クレジットカードは一括払いがおすすめって本当?分割払いやリボ払いとの違いも解説

クレジットカードは一括払いがおすすめって本当?分割払いやリボ払いとの違いも解説

クレジットカードの支払方法が数種類あるのを知っていますか。また、知っていたとしてもどのような仕組みなのか詳しく理解しているでしょうか。

クレジットカードの支払方法には一括払い以外にも、分割払いやリボ払いなどの方法があります。支払方法の選択肢が多いために、どの方法を選べばよいのかわからない人もいるでしょう。

一括払いは利用金額を1回で支払い、手数料もかからないため一番おすすめの支払い方法になります。この記事では一括払いや分割払い、リボ払いなどの仕組みとメリット・デメリットも解説しています。

また、現金で支払うときとクレジットカードでの一括払いでは、何が違うのか? ということも解説します。

この記事を読めば、クレジットカードの支払い方法のすべての仕組みと、現金支払いとの違いがわかります。また、状況に合わせた最適な支払方法も知ることができます。

現金払いとクレジットカード一括払いの違い

支払う金額が同じなのであれば、現金払いとクレジットカード一括払いでは何が違うのか疑問に思った人もいるでしょう。

クレジットカードでの支払いは「実際にお金が支払われるのは1ヶ月後」、「現金を持ち歩かず、盗難の危険性がない」、「ポイントがつく」、「カードの種類によってはさまざまな特典がつく」という点に違いがあります。


現金と異なりクレジットカード一括払いは、決められた支払日に実際にお金を支払うことになります。店舗などでの利用時には現金を持ち歩く必要がなく、盗難や紛失の危険性がありません。

また、クレジットカードでの支払いをおこなうとポイントが還元されたり、カードの種類によってはさまざまな特典がつくため、現金での支払いよりも便利でお得になるのです。

クレジットカードの支払いは利用金額を1回で支払う「一括払い」が良い

クレジットカードの支払方法には数種類の方法がありますが、もっとも良い支払方法は一括払いとなります。

クレジットカードの最大のメリットはキャッシュレスで大量の現金を持ち歩く必要がないということです。当然のことではありますが、キャッシュレスで決済をした後は代金を立て替えていたクレジットカード会社に返済をおこなわなければなりません。

支払方法には一括払いのほかに分割払いやリボ払いなどから選択することが可能です。一括払いはクレジットカードの利用金額を決められた日に1回で支払う方法です。

「一括払い」を選択すると、利用履歴が一目でわかるという点と、手数料を支払う必要がないという利点があります。ここからは一括払いのメリットを詳しく解説していきます。

利用金額が一目でわかる

一括払いでの支払いによって利用金額が一目でわかるメリットがあります。クレジットカードの利用履歴はすべてコンピューターで管理され保存されています。

この情報の明細は紙か会員ページなどで確認することができます。一括払いの場合は、利用金額と支払い金額が一致するため使用用途や金額もすべて一目でわかるようになっているのです。そのため家計簿などの管理も簡単になります。

分割払いやリボ払いを選択すると、手数料も追加されるため、明細を見ても利用金額の確認が複雑になってしまうことがあります。

一括払いであれば、支払日も決まっていて金額を把握しやすくなります。また、大手のクレジットカード会社である三井住友カードなら、支払日も自身の都合の良い日に設定することが可能になっています。

手数料が不要

一括払いではクレジットカードの利用手数料が不要なのもメリットです。

クレジットカードの使用は支払日まで立て替えてもらうサービスであり、ある種の借金と同じになっています。分割払いやリボ払いを選択すると、利用手数料を支払う必要があります。

そのため、利用金額よりも余計にお金を払わなければなりません。一括払いであれば、実際に利用した金額以上にお金を支払う必要がありません。

クレジットカードの最大の利点である、キャッシュレスのサービスを無料で利用していることにもなるのです。

専門家からのコメント

大久保 育子
大久保 育子

とにかく支払いを減らしたい、手数料は払いたくないという方には一括払いがおすすめです。

しかし、無理をして一括払いにこだわると、収入と支出のバランスが崩れ、家計を圧迫してしまう可能性もあります。

クレジットカードを利用する際は、一括払いが一番おすすめですが、まずは支払いに無理がないかということを確認し、自分の状況に合わせて使い分けることが大切です。

ボーナス一括払いや2回払いでも手数料は無料

クレジットカードの支払方法には上述した一括払い・分割払い・リボ払い以外の方法もあります。

カードの種類にもよりますが、ボーナス一括払いや2回払いの支払い方法を用意しているものもあります。この支払方法を選択すると、一括払いと同様に手数料が無料になります。

意外と知られていませんが、支払いの選択肢を広げるという点でも知っていると便利であり、お得になります。ここからはボーナス一括払いと2回払いの仕組みを詳しく解説していきます。

