象です。収入に関する条件がないので18歳以上の留学生におすすめです。
支払いは「月々払い」で毎月の支払金額を自由に設定でき、「よゆう払い」でお金に余裕があるときに自由に追加で支払えます。
リボ払い手数料は実質年率15%ですが、リボ払い手数料を支払いたくない場合は、毎月の支払額を高く設定してその範囲内で使うようにすれば一括払いと同じように利用できます。
カード盗難・紛失保険とショッピング保険(最高50万円)、国内旅行傷害保険(最高1,000万円)が付いています。
イオンやダイエー、セブンイレブンなどで利用するとポイントが3倍(還元率1.5%)にアップし、セディナポイントUPモールを経由して買い物をするとポイントは最大20倍になります。
海外のショッピングに利用する場合もポイントが3倍にアップするので、帰国したときに海外で利用するのもおすすめです。
クレジットカードの審査が不安ならデビットカードもあり
デビットカードはクレジットカードとは違い、審査なしで発行することが可能です。クレジットカードの審査が不安な人はデビットカードを申込んでみましょう。
デビットカードは利用するたびに即時銀行口座から代金が引き落とされる決済用カードで、クレジットカードのように支払いに利用できますが、支払い方法は一括払いのみです。
デビットカードに紐づけされた銀行口座残高の範囲内でしか利用できないため、使い過ぎを防ぐことができます。
三菱UFJ-VISAデビットがおすすめ

- 年会費無料
- 口座から即時払いなので、使いすぎの心配なし
- ショッピングのご利用金額に応じて、自動キャッシュバック!
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0% |
発行スピード | 7営業日程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
三菱UFJ-VISAデビットは、年会費無料のデビットカードです。
申込み条件は「普通預金口座を保有する15歳以上(中学生は除く)で日本国内に居住している人」なので外国人でも申込めます。銀行口座開設時に印鑑の届け出は不要で、窓口での取引でも印鑑は不要なので、印鑑を作る手間を省くことができます。
VISAのタッチ決済に対応しており、専用端末にカードをかざすだけで支払うことができます。さらにGarmin Payにも対応しており、Garmin社製スマートウォッチでの支払いが可能です。
ショッピング利用額の0.2%が毎月自動でキャッシュバックされ、前年の利用額に応じてキャッシュバック率がアップする特典もあります。
このデビットカードの国際ブランドVISAは、世界中にあるVISAの店舗で使うことができます。また急にお金が必要になった場合でも、海外の提携ATMから現地通貨を引き出す(※)ことができます。
国内・海外ショッピング保険(年間最大100万円)と不正利用補償(最大年間100万円)が付帯されているため、海外でも安心してデビットカードを使うことができます。
(※)一部ATMにおいては、別途現地金融機関所定の使用料がかかる場合があります
外国人のクレジットカードまとめ
外国人でも日本でクレジットカードを作ることができます。基本的な審査の基準は日本人と変わりませんが、外国人の場合は滞在期間も重要です。
クレジットカードを作るには在留カードまたは特別永住者証明書が必要なため、短期滞在者は日本でクレジットカードを作ることはできません。
外国人がクレジットカードの審査に通りやすくするためには、身分証明書や収入証明書、住民票などを多く提出できると有利になります。さらに日本語ができると有利です。
留学生におすすめのクレジットカードは、収入に関する申込み条件がない「JCB CARD W」または「セディナカードJiyu!da!」です。
日本で働いている外国人におすすめのクレジットカードは「ACマスターカード」です。ACマスターカードはパートやアルバイトでも申込めるカードなので、外国人でも作りやすいです。
クレジットカードの審査に通るのか不安がある場合はデビットカードを申込んでみましょう。三菱UFJ-VISAデビットは、銀行口座を持つ15歳以上の人であれば外国人でもデビットカードを発行できるのでおすすめです。
食品や雑貨商品などを扱うライター・編集を経て、マネ会を担当。クレジットカードのポイント還元や特典だけでなく、各カード会社の戦略やマーケティングにも興味あり。普段使っているクレジットカードはJALカードで、実家への帰省の際には、貯めたマイルを特典航空券に交換している。ヤフオクやヤフーショッピングで買い物をする際には、ヤフーカードも使用。体を動かすことが好きで、定期的にジムで筋トレ。機会あれば、山へハイキングに出かけ、帰りの温泉を楽しむ。
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