クレジットカードの返金の方法とは?いつ返金される?現金でもらえる?
クレジットカードで商品を購入した際に「思っていた商品と違った」、「間違えて購入してしまった」ということもあると思います。
その際は、購入した商品を返品することで、支払った金額分を返してもらえるケースがあります。
しかし、クレジットカードを使い慣れていない方のなかには、返金してもらう方法がよく分からず、不安な方もいるのではないでしょうか。
今回は、クレジットカードの返金の方法や手数料の有無、お金が戻ってくるまでの期間などを中心に解説していきます。
クレジットカードでの決済を返金する方法
クレジットカードで決済した支払い分は、基本的に購入した商品を返品するだけで返金してもらうことが可能です。
商品を返品したあとは、購入した店舗経由でカード会社からお金を返してもらうことができます。
「返金してもらうにはカード会社に連絡しないといけない」と思っている方も多いですが、手続きは購入した店舗を通じてカード会社でおこなうので、あなたがカード会社に連絡する必要は基本的にありません。
そのため、まずは「商品を購入した店舗へ連絡」し、返品することを伝えましょう。
返品の連絡をしてから返金されるまでの流れ
購入した商品を返品することを伝えたあとは、以下の流れに沿ってお金を返してもらうことができます。
- 店舗へ返品することを伝える
- 返品する
- 店舗がカード会社へ返金申請
- カード会社にて支払いの取消し・返金手続き
カード会社への返金申請などは、商品を返品した店舗側でおこなうので、自分で何か手続きしなければいけない、ということはありません。
クレジットカードの返金が可能な期限は?
クレジットカードの返金は、購入した商品の返品が前提になります。そのため、基本的に返金ができる期限は、商品を購入した店舗によって決まっています。
店舗によっては、返品の期限を「○日以内」や「○ヶ月以内」などと設けているケースがあるので、事前に確認しておくようにしましょう。
また、日本国内に関しては、「クーリング・オフ」という制度が法律で定められているので、クーリング・オフの期間内であれば、多くの場合は返品が可能です。
基本的に、マルチ商法などの連鎖販売取引とモニター商法などの業務提供誘引販売取引は20日間、それ以外の一般的な買い物であれば8日間は返品できる可能性があります。
ただし、通販サイトでの買い物は、一部を除きクーリング・オフ制度が適用されないので、通販サイトで商品の購入をする際は、返品が可能なのかを事前に確認しておくとよいでしょう。
返金処理されるまでに1~2ヶ月かかる
返金処理がされるまでの時間は「決済してからすぐにキャンセル・返品した場合」と「決済してからキャンセル・返品するまでに日数が経っている場合」とで、大きく異なります。
ここでは、状況別に処理がおこなわれるまでの期間について紹介していきます。
決済からキャンセルまでの間があまり空いていない場合
決済してからすぐにキャンセルした場合は、カードの請求額が確定していない可能性が高いです。
カードの請求額が確定していない場合は、決済を取り消すことができるので「クレジットカードの利用自体がなかった」という扱いになります。そのため、返金という概念がありません。
決済からキャンセルまで日数が経っている場合は返金されるまでに時間がかかる
「決済した数日後にキャンセルした」など、決済からキャンセルするまでに日数が経っている場合、お金が戻ってくるのは翌月か翌々月になります。
というのも、この場合はカードの請求額がすでに確定している可能性が高く、決済を取り消すことができないので、どうしても手続きや処理に時間がかかってしまうのです。
また、実際にお金が戻ってくるタイミングが翌月になるか翌々月になるかは、カード会社の請求締め日によって異なります。
一般的には、当月の請求締め日よりも前にキャンセルした場合は翌月、請求締め日よりあとにキャンセルした場合は翌々月の返金となるケースがほとんどです。
ちなみに、通販などで購入した商品をキャンセルする場合は、決済後すぐにキャンセルしたとしても、すでに商品が発送されていると返品処理に時間がかかってしまい、結果的に翌月か翌々月の返金になってしまうケースが多いので注意しましょう。
