5社目のカードローンからはお金を借りられる?借入れできない場合の対処方法もご紹介

5社目のカードローンからはお金を借りられる?借入れできない場合の対処方法もご紹介

消費者金融や銀行などが提供するカードローンは、最大借入可能件数は定められていません。しかし、5社目の申込みともなると審査を通過するのは難しいのが実情です。

この記事では、5社目の申込みを検討するにあたって知っておきたいこと、通常の申込みと併せて検討しておきたい「おまとめローン」について、口コミを交えつつ解説します。

また、借入れが難しい場合の対処法もご紹介しています。5社目の申込みを検討している方だけでなく、急ぎでお金を必要としている方も本記事を参考にしてみてください。

5社目のカードローンからお金を借入れることは難しい

審査に通過すれば5社以上のカードローンを利用することは可能です。しかし、全国銀行協会の資料によると、実際に5社から借入れている人は8.8%と非常に低い数値になっています(※)。

また、審査通過の可能性もそれだけ低くなっており、借入れを必要としていても審査に落ちて契約ができないケースが多くなっています。審査落ちの理由としては、総量規制による影響や返済不能になる可能性が高いことなどが挙げられます。

(※)全国銀行協会「銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告資料」より

借入れには総量規制が大きく影響する

消費者金融では、貸金業法で定められた総量規制が適用されます。そのため、原則として利用者の年収の3分の1を超える金額を貸金業者から借入れることはできません。

総量規制は以前はありませんでしたが、年収以上の多額のお金を借りる多重債務者が続出する問題を解決するために2010年に完全施行されました。

総量規制は利用中のカードローンの総借入額で考えます。年収300万円の方を例に挙げると、1社目は最大100万円まで借入れが可能です。

しかし、A社から50万円、B社から30万円というようにすでに借入れをしている場合は、他社から新たに借りられるのは20万円までとなるのです。

銀行カードローンは総量規制の対象外

消費者金融カードローンは貸金業法が適用されるのに対し、銀行カードローンは銀行法が適用されるため総量規制の対象外です。しかし、現在は金融機関の多くが履行不能に陥る方が出ることを防ぐために、過度な貸し出しを避ける傾向にあります。

そのため、銀行カードローンでは、年収と同額もしくはそれ以上の貸し出しをおこなうようなことはしません。総量規制の適用となるカードローンと変わらない基準で審査がおこなわれているのが現状です。

5社目の借入れは返済不能に陥る可能性が高い

総量規制以外に、複数社からの借入れが難しい理由として、多重債務となり返済不能に陥る可能性が高いことが挙げられます。

複数社から借入れることによって借金の残高は膨らみ、返済不能に陥るリスクも高まります。そのため、各社は貸し倒れを避けるため、多重債務者に対して厳しい審査体制を設けています。

マネ会には、複数社から借入れをおこなった結果、多重債務の返済に苦しんだ方の口コミも寄せられていました。

  • (40代 / 男性 / 会社員 / アコムを利用 / 年収200〜400万円未満 / 借入金額100~300万円未満)

    パチンコが大好きで毎日通っており、目先のお金が欲しくて借りてしまった。簡単に借りれはしたが、返せど返せどいっこうに借入金が減って行かなかった。そのうち、限度額まで達してしまい、2社、3社とキャッシングを繰り返し、あっという間に多重債務者となり、全く首が回らなくなった。

  • (20代 / 男性 / 会社員 / アイフルを利用 / 年収400〜600万円未満 / 借入金額100~300万円未満)

    他社の消費者金融にて100万円以上借り入れをしていました。その他社の返済が苦しくなってきたときに、アイフルで借り入れを開始し、自転車操業のように借りて、返してと繰り返していました。その後、アイフルの「おまとめMAX」という商品を知り、他社での借り入れとアイフルの借り入れをまとめ、返済しています。

多重債務は、申込者側は上記口コミのような返済苦に陥る可能性が高く、融資したカードローン会社側も貸し倒れになるリスクを抱えることになるため、初回借入時よりも厳しい審査がおこなわれます。

