カードローンを金利で選ぶなら?金利の仕組みと計算方法からお得に借りるコツまで解説

カードローンを利用しようと思ったときに、必ず出てくるのが「金利」です。「金利について詳しく知らない」、「金利の計算は難しそう」と思っている人も多いのではないでしょうか?
金利は、カードローンだけではなく、お金を借りるときに必ず使われる言葉です。だから金利の意味や仕組みを理解せずに「損をしてしまった」ということは避けたいものです。ここでは、金利の基本的な仕組みや、計算方法、利息を大幅に抑える方法まで、わかりやすく解説していきます。
また、あまり知られていないのですが、「金利が安い」カードローンだけで選ぶと、実は「他のカードローンの支払い額と比べるとトータルの支払い額で損していた!」ということもあります。そのあたりのカラクリもしっかりとお伝えします。
カードローンの金利や利息について
まず、金利についての基礎的なことを理解していきましょう。難しそうな言葉がいろいろとありますが、カードローンの金利についての話であれば、何度もでてきますので、一度わかってしまえば忘れることはないでしょう。
金利と実質年率はほぼ同じ
金利とは「借りたお金の金額に対して、発生する利子」です。お金を借りたら返済するときに、「利息」を支払う必要があります。その際の返済額は、「元金(借りたお金)+利息」が必要になります。利息を計算するとき、必要になるのが金利です。例えば、「このカードローンの金利は18%です。」といった感じです。
また、カードローンの金利と同じところに「実質年率」という言葉が出てきます。実質年率とは、借入金額にその他の費用(手数料や保証料)を加えて計算した実質上の金利のことです。
しかし、現在、銀行カードローンであっても、大手の消費者金融であっても、その他の費用がかかることは少ないのが現状です。つまり、実質年率は金利と同じことであると考えても問題はないでしょう。
利息と利子の違い
利息と利子の違いがわかりづらいようですが、お金を貸した側、借りた側を意識するとわかりやすくなります。
言葉 | 意味 | 例 |
利息 | お金の貸し借り、預けたときに発生するお金。 |
主に受け取る側が使う 「人に貸したお金に利息をつけて返済してもらう」 |
利子 |
主に支払う側が使う 「銀行が預かったお金に利子をつけて払う」 |
わずかな金利の差が大きな違いに!利息の計算方法
カードローンの利息を計算するには、下記の計算式を活用します。

カードローンの利息の計算式
- 借りたお金 × 実質年率(金利) ÷ 365 × 借りた日数 = 利息
この計算式に、数字を当てはめれば大丈夫です。実際に計算してみましょう。
借りるお金:50万円
実質年率(金利):15.0%
借りる日数:30日間
順番に計算をしていきますので、内容を確認してください。
実際の計算方法
- 年間の利息を計算します
計算式(500,000円×15%=75,000円)
1年間の利息の合計額は7,500円 - 一日あたりの利息を計算します
計算式(75,000円÷365=205.47円)
1日あたりにすると、205.47円 - 借りる日数の30日を掛けます
計算式(205.47円×30日=6164.38円)
30日お金を借りると6,164.38円の利息額になります - 最後に小数点以下を切り捨てます
6,164.38円の場合、小数点以下を切り捨てすると6,164円となります
この計算式で、50万円を金利15%で30日間借りた場合は、6,164円の利息がかかることがわかります。
計算自体はかんたんなので、カードローンを検討する際は計算してみましょう。
金利が違うとこんなにも違う!
次に、金利が違うとどのくらい利息に差がでてくるのかを調べてみましょう。金利が17%のときと、18%のときでは、1%違います。この場合での、利息額の差を計算していきます。
金利17% |
500,000×0.17÷365×30=6,986 利息額は6,986円です |
金利18% |
500,000×0.18÷365×30=7,397 利息額は7,397円です |
利息が17%の時は6,986円で18%の時は7,397円。つまり411円の差が発生します。これだけでカフェのコーヒーが一杯ぐらい飲めてしまいそうです。
では、6ヶ月で返済した場合、さらには、1年で返済した場合では、どのくらい利息が変わるか確認しましょう。
金利17% |
500,000×0.17÷365×180=41,917 利息額は41,917円です |
金利18% |
500,000×0.18÷365×180=44,383 利息額は44,383円です |
よって、金利が1%違うだけで6ヶ月での利息の差は、2,466円となります。これなら豪華なランチが食べられてしまいます。
金利17% |
500,000×0.17÷365×365=85,000 利息額は85,000円です |
金利18% |
500,000×0.18÷365×365=90,000 利息額は90,000円です |
利息の差は、なんと5,000円です!5,000円あったら、2人分でランチ、あるいは新しい服が買えたりしますね。
このように、たった1%であっても返済期間が長くなればなるほど利息額の差は大きくなります。長期でお金を借りることを考えている人は、金利の違いをきちんと理解しておきましょう。
金利の利率はどのように決まる?
