ETCカードの種類を詳しく解説!セットで発行するならどのカードがおすすめ?
有料道路の料金所で現金を支払う手間を省き、スムーズに通ることができるETCカード。
2012年の段階でほぼ全国の有料道路にETCは設置してあります。
実はETCカードには5つの種類が存在しています。
ETCカードによって、割引制度や料金体系が異なっているのです。
そのため、個人で使用する場合も法人で利用する場合も用途に合ったETCカードを選ばなければ、損をしてしまいます。
ここではETCカードを詳しく解説し、セットで発行する際におすすめのクレジットカードの紹介をします。
この記事を読めば、ETCカードのお得な発行方法や割引制度、車載器の選び方を知ることができます。ETCカードを便利にお得に利用していきましょう。
ETCカードには主に個人向けと法人向けの2種類のカードがある
ETCカードと一言でいっても、個人向けと法人向けの主に2つのカードが存在します。
さらに、個人向けのカードは2つ、法人向けには3つのカードに分類されます。
個人向けのETCカードにはクレジットカードと一緒に申込むETCカードと高速道路会社が共同で発行しているETCパーソナルカードの2つです。
一方、法人向けのETCカードには法人用クレジットカードが発行するETCカード、クレジット機能がない法人ETCカード、そしてETCコーポレートカードの3種類があります。
カードによって、審査を通さなければならないカードや審査の必要が無いカード、そして割引の対象や時間帯も異なるため個人または会社にとって有益なETCカードを選ぶようにしましょう。
ETCカードの割引について
ETCカードの利便性は車両を停車して、料金所のスタッフに現金を手渡す手間が省けるだけではありません。
ETCカードを利用すれば、有料道路での支払いを現金でおこなうよりも割引がされる機会が多くなります。
ETCカードの種類によって割引が違う?
ETCカードによって割引制度が異なります。
クレジットカード機能のついていないETCカードは、時間帯割引や休日割引の対象となります。
クレジットカードと一緒に発行するETCカードには、時間帯割引や休日割引以外にも各クレジットカードが提携しているポイントが貯まったり、マイレージポイントが貯まったりするカードもあります。
法人向けに発行されているETCコーポレートカードの利用者は大口・多頻度割引の対象となります。これはETCコーポレートカード限定の割引制度となります。
ETCコーポレートカードはたとえば、大型のトラックやトレーラーなど長距離の物流を担う車両を扱う会社にはおすすめです。
ETCカードによって割引となる対象や制度が異なるためETCカードを選ぶ際には、用途に合わせたカードを選びましょう。
個人向けETCカード
個人向けのETCカードには2種類のカードが存在します。
クレジットカードと一緒に申込むETCカードと、高速道路会社が発行しているETCパーソナルカードです。
両者の大きな違いは当然のことながらクレジットカードを発行するかしないか、という点になります。
クレジットカードと一緒に申込むETCカードを発行すれば、各クレジットカードの特典も受けることができるようになります。
しかし、クレジットカードの発行には審査があり、審査に通らなければETCカードも発行されません。
その点で、ETCパーソナルカードには発行のための審査は必要なく、保証金として入会費や年会費を支払えば誰でもが発行可能です。
クレジットカード機能や各クレジットカード会社の特典を受けたい人はクレジットカードと一緒のETCカードを、クレジットカードの機能が必要でない人はETCパーソナルカードを選ぶとよいでしょう。
クレジットカードと一緒に申込むETCカード
クレジットカードと一緒に申込むETCカードは、最もスタンダードなETCカードの取得方法です。
すでにクレジットカードを持っている人は、クレジットカード会社に別途申し込みをします。
また新規でクレジットカードを発行する際には、同時にETCカードを申込めば取得することができます。
クレジットカードの年会費やETCカードの年会費は、カードによって異なります。
年会費無料のカードもあれば、有料のカードもあります。
クレジットカードと一緒に申込むETCカードを持っていれば、ETCカードの割引や特典だけではなく各クレジットカードの特典も受けることができます。
しかしながら、クレジットカードには発行する前に審査を通す必要があります。
審査に通らなければ、ETCカードを取得することもできません。
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードは東/中/西日本高速道路株式会社と首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社の6社が共同で発行している保証金方式のETCカードです。
発行するためには、保証金と毎年の年会費を支払う必要があります。
クレジットカードのように審査をする必要はないので、これらの料金を支払えば誰でもが取得できます。
ETCが発行できるおすすめのクレジットカード
ETCカードの取得は、クレジットカードと一緒に発行するのが最も一般的な方法です。
ここからは、ETCカードを発行できるおすすめのクレジットカードを紹介していきます。
クレジットカードと一緒にETCカードを発行する際には、クレジットカードの年会費とETCカードの年会費を確認しておく必要があります。
またクレジットカードは、種類によって特典やサービス、提携ポイントが異なります。
クレジットカードと一緒にETCカードを発行する際には、クレジットカードも自身の用途に合ったものを選びましょう。
JCB CARD W
- 年会費、永年無料
- いつでもポイント2倍
- 安心・安全セキュリティー
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 1 〜 10.5% |
発行スピード | モバ即入会で最短5分(※) |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
JCB CARD Wは年会費永年無料で、ETCカードも年会費無料で発行できるクレジットカードです。
カードを利用してもらえるのはOki Dokiポイントで、1~5%と高還元率になっています。
ポイントの還元キャンペーンもあり、最大でポイントが30倍になることもあります。
貯まったポイントはJALやANAのマイレージから楽天ポイントまで幅広い交換先があります。
ポイントの互換性が高いため非常に使いやすいクレジットカードとなっています。
ただし申込み対象が39歳までと限定されているので、注意が必要です。
セゾンインターナショナル
- 入会金・年会費永久無料
- ポイントは有効期限なしで、永久不滅!
