岩手銀行カードローンのメリットは?審査の流れから借入・返済方法まで解説
創業80年を超える岩手銀行では、個人向けの融資として「エルパス」というカードローンを提供しています。
岩手銀行で提供している繰り返し利用できるローンはエルパスだけですので、岩手銀行でカードローンを検討しているならエルパス以外の選択肢はありません。
しかし、岩手県にお住まいの方なら、岩手銀行を使わなくてもメガバンクや大手消費者金融などの全国区のカードローンも利用できます。
また、東北銀行や北日本銀行、盛岡信用金庫などの岩手県に根差した地方金融機関のカードローンも検討できるでしょう。
この記事では岩手銀行のカードローン「エルパス」のスペックを大手カードローンと比較し、メリットやデメリットを分析します。
そして、どのような人が利用すべきカードローンなのかを明快にしていきます。
エルパスを使おうかどうか迷っている方は、ぜひご一読ください。
岩手銀行カードローンと大手カードローン6種を徹底比較
エルパスがどのようなカードローンなのかは、他のカードローンと比較することで分かりやすくなります。
エルパスと大手消費者金融のプロミスとアコム、アイフル、メガバンクのみずほ銀行と三井住友銀行、三菱UFJ銀行の各ローンとスペックごとに比較しました。
岩手銀行カードローンの金利を比較
カードローン名 |
金利(実質年率) |
---|---|
岩手銀行カードローン「エルパス」 |
1.8~14.6% |
プロミス |
4.5~17.8% |
アコム |
3.0~18.0% |
アイフル |
3.0~18.0% |
みずほ銀行カードローン |
2.0~14.0% |
三井住友銀行 カードローン |
1.5~14.5% |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
1.8~14.6% |
カードローンを選ぶ際に、注目すべきポイントの1つが金利です。
金利が低ければ利息も少なくなりますので、高金利のカードローンよりもお得にお金を借りられます。
初めてカードローンに申し込むときは上限金利(もっとも高い金利。エルパスなら年14.6%)に近い金利が設定されるため、金利を比較するときはもっとも上限金利で比較します。
上限金利で判断すると、岩手銀行カードローン「エルパス」の金利は、大手消費者金融の金利よりは低いですが、都市銀行の金利と比べるとごく一般的な水準といえるでしょう。
岩手銀行カードローンの無利息サービスを比較
カードローン名 |
無利息で借りられるサービス |
---|---|
岩手銀行カードローン「エルパス」 |
なし |
プロミス |
初めての利用から30日間無利息 |
アコム |
契約日の翌日から30日間無利息 |
アイフル |
契約日の翌日から30日間無利息 |
みずほ銀行カードローン |
なし |
三井住友銀行カードローン |
なし |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
なし |
金利だけを見るならば、銀行カードローンよりも大手消費者金融のカードローンの方が高いため、消費者金融はお得でないと思えるかもしれません。
しかし、大手消費者金融のカードローンは初回限定で30日間無利息サービスを実施していますので、短期間で返済するならば大手消費者金融のカードローンの方がお得になるのです。
例えば融資を受けてから60日後に全額返済したとしましょう。
もちろん、1ヶ月に1度の定例返済日には最低返済額以上のお金を返済しなくてはいけませんが、その金額を除けば、60日借りても実際に利息が発生したのは30日分だけということになります。
つまり、年18.0%の金利でお金を借りたとしても、実際の適用金利は年9.0%ほどになるのです。
すぐに返済できることが分かっているときは、大手消費者金融のカードローンを利用する方がよいといえますね。
岩手銀行カードローンの融資限度額を比較
カードローン名 |
限度額 |
---|---|
岩手銀行カードローン「エルパス」 |
10~1,000万円 |
プロミス |
500万円まで |
アコム |
800万円まで |
アイフル |
1~800万円 |
みずほ銀行カードローン |
10~800万円 |
三井住友銀行カードローン |
10~800万円 |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
10~500万円 |
大手カードローンのほとんどは、上記の表のとおり融資限度額は500万円か800万円のいずれかに設定されています。
地方銀行のカードローンでは融資限度額が300万円に設定されていることはありますが、800万円を超える高額に設定されていることはそう多くはありません。
しかし、岩手銀行のエルパスは、融資限度額が1,000万円と高額に設定されています。
もちろん、すべての人が1,000万円の融資枠を付与されるわけではありませんが、融資上限額が多いというだけでも安心感があるのではないでしょうか。
岩手銀行カードローンの最低返済額を比較
カードローン名 |
50万円を借りた場合 |
100万円を借りた場合 |
---|---|---|
岩手銀行カードローン「エルパス」 |
10,000円 |
20,000円 |
プロミス |
13,000円 |
26,000円 |
アコム(※1) |
8,000~15,000円 |
15,000~30,000円 |
アイフル(※2) |
13,000~15,000円 |
26,000~30,000円 |
みずほ銀行カードローン |
10,000円 |
20,000円 |
三井住友銀行カードローン |
10,000円 |
15,000円 |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
10,000円 |
20,000円 |
カードローンで融資を受けるときというのは、お金が手元になくて困っている状態のはずです。
毎月の返済額も、できるだけ少ない方がよいと考える方も多いでしょう。
エルパスは、他のカードローンと比べて最低返済額は同程度に設定されていますので、返済しやすさも平均的といえるでしょう。
(※2)アイフルは返済サイクルによって最低返済額が変わります。月に1回返済する約定日製の方が、35日サイクルで返済するよりも、最低返済額は少なくなります
最低返済額が少ないのは本当によいこと?
