クレジットカードを拾った場合の正しい対処法3つとやってはいけないNG対応をご紹介!
落とし物を拾ったら、多くの人は最寄りの交番や施設の管理室などに届けると思います。では、もしも拾ったものがクレジットカードだった場合はどうすればいいでしょうか。
悪用の危険性などを考えると、落とし主のためにもきちんとした対処をしてあげたいですよね。
そこで今回は、クレジットカードを拾った場合の対処法について説明していきたいと思います。
クレジットカードを拾った場合の対処法は3つ
落とし物を拾った場合、普通は交番などに届けますよね。
たとえ拾ったものがクレジットカードであっても、その基本的な考え方は変えなくて問題ありません。
ただ、クレジットカードの場合は交番等に届けるだけではなく、カード会社にも連絡するのが望ましいです。
①拾った場所に応じて適切なところに届け出る
落とし物を拾った場合、「警察に届けよう」と考えるのが普通だと思います。
ただ、落とし物を拾った場所によっては、警察ではなく別のところに届けなければならないケースもあるのです。
落とし物を拾った場合の手続きに関しては、「遺失物法」と呼ばれる法律で決められており、落とし物を警察に届けなくてはならないのは、路上で落とし物を拾った場合です。
一方、建物や施設内で落とし物を拾った場合は、その施設の占有者に届け出なければなりません。
駅で拾った場合は駅長室や窓口に、ショッピングモールで拾った場合はインフォメーションセンターやサービスカウンターに届ければOKです。
②カード会社に連絡する
また、クレジットカードに関しては警察や施設管理者に届けると同時に、カード会社にも連絡しましょう。
クレジットカードの裏面には、カードを拾った方に対して連絡を促すメッセージが記載されています。
筆者が利用しているのは楽天カードですが、楽天カードの場合だとカード裏面の上部と下部に、日本語と英語で「このカードを拾得された方は楽天銀行カスタマーセンターにご連絡ください」、「If found please return to the issuer for reward」というメッセージがあります。
このことから、カード会社としてもカードを拾った場合は連絡してほしいと考えていることがわかりますね。
カード会社に連絡することで、本来のカードの持ち主にも連絡がつきやすいため、クレジットカードを拾ったらできるだけ速やかにカード会社に連絡をしましょう。
代表的なクレジットカードのカード紛失時の連絡先は、以下のとおりです。
クレジットカード | 拾った場合の連絡先 |
---|---|
三井住友カード | 0120-919-456 |
楽天カード | 0120-691-021 |
ライフカード | 0120-225331 |
エポスカード | 03-5340-3333 |
イオンカード | 0570-079-110 |
カード会社に連絡することで、カード会社から薄謝や報労金といった、ちょっとしたお礼をもらえる場合があります。
薄謝はギフトカードや現金のことが多いですが、どれぐらいの金額かはカード会社によって異なります(1,000円~2,000円程度が一般的)。
報労金としてもらえる金額は、拾ったものの価値の5%~20%相当であり、遺失物法にて決められていることなので、クレジットカード以外のものを拾った場合にもあてはまります。
ただしクレジットカードの価値は「0円」と考えるのが通例
ただ、報労金のことを考える際に少しややこしいのは、クレジットカードの価値は「0円」と考えるのが通例だということです。
クレジットカードは現金と同じような形で利用できるものではありますが、基本的に本来の持ち主しか利用できません。
また、カードの持ち主が紛失に気づいて、カード会社に連絡して利用停止になっていれば、本来の使い方すらできなくなってしまいます。
そのため、クレジットカードを拾ったからといって、報労金をもらえるケースはあまりないのが現状です。
カード会社から薄謝がもらえる理由は?