ボーナス一括払いの仕組み

利用者はあまり多くありませんが、ボーナス一括払いであれば通常の一括払いと同様に手数料は無料となります。

ボーナス一括払いとは一般的なボーナスの季節である冬と夏の2回に分けて、利用金額をまとめて支払う方法です。

名称はボーナス一括払いとなっていますが、実際に自身が属している会社や仕事にボーナスが無くても選択できます。

ボーナスなどのまとまったお金が入るまではクレジットカードの利用金額を支払うことができなくても、支払いを先送りすることができるのです。

分割払いやリボ払いのように、手数料を余計に支払う必要がありません。したがって、まとまったお金をボーナス一括払いで支払った方がお得になります。

2回払いの仕組みと注意点

クレジットカードによっては、2回払いを選択できるものもあります。

2回払いは利用金額を2つに分けて、半分は支払いの先送りができる仕組みになっています。この支払方法も手数料がかからないため、手元にあるお金が少ないという場合におすすめの支払い方法となります。

ただし、一括払いと異なり利用明細には支払金額が分散されてしまうため、利用金額の確認が複雑になります。

なお、アメリカン・エキスプレス・カードなど、2回払いを選択できないものもあるので注意が必要です。また、利用した店舗が2回払いに対応していない場合も同様に、この支払方法は選択できません。

分割払いとリボ払いの違い

クレジットカードの利用金額の支払い方法には一括払いやボーナス一括払い、2回払い以外に分割払いリボ払いもあります。

どちらの支払い方法も一括で支払う必要がなく、1回分の支払い金額が少なくなる利点があります。

そのため、お金に余裕がない時でも買い物をすることが可能になるのです。しかしながら、どちらの支払方法でも1回の支払い金額は少なくなるものの、手数料がかかるなどのデメリットも存在します。

ここからは分割払いとリボ払いの違いをくわしく説明していきます。支払方法とそのデメリットを知っておくことで、自身にあった支払方法を選ぶことができるようになります。

分割払いの仕組み

クレジットカードの分割払いは、支払い回数を決めてから利用金額を回数分に分割して支払っていく方法です。

買い物をした店で分割払いにすることを伝えるか、クレジットカード会社のサイトで後から分割払いに変更します。これは、1回ごとの支払金額に応じて手数料がかかってくる仕組みになっています。

たとえば、10万円の利用金額を10回に分割、手数料が14.5%の場合をシミュレーションしてみましょう。

この場合、1回に支払う金額は約10,700円となりますが、支払いの総額は約106,800円となります。つまり、利用金額よりも手数料として約6,800円がかかることになるのです。

また、明細も支払い金額が分割になるため、元金の残高などの確認がわかりづらくなってしまうという難点があります。

分割払いのメリットとデメリット

クレジットカードの利用金額を分割払いで支払うにはメリットとデメリットがあります。

分割払いを利用すれば、1回では支払うことのできないが欲しい商品を分割支払いにして購入することができるメリットがあります。高額な商品を購入するにも、手元にお金がないときなどに便利な支払方法です。

また、自身で支払いの回数を決めることができるので、無理なく返済計画を立てることができます。一方で、分割払いを使用すると手数料がかかってしまう点がデメリットとなります。

支払いを先延ばしにする分、合計で支払う金額は多くなってしまいます。手数料は利用金額や分割の回数によって変動するため、利用金額と手数料を合わせていくら支払う必要があるのか計算が複雑になってしまいます。

リボ払いの仕組みとカード会社がリボ払いをすすめる理由

クレジットカードのリボ払いは毎月の支払金額を固定して、手数料と一緒に返済をしていく支払い方法です。

リボ払いは利用金額に関わらずに利用できます。手元にお金がなくても高額な商品を購入することができて、毎月の返済額も固定されているので月々の生活費が計算しやすくなっています。

利用残高の合計に対して手数料がかかってきます。たとえば10万円の利用金額を月々1万円の返済額に設定したとします。この場合、金利を15%とすると、返済する金額は合計で約107,000円になります。

返済の回数は11回となります。月々の返済金額を低めに設定していたり、利用残高の合計が高額になっていたりすると手数料も高くなり結果として支払う金額も高額になってしまいます。

逆にいえば、リボ払いの手数料はカード会社の収益源のひとつになっているのが、カード会員へリボ払いをすすめている理由です。日頃からリボ払いの利用を促進するキャンペーンなどをおこない収益の増加を図っています。

リボ払いを選択する時は、自身の返済可能な範囲での使用に限るようにしましょう。

リボ払いのメリットとデメリット

クレジットカードのリボ払いにもメリットとデメリットが存在します。

リボ払いを選択することで、手元にお金が無くても支払いを先送りして購入することができます。リボ払いは自身で毎月の返済金額を決めることができますので、毎月の支払いの管理がしやすくなっています。

リボ払いの場合にも手数料がかかるため、合計で利用金額よりも多くの金額を支払うことになります。リボ払いの手数料は利用金額の残高に対してかかります。

この仕組みを知らずに利用していると多くの金利を支払うことになります。毎月の返済額以上の買い物をしていると借金の残高は減ることがなく、長期間にわたって返済を続けることになってしまいます。