最低返済額が少なく設定されていると、確かに毎月の返済は楽になります。
しかし、毎月少ししか返済しないということは、借入残高があまり減らないということです。
つまり、毎月の最低返済額が多く設定されているカードローンに比べると、返済期間が延び、利息額が高くなるということでもあります。
月々の返済に少し苦労をしても利息を減らしたいと考える方は、毎月の最低返済額が高めに設定されているカードローンを選びましょう。
また、毎月の最低返済額が少なく設定されているカードローンを利用するときは、余裕があるときは追加返済し、返済期間を長引かせないようにしてください。
岩手銀行カードローンのATM手数料を比較
カードローン名 |
自社ATM(税込) |
提携ATM |
---|---|---|
岩手銀行カードローン「エルパス」 |
・平日8:45~18:00は無料 ・上記以外は110円 |
・青森銀行・秋田銀行・仙台銀行・北海道銀行は平日8:45~18:00は無料、その他の時間帯は110円 ・上記以外の提携ATMは、時間帯によって110~220円 |
プロミス |
プロミスと三井住友銀行は常に無料 |
・1万円以下:110円 ・1万円超:220円 |
アコム |
常に無料 |
・1万円以下:110円 ・1万円超:220円 |
アイフル |
常に無料 |
・1万円以下:110円 ・1万円超:220円 |
みずほ銀行カードローン |
・平日8:45~18:00は無料 ・上記以外の日時は110~220円 |
時間帯によって110~220円 |
三井住友銀行カードローン |
三井住友銀行とゆうちょ銀行、コンビニATMは常に無料 |
時間帯によって110~220円 |
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック) |
三菱UFJ銀行とコンビニATMは常に無料 |
手数料有料のATMなし |
使い勝手の良さを求めるなら、ATM手数料が無料であることが重要です。
岩手銀行カードローン「エルパス」は、岩手銀行のATMだけでなく、秋田銀行と北海道銀行、青森銀行、仙台銀行のATMなら、平日8:45~18:00に限り手数料無料で利用できます。
お近くに5行のATMがある人には、便利に利用できるカードローンといえるでしょう。
なお、借入と返済にかかるATM手数料は同じです。
総利息額を減らすためにはこまめに追加返済をすることが重要ですが、その度にかかる手数料と節約できる利息を天秤にかけることが必要です。
追加返済するときも、岩手銀行などの手数料無料のATMを選び、平日8:45~18:00に入金するようにしてください。
岩手銀行カードローンにおける6つのメリット
岩手銀行カードローン「エルパス」は、どのようなメリットがあるといえるのでしょうか。
他のカードローンではなくエルパスを選ぶべき理由を6つ紹介します。
- 高齢の方でも申し込める
- 年収や勤務形態についての条件がない
- ATMを使わなくても借りられる
- 融資上限額が高く設定されている
- 申し込みから契約までインターネットで完了できる
- ローンカード発行前に融資を受けられる
①高齢の方でも申し込める
一般的な銀行カードローンは、申し込みできる人の年齢条件として「満20歳から64歳であること」を挙げていることが多いです。
時折65歳でも申し込めるカードローンはありますが、70歳を超えていても申し込めるカードローンは滅多にありません。
しかしながら、岩手銀行カードローン「エルパス」は、74歳までの人なら申し込めます。
高齢であることを理由にカードローンに申し込めなかった方も、エルパスなら申し込めるのではないでしょうか。
②年収や勤務形態についての条件がない
大抵のカードローンは、申込者本人に安定継続した仕事があることを条件としています。
不定期な収入を得ている人や勤続年数が少ない人は、審査を受ける段階にすら進めないこともあります。
一方、岩手銀行カードローン「エルパス」は、収入や勤続年数、安定した仕事があるかどうかについての条件はありません。
不定期で仕事をしている人や転職したばかりの人であっても、審査に通るかどうかは分かりませんが、とにかく申し込むことは可能です。
