生活サポート基金でお金を借りる方法！審査基準や貸付条件、注意点まで解説

多重債務に陥っており借金の返済が難しい方や、お金に困っているもののローンの審査に通らない方は、生活サポート基金に相談してみましょう。

生活サポート基金では、お金に困っている方の生活を立て直すために、融資や自立支援をおこなっています。

ただし、審査なしで融資を受けることはできないうえに、即日融資には対応していないため注意が必要です。

本記事では、生活サポート基金とはどのような団体なのか解説し、お金を借りる方法や審査基準などをまとめました。

銀行や消費者金融の審査に落ちて困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

生活サポート基金とは？

生活サポート基金とは、東京都新宿区にある一般社団法人のことです。

お金に困っている方に対し、生活を再生できるように融資や自立支援をおこなっています。

貸付は貸金業法に基づいておこなっていますが、消費者金融とは異なり営利目的で運営される団体ではありません。

生活サポート基金の主な活動内容を、次にまとめました。

生活サポート基金への相談や融資の案内は無料のうえに、融資を受けたあとでも継続的に支援を受けられます。

お金の悩みを解決して生活を立て直したいとお考えの方は、ぜひ一度生活サポート基金に相談してみてください。

生活サポート基金の活動概要について、詳しく解説します。

生活再生のための相談を受け付ける

生活サポート基金では、生活を再生させるための相談を無料で受け付けています。

多重債務に陥っており困っている方はもちろん、家賃や子供の学費を工面できない方や、収入が少なく生活に余裕がない方も相談可能です。

ほかにも職場の悩みや家庭内DVの相談、家計の見直しのアドバイスなどにも対応しています。

一人ひとりの悩みや状況に合わせて最適な生活再生の方法を提案してもらえるため、ぜひ一度相談してみてください。

生活困窮者向けに貸付をおこなう

生活サポート基金では、生活困窮者向けに最大12.5％の低金利で貸付をおこなっています。

債務整理を解消したい方や家賃や税金の滞納を解消したい方、生活を立て直すための資金が必要な方は、ぜひ一度相談してみてください。

生活サポート基金での貸付は、貸金業法に基づいておこなわれます。

返済能力を超えた貸付を防止するために定められた総量規制が適用されるため、年収の3分の1以上の金額を借りることはできません。

生活サポート基金の貸付制度は、生活を立て直したい方向けに設けられています。

たとえ返済能力は十分であっても、生活を立て直す意思がない場合や生活再建の見通しが立たない場合、融資を受けられない点に注意が必要です。

なお、生活サポート基金では、事業を立ち上げたい方への貸付はおこなっていません。

開業資金を借りたい方は、マル経融資のような事業主向けの融資制度を検討してみましょう。

融資のための原資を確保する

相談者に融資をするための原資確保も、生活サポート基金がおこなう活動のひとつです。

生活サポート基金の活動や信念を素晴らしいと感じ、出資をしてくれる会員からもらう年会費が、相談者への融資に使用されています。

お金の相談に乗ってくれる方のみでなく、出資をしてくれる方の支えもあり、成り立っている融資制度です。

市民向け家計セミナーをおこなう

生活サポート基金では、10年以上にわたり家計相談を受けてきた経験をもとに、市民向けの家計セミナーもおこなっています。

セミナーでは家計管理の方法を教えてもらえるため、希望する方は生活サポート基金に問い合わせてみましょう。

ただし、セミナー講師の派遣を依頼する場合は、講師料と交通費が発生する点に注意が必要です。

生活サポート基金でお金を借りるには生活再生ローンを利用すること

生活サポート資金でお金を借りるためには、生活再生ローンに申し込む必要があります。

生活再生ローンとは、お金に困っており生活苦の状態にある方が生活を再生できるよう、サポートする融資制度です。

次に当てはまる方は、生活再生ローンに申し込むことができます。

生活再生ローンは事業資金としての利用は認められおらず、従業員の給料や設備購入資金は借りられません。

なお生活再生ローンの審査では、生活を立て直す意思がきちんとあるかどうかが重視されます。

借入金の使用用途や資金計画をきちんと考えておき、借入後はきちんと返済を続ける意思を伝えましょう。

生活再生ローンでお金を借りるまでの流れ　

生活再生ローンでお金を借りるまでの流れは、次のとおりです。

出典元

まずは生活サポート基金に電話をかけ、面談の予約を取りましょう。

相談員との面談は、貸付の可否を決定するうえで重要な判断材料になります。

制度を必要としていることをわかってもらうためにも、お金に困っており生活を再建したい旨をきちんと伝えましょう。

生活再生ローンの審査は金融機関とは異なり、収入が少なくても不利にはなりません。

生活再建の意思と返済を続けられる見込みさえあれば、金融機関のローンよりも融資を受けやすい傾向にあります。

融資を受けたあとも家計の見直しのような支援を継続的に受けられるため、生活を立て直したい方はぜひ活用してみてください。

生活サポート基金の生活再生ローンの貸付条件

生活サポート基金の生活再生ローンは、次のいずれかの用途でお金が必要な方が利用できる融資制度です。

・消費者金融からの債務を整理するための資金を貸付けします。
・諸事情により税金、公共料金、家賃などの滞納した場合に整理するための資金を貸付けします。
・個人信用情報などにより金融機関などから借り入れできない場合の生活資金を貸付けします。
・債務整理後、生活再建をはたせるように自立支援のための資金を貸付けします。
・一時的な生活資金を貸付けします。
・不動産の競売や給与の差し押さえをされている場合も、生活の再建が見込めるときは、再建のための資金を貸付します。

