中国での支払いはクレジットカードがおすすめ! 銀聯カードを持って旅行しよう
中国で旅行するなら現金よりもクレジットカードを使うのがおすすめ。中国は日本以上にキャッシュレスサービスが浸透している社会なので、中国に対応しているクレジットカードは必需品ともいえます。
この記事では、なぜ中国旅行にクレジットカードがおすすめなのか、現地の支払い事情をまじえながら解説していきます。
中国でのお買いものに不安のある方は、ぜひ参考にしてください。
中国旅行でクレジットカードがおすすめな理由とは?
中国旅行にクレジットカードがおすすめなのは、主に下記3つの理由からです。
- 中国では偽札が多く出回っているため、現金は危険
- 現金が必要なときはクレジットカードでのキャッシングがベスト
- 紙幣の最高単位が低いため、高額のショッピングに向かない
それぞれの詳細をチェックしていきましょう。
中国では偽札が多く出回っているため、現金は危険
中国の現地通貨「中国人民元」は、とても作りが荒く、偽札が当たり前のように出回っています。その危険度は、大使館のホームページにて、偽札に関するQ&Aが掲載されるほどです。
中国はどこの国よりもキャッシュレス化が進んでいるといいますが、その背景にはこのような偽札事情も絡んでいます。基本的に、中国は「現金を使うのは危険」という社会なのです。
そのため、中国の銀行ではキャッシュカードを発行する際に、デビットカード機能を付帯するのが一般的。クレジットカードを作ることができない立場の人であっても、現金は基本的に使いません。
以上のことから、旅行者という立場であっても、できる限りクレジットカードを使用するのが無難でしょう。
モバイル決済は旅行者向きではない
中国ではモバイル決済も普及していますが、残念ながらPayPayやEdyといった日本で普段から使用しているモバイル決済アプリは使えないケースも多いです。
かといって、中国のモバイル決済アプリを使用するには、中国国内に決済用銀行口座が必要となります。
上記の事情からも、旅行者にはクレジットカードをおすすめします。
現金が必要なときはクレジットカードでのキャッシングがベスト
現金が必要になったときは、クレジットカードで現地通貨をキャッシングするのがおすすめです。というのも、ATMから出てくる現金(人民元)が偽札であることは、まずありえません。
また、中国ではほとんどのお店でクレジットカードが利用でき、むしろ現金はNGというお店すらもあるほどです。そのため、現金をまとめて両替する必要性はありません。必要なときに必要な金額だけキャッシングするのがおすすめです。
なお、ATMからお金をおろしたのを確認して狙ってくるスリや引ったくりがいます。キャッシング使用時には警備員が近くにいるATMを選ぶなど、自衛にあたってください。
紙幣の最高単位が低いため、高額のショッピングに向かない
人民元は日本円になおすと、1元=約15.52 円。一番大きい紙幣単位である100元でも、約1,552円です。そのため、高額なものを購入する際には紙幣がかさみやすく、取り扱いも不便ですし、スリに合う危険性も高くなります。
また、そもそもとして高額のショッピング時は、お店側が偽札を恐れて現金NGとされる可能性もあります。
このような事情からも、中国旅行中は現金よりもクレジットカードをおすすめします。
中国旅行におすすめなクレジットカードの選び方
中国旅行にはクレジットカードがおすすめと解説してきましたが、クレジットカードであればどんなものでもOKではありません。
どんなクレジットカードなら中国旅行を楽しめるのか、押さえておくべき選び方のポイントを紹介します。
- 決済ブランドは「銀聯(ぎんれん)カード」がおすすめ
- 海外旅行保険付きのVISAかMastercardもあって損なし
- 交通機関用にICカードも用意しよう
とくに中国では、日本のクレジットカードの常識が通用しません。上記3つの選び方をしっかりと押さえておきましょう。
決済ブランドは「銀聯カード」がおすすめ
中国におけるクレジットカードのシェア率は下記のとおり。カッコ内に記載されているのは中国語での明記になります。
- 銀聯カード…使えるお店が一番多い
- VISA(威士)…観光地やビジネス街なら使える
- Mastercard(万事達)…観光地やビジネス街なら使える
- JCB(JCB)…あまり使えない
- アメックス(美国運通)…ほぼ使えない
- ダイナースクラブ(大来卡)…ほぼ使えない
一般的にはどこの国でもVISAとMastercardのシェア率が高いのですが、中国だけは「銀聯カード」がシェア率90%と圧倒的です。
ちなみに日本での銀聯カード加盟店舗数は180万店舗以上ですが、中国では約1,800万店舗というように桁すらも違います。
以上のことから、中国に旅行するのなら、銀聯カードだけは少なくとも必須といえるでしょう。
なお、日本国内で作れる銀聯カードはすべてクレジットカードタイプです。デビットカードは作れませんので注意してください。
普及率90%の銀聯カードとは?