- 最短5分で!デジタル発行も
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5% |
発行スピード | 最短即日発行~3営業日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
セゾンインターナショナルは入会金、年会費すべて無料のクレジットカードです。
またETCの年会費も無料となっています。
日本国内でも大手のクレディセゾンが発行していて、安心して利用できるクレジットカードです。
特筆すべきはその発行までのスピードです。
セゾンインターナショナルは即日の発行が可能であり、ETCカードも同様に即日発行することができます。
すぐにでもETCカードを必要としている人におすすめのクレジットカードです。
また指定日の毎月第1・第3土曜日には、西友でお買い物をすると5%割引になります。
24時間対応でカードの契約内容を変更したり、照会の手続きをしたりすることも可能です。
また、クレジットカードに関して不明点などがあれば、インフォメーションセンターで質問をすることもできます。
エポスカード
- 全国10,000店舗の優待つき!
- 入会金・年会費永年無料
- 海外旅行傷害保険は最高500万円
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5%~5.0% |
発行スピード | 店頭申込で最短30分発行・オンライン入会で1週間程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
エポスカードはクレジットカードの年会費もETCカードの年会費も永年無料です。
したがって、維持費は一切かかりません。
無料でできるETCマイレージサービスに登録しておけば、有料道路で使用可能なETCポイントが貯まります。
さらに、ETCカードの利用はエポスポイントも貯まるため、お得なクレジットカードとなっています。
貯まったポイントはJALやANAなどのマイレージにも交換が可能になっているので、ポイントで特典航空券を受け取ることも可能です。
ETCカードを利用しながら、さらにポイントを貯めたいという人にはおすすめのクレジットカードです。
法人向けのETCカード
法人向けのETCカードには3つの種類があります。
法人向けのクレジットカードが発行しているETCカードとクレジットカード機能がない法人ETCカード、そしてETCコーポレートカードの3つです。
法人向けのクレジットカードと一緒に発行するETCカードは、法人クレジットカードと一緒に申込むことができます。
有料道路の割引のほかに、各クレジットカードの法人向けのサービスを受けることができます。
クレジットカード機能がないETCカードは、クレジットカードのような審査は不要です。
協同組合へ申込みをして保証金や出資金を支払えば、創設したばかりの会社でも発行が可能です。
ETCコーポレートカードはNEXCOに直接申込みをするか、協同組合を通して申込みます。
有料道路を大口・多頻度で利用する法人向けのETCカードです。
他のカードに比べて最も割引額が多いETCカードです。
3つのETCカードにはそれぞれにメリットもデメリットもあるので会社の用途に合ったものを選ぶようにしましょう。
法人用クレジットカードとセットのETCカード
法人用クレジットカードを既に保有している法人や、新規でクレジットカードを発行すれば同時にETCカードも申込むことができます。
個人向けのクレジットカードと同様に法人向けのクレジットカードもETCカードを利用すれば、各クレジットカード会社のポイントが付与されます。
このポイントはクレジットカード会社と提携している店舗で現金と同様に使用できます。
また、特典航空券に変更可能なマイレージを貯められるカードもあります。
非常にお得な法人用クレジットカードですが、クレジットカードを発行する際には審査を通さなければなりません。
審査が通らなければETCカードも発行されません。
法人向けのクレジットカードはビジネスに特化した特典を豊富に用意していますが、新規に創設した会社や個人事業主に対しては比較的審査が厳しくなっています。
クレジット機能がない法人ETCカード
クレジットカードの機能や特典が不要な人向けに法人ETCカードがあります。
高速情報協同組合やETC協同組合などが発行する法人ETCカードは、クレジットカードのような審査を通す必要がありません。
協同組合に保証金や出資金を支払えば、どの会社でも取得することができます。
そのため設立して日が経っていない会社でも発行可能です。
法人ETCカードは複数の車両を1枚のカードで利用できます。
また発行に関しても同時に複数枚の申込が可能になっています。
そのため会社で使用する車両が複数以上でも大丈夫です。
有料道路の利用頻度がそこまで多くはない会社、複数以上の車両を扱う会社や設立したての会社、またクレジットカードの機能が不要な会社にはおすすめのETCカードです。
ETCコーポレートカード
ETCコーポレートカードはNEXCO東・中・西日本高速道路会社が発行しているカードです。
ETCカードの時間帯割引や休日割引以外にも、大口・多頻度割引が適用されます。
大口・多頻度割引の制度は、有料道路を頻繁に長距離にわたって利用する車両を扱う会社は大幅な割引によって経費を抑えることにつながります。
たとえば大型トラックや大型トレーラーなど、長距離の物流を担っている会社にはおすすめになります。