なお、不動産の競売や給与の差し押さえをされている場合でも、生活の再建が見込めるのであれば生活再生ローンを利用可能です。

ただし、生活再生ローンを利用するためには、次の条件をすべて満たさないといけません。

なお、借りられる金額は貸金業法の適用範囲内です。

生活再生ローンの貸付金額と利子

生活再生ローンの貸付金額は、相談者の要望によって異なります。

ただし、貸金業法が適用されるため、年収の3分の1を超える借り入れはできません。

年収の関係で希望金額を借り入れできない方は、借り換え専用ローンのような総量規制が適用されない金融商品も検討してみましょう。

生活再生ローンの利子は年12.5％以内ですが、返済を延滞した場合は年14.6％になります。

返済期間は1～120ヶ月の間から選択可能なため、無理のない返済計画を立てましょう。

生活再生ローンの返済例は次のとおりです。

出典元

生活再生ローンには連帯保証人が必要

生活再生ローンを利用するためには、必ず連帯保証人を用意しなくてはいけません。

生活サポート基金の公式サイトにも、次のように記載されています。

生活再生ローンのご利用にあたっては、返済が長期間にわたるために連帯保証人が必要となります。

連帯保証人は、利用者が返済できない状況に陥った際に、借入金の返済を代理しなくてはいけません。

返済可能な収入がない方は連帯保証人になれない点に、注意が必要です。

連帯保証人と利用者との続柄は定められていないため、家族のみでなく友人や知人を連帯保証人にすることもできます。

生活再生ローンでは、必要に応じて動産や不動産を担保にすることも可能です。

連帯保証人を用意できない場合は、担保での借り入れに対応してもらえるか相談してみましょう。

生活再生ローンの審査基準は厳しい？

生活再生ローンの審査基準は公表されていませんが、お金に困っている方を対象にした制度である、審査では収入の高さではなく、生活向上の意思と返済を続けられるかどうかが重視されると予想されます。

生活再生ローンの申し込み条件は次のとおりです。

審査で世帯年収が重視される理由は、全体的な家計の収支で融資の可否を判断するからです。

無職の方は生活再生ローンの審査に落ちる可能性が高いですが、収入のある家族がいる場合は融資を受けられる可能性があります。

生活再生ローンの審査基準は申込者の状況によって異なる場合もあるため、実際に相談して詳細を教えてもらいましょう。

生活サポート基金でお金を借りる際の注意点

生活サポート基金でお金を借りる際は、次の点に注意が必要です。

それぞれ詳しく解説します。

関東近県でしか利用できない

生活サポート基金は、関東近県にお住まいの方しか利用できません。

対応地域は東京都と神奈川県と埼玉県と千葉県のみのため、申し込みの際は注意が必要です。

なお、対応地域にお住まいで永住権を持っている場合は、外国籍の方であっても生活再生ローンに申し込めます。

東京都にお住まいの方で次に当てはまる場合は東京都制度が優先されるため、あわせて確認しておきましょう。

東京都制度の貸付金額は最大300万円ですが、金利が年3.5％と非常に低い点が魅力です。

ただし、返済期間は7年以内で、生活再生ローンよりも3年短く設定されています。

東京都にお住まいの方で条件を満たしている場合は、ぜひ東京都制度を検討してみてください。

即日融資には対応しない

生活サポート基金でお金を借りる際は、即日融資を受けられない点に注意が必要です。

生活再生ローンを利用するためには、まず面談を受けなくてはいけません。

面談により生活再建の意思と返済を続けられる見込みがあると判断された場合のみ、生活再生ローンに申し込むことができます。

審査結果が出るまでの期間も長めで、大手消費者金融カードローンように即日融資を受けることはできません。

生活再生ローンの審査にかかる日数は公表されていませんが、融資を受けるまでに1ヶ月ほどかかる傾向にあります。

今すぐにお金が必要な方は、ほかの方法を検討しましょう。

まとめ

生活サポート基金とは、お金に困っている方に対し、融資や自立支援をおこなっている団体です。

一般的な金融機関とは異なり営利目的ではないため、金融機関のローンに通らない方でもお金を借りられる可能性はあります。

ただし、生活サポート基金での貸付は貸金業法に基づいておこなわれており、年収の3分の1以上の借り入れはできません。

年収の3分の1以上の金額を借りたい場合は、借り換えローンのような総量規制が適用されない金融商品を検討しましょう。

生活サポート基金の貸付制度を利用するためには、生活を立て直す意思と返済を続ける意思を示す必要があります。

相談員との面談が貸付可否の重要な判断材料になるため、面談には真剣に取り組みましょう。

ぜひ、本記事を参考に、生活サポート基金の生活再生ローンに申し込んでみてください。

<参考>
・お金を借りる方法一覧！｜ドットマネー