「ではなぜカード会社はカードを拾った人に対して薄謝を渡すの?」と、不思議に思われる人もいるかもしれませんね。
クレジットカードには盗難保険がついており、第三者にカードが悪用された場合は、その分の金額をカード会社が補填しなければなりません。
カード会社も、保険が適用されて支払いが発生した場合に備えて再保険に加入してはいますが、補填金額が大きな場合は負担になることは間違いありません。
それよりは多少の薄謝を支払ってでも、カードを拾った際にカード会社に届け出てもらって、悪用されるリスクを少しでも減らせるようにしたほうが、カード会社としてはありがたいのです。
③厄介ごとに巻き込まれたくない場合の対処法
クレジットカードに限らず落とし物を届け出ると、本来の持ち主が見つかった後に連絡が来て、厄介ごとに巻き込まれてしまう可能性があります。
そんなことになるぐらいなら、落とし物を見つけても無視しておいたほうがいい、と考える人もいるかもしれません。
しかし、厄介ごとに巻き込まれたくないのであれば、落とし物を届けた際に警察や施設の占有者に自分の氏名や連絡先を伝えなければそれでOKです。
氏名や連絡先を残しておかないと、報労金を得られる権利を放棄することになってしまいますが、それよりもトラブル回避を優先したいという場合は、そのように対処するといいでしょう。
クレジットカードを拾った場合にやってはいけない対応
クレジットカードを拾った場合におこなうべきことは、「適切な場所に届け出る」および「カード会社に連絡する」でした。
では逆に、クレジットカードを拾った場合にやってはいけないこととしては、どのようなことがあげられるでしょうか。
クレジットカードの悪用はもちろん厳禁
カードケースに入った状態のクレジットカードを拾うと、一緒に入っていたメモ書きなどから、クレジットカードの暗証番号がわかってしまうこともあります。
しかし、拾ったクレジットカードを悪用することは、もちろん厳禁です。
拾ったクレジットカードを悪用すると、遺失物横領罪や窃盗罪に問われる可能性があります。
ほんの出来心だったとしても、取り返しのつかないことになってしまいますよ。
拾ったものの届けを出さないのもダメ
クレジットカードを拾ったものの、届け出るのが面倒くさいと思い、人に踏まれることのないような場所に移動させて放置するという人も、なかにはいるのではないでしょうか。
しかし、これもできれば避けたほうがいい行為です。
特に建物や施設の内部には、非常に多くの監視カメラが設置されているので、あなたがカードを拾って持ち去っているところが映っている可能性があります。
落ちているカードを持ち去るという行動は、実際は「親切心でカードを移動させる」ための行動だったとしても、「カードを悪用するために持っていく」ための行動に見られてもおかしくありません。
先ほどお伝えしたとおり、落とし物を警察等に持っていったとしても、氏名や連絡先を残さなければ手続きはすぐに済みます。
一度拾ったのであれば、届け出るところまで責任を持っておこなうようにしましょう。
クレジットカードを拾った場合の対処法まとめ
クレジットカードを拾った場合は、通常の落とし物に対する対処と同じように、警察や施設の管理者のところに届け出るのに加えて、カード会社に連絡をおこなうのが望ましいです。
カード会社に連絡をすれば、少しばかりではありますが薄謝ももらえることがあり、いいことをしたうえにお金やギフトカードがもらえて、まさに一石二鳥です。
逆に、拾ったカードの悪用や、拾ったのに届け出ないまま放置するようなことはやめましょう。
もし自分がクレジットカードを落としてしまったときに、どのような対処をしてもらえればありがたいかを想像すれば、すべきこと・すべきでないことは容易に想像できるのではないでしょうか。
不動産広告の営業マンを経て、現在はフリーランスのライターとして活動中。 クレジットカードやカードローンに関する知識を、公平な視点で分かりやすく伝えることを目指しています。 私生活でもいろいろなクレジットカードを使い分けながら、自分にとって最適な使い方を模索中。毎月貯まっていくポイントを見ながらその使い方を考えるのが、ひそかな楽しみ。 自分の実体験や気付きをもとにした、オリジナリティのある記事をお届けしたいと思っています。