収入状態が原因でカードローン審査に落ちたことがある方も、まずはエルパスに申し込んでみてはいかがでしょうか。
③ATMを使わなくても借りられる
カードローンは、専用のローンカードを自社あるいは提携ATMに挿入して融資を受けるローン商品です。
岩手銀行カードローン「エルパス」も、契約すると専用のローンカードが郵送されますので、ATMで借入や返済することができます。
しかし、エルパスはインターネットバンキングやモバイルバンキングにも対応していますので、ATMを利用せずに借入・返済することも可能です。
例えば、クレジットカードの支払額が不足するときや携帯電話の利用料金が不足するときに、インターネットバンキングを利用して、直接引き落とし口座にエルパスの融資金を入金することができます。
ATMから融資金を引き下ろして、再度、ATMから引き落とし口座に入金するという二度手間を省けますので、手数料も時間も節約できますね。
④融資上限額が高く設定されている
岩手銀行カードローン「エルパス」のように、1,000万円まで借りられるカードローンはそう多くはありません。
もちろん、1,000万円もの高額融資を受けられるのは限られた人だけですが、それでも高額融資を受けたいと考えているなら、やはり融資上限額が多い方がよいですよね。
また、返済履歴を積むうちに融資上限額を増やしてもらえますから、最初は少額の融資枠しか設定されなかった人も、いつかは高額融資が受けられるようになるかもしれません。
⑤申し込みから契約までインターネットで完了できる
岩手銀行カードローン「エルパス」は、申し込みから契約まですべての手続きをインターネットで完了できます。
返済用口座として岩手銀行の口座が必要ですが、口座はアプリからでも開設できますので、まだ岩手銀行の口座を持っていない人でも岩手銀行の窓口に出向く必要がありません。
⑥ローンカード発行前に融資を受けられる
エルパスでは、急ぎの融資が必要な人には、ローンカード発行の前に口座に直接融資金を振り込む「振込融資」を実施しています。
少しでも早く融資を受けたい人は、かならず申し込みの際に、「振込融資を利用したい」と伝えてください。
なお、銀行カードローンでは即日融資を受けることはできません。
その日のうちに融資を受けることができるのは、一部の消費者金融だけとなっています。
すぐに融資が必要な人は下記の即日融資が可能な消費者金融を選ぶようにしましょう。
岩手銀行カードローンにおける2つのデメリット
対象年齢が広く、融資上限額も大きい岩手銀行のカードローン。
岩手銀行のATMなら平日日中は無料で利用できますので、一見、使い勝手もよさそうに思えます。
しかし、デメリットもないわけではありません。特に気になるデメリットとしては、次の2つを挙げられます。
- 岩手銀行の営業エリア外の人は申し込めない
- コンビニATMは手数料がかかる
①岩手銀行の営業エリア外の人は申し込めない
岩手銀行のカードローン「エルパス」は、岩手銀行の営業エリアに居住している人か、勤務先が岩手銀行の営業エリア内にある人しか申し込めません。
例えば岩手銀行の口座は持っているけれども、現在は岩手銀行の営業エリア外に生活圏を移したのなら、エルパスに申し込むことはできないのです。
なお、ご自身の居住地や勤務地が岩手銀行の営業エリアかどうか分からないときは、岩手銀行のエルパス専用受付センター(0120-177-164)に電話して尋ねてみることをおすすめします。
②コンビニATMは手数料がかかる
岩手銀行と青森銀行、秋田銀行、北海道銀行、仙台銀行以外のATMを利用するときには、かならず110~220円(税込)の手数料がかかります。
しかも、5行のATMを利用する場合でも、平日8:45~18:00以外の時間帯で利用すると110円(税込)の手数料がかかってしまいます。
やはり全国どこでもエルパスを便利に利用しようと思うなら、コンビニのATMが無料であることがベストですよね。
エルパスはコンビニATMで借入・返済できますが、かならず110~220円の手数料がかかるため、決してお得には利用できません。
仕事やレジャーで東北・北海道以外に出かけることが多い人にとっては、利用する度にATM手数料がかかるエルパスは使い勝手がよいカードローンだとは言い難いでしょう。
岩手銀行カードローンはどんな人におすすめ?