それぞれの金融機関のホームページを見ると、金利は「年率3.0%~18.0%」というように記載されています。この3.0%を「下限金利」と言い、18.0%は「上限金利」といいます。
契約する当初は利用者の返済能力がわからず、会社側も慎重に審査をして決めます。そのため、初めてカードローンを利用する場合は上限金利が適用されるケースが多いようです。つまり、「金利3.0%~18.0%」と記載されているのなら、ほぼ「18.0%」が適用されると思ったほうがよいでしょう。
金利を決めている具体的な内容については、下記の3つがあります。
金利を決めている3つのポイント
- 利息制限法の適用
- 金融機関ごとの金利
- 利用者のお金を返済する能力
1.利息制限法の適用
利息制限法(りそくせいげんほう)とは、一般の消費者を守るために、貸すお金の利息の利率の上限を決めた法律です。金利は利息制限法によって上限が決められているので、金融機関はそれ以上に高い金利でお金を貸すことはできません。
金額 | 10万円未満 | 10万円~100万円未満 | 100万円以上 |
上限金利 | 20% | 18% | 15% |
つまり、どんなカードローンであっても、上記の金利を超えることはありません。
2.金融機関ごとの金利
カードローンは会社によってそれぞれ違いますが、大まかに2つあります。1つ目は、みずほ銀行カードローンや三井住友銀行カードローンなどの銀行カードローン。2つ目は、アコム、アイフルなどの消費者金融のカードローンです。そして、それぞれでおおよそ金利が決まっています。具体的には銀行のカードローンでは、「4.0~14.5%」消費者金融のカードローンでは、「3.0~18.0%」が相場です。
そして利息制限法の上限内で、カードローンの金利は借り入れる金額の多さに合わせて、各金融機関が独自に設定しています。金額が多ければ多いほど、金利が下がり、10万円ほど少額なら一番高い金利が適用されるでしょう。
一例として、ある会社が金利3.0~18.0%で融資額は1~800万円としているカードローンの会社があったとします。この会社に「10万円を金利3.0%で借りたいな」と思っても、まずそのような低い金利で借りることは不可能でしょう。
仮に「800万円を3.0%で借りたい」ということであれば、可能性はゼロではありません(もちろん800万円を借りる際には審査があり、これほど大きな金額になるとよほどのことがない限り審査は通りません)。
専門家からのコメント

結論を述べると、可能性はかなり低いといえます。
もともと、銀行融資の対象とならないところに消費者金融が発生し、個人融資など「両者のあいだ」をカードローンが埋めました。
銀行融資のハードルが下がり、現段階では貸付不可となっているところがカードローンの対象とならない限り、現在の金利が低くなるのは考えにくいでしょう。
ただ、最近はFintech(金融×Technology)として、個人型融資が拡がっています。いわゆる金融機関を介さない融資が存在感を示すと、対抗処置として既存のサービスの金利が下がることは考えられます。
3.利用者のお金を返済する能力
利用者の返済能力も、金利を決める大事な要素です。今までカードローンを利用したことがなく、きちんと返済してもらえるかわからないと判断した場合には、リスクを避けるために高い金利を設定します。逆に、返済能力が高くて、今までも何度も利用してもらっていて、返済にも問題がなかった場合、金融機関は低い金利を提示します。
ちなみに返済能力の高さを判断するには、金融機関でそれぞれ異なりますが、大まかに「その人の収入額の多さ」と「同じ会社に長く勤めて(自営業なら同じ事業を長くして)収入が安定しているか」を見ています。
例えば、年収800万円あって勤続年数が7年の人なら、「収入も多くて仕事も安定してそうだから、お金を貸してもちゃんと返済してもらえそう」と判断します。
あるいは年収200万円で勤続年数3年の人なら「ちゃんと仕事をしているから返済は大丈夫そうだけども、貸すお金は少額にします」と判断します。
その他には、以前の返済履歴を重視します。たとえ多くの収入があっても、返済がいい加減でお金を返してくれない可能性がある人は、貸し出す金額を減らしたり、融資不可の判断をします。
金利を引き下げる交渉は可能?
