クレジットカードは中学生でも作れるの?おすすめのプリペイドカードも紹介!
2019年10月からスタートした「キャッシュレス・消費者還元事業」の影響もあって、「キャッシュレス」という言葉がすっかり浸透しつつある昨今。
中高生でも、オンライン上でゲームやLINEスタンプといった商品を、プリペイドカード等で購入することが当たり前になってきています。
こうしたオンライン上でのお買物では、現金よりもキャッシュレス決済のほうが手間や手数料が省けて便利ですよね。
そこで、キャッシュレス化の流れに乗り遅れないよう、子供用にクレジットカードを作って、金銭管理をさせようと考える親御さんもいると思います。
もしくは、留学や海外旅行の際に現金を持たせるのは危険なので、代わりにクレジットカードを持たせたいと思う親御さんも多いでしょう。
ですが、結論からお伝えすると、中学生がクレジットカードを作ることはできません。
親権者の同意があっても同じく、作ることはできません。
ここでは、まず中学生がクレジットカードを発行できない理由を解説します。
そのうえで、中学生でも利用できるおすすめのプリペイドカードを紹介します。
本記事で取り上げるのは、クレジットカードに近い感覚で使えるプリペイドカードです。
いずれも国内・海外問わず利用できる便利なカードですし、利用限度額も低めに設定されています。
中学生向けのカードをお探しであれば、ぜひ以下で紹介する内容に目を通してみてくださいね。
中学生だとクレジットカードは作れない
繰り返しになりますが、中学生がクレジットカードを作ることはできません。
なぜなら、中学生だとクレジットカードの申込資格を満たすことができないからです。
多くのクレジットカードは、その申込資格を「満18歳以上の方(高校生は除く)」としています。
学生向けのカードである三井住友カード デビュープラス(学生)でも「満18歳~25歳までの学生の方(高校生は除く)」が申込資格で、中学生だけでなく高校生も申込むことができません。
さらに、「安定した収入のある方」を申込資格に設定しているカードも多いです。
例えば、JCBカードは「18歳以上で、ご本人または配偶者に安定継続収入のある方。
または高校生を除く18歳以上で学生の方。」としており、収入の安定性が申込資格に明記されています。
上記のように、中学生は「年齢」と「収入」の2つの資格を満たせないため、クレジットカードを発行することができないのです。
では、どうしてカード会社はこれらの点を申込資格に設定しているのでしょうか?
その理由には、クレジットカードの支払いシステムが関係しています。
まず、クレジットカードは後払いの仕組みですから、利用者がカードを使った際、カード会社が一時的に支払いを立て替えることになります。
カード会社としては、立て替えた分のお金を確実に返済してほしいので、あらかじめ利用者の年齢や収入を見て、「この人にお金を返す能力はあるのか?」と審査する必要があるわけです。
原則として、アルバイトのできない中学生には毎月お金を返済するような能力がありませんので、カードを申込むこと自体ができないのです。
中学生は家族カードも利用できない
家族カードとは、本会員の家族が使えるクレジットカードのことです。
親となる本会員のカードと同じ機能が搭載されている便利なカードですが、中学生はこの家族カードを作ることもできません。
家族カードの申込資格は「生計を共にする配偶者、満18歳以上の子供(高校生を除く)、両親」としていることが多く、中学生では年齢の基準をクリアできないのです。
実際に、三井住友カードの家族カードの場合は、「生計を共にする配偶者、満18歳以上のお子さま(高校生を除く)、ご両親」を申込資格としており、こちらを見ると、中学生ではまだ申込めないことが分かると思います。
「子供のために家族カードを申込もう」としても、中学生の子供に家族カードを発行することはできませんので、注意してくださいね。
中学生はデビットカードも利用できないことがほとんど
デビットカードとは、お支払いの際、利用者の預金口座からすぐにお金が引き落とされるカードのことです。
後払いのクレジットカードに対し、デビットカードは即時払いで、預金口座にある残高分しか支払いに使えません。
そのため、支払い能力を超えて使いすぎてしまう心配がなく、安心して利用できる点がデビットカードの大きなメリットといえます。
また、VISAデビットカードやJCBデビットカード等の国際ブランドが付帯したカードなら海外でも支払いに利用できるので、海外渡航時に持っておくと支払いに困らず便利です。
しかし、デビットカードの申込資格は「満15歳以上(中学生を除く)」としていることがほとんど。
つまり、中学生が申込めるケースは少なく、基本的には高校生以上でないと発行できないカードなのです。
ただ、もし「国内で使えれば十分」というのであれば、ゆうちょが提供しているJ-Debitというサービスがおすすめです。
J-Debitは、ゆうちょのキャッシュカードをデビットカードとして利用できるサービスで、年齢制限や審査がないため、中学生でも申込可能です。
ゆうちょの口座を持っているのあれば、利用を検討してみてもよいでしょう。
とはいえ、J-Debitだと海外でのお支払いに対応していないため、この点はデメリットといわざるを得ません。
留学や海外旅行のときでも支払えるカードがほしいという場合は物足りないかもしれません。
そこで、おすすめしたいのがクレジットカードに近い感覚で利用できるプリペイドカードです。
プリペイドカードなら中学生でも作ることができますし、これから紹介する2枚は海外でも利用できるカードです。
海外で子供に不自由な思いをさせないためにも、ぜひ以下の内容をチェックしてみてください。
クレジットカードが作れない中学生におすすめな2枚のプリペイドカード!