専門家からのコメント

四方裕伸
四方 裕伸

複数社から借入れをおこなうと、気持ちが散漫になると同時に、手間が増えることになります。

返済管理が複雑になるだけでなく、返済期限についても、うっかりミスが起こりやすくなります。

家計において、借入れのある人は、毎月の(「収入」-「生活費」-「返済額」-「手数料」=〇万円)という計算をいつでも分かっているようにしておくことが重要です。

借入のし易さや、低金利をお得と思って飛びつくと、複数社に借り入れが増えていつの間にか複雑になります。

金利差や特約に心を奪われず、最初に借りたところで相談を続けることが対策方法です。

5社目のカードローンはおまとめローンに申込んで借金を返済するのが現実的

審査通過の可能性が低い5社目のカードローンへ申込みをおこなうなら、おまとめローンに申込んで借金を一本化するのがおすすめです。

おまとめローンは、すでに利用しているカードローンよりも低い金利でローンを組めたり、毎月の返済を1回にまとめることで返済負担が減ったりするメリットがあります。

実際にマネ会に寄せられた口コミをチェックしてみると、毎月の返済負担や金利を減らすためにおまとめローンを利用した方を確認できます。

  • (20代 / 男性 / 会社員 / アイフルを利用 / 年収400〜600万円未満 / 借入金額100~300万円未満)

    「おまとめMAX」という他社での複数の借り入れを1つにまとめることのできる商品を知り、利用しました。こちらは、月々の返済額を軽減でき、返済が楽になりました。

  • (30代 / 男性 / 会社員 / アコムを利用 / 年収200〜400万円未満 / 借入金額100~300万円未満)

    借換で金利を下げたかったため、前回の借入している消費者金融より金利が安くおまとめローンをしてくれる消費者金融を探していました。
    (中略)
    ネットから相談できて、審査も早く、もう借入ができないように返済専用のカードでもあったため、安心して高額の利用枠にできました。

返済苦のため5社目のカードローンの利用を考えているが、審査を通過する自信のない方は、おまとめローンに申込み、まず借入金額を減らしていくことを目指しましょう。以下の表に代表的なおまとめローンをまとめましたので、検討の際の参考にしてみてください。

おまとめローン比較表
消費者金融 商品名 借入可能額 金利(年)
申込条件
アイフル おまとめMAX
かりかえMAX(※)
最大800万円 3.0〜17.5% ・満20歳以上69歳までの方
・定期的な収入と返済能力を有する方
アコム 借換え専用ローン 最大300万円 7.7~18.0% ・20歳~69歳までの方
・安定した収入と返済能力を有する方
プロミス おまとめローン 最大300万円 6.3~17.8% ・年齢20歳以上、65歳以下の方
・本人に安定した収入がある方

大手消費者金融3社でおまとめローンを取り扱っていて、上限金利・下限金利ともに低金利なのはアイフルとなっています。また、上限金利が少しでも低いカードローンを利用したいのであれば、おまとめローンではなく銀行カードローンを選択肢にしてもいいかもしれません。

消費者金融カードローンよりも低金利で借入れができるなどの特長を持つ銀行カードローンについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

銀行カードローンを徹底解説!消金との違いから審査、借入方法までご紹介!
(※)「かりかえMAX」はアイフルを初めて利用する方向けの商品です

おまとめローンで借入れするための審査は厳しめの傾向

おまとめローンは返済管理が楽になったり低金利で借入れができたりしますが、利用するための審査は厳しめの傾向にあります。なぜなら、おまとめローンを利用する方は借入件数・総額が高いケースが多いからです。

融資金額が大きければ、カードローン会社は借入金額を返済する能力があるのかを確認するため、審査をより慎重におこないます。

その結果、審査通過難易度も高くなるのです。そのため、複数の借入れをまとめるために多額の融資がおこなわれるおまとめローンは、審査が厳しくおこなわれます。

審査通過の可能性を少しでも上げたい場合、必要書類は不備や漏れがないように用意して審査に備えることが大切です。そのほかに、審査通過の可能性を高めるためのコツを以下で紹介します。

審査通過のコツその1:安定継続した収入がある

おまとめローンの審査では、申込者自身が安定した収入を得ていることが求められます。また、現在だけでなく長期的に安定収入が継続するかも審査するため、雇用形態と勤続年数の審査が厳しくなる傾向にあります。

安定した収入とは毎月一定金額の収入を得られることを指しますので、正社員でなくてもパート・アルバイト、契約社員などであれば問題ありません。しかし、どんなに高額であっても一時的に得た収入は安定した収入とは見なされない点には注意してください。

審査通過のコツその2:信用情報に返済遅れなどの履歴がない

信用情報に返済遅れなどの履歴がないことも、おまとめローンの審査通過に必要なポイントです。

信用情報はCICJICCKSCという3つの信用情報機関で管理する返済・借入れに関する情報で、信用情報に金融事故の登録がある場合、おまとめローンの審査通過は難しくなるでしょう。

金融事故とはこれまでに返済を長期間滞納したり、債務整理をおこなったりした状態です。おまとめローンにかぎった話ではありませんが、カードローン会社やクレジットカード会社などは審査時に信用情報を必ずチェックしています。

