JTBの外貨両替とクレジットカードを徹底比較!お得なのはどっち?
JTBとUCカードが提携を結び、2017年2月1日より「JTBの外貨両替」の決済に、Mastercardも利用できるようになりました。
一方で、外貨調達の手段として、海外でのキャッシングも有名です。
では、JTBの外貨両替とクレジットカードによるキャッシングはどちらがお得なのでしょうか?
結論からいうと、両者ともにメリットはありますが、クレジットカードによるキャッシングのほうがお得である場合が多いです。
その理由として、JTBの外貨両替よりも海外の現地ATMのほうが為替レートが良い傾向にあることが大きいです。
しかし、JTBの外貨両替にもメリットはあるため、本記事では、それぞれの両替方法がどのようなものかについて解説していきたいと思います。
JTBの外貨両替とは
「JTBの外貨両替」は、出国前に両替ができるサービスです。
JTBは国内最大級の旅行会社ですが、海外に行く方を対象に外貨両替のみのサービスも提供しており、日本円と各種外貨の両替ができます。
JTBの外貨両替のメリット
国内最大級の旅行会社であるJTBだけあって、外貨両替だけに注目してもそのサービスの質は高いです。
まずはJTBの外貨両替のメリットを説明しましょう。
34種類の外貨に交換できる
JTBの外貨両替では、34種類の外貨を日本円と交換できます。
一般的に、どこの銀行でも外貨への両替を行っていますが、対応している通貨は、ドル・ユーロなどのメジャー通貨だけというケースがほとんどです。
それと比べると、34種類の外貨に対応というのは、サービスの便利さに圧倒的な差があります。
日本人が観光に行く主要な国は、ほとんど網羅されています。
地域 | 通貨 |
---|---|
北米 |
・ドル ・カナダドル ・メキシコペソ |
アジア |
・韓国ウォン ・元 ・台湾ドル ・香港ドル ・バーツ ・シンガポールドル ・インドネシアルピア ・マレーシアリンギット ・フィリピンペソ ・ベトナムドン |
中近東 |
・トルコリラ ・UAEディルハム ・サウジアラビアリアル ・カタールリヤル |
ヨーロッパ |
・ユーロ ・イギリスポンド ・スイスフラン ・スウェーデンクローネ ・デンマーククローネ ・ノルウェークローネ ・ロシアルーブル ・チェココルナ ・ハンガリーフォリント ・ポーランドズロチ |
オセアニア |
・オーストラリアドル ・ニュージーランドドル ・パシフィックフラン ・フィジードル |
アフリカ |
・エジプトポンド ・南アフリカランド |
南米 | ・ブラジルレアル |
両替した外貨は自宅に配送できる
両替した外貨は、空港で受け取るだけでなく自宅に配送してもらうこともできます。
観光シーズンになると空港の両替所は混み合っている事も多いため、このサービスを使えば余計な待ち時間無しに外貨を受取できます。
しかも、自宅に配送する際の配送料も無料で、受取日や時間を指定する事もできます。
クレジットカード払いに対応!実店舗でも両替可
外貨への両替は、街のJTB実店舗やクレジットカードを利用してネットからおこないます。
外貨への両替というサービスのため、日本人以外の利用者も見込まれますが、利用できるクレジットカードは国内で発行された3Dセキュア対応のカードに限ります。
3Dセキュアとは、事前にカード発行会社へ登録し、取得したパスワード(4桁の暗証番号以外のもの)を決済時に入力する事で、カードを利用しているのがカード所有者本人であることを証明できるサービスです。
JCBの外貨両替のデメリット
JCBの外貨両替のデメリットとして大きいのは、やはり為替レートがやや不利なことです。
為替レートが不利だと交換できる外貨の量が減ってしまうため、なるべく有利な為替レートで両替をしたいところです。
この点がクレジットカードによるキャッシングをおすすめする大きな理由です。
JTBの外貨両替はクレジットカードと比べて為替レートが不利
実は、JTBの外貨両替は両替手数料なしであり、一見すると非常に大きなメリットです。
しかし、実際は両替レートが高く設定されているため、両替をすると元金が減ってしまう事になります。
例えば、日本円をドルに交換する場合、1ドル=106円という為替レートのときでも、JCBの外貨両替では1ドル=110円の為替レートという、4円ほど不利な外貨両替になってしまうケースもあります。
JTBの外貨両替レートは銀行が提示するレートをもとにしているため、銀行での外貨両替と同じく実際の為替レートよりも不利になってしまうのです。
両替レートでどのくらい元金が減る?