1ヶ月〜2ヶ月待っても返金処理がされないときの対処方法
基本的には、キャンセル・返品してから最大でも2ヶ月ほどでお金が戻ってくるケースがほとんどです。
しかし、いつまで経っても返金されない…という場合は、まず商品を購入した店舗へ問い合わせてみましょう。あまりないケースですが、店舗側で返品処理を忘れてしまっている可能性があります。
また、商品を購入した店舗へ問い合わせたうえで、問題なく返品処理がされているようであれば、カード会社に連絡してみてください。
ちなみに、カード会社の連絡先は公式サイトの問い合わせページか、クレジットカードの裏面にて確認することが可能です。
クレジットカードでの返金処理の方法
クレジットカードで決済した支払い分は、キャンセル後に「クレジットカードの支払い予定分の金額からマイナスする」という形で返金してもらうことができます。つまり、請求金額を相殺するということですね。
しかし、例外的に口座へ直接入金されるケースもあります。詳しい内容を見ていきましょう。
支払い予定分の金額が返金の金額より少ない場合は口座に直接返金される
基本的には、クレジットカードの請求金額を相殺する形で返金がされますが、支払い予定分の金額が返金の金額よりも少ない場合は、請求金額がマイナスになるため、口座に直接入金されます。
たとえば、次回の請求金額が5万円だったとして、その状況で10万円の商品を返品し、請求金額を相殺する形で返金するとなると、請求金額がマイナスになってしまいますよね。
カード会社ではそうならないように、「請求金額が返す金額よりも少ない場合」は、口座へ直接入金しているのです。
そのため、もしそのようなケースに該当する場合は、問題なく入金がされているかどうかを確認するためにも、こまめに口座の取引履歴をチェックするようにしましょう。
返金の手数料は原則かからない
クレジットカードで返金処理をすると手数料がかかりそう…と思っている方もいるかもしれませんが、基本的に手数料は無料です。
また、口座に直接入金された場合でも手数料はかかりませんので、安心してください。
ただし、交通機関の返金や、店舗側でキャンセル料を設けている場合は、手数料が発生するケースがあります。
交通機関の返金は手数料がかかるケースがある
飛行機やバス、電車などをクレジットカードで決済し、返金してもらう際は手数料がかかるケースがあるので注意してください。
たとえばですが、航空会社のANAでは、返金する際に1区間の航空券・料金券1枚につき440円の手数料を請求しています(現金の場合も同様)。
また、交通機関以外でも、店舗によっては一定の手数料を請求しているケースがあるので、キャンセルする際は手数料が発生するかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。
店舗側でキャンセル料を設定している場合
手数料とは少し違いますが、旅館やホテルなどの宿泊施設では、予約のキャンセルをする際にキャンセル料金がかかるケースがあることを覚えておきましょう。
多くの宿泊施設では「予約をキャンセルした場合、宿泊料金の〇〇%をキャンセル料として請求」というルールを設けています。
それ以外にも、通販などで購入した商品をキャンセルする場合は、返品する際の配送料を自分で負担しなければいけない場合もあるので注意してください。
返金するときに気をつけたい3つの注意点
クレジットカードで決済した支払い金額は、返品をおこなえば返してもらうことができます。
しかし、返金してもらう際にはいくつか注意するべきポイントが存在します。とくに以下の3つに関しては注意が必要です。
- 商品の購入によって獲得したポイントは失われる
- 返品不可の商品は対象にならない
- すぐに現金で返してもらうことはできない
以下でそれぞれ詳しく紹介します。
獲得したポイントは返金されるタイミングで失効する
ほとんどのクレジットカードでは、ポイント制度を採用しています。なかには、クレジットカードのポイントをコツコツ貯めている、という方もいるのではないでしょうか。
ですが、クレジットカードで決済をした商品を返品してしまうと、決済時に獲得したポイントは返金されるタイミングで失効してしまいます。