カードローンを借りる際に金利の引き下げ交渉は可能かといえば、可能です。しかし、金利を引き下げるには、お金を貸す側のカードローン会社が金利を下げても問題ないと思われるような人であることが前提です。
例えば、過去にその会社のカードローンを利用してきており、今回また新たにお金を借りる時です。「この人なら、いつも利用してくれているし、返済にも問題がなかったから、返済のトラブルになる可能性は低いので、今回は金利を下げてもいい」と判断され、金利が引き下がる可能性があります。
そのため、初めてカードローンを申し込む人は返済実績がなく、金利を引き下げるのは難しいでしょう。
また、すべてではありませんが、銀行カードローンでは、その銀行口座を普段から使っているのであれば、金利の引き下げ交渉ができる可能性があります。
「この人は、うちの銀行を使ってくれている、住宅ローンもうちの銀行を使っているし、給料の振込先としても、公共料金やクレジットカードの引き落としも、うちの銀行だから、今回のカードローンの金利を低くしてもいい」といった感じです。
引き下げ交渉がしやすい主なポイント
- 引き下げをしようとしているカードローン会社を過去に利用したことがあり、問題なく返済が完了した
- 他社のカードローンの利用でも問題なく返済している。あるいは、返済が完了している
- 銀行カードローンなら、その銀行口座をメイン口座として今現在も使用している
- 属性が良い人で、100万円以上の大きい金額を申し込むとき
属性が良い人とは、その人が持つ経済的能力や社会的環境のことで、具体的には公務員や上場企業に長く勤めている人(最低でも5年以上)などです。つまり「この人なら、貸し倒れ、返済トラブルになる可能性が低いだろう」と思われる人のことです。
実際に引き下げの交渉をするときは、申し込む前に、各カードローン会社のカスタマーセンターに電話して相談をしてみましょう。
専門家からのコメント

実際のところ、カードローンの利用者で引き下げ交渉をする人はあまり多くありません。
初めての利用者に引き下げの可能性が低いのも原因です。たとえば会社経営をしていて、銀行融資が資金繰りのスケジュール上間に合わず、銀行担当者からカードローンを紹介された時などは、引き下げ交渉の可能性があるでしょう。
もちろん引き下げ交渉は正規の交渉であるため、銀行からの印象が悪くなることはありませんが、濫用(交渉が上手くいっていないのに粘るなど)は注意人物として見なされる可能性があります。
金利の低い銀行カードローンは?

実際の金利の低い銀行カードローンを見ていきましょう。銀行カードローンはほぼすべての銀行が提供しているサービスです。なかには、銀行口座がないと申し込みすらできないカードローンもあるので、注意が必要です。
銀行のカードローンを比較
それでは、金利の低いカードローンを見ていきましょう。主なメガバンクやネット銀行を中心にまとめています。
商品 | 金利 | 限度額 | 口座開設 |
住信SBIネット銀行カードローン(ミスターカードローン)プレミアムコース | 0.99~7.99% | 10~1,200万円 | 必要 |
りそな銀行カードローン(りそなフリーローン) | 6.0~14.0% | 10~500万円 | 必要 |
りそな銀行カードローン(りそなカードローン) | 3.5~12.475% | 10~800万円 | 不要 |
ソニー銀行カードローン | 2.5~13.8% | 10~800万円 | 必要 |
イオン銀行カードローン | 3.8~13.8% | 10~800万円 | 不要 |
みずほ銀行カードローン | 2.0~14.0% | 10~800万円 | 必要 |
楽天銀行カードローン(楽天スーパーローン) |
1.9~14.5% | 10~800万円 | 不要 |
三井住友銀行カードローン | 4.0~14.5% | 10~800万円 | 不要 |
東京スター銀行カードローン | 1.8~14.6% | 10~1,000万円 | 必要 |
横浜銀行カードローン | 1.9~14.6% | 10~1,000万円 |
必要(神奈川県、 東京都の方限定) |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
1.8~14.6% | 10~500万円 | 不要 |
住信SBIネット銀行カードローン(ミスターカードローン)スタンダードコース | 8.99~14.79% | 10~300万円 | 必要 |
セブン銀行カードローン | 14.0~15.0% | 10~100万円 | 必要 |