また、毎月の返済金額が変わらないにも関わらずクレジットカードの決済は可能なので、注意が必要です。

リボ払いを選択するときには手数料や支払いの仕組みを知り、計画的に利用する必要があります。

専門家からのコメント

大久保 育子
大久保 育子

リボ払いは「月々の支払いを一定額にできる」という気軽さからつい利用してしまうという人も多いです。

しかし、安易にリボ払いを繰り返すと長期間の返済が続き、高い金利のため利用金額よりかなり多くの金額を返済しないといけなくなってしまいます。

ですので、リボ払いは基本的には避けたほうが良いといえます。

しかしどうしてもリボ払いを利用しないといけない場合には、リボ払いの仕組みを理解したうえで、必ず毎月の利用明細を確認するなど管理を徹底するようにしましょう。

一括払いができない場合、後からリボ払いの変更も検討

一括払いのほうが手数料もかからず良いのですが、一時的にカードの利用額が増えてしまい、「今月の支払いができそうにない」ということ経験した人も少なくないでしょう。

そういった場合は、カード会社によって異なりますが、引き落とし日の前にリボ払いへの変更を申し出れば、支払い方法の変更が可能な場合もあります。

あくまでも一括払いをおすすめしますが、どうしても一括払いができそうにない時の緊急対策として覚えておくとよいでしょう。

クレジットカードのなかにはリボ払い専用のカードもあるので注意が必要

クレジットカードのなかにはリボ払い専用のカードもあります。

リボ払い専用カードは利用した段階で会計時に一回払いと伝えたとしても自動的にリボ払いになってしまいます。

そのため、一括払いで使用手数料を支払いたくない場合でも、リボ払いとなり余計な手数料を支払うことになってしまいます。リボ払い専用のカードは具体的には以下のようなカードがあります。

リボ払い専用カード
  • JCB CARD R
  • DCカード Jizile(ジザイル)
  • ACマスターカード

クレジットカードを発行する際には、リボ払い専用なのかどうかを事前に確認しておきましょう。リボ払い専用カードであることを理解していれば、使用も計画的になるため問題はありません。

クレジットカードの一括払いまとめ

クレジットカードの支払方法には、一括払いのほかに分割払いやリボ払いがあることを紹介してきました。

分割払いやリボ払いは手元にお金がない時でも欲しい商品を購入できて便利になりますが、手数料もかかり総額では支払い金額が高くなってしまいます。

そのため、お金に余裕があるのであれば、一括払いがおすすめの支払い方法となります。クレジットカードの支払いは基本的に一括払いにしておけば、手数料もなく利用明細が一目でわかるなどのメリットも多いです。

現金での支払いと違い、クレジットカード一括払いであればポイントや特典もつき、現金の盗難被害や紛失の危険も避けられます。

実はあまり知られていませんが、ボーナス一括払いや2回払いも一括払いと同様に手数料がかかりませんので、これらの方法もおすすめの支払い方法となります。

クレジットカードによっては、ボーナス一括払いや2回払いの支払方法を採用していないものもありますが、知っておくと便利な方法になっています。

支払日と自身の給料日などを計算して、ボーナス一括払いや2回払いも検討しましょう。

しかし、手元にお金がなく一括払いができないような商品を購入しなければならない場合もあるものです。たとえば、高額な電化製品である冷蔵庫は生活をしていくうえで大事な道具です。

冷蔵庫が突然壊れてしまった場合は、食品の保存ができなくなってしまいます。手元にお金がなくても、冷蔵庫の購入は必須です。

高い金額になってしまう冷蔵庫などを購入する場合には、分割払いを利用するとよいでしょう。分割払いを利用すれば、手数料はかかるものの突然の出費にも対応をすることが可能になります。

ただし、分割払いにいで月々の返済額が少なくなるからといっても、返済を長期にわたっておこなうことは避けましょう。

大久保 育子

専門家からの一言

大久保 育子

クレジットカードは上手に活用すれば手元に現金がなくても必要な物が手に入るというところが最大のメリットになります。

特に一括払いであれば、手数料もなく後払いができるので一番おすすめといえますが、大きな金額の場合は一括では難しい場合もあるでしょう。

ですので、カード利用時には、支払いのこともきちんと考えて、自分の状況に合った無理のない支払い方法を選択するようにしましょう。

大阪府出身。大学卒業食品メーカーに入社するも3年で結婚で退職、20代後半で某都市銀行で個人営業を経て外資系生命保険会社で10年勤務。個人的には20代から現在まで投資を続ける個人投資家でもあり、資産運用を一番得意としています。お金で我慢することがないますます自由に自分らしく生きる女性を増やしたいという想いから、どこの金融機関にも属さない中立な立場で提案したいと考えるようになり2019年末に退職。現在はフリーのFPという立場で老後に3,000万円差が着く資産革命『マネーレボリューション』という講座を働く女性向けに主催。

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食品や雑貨商品などを扱うライター・編集を経て、マネ会を担当。クレジットカードのポイント還元や特典だけでなく、各カード会社の戦略やマーケティングにも興味あり。普段使っているクレジットカードはJALカードで、実家への帰省の際には、貯めたマイルを特典航空券に交換している。ヤフオクやヤフーショッピングで買い物をする際には、ヤフーカードも使用。体を動かすことが好きで、定期的にジムで筋トレ。機会あれば、山へハイキングに出かけ、帰りの温泉を楽しむ。

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