では、実際の為替レートと4円の差があるとどのくらい元金が減ってしまうかを見てみましょう。
ここでは分かりやすくするために、現在の為替レートが1ドル=100円と仮定します。
もし為替レートと両替レートが同じ値であったなら、1万円をドルに替えると100ドルになり、海外でも100ドル分のお買物ができるわけです。
次に、両替レートが4円高く設定されている場合を見てみましょう。
この場合1ドル=104円という事になるので、1万円をドルに替えると96.1ドルにしかなりません。
すなわち、為替レートの4円の差というのは、1万円を両替したとすると3.9ドル(約400円)の損となってしまうのです。
両替レートは時間によって変動しますが、両替所や銀行では、ドルの場合だと実際のレートより3円ほど高く設定しているケースが多いようです。
これと比べると、JTBの外貨両替ではこれらの場所よりも少し高めに設定している事になります。
両替レートが高い場所で両替をすると、海外で使えるお金が減ってしまうことになるため、あまりおすすめできません。
両替は現地で行う方がお得
一般的に、ドル・ユーロ以外は、現地で両替した方がお得というのが通説になっています。
この理由は、経済力が高い国の通貨ほど欲しがられるため、日本よりも経済力が低い国の方が円を高く評価、つまりお得なレートで交換してくれるからです。
そのため、「それなら現地で両替しよう」といきたい所ですが、海外では両替手数料を超高額に設定している場所や、金額をごまかす料金所の職員もいることがあるので、注意が必要です。
クレジットカードのメリット
さて、それでは次にクレジットカードを使用して外貨を入手するメリットについて説明します。
基本的に、国内で作ったクレジットカードであっても海外の加盟店でいつもと同じように利用できます。
そのため、クレジットカード加盟店であればそもそも外貨両替をしておく必要はありません。
また、クレジットカードが使えず、現地通貨しか使用できないような店ではあらかじめ両替をしておく必要がありますが、そんなときもクレジットカードは役に立ちます。
それでは、海外での支払いのためにクレジットカードを利用するメリットについて説明します。
キャッシングをすれば大量の現金を持ち歩く必要がない
国によっては、チップ文化や、日本以上にクレジットカードの普及率が低い国もあり、現金が必要な場面もあると思います。
そんな場合でも、クレジットカードなら現地の提携ATMから、両替手数料並の金利でキャッシングができるため、その都度キャッシングを利用すれば大量の現金を持ち歩く必要もありません。
キャッシングには抵抗がある方も多いと思いますが、海外ではキャッシングを利用した方が安全です。
海外旅行傷害保険が付帯する
さらに、クレジットカードには海外旅行傷害保険が付帯しているカードもあります。
海外では医療費が高額になる傾向があり、事故や病気をすると日本の数十倍~数百倍も高い金額を請求されるケースもあります。
そのため、海外旅行中は旅行傷害保険の契約が必須です。
クレジットカードの中には、年会費無料にもかかわらず海外旅行傷害保険が付帯しているかカードもあります。
そして、クレジットカードの海外旅行傷害保険は、死亡保障以外の項目なら合算して補償を受けるられるため、そういったカードを複数持っておくと余計なお金を払わないで保険を利用できます。
クレジットカードのデメリット
クレジットカードを使用して海外の店舗で決済したり、キャッシングすることに対してあまり大きなデメリットはありませんが、人によっては以下のようなデメリットを感じる場合があります。
海外旅行ツアーと一緒に申し込めない
ツアーで海外旅行に行く場合、クレジットカードを使用するとなると、すべて自分で必要な外貨を用意しなければなりません。
場合によっては手間と感じることもあるので、多少の為替レートの損なら構わないという方はJCBの外貨両替を利用したほうがよいでしょう。
キャッシングに抵抗がある人には向かない
クレジットカードによるキャッシングは、お得で便利な面はあるとはいっても借金です。
キャッシングに対して抵抗がある人もいますので、最終的な外貨の入手方法は好みによって決めるとよいでしょう。
海外旅行におすすめのクレジットカード
最後に、海外旅行をする際におすすめのクレジットカードについて紹介します。
いずれも海外旅行傷害保険やセキュリティ面で優秀なカードですので、持っていないという方はぜひ発行を検討してみましょう。
エポスカード
- 全国10,000店舗の優待つき!