じぶん銀行カードローン(じぶんローン) | 2.2~17.5% | 10~800万円 | 不要 |
オリックス銀行カードローン | 1.7~17.8% | 最高800万円 | 不要 |
銀行カードローンの中でも特に低い金利設定となっているのが、りそな銀行・ソニー銀行・イオン銀行です。
他の金融機関と比べると、一段階低い金利設定になっているのがわかります。銀行カードローンの中でも18%近い上限金利が設定されている商品が多数存在するので、その差は一目瞭然です。
おすすめの銀行カードローン
銀行カードローンは多くありますが、詳細をよく確認してみると、金利の他にも様々な条件があります。それらをふまえて、本当におすすめの銀行カードローンを紹介します。
金額の多くは50万円以下のようで、その場合は上限金利が適用されるため、「上限金利」がいくらであるかに重点をおいて説明をしていきます。
住信SBIネット銀行カードローン(ミスターカードローン)プレミアムコース
金利 | 限度額 |
0.99~7.99% | 10~1,200万円 |
住信SBIネット銀行カードローン(ミスターカードローン)プレミアムコースの上限金利は7.99%と、カードローンの中で最も低くなっています。申し込み方法も手軽で、必要書類の提出などもすべてインターネット上で完結します。審査のスピードも早く最短で60分です。ただし審査に一定の基準がありますので、誰でも利用できるとは限らないようです。
おすすめポイント
- カードローン最安金利ならミスターカードローンで決まり!
- 借り入れ、返済の際にコンビニATMを利用しても手数料は無料です

- 借入・返済時のATM手数料0円。
- 最短60分で仮審査完了!
- 毎月のご返済は2000円から!
- 実質年率
- 1.59〜14.79%
- 借入限度額
- 10万円〜1,200万円
- 審査時間
- 最短即日
- 融資時間
- 最短即日
- コンビニ
-
- 収入証明書
- 公式サイト参照
りそな銀行カードローン(りそなカードローン)
金利 | 限度額 |
3.5~12.475% | 10~800万円 |
都市銀行のカードローンの中で安い金利を探しているのなら、りそな銀行の「りそなカードローン」です。上限金利が「12.475%」と低いです。この銀行のカードローンを選択肢の一つに入れておいて損はないでしょう。
ただし、消費者金融のカードローンのように、申し込んだその日にお金を借りられる「即日融資」には対応していませんので、急ぎの方には向いていません。また、所在確認や利用明細の通知は自宅へ郵便物が郵送されるため、家族にカードローンの利用を知られたくない場合には、おすすめできません。
おすすめポイント
- 都市銀行の中で上限金利は業界最安水準!

- お申込み~ご契約までWEBで完結
- 金利(変動金利)は年3.5%~13.5%特別金利プランも受付中!
- ご利用限度額は最大800万円まで。
- 実質年率
- 3.50〜13.50%
- 借入限度額
- 10万円〜最大800万円
- 審査時間
- 最短即日
- 融資時間
- 最短2日
- コンビニ
-
- 収入証明書
- 公式サイト参照
ソニー銀行カードローン
金利 | 限度額 |
2.5~13.8% | 10~800万円 |
ソニー銀行のカードローンの上限金利は「13.8%」と安い金利が魅力です。また、自宅への郵送物がないので、利用明細の通知ハガキを家族に見られる心配もありません。月々の返済が2,000円から設定できるのもうれしいですね。
おすすめポイント
- 借り入れの際には、コンビニATMを利用でき、その手数料が無料であることもうれしい
- 銀行カードローンには珍しく即日融資にも対応している
楽天銀行カードローン(楽天スーパーローン)
金利 | 限度額 |
1.9~14.5% | 10~800万円 |
楽天銀行カードローン(楽天スーパーローン)は、楽天グループの強みを生かして、ポイントがもらえる特典があるので、楽天市場や楽天トラベルなど、普段から楽天のサービスを利用している人にはおすすめです。
また、新規に楽天銀行の口座を開設することで30日間無利息サービスが利用できます。その他、期間限定で新たなポイントキャンペーンを行うこともあります。
おすすめポイント
- カードローンの利用で楽天ポイントがもらえるので、その分をお金に換算して考えるとお得
- 「30日間無利息サービス」を提供。ただし、新規で楽天銀行の口座開設をする場合に限る

- 金利は年1.9%~14.5%
- スマホでお申込が完了!
