JCBカードの解約方法とは?解約前の確認事項と注意点も解説
JCBカードを解約する際に、何も考えずに解約をしてしまうと後々困ることになるかもしれません。しかし、どんなに困ったとしても解約後はどうすることもできないので、前もって注意する必要があります。
こちらではJCBカードの解約方法以外にも、解約する前の確認事項やどんなことに注意すればいいのかを詳しく解説します。
前もって把握しておけば手続きはスムーズにできますし、「知っていればそのとおりに行動したのに」などということにはならないでしょう。
JCBカードを解約する方法は2種類
最初に、JCBカードの解約方法について解説します。
- 会員専用WEBサービス「MyJCB」
- JCBインフォメーションセンターの自動音声電話
主な方法は上記の2つで、24時間いつでも好きなタイミングで解約手続きをおこなえます。
ただし、一部例外があり、JCBプレミアムカードは「MyJCB」や自動音声電話による解約はできず、そのほかにも会員本人の死亡による解約も対応が異なるので注意が必要です。
自分にとってどの方法が適しているのかを知るために、以下でそれぞれについて詳しく解説していきましょう。
解約方法①:会員専用WEBサービス「MyJCB」
インターネットからJCBカードを解約したい場合、会員専用WEBサービス「MyJCB」から手続きをおこないます。もしもMyJCBの登録をしていなければ、新規登録をすれば解約の手続きが可能です。
MyJCBからJCBカードを解約する手順は以下のようになります。
MyJCBにログイン>MyJCBサービスメニュー内の「お客様情報の照会・変更」をクリック
最下部にある「JCBカードの退会に関するご案内」をクリックすると、画面に解約についての確認事項が表示されます。問題がければ指示にしたがって入力を繰り返し、解約手続きをおこなってください。
解約方法②:JCBインフォメーションセンターの自動音声電話
電話でJCBカードを解約したい場合、JCBインフォメーションセンターの自動音声電話にて手続きをおこないます。
また、解約手続きにはJCBカードと暗証番号(不明の場合は生年月日+JCBに登録した電話番号)が必要です。あらかじめ用意してから、以下のいずれかの番号に電話をしてください。
- 東京:0422-76-1700
- 大阪:06-6941-1700
- 福岡:092-712-4450
- 札幌:011-271-1411
自動音声で選ぶカード退会のメニュー番号は時間帯によって異なります。
- 9:00~17:00:6番
- 17:00~9:00:4番
通話料金は自己負担となりますが、自動音声なので料金負担と解約にかかる時間をおさえることができるでしょう。
会員本人死亡時は相続人が電話で問い合わせ
JCBカードの会員本人が死亡したことによる解約の場合、MyJCBおよび自動音声電話からの手続きができません。
利用残高がない場合、相続人がJCBカード裏面に記載された電話番号に連絡することで解約の手続きが可能です。
利用残高がある場合は基本的に一括精算ですが、この場合もJCBカード裏面に記載された電話番号に連絡してください。詳しいことはJCBから案内があります。
なお、死亡後に解約をせずに放置すると年会費が発生することがあります。必ず、忘れないうちに手続きをおこないましょう。
JCBプレミアムカードの解約手続きは電話のみ
JCBカード会員の死亡による解約と同様に、以下のカードの解約手続きをおこないたい場合はカード裏面に記載された電話番号で手続きをおこないます。
- JCBザ・クラス
- JCBプラチナ
- JCBゴールド ザ・プレミア
- JCBゴールド
- JCBネクサス
そのほかにも、年間を通してJCBカードを一定額以上利用した方に提供されるサービス「JCB STAR MEMBERS」が適用中のカードも、解約方法が電話連絡のみとなっています。
JCB STAR MEMBERSは自動適用となるサービスのため、利用金額が多い方(およそ年間30万円以上)は注意しましょう。
JCBカードを解約する前の確認事項
JCBカードの解約手続きは難しいことはありません。すでに紹介した方法で手続きを進めれば、手間や時間が大幅にかかることもないでしょう。
しかし、一度解約手続きをしてしまえば、後から「やっぱりこのままJCBカードを持っていたい」と思っても取り消しはできません。
こちらでは、JCBカードを解約する前の確認事項を以下のようにまとめています。
- クレヒスは悪化していないか
- 未払い残高はないか
- 公共料金などの支払先に設定していないか
- 海外旅行に行く予定はないか
上記を再度確認したうえで、JCBカードの解約手続きを進めるようにしてください。
クレヒスは悪化していないか
JCBカードを発行したときはクレヒス(クレジットヒストリー)に問題はなかったけれど、現在は悪化している方もいるかと思います。