- 入会金・年会費永年無料
- 海外旅行傷害保険は最高500万円
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5%~5.0% |
発行スピード | 店頭申込で最短30分発行・オンライン入会で1週間程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
|
- 付帯サービス
エポスカードは、年会費無料ながら海外旅行傷害保険が自動付帯するのが非常に魅力のクレジットカードです。
多くのクレジットカードは、保険が付帯していてもカードを旅行で使用していなければ保険が適用されない、利用付帯の形式であることが多いのですが、エポスカードは所有しているだけで保険が適用されます。
海外旅行傷害保険は最大2,000万円まで補償され、他にも緊急医療アシスタントサービスという、日本語対応の海外緊急デスクが用意されています。
付帯保険以外でもエポスカードには多くの魅力があり、まとめると以下のようになります。
- 年会費無料
- 海外旅行傷害保険が自動付帯
- 提携店での利用で最大ポイント還元率5.0%
- 貯まったポイントはマイルやAmazonギフト券、クオカードなどと交換可能
- 楽天Edy、モバイルSuica、Apple Payなどの電子マネーが利用可能
海外旅行が趣味なので、海外保険や海外キャッシングといったサービスが年会費無料で受けられることを知って選びました。
空港のラウンジでも有利に利用できるようになるとのことで、生活費をこのカードで払い、サービスを旅行時に使えればと思いました。
また、同じく旅行好きの友人のオススメや、インターネットですぐに加入できるところにも惹かれました。
口コミでも海外旅行に関する特典が豊富なことが好評でした。
自動付帯の海外旅行傷害保険はとても便利なので、非常におすすめのクレジットカードです。
三井住友VISAクラシックカード
- 最高2,000万円の海外旅行傷害保険
- 毎日のお買物でポイントが貯まる
- カード紛失盗難の際も安心のサポートサービス
年会費初年度 | 1,375円(税込) |
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年会費2年目〜 | 1,375円(税込) |
ポイント還元率 | 0.5%~7% |
発行スピード | 最短3営業日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
|
- 付帯サービス
三井住友VISAクラシックカードは、非常に有名な三井住友VISAカードの中でも最も一般的なクレジットカードです。
1,250円(税別)の年会費がかかってしまいますが、その分信頼性や付帯するサービスは優秀です。
例えば、普及率世界一のVISAブランドであることから、非常に多くの国で利用できることは魅力です。
また、カードの裏面に顔写真を載せられることが特徴であり、これにより盗難に遭ったときなどに不正利用を抑止する効果があります。
三井住友VISAクラシックカードの特徴は以下のようになります。
- 年会費1,250円(税別)
- 発行会社にブランド力があり信頼性が高い
- カードに顔写真を載せられる
- 24時間365日カードの利用状況をモニタリングする不正利用検知システムがある
- 最大2,000万円の海外旅行傷害保険が付帯
- iD、WAONなどの電子マネーが利用可能
- 上位カードへのインビテーションが望める
タイに留学していたときに、生活費などを毎月どうしようかと悩んでいたときに、誰かのアドバイスでVISAカードを使用し、タイ国内のATMなどでキャッシングするという方法が一番手数料が安い、しかも便利だという話を聞きました。
実際にタイに行ってからATMでキャッシングをしてタイバーツを出金してみましたが、特に問題なくできたので、これは便利だと感じました。
その後、海外で働くことになってからは、主に航空券の購入やホテルの予約、楽天市場やAmazonなどのショッピングサイトでの品物購入でクレジットカードを使用することが多いですが、ポイントもつくのでとても嬉しいです。
ポイントはPexポイントなどに交換してから現金などに交換しています。
口コミでも海外でのキャッシングに使用する方は多い印象でした。
三井住友VISAクラシックカードはセキュリティやサポートにも力を入れていますので、安心して利用することができます。
JCB一般カード
- インターネットからのご入会で初年度年会費無料!条件により翌年の年会費も無料(※)!