- 最大限度額は800万円。
- 実質年率
- 1.90〜14.50%
- 借入限度額
- 10万円〜800万円
- 審査時間
- 最短即日
- 融資時間
- 公式サイト参照
- コンビニ
-
- 収入証明書
- 公式サイト参照
カードローンを借り換えて、金利を下げられるケースもあります。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
申し込む前に知っておきたい銀行カードローンの注意点

銀行カードローンの金利が低いのは事実です。だから「銀行カードローンに申し込もう!」と思っているかもしれません。でもちょっと待ってください!実は銀行カードローンは消費者金融のカードローンよりも金利が低い分、少し利便性が劣ることを知っていますか?「急いでお金を借りたい」、「会社の人や家族にバレずにお金を借りたい」と思っている人にとっては、利用しにくいのです。
銀行カードローンの注意点を以下にまとめました。
銀行カードローンの注意点
- 審査が消費者金融と比較して厳しく、審査落ちすることがある
- 審査が慎重に行われるため、申し込みしてその日に借り入れる(即日融資)ことは難しい
- 在籍確認が行われる。そのため、基本的に審査の担当者が勤務先に電話連絡する
- カードローンの利用明細のハガキが自宅に郵送されるので、家族にバレる可能性が高まる
- 多くの商品において、無利息サービスが無い
賢い人は「無利息サービス」をうまく利用する
さきほども少し取り上げた「無利息サービス」。これは、一定の期間の間は利息がゼロ円になるサービスです。つまり、その無利息の期間中に全額を返済すれば、利息は一切ありません。
例えば、「あと2週間で給料日だけど、お金が必要」といった「つなぎ」状況で、賢い選択なのは「無利息サービス」を利用することです。無利息サービスを提供しているのは、主に消費者金融のカードローンです。
消費者金融のカードローンの金利は比較的高いですが、この無利息サービスを利用すれば、結果的に銀行のカードローンよりも利息を抑えることが可能になります。
ただし、無利息サービスにはいくつかの条件があります。それらの条件は次の通りですので、よく確認してから利用しましょう。
会社名 | 無利息日数 |
主な条件 |
アコム | 30日間 |
初回利用時のみ |
アイフル | 30日間 |
初回利用時のみ |
プロミス | 30日間 |
初回利用時のみ |
レイクALSA | 180日間 | 初回契約翌日から30日間全額もしくは180日間5万円まで |
ノーローン | 7日間 |
回数制限なし |
「消費者金融ってイメージ悪いし、ちょっと利用するのは嫌だ」と思うのもわかりますが、期間内であれば、利息がゼロになる、融資が通りやすいといった側面も。必要に応じ、利用を検討してみてもよいでしょう。
5万円までであればレイクALSAが半年にもわたって無利息期間を設けています。少額の借入であればレイクALSAがもっともおすすめです。
消費者金融のカードローン金利比較
消費者金融のカードローンに、無利息サービスがあるのはわかったけど、その他のこともしっかりチェックしておきましょう。は、消費者金融のカードローンに絞ってそれぞれのサービスをチェックしていきます。
消費者金融の基本的な仕組み、審査、サービス内容はこちらの記事をご覧ください。
金利で比較
消費者金融 | 金利 | 無利息期間 |
アイフル | 3.0%~18.0% | 30日 |
アコム | 3.0%~18.0% | 30日 |
プロミス | 4.5%~17.8% | 30日 |
レイクALSA | 4.5%~18.0% | 30日or180日 |
ノーローン | 4.9%~18.0% | 7日 |
SMBCモビット | 3.0%~18.0% | 無利息期間なし |
消費者金融各社において、金利の差はほとんどありません。アイフル・アコム・プロミスについては、それぞれ無利息期間が30日間に設定されているので上手に利用すれば、銀行の低金利カードローンよりもお得に借りることができます。
無利息期間の適用日に注意
無利息期間を活用する場合、注意しなければならないのが「適用日」です。プロミスは「実際にお金を借入した日の翌日」が適用日と定義しているのですが、アイフル、アコムに関しては「契約した日の翌日から適用」と定めています。そのため、最大限メリットを享受するには契約後すぐに借入をする必要があります。
返済について知っておくべきポイントを紹介!
カードローンを利用しようと思ったらやっぱり返済についても知っておきたいですよね。基本的にはそんなに難しいことではありませんが、知っておくべきことがありますのでポイントを絞って解説していきます。
リボルビング返済方式って何?