また「すでにポイントを使ってしまった」という場合でも、翌月のポイントから差し引かれるので、ポイントを失効してしまうことには変わりありません。
返金できないパターンもあるので注意しよう
当然ですが、返金してもらうには購入した商品を返品する必要があります。そのため、返品ができない商品は対象外となるので注意しましょう。
とくに通販サイトでは「開封した場合は返品不可」などのルールを設けているケースが多いので、購入前に返品に関するルールをしっかり確認しておくことをおすすめします。
また、ホテルの予約や航空券などは、キャンセルの際にキャンセル料金として料金の100%を請求しているケースもあり、キャンセル料と返ってくるお金が相殺されることもあります。
現金での返金はできないので注意
クレジットカードで決済した支払い分は、現金で返してもらうことができません。返金の方法は、「原則、クレジットカードを通しておこなわれる」ということを覚えておきましょう。
これには、店舗がカード会社に支払っている手数料が関係しており、クレジットカード決済に対応している店舗は、カード決済があるたびにカード会社へ商品の金額の1〜10%を手数料として支払っています。
しかし、現金でお金を返すとなると、店舗側がカード会社へ返金申請ができないため、支払った手数料の分だけ損をしてしまうのです。
また、クレジットカードの現金化を助長する原因にもなるので、これからも現金での対応は基本的におこなわれないと考えるほうが無難でしょう。
返金に関するよくある質問
ここからは、いくつかの状況別に返金ができるかできないかを紹介していきます。「こんなときって返金できるのかな?」と疑問な方はぜひ参考にしてみてください。
海外でクレジットカード決済した場合でも返金できる?
海外でお金を支払う方法として、現金ではなくクレジットカードを利用する方も多いかと思います。海外で決済した場合でも問題なく返金してもらうことが可能なので覚えておきましょう。
その際は、不要なトラブルを避けるためにも、店舗からキャンセルをした証拠になる伝票などの控えをもらっておくことをおすすめします。
海外で決済した場合は為替レートの変動に注意
海外で決済した場合も商品を返品すればお金を返してもらうことは可能ですが、返金される金額は、その時点での為替レートを適用して、日本円に変換した金額となることに注意が必要です。
そのため、返金処理をする際の為替レートが高い場合は「返金された金額が決済した金額よりも少ない」といった現象が起こる可能性があるので覚えておきましょう。
デビットカードやプリペイドカードの決済でも返金できる?
クレジットカードではなく、デビットカードやプリペイドカードをメインに利用している方もいるかと思いますが、基本的にはデビットカードやプリペイドカードでも、問題なく返金してもらうことが可能です。
デビットカードの場合は口座に直接入金、プリペイドカードの場合はチャージ金額に充当する形でお金を返してもらうことができます。
また、デビットカードやプリペイドカードは「請求締め日」という概念がないため、返金の時期はそれぞれのカード会社によって異なります。
時期に関しては、カード会社の公式サイトで紹介されていることがほとんどですが、見つからない場合は直接問い合わせてみましょう。
クレジットカードの返金方法まとめ
今回の記事では、クレジットカードで決済した支払い分を返金してもらう方法や流れ、その際の注意点について解説しました。
「クレジットカードの支払いを返金してもらう」と聞くと、手続きが大変そうなイメージを抱きがちですが、基本的には返品するだけでいいので、とくに難しいことはありません。
しかし、返品する手間がかかることには変わりないので、商品を購入する際は、商品を慎重に選ぶなど、なるべく返品しなくてもいいように心がけることも大切です。
作曲・編曲などの仕事を経て、専業ライターに。音楽系の記事が得意と思われがちですが、金融・ビジネスに関するテーマが一番得意です。自身が経済的に苦労した経験を活かし、誰よりも分かりやすくお金の知識をお届けします。他にもプログラミング、webデザイン、VODなど様々なジャンルの記事を執筆しています。趣味はプログラミング・アニメ・旅行・ギターの演奏・ミルクティーの飲み比べ。投資にも興味があり、お金の上手な使い方を勉強中です。