プリペイド(Prepaid)とは、前払いという意味です。
名前の意味からも分かるとおり、プリペイドカードとは、あらかじめ入金しておいた金額内で決済できるカードのことです。
チャージした金額内でお支払いするシステムなので、使いすぎる心配がなく現金感覚で利用できる点がメリットの1つです。
プリペイドカードというと、コンビニに売っているiTunesカードやGoogle Playギフトカード等の特定のショップでしか利用できないタイプのプリペイドカードを思い浮かべるかもしれません。
しかし、これから紹介するのは、世界中でお支払いに利用できるプリペイドカードです。
クレジットカードは作れない中学生でも、これなら問題なく発行できます。
今回は、なかでも特に優秀なバンドルカードとミヂカ(mijica)カードの2枚について、その魅力を紹介していきます。
後払いにも対応!クレジットカードに近い感覚で使えるバンドルカード!
バンドルカードは、株式会社カンムが提供するVISAプリペイドカードです。
国際ブランドのVISAが付いているため、国内でも海外でも幅広いシーンでお支払いに利用できるカードとなっています。
では、そんなバンドルカードのメリット・デメリットについて、1つずつ以下に見ていきましょう。
バンドルカードのメリット
バンドルカードには、主に以下のようなメリットがあります。
- 審査不要・年齢制限なしで誰でも作れる!
- 「リアル+」なら海外でのお支払いにも対応!
- 「ポチっとチャージ」で後払いができる!
- カードの盗難・紛失時も安心!いつでもアプリから利用停止ができる!
バンドルカードは審査不要・年齢制限なしで、誰でも使えるプリペイドカードです。中学生や高校生でも作ることができます。
また、使い始めるまで手間がかからないのもバンドルカードの特長の1つ。
アプリをダウンロードし、約1分ほど登録作業をおこなえば、すぐにバーチャルカードが発行されます。
バーチャルカードは、オンライン決済用のカードで、Amazonやメルカリをはじめ、国内外のさまざまなオンラインショップでご利用いただけます。
もちろん、年会費は無料です。
さらに、街中のお店で支払いに使えるリアルカードを発行することもできます。
リアルカードを申請した場合は、約10日程度で登録済みの住所にカードが送付されてきます。
いずれにしても、アプリ上で簡単な登録作業を済ませるだけですから、特にハードルを感じることもなく気楽に使い始めることができます。
また、バンドルカードには、3種類の仕様が用意されています。
まず、1つめが先ほど紹介したオンライン決済専用の「バーチャルカード」。
2つめが、オンラインと国内の実店舗で支払いに使える「リアルカード」。
そして、3つめがオンラインと国内・海外の実店舗で利用できる「リアル+」です。
リアル+を持っていれば、国内でも海外でもオンラインでもVISA加盟店なら、どこでも支払いが可能です。
海外でお支払いするとき、不慣れな場所であたふたしてしまうこともあると思いますが、リアル+があればその心配もありません。
そして、「ポチっとチャージ」もバンドルカードを紹介するうえで欠かせないメリットの1つ。
バンドルカードは、プリペイドカードですから、基本的には事前にお金をチャージをして利用することになります。
しかし、その一方でバンドルカードには「ポチっとチャージ」という後払いの機能も搭載されています。
この「ポチっとチャージ」がバンドルカード最大の特長といえるかもしれません。
例えば、「どうしても買いたい商品が目の前にあるけど、でもチャージが足りない……」そんなときに、「ポチっとチャージ」は大いに役立ちます。
アプリ上で使いたい金額を入力することで、その分の残高がチャージされ、すぐに支払いに利用することできるのです。
チャージした分のお金は後払い扱いとなり、手数料とともに翌月末までに返済する仕組みです。
これなら手元にお金がないときや、チャージが不足しているときでも、すぐにほしいものを購入することができます。