なお、金融事故の情報は5~10年間は削除されません。自身の登録情報に不安のある方は、事前に信用情報開示請求をして内容を確認するのがおすすめです。

反対に借金の返済実績が良好な方は、信用情報の照会でカードローン会社側でも返済状況を確認できるため、審査通過時に有利となります。

専門家からのコメント

四方裕伸
四方 裕伸

複数社に借入のある人は、すぐに動いて審査してもらいましょう。

まとめることができれば、頭の中が一旦きれいに整理されます。

また、金融機関やカードローン会社が適正な返済計画や増額計画をアドバイスしてくれますので、今後の計画の見通しも分かりやすくなります。

何よりも全体把握をしているのは自分一人ではないという安心感が生まれます。

5社目のカードローンから借入れができない場合は?お金が必要な時の対応策7選

金欠時や返済苦に陥っている際には、新規にカードローンへ申込んだり、おまとめローンを利用して借金の返済をしたいものです。しかし、審査通過が難しい場合、そのほかの対応策を考える必要があります。

ここからはカードローンの審査に通過できないとき、通過しなかったときの対応策7つをご紹介しますので、自身に最適な方法を探してみてください。

1.クレジットカードのキャッシング枠を利用する

すでにクレジットカードを保有している場合、任意のキャッシング枠を設定していれば審査通過しなかった際の対応策として効果的です。クレジットカードには普段の買いものや支払いに使うショッピング枠、クレジットカードを使ってカード会社からお金を借りられるキャッシング枠があります。

キャッシング枠があればATMから現金を引き出せるため、審査不要ですぐにお金が手に入ります。しかし、キャッシング枠の金利は年15~18%と高めの傾向にあるため、計画的な利用が必要です。

2.質屋は有担保のため無審査でお金を借りられる

時計やブランドバック、アクセサリーなどといった品物を担保にして、質屋でお金を借りる方法もあります。質屋では質入れ希望の品物を直接チェックして査定をおこない、品物に見合った金額を貸し付ける業者です。

カードローンと同じく返済時に利息が発生し、質入れから3ヶ月以内に元金と利息を支払えば品物が戻ってくるシステムとなっています。しかし、支払いができなければ質流れとなり、品物の所有権が質屋に移ります。

質屋の金利は月利で質屋営業法で上限金利が定められています。貸出金額ごとの利息は店舗で決まりますが、基本的に消費者金融などの法定金利とは異なる設定のため、長期間の借入れはおすすめできません。

3.中小の消費者金融に申込んで借入れる

プロミス・アコム・アイフルなどの大手消費者金融以外に、個人向け小口融資をおこなう中小規模の消費者金融でお金を借りる方法があります。街金と呼ばれることもあり、大手消費者金融や銀行カードローンと比較すると柔軟な審査をおこなっているのが特長です。

ただし街金では、申込み者の状況に合わせた柔軟な審査をおこなうため、時間をかけて審査をおこなう傾向にあります。また、現在の返済能力を重視する業者もいるため、返済計画をあらかじめしっかりと伝える必要がある点も覚えておきましょう。

4.有担保貸付を利用して借入れる

現在、生命保険の契約がある方は契約者貸付、金融機関に定期預金がある方は当座貸越を利用するのもいいでしょう。

契約者貸付とは、生命保険を解約した際の解約返戻金を担保にして保険会社からお金を貸してもらえる制度です。借入れ可能金額の上限は解約返戻金の7~8割が一般的で、解約返戻金が高額な契約をしていれば多くのお金を借りられることになります。

ただし、解約返戻金が担保となるため、掛け捨てタイプの生命保険では契約者貸付の制度を利用できません。

もうひとつの当座貸越では、金融機関に預けている定期預金を担保にしてお金を借りることができます。貸越できる限度額は預けた定期預金の金額の9割、もしくは200万円のどちらか少ない金額が設定されるのが一般的です。

5.生活福祉資金貸付制度を利用する

低所得世帯に高齢者世帯、障害者世帯に失業者世帯などの経済的支援が必要な世帯に貸付をおこなうのが生活福祉資金貸付制度です。

生活福祉資金貸付制度で借りられるお金は総合支援資金福祉資金教育・就学支度費不動産担保型生活資金の4種類に分類されます。資金の種類によって無利子だったり、1.5%、3.0%などの低金利で利用できたりするなど、一般的なカードローンよりも返済負担が少ないメリットがあります。

ただし、融資まで1~2カ月ほどの時間がかかることがあります。ちなみに、福祉資金に分類される緊急小口資金は最大10万円の融資を5営業日程度で借入れることが可能となっています。

