ETCカードとクレジットカードの違いとは?高速・有料道路でカード払いをしたい人にやさしく解説します

クレジットカードを作るときに、「一緒にETCカードも作りますか?」と聞かれることがあります。
しかし、クレジットカードをはじめて作る方にとって、ETCカードのメリットや特徴はわかりづらいかもしれません。
そこで今回は、ETCカードとクレジットカードの違いや、ETCカードがどんな場面で活躍するのか、優しく解説しますので最後までご覧ください。
2つのカードの違いは、有料道路の料金の支払えるETCカードと、買い物できるクレジットカード
ETCカードは高速道路や有料道路の通行料金を支払う専用のカードです。
一方でクレジットカードは、一般のお店やコンビニ、レストランの支払いや、あるいは電気、ガスなどの公共料金の支払いなどに利用できます。
クレジットカードの方が使用できるシーンは多いですが、高速道路や有料道路をお得に利用したいときは、ETCカードの方がおすすめです。
ETCカードとクレジットカードの特徴
- ETCカードは高速道路や有料道路をお得に利用できる専用のカード
- クレジットカードは買い物やネットショッピングのときに利用できる
【ETCカードでこれができる!】
ETCカードは、ETC車載器にセットすればETCレーンを通過するだけで支払いが完了します。つまり、料金所で車を停めて、支払いをする手間が省けます。
また、ETCカードを使えば、下記の割引制度を利用できるのもポイントです。
ETCカードの割引制度
- 平日朝夕割引:平日の特定の時間に利用した場合、利用回数に応じて30%~50%の還元
- 深夜割引:0時~4時までに利用した場合、30%還元
- 休日割引:土日祝日に利用した場合、終日30%off
これらの割引制度のほかに、マイレージポイントサービスもあります。事前にインターネット登録が必要になりますが、通行料金10円につき、1ポイントが付与されます。
ポイントは一定数貯まると、ETCレーンを利用時の支払いに使用できるようになります。使えば使うほど、お得になります。
間違ってクレジットカードを車載器にセットしないように、カード表面にETCとロゴが入っているので、初めてカードを使う方でも安心です。
ETCカードでできること!
- セットすればETCレーンを通過するだけで支払いが完了
- 有料道路の割引制度を受けられる
- 利用料金に応じてマイレージポイントが貯まる
【ETCカードではできないこと】
ETCカードでは、店舗のでの買い物などの支払いはできません。たとえば、高速道路のサービスエリアで買い物をしても、ETCカードで支払いはできません。
また、車載器を所有していなくてもETCカードは発行できますが、ETCレーンを利用することはできません。車載器を搭載していなくても、一般レーンに侵入してETCカードで支払いは可能です。
ただし、ETCカードの割引はETCレーンを利用することが条件となっているため、ETC車載器がないと割引は受けられないので注意しましょう。
ETCカードは高速道路や有料道路を安く利用できるカードになります。
【クレジットカードでこれができる!】
クレジットカードがあれば、クレジットカードに対応しているお店で買い物ができます。
ショッピング枠の範囲内なら、何度でも利用でき、支払いを翌月にまとめられます。小銭を取り出す必要がないため、支払いがスムーズに完了します。
分割払いやリボ払いなど、自分のライフスタイルに合わせて支払方法を変更できるのもクレジットカードの魅力です。
また、クレジットカードにはキャッシング機能があります。直接現金を借りられるので、まとまった現金が必要なときに役立ちます。
クレジットカードでできること!