つまり、まるでクレジットカードのような感覚で、プリペイドカードを使うことができるわけです。
しかも、同じ後払いであっても、バンドルカードの場合は、自分でいくら使うのか金額を決めてチャージするため、使いすぎを防止することもできます。
とはいえ「いくら便利なカードでも、失くしたときの不正利用が怖い」という方もいるでしょう。ですが、この点もバンドルカードなら安心です。
バンドルカードなら、カードを紛失してもアプリ上からすぐに「一時停止」の設定がおこなえます。一時停止になっているときは、支払いができなくなるため、不正利用を防止することができます。
また、チャージや支払いがあるとアプリに通知が届くようになっているため、怪しいカード利用があれば、この機能のおかげで早めに気づくことができるでしょう。
アプリ上で明細管理をすることも可能ですから、子供に金銭管理をさせたいときにも役立ちます。
バンドルカードのデメリット
バンドルカードには、主に3つのデメリットがあります。
- 発行するためには親権者の同意が必要
- ポイントプログラムが用意されていない
- リアルカードやリアル+では発行手数料がかかる
バンドルカードは、中学生でも発行できますが、必ず親権者の同意が必要になります。「親に黙ってこっそり作る」ことはできないわけです。
利用規約にも「未成者が親権者の同意を得ること」と記載されていますので、アプリをダウンロードする前に、バンドルカードを使うかどうか親子で話し合う必要があります。
また、ポイントプログラムがない点もバンドルカードのデメリットの1つです。
クレジットカードであれば、基本的にどのカードにもポイントプログラムは設けられています。
楽天ポイントが貯まる楽天カードなどは、その典型例ですよね。
ですが、バンドルカードにはこういったポイントプログラムが用意されていません。
そのため、「お買物でポイントをザクザク稼ぎたい」という場合には、適さないかもしれません。
ただし、独自のポイントプログラムはありませんが、2019年10月から政府が実施している「キャッシュレス・消費者還元事業」のポイント還元を受けることは可能です。
最大5%まで還元されるので、少しでも得したいという人は早めに申込んでさっそく使い始めたほうがよいでしょう。
加えて、バンドルカードは種類によっては発行手数料がかかってしまいます。
すぐに作れるバーチャルカードに関しては、発行手数料も年会費も発生しませんが、リアルカードやリアル+を作る際には、発行手数料を払う必要があります。
新しいデザインか古いデザインかで費用は変わってきますが、リアルカードだと300円または400円、リアル+だと600円または700円の発行手数料が発生します。
カードの表側にカード番号の記載がない2019年5月13日以降の新しいデザインのカードを発行した場合は+100円となり、リアルカードなら400円、リアル+なら700円の発行手数料が発生します。
いずれにしても年会費はかかりませんが、こうした初期費用が発生する点はデメリットといえるかもしれません。
ゆうちょ銀行の口座があるならVISAプリペイドカード「mijica(ミヂカ)」がおすすめ!
ミヂカ(mijica)カードは、ゆうちょ銀行が提供しているVISAプリペイドカードです。
ゆうちょ銀行の預金口座とキャッシュカードをお持ちの満12歳以上(小学生を除く)の方であれば、作ることができます。
ミヂカカードは、ゆうちょ銀行の口座からチャージし、そのチャージした金額内でお支払いができるプリペイドカードです。
では、そんなミヂカカードのメリット・デメリットについて以下に見ていきましょう。
mijica(ミヂカ)カードのメリット
ミヂカカードには、以下のようなメリットがあります。
- 満12歳以上発行可能で、年会費・入会金無料!
- お支払いで永久不滅ポイントが貯まる!
- 国内・海外ののVISA加盟店でお支払い可能!
- 不正利用のモニタリングなど、セキュリティ対策が万全!