ほとんどの会社が「リボルビング返済方式」を採用しています。これは、毎月の返済額が一定になっています。月々の返済額が一定なのでわかりやすいと感じるかもしれません。しかし、返済額が低く、一定にしていると返済期間が長期化し、その分、利息総額が膨らんでしまいます。
1日でも早く返済するほど利息の負担が減る
口座振替(口座引き落とし)での返済であれば、自動的に最少返済額で引き落とされます。返済を長期化させないために、「繰り上げ返済」の利用をおすすめします。「先月は、残業が多くて給料が少し多かったから、繰り上げ返済しておこう」というのは利息が抑えられるので、とても良いことなのです。
実際の返済は、日割り計算でされています。つまり1日でも早く返済することで、支払う利息を抑えることができます。「給料日になったら、すぐに買い物や遊びに行かず、繰り上げ返済をする」これが賢い人のやり方です。
ただ結果的に貯蓄が少なくなり、追加の借入をするのは本末転倒。「いくら返せそうか」という計算をして、繰上げ返済額を決めていきましょう。
返済に遅れると遅延利息が適用される
もしも返済が期日内まで支払えなかった場合、金利は高くなります。それを「遅延利息(ちえんりそく)」と言います。その金利は法律で決められた上限いっぱいの金利が設定されますので、多くの場合が最大20.0%となります。
カードローン名 | 遅延利息 |
アイフル、アコム、プロミス、SMBCモビット、レイクALSA | 20.0% |
三井住友銀行カードローン | 19.94% |
みずほ銀行カードローン、楽天銀行カードローン(楽天スーパーローン) | 19.9% |
じぶん銀行カードローン(じぶんローン) | 18.0% |
イオン銀行カードローン | 14.5% |
オリックス銀行カードローン | 当初の金利+2.1% |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) | 金利と同様の料率が適用される |
また、返済が遅れると「金融事故」として信用機関に情報が記録されてしまいます。そうなった場合、今後の融資や増額などの審査が通りにくくなるので注意が必要です。
万が一、返済ができなくなってしまったら
万が一、返済ができなくなってしまったら、まず「返済ができないなと思った時点」で、カードローンの会社に連絡するようにしましょう。そして「返済が厳しいので、相談したい」と誠意をもって伝えてください。
カードローン会社、金融機関は、返済に問題が起きたときの対処法をいくつか用意しています。対処法は会社によって様々ですが、金利を減らしたり、返済期日を待ってもらったりすることがあるようです。もちろん、その場合、当然ながら、信用情報に記録されます。
間違っても「返済できないってどういうことですか!とにかくなんでもいいので、どこかからお金を借りてきて返済してください!」とドラマのように電話で怒鳴られることはまずありませんし、暴力的な取り立て屋が自宅に来ることもありませんので、その点はご安心を。
逆にやってはいけないことは、返済ができないからといって「何も連絡しない」、「カードローン会社から電話がかかってきても電話に出ない」ということです。これはカードローン会社が特に嫌がる行為です。
また、「他のカードローンを借りて、返済に当てる」こともしてはいけません。よく考えればわかるでしょうが、これは借りるお金をどんどんと増やす行為ですので、絶対にやめましょう。
早め早めに行動することで、大きな問題にならずに解決することができます。
カードローンの金利まとめ
今回は、金利について詳しく解説してきました。ただ単に金利が安いことだけでカードローンを選ばずに、ATMの利用手数料や融資のスピード、利用明細のハガキを自宅に郵送の有無など、詳しいサービス内容をよく確認して、自分にあったカードローンを検討してください。
1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。WEB執筆、書籍など多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。現在はスタートアップとしての活動にも重きをおき、2018年サービスをリリース。相続×Technologyの担い手として活動を続ける。
工藤 崇の監修記事・プロフィール一覧へ2008年青山学院大学国際政治経済学部卒。在学時にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。 2012年に株式会社サイバーエージェントに入社し、Ameba事業部にて編集に従事。 2018年8月にCyberOwlへ異動し、マネ会の編集長就任。FPの知識を活かして、クレジットカード、カードローン、キャッシュレスの記事作成に携わる。難しいことをわかりやすく伝えるがモットー。 ラグジュアリーカード<Titanium Card>とセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードをメインに、アメックスゴールドやJCBゴールド、楽天カードなど10枚以上のクレジットカードを保有。
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