- クレジットカード対応のお店で支払いができる
- 支払方法を一括・分割・リボ払いから選択できる
- キャッシング機能があり、現金が必要なときに借りられる
【クレジットカードではできないこと】
クレジットカードをETC車載器にセットしてもエラーとなり、支払いができません。
一般レーンで支払いをすることはできますが、ETC割引やマイレージポイントは貯まりません。
クレジットカードは普段のショッピングや公共料金の支払いに活躍し、優待サービスやポイントなどがお得となっています。
ETCカードにも種類がある
ETCカードは特徴の異なる4種類のカードがあります。
ETCカードの種類
- ETC専用カード
- ETCパーソナルカード
- ETCコーポレートカード
- ETC法人カード
それぞれの特徴や、どんな方にピッタリなのか順番に解説します。
ETCカードといえばコレで間違いなし!「ETC専用カード」
ETC専用カードは、最も一般的なETCカードになります。クレジットカードを作るときにセットで申し込むと発行されるカードです。
ETCカードの基本的なメリットを網羅しており、多くの方が所有しています。有料道路をプライベートで使う方にピッタリなETCカードになります。
クレジットカードが年会費・発行手数料無料でも、ETCカードは年会費・発行手数料が有料というケースがあります。
クレジットカードの審査が通らない人は「ETCパーソナルカード」
ETCパーソナルカードは、クレジットカードの審査が通らない方でも発行できるETCカードになります。
未成年者でも申し込みが可能となっております。
ETC専用カードと同じ機能を持っていて、ETCマイレージサービスに加入すればポイントが還元されます。
しかしながら、発行の際に、最低20,000円のデジポット(保証金)が必要になるため、ほとんどの人は作りません。
車を運転する営業マンやトラックドライバーには、ビジネス向けのETCカードがおすすめ
法人向けのETCカードには、「ETCコーポレートカード」「ETC法人カード」の2種類があります。
どちらのカードもビジネス用に割引制度や審査が特化しており、長距離輸送ドライバーや、営業であちこち飛び回る営業マンにおすすめのカードになります。
一般の人はまず使わないETCカードです。
クレジットカードにもいろいろな違いがある
ETCカード同様に、クレジットカードにも種類があります。年会費・発行手数料が無料のカードもあれば、年会費が数万円もするクレジットカードもあります。
基本的にクレジットカードの種類が違うと、年会費や優待サービスの内容も違ってきます。
クレジットカードの種類
- 一般カード:年会費無料のカードが多く、基本的な機能と優待サービスがそろっていて、作りやすい
- ゴールドカード:年会費が1万円~3万円ほどするが、一般カードよりも優待サービスの数が多く、ポイント還元率が高い
- プラチナカード:年会費が高く、招待されないと作れないケースもある。ゴールドカード以上の優待サービスがそろっており、持っているだけでステータスとなる
とりあえずクレジットカードを1枚持ってみたいという人であれば、最初は年会費の無料のクレジットカードからはじめてみてはいかがでしょうか。
たくさんのクレジットカードがありますので、よく比較して選ぶようにしましょう。
初めての人でもわかる!ETCカードの作り方
ETCカードはクレジットカードとセットとなっているため、クレジットカードの申込み時に、一緒に申し込みをしましょう。
申込み時の「ETCカード付帯を希望する」という項目にチェックして、審査に通ればETCカードが付帯したカードが届きます。
もし、既にクレジットカードを発行しているなら、あらためてETCカードの申請が必要になります。
基本的にETCカードを発行する審査はありませんが、カード会社によっては途上与信があります。
途上与信とは、これまでの支払い履歴やトラブルの有無をチェックすることです。問題が無ければ、ETCカードが発行されます。
ETCカードとクレジットカードの違いのまとめ
高速道路や有料道路の使用料金を安くするなら、ETCカードとETC車載器が必要になります。
ETCカードはクレジットカードとセットになっているため、申込むときはクレジットカードの審査があります。
もし、クレジットカードの審査が通らず、ETCカードを使いたい方は、ETCパーソナルカードに申込みましょう。
大学卒業後、ライティング事務所に就職。2017年に独立し、フリーライターとして活動。ライティング業務に携わる中で、ジャンルを問わず多くの記事を執筆しましたが、最も得意なのは金融・経済系。特にアジア・欧州の経済や、新興スタートアップ企業に関する記事を投資webメディアにて連載中。猫が好きだけど、猫アレルギーのためモニター越しでしか眺められないのが悩み。ライティングを行う時には「分かりやすく・読みやすく・おもしろく」を心がけています。
野田 幹太の執筆記事・プロフィール一覧へ