ミヂカカードの申込資格は、「満12歳以上(小学生を除く)の方」と、「ゆうちょの総合口座(通常貯金)のキャッシュカードをお持ちの方」の2つです。
すでに、ゆうちょ銀行の口座を持っているなら、中学生でもWebからすぐに申込むことができます。
もちろん、お近くの窓口で申込むことも可能です。
年会費無料で入会金もかかりません。発行手数料もとられません。
ミヂカカードなら初期費用の負担を感じることなく、気軽に使い始めることができるのです。
また、ミヂカカードは事前にチャージした金額内でお支払いできるサービスなので、使いすぎてトラブルに陥るようなことにもなりません。
ちなみに、チャージする方法は以下の4つです。
mijica WEBかアプリで操作をおこない、ゆうちょ銀行の口座からすぐにチャージする「今すぐチャージ」。
毎月指定した日に自動的に設定した金額がチャージされる「指定日チャージ」。
ゆうちょATMから現金をチャージする「現金チャージ」。
カード利用で貯まったポイントを、ミヂカカードの残高に交換する「ポイント交換チャージ」。
お小遣い制で、毎月子供に決まった金額を渡している場合におすすめしたいのが上記の「指定日チャージ」です。
指定日チャージなら、毎月指定した日(1・6・11・16・21・26日のいずれか)に、設定した金額が入金されることになります。
必要になった時にその都度チャージするのではなく、月ごとのお小遣いとしてチャージされる方式をとれば、毎月の利用金額をコントロールすることができ、無駄遣いを防止することにつながります。
また、うれしいのが、ミヂカカードでお支払いすると、2,000円の利用で1ポイントの永久不滅ポイントが貯まるという点です。
ミヂカカードには、国際ブランドのVISAが付いているため、国内・海外・オンラインのVISA加盟店でお支払いができます。
世界約5,300万のお店で利用できますから、海外の渡航先でもスムーズなお支払いが可能です。
ミヂカカードなら、こうした世界中のVISA加盟店でポイントを貯めながら、お買物やお食事を楽しむことができます。
しかも、ポイント優遇店を利用すれば、通常の2倍・3倍でポイントが貯まります。
優遇店にはファミリーマートやヤマダ電機、ココカラファインといった日常的に使うようなお店が参加しています。
そして、ミヂカカードはセキュリティ対策も万全です。
「キャッシュレス決済」と聞くと、現金派の方は「なんか不正利用とかされそうで怖い……」と考えるかもしれません。
しかし、ミヂカカードには「24時間、365日モニタリング」のセキュリティシステムが付いており、不正利用がないか常にチェックしています。
さらに、カード利用の度に通知が来る仕組みなので、もし不正利用の被害にあった場合にもすぐに気づくことができます。
カードを失くしたときや不正利用の疑いが確認されたときには、専用アプリやmijica WEBから即座に利用停止の操作をおこなうことも可能です。
初めてのキャッシュレス決済でも、これなら安心してご利用いただけるはずです。
mijica(ミヂカ)カードのデメリット
ミヂカカードには、以下のようなデメリットがあります。
- 発行するためには親権者の同意が必要
- 再発行手数料が550円(税込)かかる
ミヂカカードにはそれほど大きなデメリットはありません。とはいえ、バンドルカードと同様、親権者の同意が必要な点は中学生からするとデメリットかもしれません。
実際、ミヂカカードのHPには、「未成年の方がお申し込みになる場合、親権者の同意が必要です。」と記載されていますので、この点は認識しておいてください。
また、カードの盗難・紛失などにより、カードを再発行する必要が発生したときは再発行手数料として550円(税込)がかかります。
カードを失くしたときにはデメリットに感じるかもしれませんね。
とはいえ、ミヂカカードは年会費・発行手数料無料ですから、失くさないようにしっかり管理しておけば、基本的にはコスパのよいカードです。
ゆうちょ銀行の口座をお持ちの方なら、発行して損をするようなことはないはずです。
クレジットカードは中学生でも作れるの?のまとめ
ここでは、中学生はクレジットカードを作ることができないという点について説明しつつ、バンドルカードやミヂカカードといった中学生におすすめのプリペイドカードについて見てきました。
後払いと前払いの両方に対応したフレキシブルな使い方ができるバンドルカード。永久不滅ポイントが貯まり、年会費も発行手数料もかからないコスパのよいミヂカカード。
みなさんは、どちらを魅力的に感じましたか?
キャッシュレス化の波が押し寄せている現在。
キャッシュレス決済が普及するなかで、その波に乗り遅れないよう、まずはプリペイドカードから使ってみるのもよいでしょう。
海外ではキャッシュレス決済はすでに普通のことですから、渡航先で支払いに困らないよう、今回紹介した2枚うち、どちらかお好みのほうに申込んでみてくださいね。
18歳以上でクレジットカードを作りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
大学卒業後、ライターとして活動を開始。主に「金融」「アニメ」のジャンルで記事を執筆。マネ会では、クレジットカードや電子マネー等の記事を担当。ほかにも、ダ・ヴィンチニュースにて「『君の名は。』新海誠監督の6作品を時系列で振り返る! 新海作品のテーマは「喪失」と「距離」!?」など、アニメ関連の記事も執筆している。ライターとしての活動以外にも、脚本や小説などの創作活動をおこない、『第33回シナリオS1グランプリ』では奨励賞を受賞。