銀聯カードとは、中国国務院の同意のもと、2003年に上海を本社として設立した中国のカード連合組織により発足された国際ブランドです。
消費拡大のために中国政府が設立し、普及につとめているという背景もあり、もはや政府が新たに作り出した「貨幣」といっても過言ではありません。
一般的な国際ブランドと違い、加盟店手数料がゼロに等しいのも特徴です。中国で90%という普及率をたたき出しているのは、このような特徴によるところも大きいでしょう。
なお、銀聯カードの使い方は基本的にほかの国際ブランドと異なりません。ただし、中国で使用する際には、6桁の暗証番号(00+指定の4桁)とサインが必要となります。
海外旅行保険付きのVISAかMastercardもあって損なし
中国では日本の健康保険が利用できないため、万が一のときには治療費が高額になる恐れがあります。そのため、海外旅行保険付きのVISAかMastercardを2枚目のクレジットカードとして持っておくとよいでしょう。
ちなみに銀聯カードは海外事務手数料が2.50%と高めなのに対し、VISAとMastercardは1.63%です。VISAやMastercardが使えるお店では、ぜひ利用していきましょう。
ただし、VISAやMastercardは銀聯カードよりも加盟店手数料が高いため、少額決済時にはお店側からカードの利用を断られるケースもあります。この点は理解しておいてください。
交通機関用にICカードも用意しよう
中国では地下鉄、バス、タクシーといった交通機関でもキャッシュレス化が進んでいます。
しかし、日本独自規格であるSuicaやPASMOといった交通系ICカードは使えません。クレジットカードにこれらの機能が付帯していても、中国旅行では意味がないため注意してください。
中国の場合は、上海なら上海公共交通カード、北京なら各地で発行されている交通ICカードが一般的です。
1枚の金額は20元~30元(380円~570円)で、中国の地下鉄主要駅や郵便局などで購入できます。チャージしてくり返し使えるため、中国旅行の際には現地で作りましょう。
中国旅行におすすめのクレジットカード4選
最後に、中国旅行におすすめのクレジットカードを紹介します。
これらのクレジットカードはどれも、先に紹介した「中国旅行におすすめなクレジットカードの選び方」を踏まえて選出したカードです。
- 三井住友銀聯カード
- MUFJカード(銀聯カード)
- ANA銀聯カード
- エポスカード
どのような点で中国旅行におすすめなのかもわかりやすく解説しているため、クレジットカード選びに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
なお、日本国内で手に入れられる銀聯カードは追加カードとなります。銀聯カード単独で申込むことはできません。そのため、まずは以下でおすすめしているクレジットカードを申込みしたあと、追加で銀聯カードを申込むようにしてください。
また銀聯カードはショッピングでの利用に限定されています。海外旅行保険やキャッシング機能などは付帯していません。その点もご注意ください。
①安心のブランド|三井住友銀聯カード
- 最高2,000万円の海外旅行傷害保険
- 毎日のお買物でポイントが貯まる
- カード紛失盗難の際も安心のサポートサービス
年会費初年度 | 1,375円(税込) |
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年会費2年目〜 | 1,375円(税込) |
ポイント還元率 | 0.5%~7% |
発行スピード | 最短3営業日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
年会費 | 無料 |
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発行手数料 | 無料 |
通常ポイント還元率 | 0.5% |
海外利用時のポイント還元率 | 0.5% |
「三井住友銀聯カード」は、三井住友カード会員かつ、満18歳以上(高校生を除く)であれば、誰でも追加カードとして申込みが可能です。
年会費も発行手数料もかからないため、作りやすいほか、三井住友カードはセキュリティ面にとても力を入れています。そのため、海外旅行用にもおすすめです。
利用付帯の海外旅行保険もあるので、中国までの飛行機代や交通費を三井住友カードで支払い、現地では三井住友銀聯カードを活用する…といった利用方法がおすすめです。
②海外利用でポイント還元率アップ|MUFGカード(銀聯カード)
- お得にためる充実のポイントプログラム
- 充実のトラベルサービス&サポート
- 三菱UFJならではの金融取引サービス