- いつものお買い物や海外でのご利用でOki Dokiポイントがどんどん貯まる!
- 充実の旅行傷害保険(海外/国内) 最高3,000万円!(利用付帯)
年会費初年度 | 無料 |
---|---|
年会費2年目〜 | 1,375円(税込) |
ポイント還元率 | 0.5%~5.0% |
発行スピード | 1週間 |
国際ブランド |
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電子マネー |
|
- 付帯サービス
JCB一般カードは、JCBが発行するクレジットカードのなかでも標準的なカードです。
年会費は1,250円(税別)となっており、標準的な年会費といえるでしょう。
また、JCB一般カードは付帯する保険が充実しており、国内、海外旅行傷害保険ともに最大3,000万円まで補償されます。
海外のみの保険が多いなか、国内も3,000万円という高額の補償をしてくれるのはうれしいポイントです。
他にも、ホテルやレストランの予約など、海外旅行でのさまざまなサポートをしてくれる「JCBプラザ」というサービスも提供しています。
このように、海外旅行には非常に強いクレジットカードであるので、非常におすすめの1枚です。
JCB一般カードの特徴をまとめると以下のようになります。
- 年会費1,250円(税別)
- 国内外の旅行傷害保険が最大3,000万円まで付帯
- 海外旅行をサポートしてくれるサービス「JCBプラザ」を提供
- ポイントプログラムはOki Dokiポイント
友人と海外旅行に行った時に友人がJCB一般カードを使用していました。
その時私はJCBカード持っていませんでした。
海外旅行先でJCBのラウンジがあり、そこで相談を受けたり、カードを見せるだけで特典がもらえたりしていたので、とても使い勝手がよさそうなカードだと知りました。
カードで旅行代金を支払うと、旅行保険がついてくると聞いたのでとても便利なカードだと知りました。
JCB一般カードの海外での使い勝手の良さは口コミでも非常に好評でした。
いつでも相談ができるJCBプラザと、豊富な傷害保険が魅力のカードです。
JTBの外貨両替とクレジットカードの比較まとめ
JTBの外貨両替は、旅行前にまとまった額の外貨を用意できるという点で便利ですが、やや為替レートが不利であるのがネックです。
一方、為替レートに関しては海外の現地ATMのほうが優秀である場合が多く、キャッシングも利用できるクレジットカードは非常に便利です。
クレジットカードの中には海外旅行傷害保険が付帯するものも多く、よく海外に行くという方はクレジットカードをうまく活用するとよいでしょう。
2008年青山学院大学国際政治経済学部卒。在学時にファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を取得。 2012年に株式会社サイバーエージェントに入社し、Ameba事業部にて編集に従事。 2018年8月にCyberOwlへ異動し、マネ会の編集長就任。FPの知識を活かして、クレジットカード、カードローン、キャッシュレスの記事作成に携わる。難しいことをわかりやすく伝えるがモットー。 ラグジュアリーカード<Titanium Card>とセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードをメインに、アメックスゴールドやJCBゴールド、楽天カードなど10枚以上のクレジットカードを保有。