ただし、発行するためには保証人を立てる必要があり、保証金も用意しなければいけません。
また1車両につき1枚のETCコーポレートカードしか利用できない規定もあります。
そのため、事業用の車両が限定されている会社には利用価値が高くお得になるETCカードです。
ETCカードが発行できるおすすめの法人クレジットカード
ここからはETCカードを同時に申込めるおすすめの法人クレジットカードを紹介します。
法人用のクレジットカードの利用は経理をスムーズで楽にしてくれて、経費の削減にもつながります。
クレジットカードの利用料金と同様にETCカードの利用料金もすべてコンピューターで履歴を保存しています。
法人用のクレジットカードと一緒にETCカードを発行すれば、諸経費と共に有料道路料金もすべてまとめることが可能です。
そのため、経費の管理が非常に楽になります。
また法人用クレジットカードには、会社向けの特典やサービスも付帯されています。
クレジットカードによって、クレジットカードの年会費やETCカードの年会費も異なります。
クレジットカードの特典と年会費なども考慮して、会社の用途にあった法人用クレジットカードを選択しましょう。
EX Gold for Biz M iD×QuicPay
法人用のクレジットカードであるEX Gold for Biz M iD×QuicPayは初年度年会費無料で、次年度以降2,000円(税込)かかります。
ETCカードの発行や年会費は無料となっています。
ETCカードの利用分もすべてカードの請求に加算されるので、パソコンで経費を管理することができます。
そのため、経理担当者の負担が減り経費の計算も正確になります。
そのほかにも付帯サービスとして、法人向けに福利厚生のプログラムや日本企業の海外進出をサポートするサービスなども付いています。
各種保険も充実しているので、出張のときも安心です。
JCB法人カード
- 中小企業・個人事業主向けのスタンダードな法人カード
- 従業員カードの付帯やETCカードの複数枚発行など、ビジネス拡大時に役立つサービスが充実
- 法人会員向けサービスの付帯で業務効率化、経費削減を実現
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 1,375円(税込) |
ポイント還元率 | 0.1 〜 0.2% |
発行スピード | 最短3営業日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
JCB法人カードは初年度の年会費が無料で、次年度から1,375円(税込)かかります。
ETCカードは年会費無料で、複数以上の発行が可能になっています。
JCB法人カードを利用することによって得られるのはOki Dokiポイントです。
支払先によってポイントの還元率が高くなる特徴があります。
たとえば、ビジネスで車両を利用していれば当然ガソリンの給油が必要となります。
ガソリン料金をJCB法人カードで支払えば、得られるポイントは2倍です。
つまりJCB法人カードと一緒にETCカードを発行すれば、ETCのポイント還元だけではなく、Oki Dokiポイントも効率よく貯まっていくことになります。
結果的に経費の削減にもつながっていくのです。
車載器
ETCカードを利用するためには、カードの発行だけでは不十分です。ETC専用の車載器を車両に設置する必要があります。
ETCカードは設置された車載器にセットすることで、ETCレーンをスムーズに通ることが可能になるのです。
このETC車載器も年々進化しており、2016年からは国土交通省が推奨するETC2.0の販売も開始されました。
ETC2.0は後に詳しく解説しますが、既存のETCと比べて格段に利便性とサービスが増しています。
ETCに関わるサービスの仕組みは、車載器などの周辺機器の技術確認によっても変化しています。
ETCカードを便利に、そしてお得に利用するためには車載器のアップグレードも必要となります。
ETC2.0を利用するためにも最新の車載器を搭載するようにしましょう。
ETCの種類とおすすめのクレジットカードのまとめ
ETCカードには個人向けのカードが2つ、法人向けのカードが3つあり、合計で5つのカードがあります。
ETCカードは料金所の通過時に便利なだけではなく、割引制度もあるため利用する価値のあるカードです。
それぞれに割引の制度や料金体系、特典やサービスも異なるため用途にあった選択が必要です。
クレジットカードと一緒に発行するETCカードは年会費やクレジットカードの特典も確認しましょう。
ETCカードを便利に、そしてお得に利用するためにはカードの発行だけではなく、車載器の設置も必要です。
2016年以降から国土交通省も推奨するETC2.0が普及しはじめました。
ETCカードだけではなく、車載器をバージョンアップすることでもサービスや割引制度が変化します。
クレジットカードやETCカード、車載器の形式を知り便利にお得に利用しましょう。
食品や雑貨商品などを扱うライター・編集を経て、マネ会を担当。クレジットカードのポイント還元や特典だけでなく、各カード会社の戦略やマーケティングにも興味あり。普段使っているクレジットカードはJALカードで、実家への帰省の際には、貯めたマイルを特典航空券に交換している。ヤフオクやヤフーショッピングで買い物をする際には、ヤフーカードも使用。体を動かすことが好きで、定期的にジムで筋トレ。機会あれば、山へハイキングに出かけ、帰りの温泉を楽しむ。