年会費初年度 | 2,095円(税込) |
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年会費2年目〜 | 2,095円(税込) |
ポイント還元率 | 0.4%~0.5% |
発行スピード | 最短翌営業日 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
年会費 | 無料 |
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発行手数料 | 1,100円(税込) |
通常ポイント還元率 | 0.5% |
海外利用時のポイント還元率 | 1.0% |
「MUFGカード(銀聯カード)」もまた、MUFGカード会員かつ、満18歳以上(高校生を除く)であれば、誰でも追加カードとして申込みが可能です。
今回紹介した銀聯カードのなかでは唯一、発行手数料が1,100円(税込)かかります。しかし、中国をはじめとした海外で利用すると、ポイント還元率が2倍の1.0%になるのは魅力的です。
中国国内に海外アシスタンスサービス「ハローデスク」が用意してあり、中国旅行中の手厚いサポートも期待できます。
またMUFGカード ゴールドを持っている方であれば、ゴールドデザインの銀聯カードを発行することもできます。ゴールドの銀聯カードは中国でも限られた富裕層しか持てません。中国旅行をより満喫したい方におすすめです。
③ANAマイルを貯められる|ANA銀聯カード
年会費 | 無料 |
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発行手数料 | 無料 |
通常マイル還元率 | 0.5% |
海外利用時のマイル還元率 | 0.5% |
「ANA銀聯カード」もまた、ANAカード会員かつ、満18歳以上(高校生を除く)であれば、誰でも追加カードとして申込みが可能。年会費も発行手数料も無料のため、作りやすいでしょう。
ANA銀聯カードではワールドポイントプレゼントのポイントが貯まりますが、貯めたポイントは手数料無料でANAマイルに交換できます。貯めたマイルで航空券を手に入れ、お得に旅行したいという方におすすめです。
④海外旅行保険用に持っておきたい|エポスカード
- 全国10,000店舗の優待つき!
- 入会金・年会費永年無料
- 海外旅行傷害保険は最高500万円
年会費初年度 | 無料 |
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年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 0.5%~5.0% |
発行スピード | 店頭申込で最短30分発行・オンライン入会で1週間程度 |
国際ブランド |
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電子マネー |
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- 付帯サービス
「エポスカード」は銀聯カードこそ発行できないものの、年会費無料・発行手数料無料のクレジットカードです。
しかも、それでいて海外ショッピングガード保険や海外旅行保険など、海外旅行時に使える保険が充実しています。
とくに海外旅行保険に関しては、付帯条件が自動付帯。補償金額も最高で500万円、一般的に利用頻度の高い傷害治療で200万円、疾病治療で270万円と手厚いです。
年会費無料でここまで補償してくれるクレジットカードはなかなかありません。
エポスカードの海外旅行保険について、さらに詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。
中国の支払い事情とクレジットカードまとめ
日本では、クレジットカード支払いよりも現金支払いが安全だと思われている方が今でも多いもの。しかし、中国では現金支払いこそ危険です。ショッピングにしろ、交通機関にしろ、できる限りクレジットカードを使うようにしましょう。
また、中国はクレジットカードのシェア率も独特です。中国旅行前には、忘れずに銀聯カードを作っておきましょう。
ライター歴8年、編集歴3年。クレジットカードやローンなど金融関係を筆頭に、エンタメや美容などさまざまなジャンルで活動中。クレジットカードは、メインカードとして楽天カードを保有。そのほかに普段の買い出し用にイオンゴールドカードや、家電量販店用に100満ボルトカードなどサブカードも複数保有。普段の買いものはほぼすべてクレジットカードにし、貯まったポイントを本やゲームなど趣味に使うのがルーティンとなっている。