岩手銀行のカードローンは、岩手銀行や仙台銀行、青森銀行、北海道銀行、秋田銀行のATMがお近くにある方に特におすすめのローンです。
生活圏内にこの5行のATMがあるなら、平日8:45~18:00なら何度借入・返済しても手数料がかかりません。
こまめに追加返済をして、返済期間を少しでも短縮するようにしてください。
また、どこにも出かけずにカードローン契約をしたい方にもエルパスは適しています。
たとえ岩手銀行の口座を持っていなくても、口座開設アプリで自宅にいたまま口座開設ができますので、岩手銀行の窓口に出向く必要がありません。
それに加え、高齢の方や年収・勤続年数に不安がある方にも、エルパスは申し込む価値のあるカードローンといえます。
75歳未満の方なら、高齢であるから、年収が少ないから、勤続年数が短いからといった理由で審査を受けられないということはありませんので、融資が必要なときはエルパスを申込先として検討してみてはいかがでしょうか。
岩手銀行カードローンの申込みは電話かインターネットから
岩手銀行カードローン「エルパス」は、電話もしくはインターネットで申し込みます。
審査から契約までの流れは以下の通りです。
- 電話もしくはインターネットで申し込みます。
- 申込内容や借入意志の確認のために、岩手銀行から申込者に電話がかかってきます。
- 仮審査に通過すると、岩手銀行から、メールで案内が届きます。メールに記載されているURLにアクセスし、本人確認書類をアップロードします。50万円を超える融資枠を希望する場合は、本人確認書類だけでなく収入証明書類もアップロードします。
- 本審査に通過すると、再度、メールが届きます。岩手銀行が提示する借入条件に同意する場合は、契約手続きへと進みます。岩手銀行の口座をお持ちでないときは、このタイミングで口座開設を実施します。
- ローンカード発行前に振込融資が必要なときは、その旨を岩手銀行に申し込みます。ローンカードは契約後、数営業日内に届きます。
50万円を超える融資枠を希望する場合は、本人確認書類だけでなく収入証明書類の提出も必要になる点に注意しましょう。
岩手銀行カードローンの借り入れ方法
岩手銀行のカードローンは、インターネットバンキングやモバイルバンキングも利用できますが、ローンカードを使って借り入れることも可能です。
借り入れ可能なATMは、以下のとおりです。
- 岩手銀行ATM
- 秋田銀行ATM
- 青森銀行ATM
- 北海道銀行ATM
- 仙台銀行ATM
- セブン銀行ATM
- ゆうちょ銀行ATM
- イオン銀行ATM
- ローソン銀行ATM
- イーネットATM
東北を中心とした地方銀行のATMや、コンビニATMなどで借入が可能です。
メガバンクのATMとは提携していない点に注意しましょう。
岩手銀行カードローンの返済は引き落としかATMで
毎月5日(5日が土日祝のときは翌営業日)に、最低返済額が岩手銀行の口座から引き落とされます。
エルパスはいつでも追加返済が可能ですので、追加で返済したいときは以下のATMからローンカードを使って入金してください。
- 岩手銀行ATM
- 秋田銀行ATM
- 青森銀行ATM
- 北海道銀行ATM
- 仙台銀行ATM
- セブン銀行ATM
- ゆうちょ銀行ATM
- ローソン銀行ATM
- イーネットATM
追加返済をして返済期間を短縮することで、支払う利息額を抑えることができます。
お財布に余裕があるときに積極的に追加返済をおこなえば、お得に岩手銀行カードローンを利用することができます。
岩手銀行カードローンまとめ
岩手銀行カードローン「エルパス」は、銀行カードローンとしては平均的な金利となっています。
融資上限額が大きいため、多額の資金が必要な方にも適したカードローンです。
毎月の口座引き落としに加えて、ATMからも追加返済をおこなうことができます。
少しでも支払う利息を減らしたい人は、積極的に追加返済することをおすすめします。
コンビニATMを無料で使うことはできませんが、岩手銀行や仙台銀行、秋田銀行、青森銀行、北海道銀行のATMなら平日8:45~18:00に限り無料で利用できます。
生活圏にこれらの銀行のATMがある方は、便利に利用できるでしょう。
投資信託・株式の運用歴20年以上。相続問題が発生したことを機に、ファイナンシャルプランナー2級とAFPの資格を取得。 大学や省庁で研究活動をおこないながら、2014年度からはマネーやファイナンス、医学関係の執筆活動を開始。 ライフマネープランニングやIPO投資、金融詐欺の見分け方、ローン・クレジットカードの使い方などを得意テーマとしている。 現在メインで利用しているカードはアメリカンエクスプレスのプラチナ。招待制から申込制に変わって、ちょっと残念に思う毎日。