また審査も厳しめにおこなわれる傾向があり、せっかく時間をかけて手続きをしても、審査落ちすることもあるため注意が必要です。

6.公的機関に相談する

お金が必要でも用意ができなかったり、生活に困っていたりする場合は、国民生活センター、無料法律相談窓口、日本貸金業協会などの公的機関に相談をするのも方法です。

お金が必要といっても、困り具合は人それぞれに異なります。今どうするべきなのか、何が求められるのかを見極めてもらうことが大切なので、現状について正直に相談してください。

そのうえでアドバイスをもらい、生活の立て直しをはかっていきましょう。

7.契約しているカードローンの増額を検討する

新たに5社目のカードローンの審査に申込む以外に、現在契約しているカードローンの増額申請を検討するのもひとつの手段です。

増額申請が承認されれば、現在の利用限度額を上げることができます。しかし、申請をおこなっても、必ず審査に通過できるわけではありません。審査結果しだいでは利用限度額を減額されたり、利用停止になる場合もあります。

お金に困っているときの対応策としては効果的ですが、申請するかどうかは以下を参考にして慎重に判断したいところです。

毎月の返済に遅れがないことは絶対条件

増額申請の審査に通過するためには、増額を申込むカードローンをはじめ、すべての借入れにおいてトラブルがないことが大切です。毎月の返済遅れが発生している方、債務整理、他社利用時の金融事故などを起こしている方は、増額以外の方法を検討するのがおすすめです。

毎月しっかりと返済をおこなうことが審査通過には重要です。増額申請をおこなう際はあらためて返済状況などをチェックするようにしましょう。

毎月の返済に遅れがなくても利用限度額が減額されるリスクもあるので注意

契約するカードローンの返済を毎月しっかりおこなっていても、審査の結果次第で利用限度額を減額されたり利用停止となったりする場合があります。利用限度額の減額や利用停止になる理由はさまざまですが、主に以下のようなケースが考えられます。

カードローンの利用限度額が減額される理由
  • 契約時よりも年収が減った
  • 勤務先に変更があった
  • 総量規制の制限を超えた
  • 信用情報の内容に問題があった

収入の減少や、勤務先の変更は毎月の返済能力に大きな影響を与える要素です。

変更があった場合には、カードローン会社に必ず連絡するようにしましょう。カードローン会社では信用情報を照会できるため、勤務先の変更は増額を申込んだ際の審査時に必ずバレるようになっています。

5社目のカードローンのまとめ

5社目のカードローンでお金を借りたいと思っても、審査通過する可能性は決して高くありません。貸金業法の総量規制の問題に利用者自身の返済能力が影響するからです。

どうしてもお金に困った場合は、おまとめローンを利用したり、記事内で紹介した対策法を取り入れるなどしてください。多くの借金があると不安や精神的負担も増えるかと思いますが、自身に最適な方法を見つけて借金問題を乗り越えていきましょう。

参考:全国銀行協会「銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告資料

四方裕伸

専門家からの一言

四方 裕伸

借金問題には様々な要因がおありと思います。この記事にあるように解決方法は色々ございます。

自分の中で難しいと判断せずに、いろいろ当たってみると、思わぬカタチで解決につながることもあります。

なかには、性格や浪費癖改善の必要なひともいらっしゃいます。ファイナンシャルプランナーの有料相談で、継続的に処方してもらうことも一つです。

私の相談者の90%以上は、「家族への打ち明け」をきっかけにして複数社ローンの問題を解決しました。

そのため、身近な人に相談するのも有効な解決策の1つです。

千葉県市原市在住。リスクのコンサルタント。ゆうりFP株式会社経営。住宅営業時代、勤務先が倒産後、半年間再就職せず、100世帯以上の元顧客に対応を続けました。その後、損害保険会社の研修生となり、独立しました。この期間、図らずも前職のお客様の支えは大変な力となりました。このありがたい出来事のメカニズムをお伝えできればと思い、あらゆる分野の相談に対応し、独自に簡易貯蓄計算法を考案するなどの技術を磨きました。開業後もお客様のご相談目的が達成できるように、資格や免許を取得し続けながら、個々の相談に最後まで責任をもって回答させていただいております。

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大学を卒業後、金融機関に就職。現在はフリーランスのライターとして活動しています。金融、不動産、節約などが得意分野ですが、そのなかでもクレジットカードにカードローン、債務整理の執筆経験が多いです。クレジットカードはアメリカン・エキスプレス・カード(グリーン)を愛用中。趣味はテーマパークとアイドルグループで最近はライブに出かけることが最大の楽しみ。飼っている犬と猫と一緒にお出掛けできるスポットを探すことにも興味がある。

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