クレヒスは国内に3つある信用情報機関で管理されていて、各カード会社に金融機関、消費者金融会社などは新規申込み時に閲覧。そのうえで、審査通過可否を判断します。
そのため、クレヒスが悪化した状態で新しいクレジットカードなどを申し込んだとしても、審査落ちする可能性が高いでしょう。
今後もクレジットカードを持っていたいと考えるのであれば、解約は慎重になった方がいいかもしれません。
未払い残高がないか
JCBカードを解約するにあたり、分割払いやリボ払い、キャッシングなどの未払い残高が残っていると、最後に残金を一括請求されます。
支払えるだけの金銭的余裕があれば問題はないでしょう。しかし、そうでない場合、未払い金を支払う方法を見つけなくてはなりません。
もしも銀行口座から引き落としができず、残高不足になってしまえば遅延損害金の発生やクレジットカードの利用履歴に悪影響が出てしまいます。
後から支払えなくて困ることがないように、JCBカードを解約する前に未払い残高を一括で支払えるかどうかを確認しておいてください。
なお、JCBカードを解約して、支払いだけ継続することはできません。
公共料金などの支払い先に設定していないか
公共料金の支払いや月額サービスなど、何かしらの支払先にクレジットカードを設定している方も多いでしょう。
しかし、JCBカードを解約してしまえばそれらの支払いができなくなってしまいます。
JCBカードを解約する前に別のクレジットカード、もしくは銀行口座からの自動引き落としにするなど、必ず支払い方法を変更してください。
また、支払先の変更は2か月程度の時間がかかることもあるので、解約を思い立った時点で変更をしておくのがおすすめです。
海外に行く予定はないか
JCBが発行する多くのクレジットカードで海外旅行傷害保険が付帯されています。また、付帯される海外旅行傷害保険の補償金額は、クレジットカードを複数枚持っていれば、合算請求も可能です。
もしも、近いうちに海外旅行に行く予定があれば、JCBカードは解約せずに持っていることをおすすめします。
ただし、保有するクレジットカードの海外旅行傷害保険が「利用付帯」なのか「自動付帯」なのかを確認しておいてください。
自動付帯であればJCBカードを持っているだけで海外旅行傷害保険の補償が適用され、利用付帯であれば、旅行代金の支払いをJCBカードで支払っていないと補償適用にはなりません。
JCBカード解約時の注意点
JCBカードを解約するときに、以下のような注意点があることを知っておけばスムーズです。
- 解約手数料が発生するカードがある
- 年会費請求のタイミングが近い場合は早めの手続きがベスト
- 貯めたOki DokiポイントはJCBカード解約と同時に消滅
- JCBカード解約と同時にETCカードと家族カードも解約扱い
あらかじめチェックしておくことで余計な支払いを避けることもできますし、どう利用すべきなのかもわかりやすくなります。
それぞれ、どんな内容に注意しておけばいいのかを解説していきましょう。
解約手数料が発生するカードがある
以下のJCBカードを解約する場合、手数料が発生することがあるので注意してください。
- JCB CARD EXTAGE
- JCB GOLD EXTAGE
こちらのカードは5年後の更新時に自動切り替えとなりますが、更新前の解約で手数料を支払うことになります。
JCB CARD EXTAGEの場合、更新前に解約することで2,200円(税込)の手数料を支払わなくてはなりません。
それに対し、更新後の解約であれば1,375円(税込)の年会費の支払いが必要になりますが、解約にあたっての手数料は発生しません。
JCB GOLD EXTAGEの場合、更新後の年会費が11,000円(税込)と高額なります。もしも解約をするのであれば、更新前に2,200円(税込)の手数料を支払うのがおすすめです。
また、手数料の支払いについては事前にカード会社から告知があります。知らない間に引き落とされたなどということはないので安心してください。
年会費請求のタイミングが近い場合は早めの手続きがベスト
JCBカードを解約する前に、年会費を支払うタイミングがいつなのかもチェックするべきポイントです。
年会費が発生する月が近い場合、請求される前のタイミングにて解約手続きをするようにしてください。手続きが遅れてしまうことで、利用予定のないクレジットカードの年会費を支払うことになり、損する結果になります。
とくに持っているJCBカードが初年度年会費無料の場合、年会費発生のタイミングを見落しがちなので注意しましょう。
有効期限月の末日までの手続きで翌年度の年会費は発生しない
JCBカードの解約を考えている場合、有効期限の月末までに手続きをおこなえば翌年度の年会費は発生しません。
なお、有効期限とは、クレジットカード券面に有効期限として記載された月です。有効期限に2020年5月と記載されていれば有効期限月は2020年5月末日までとなります。
ただし、有効期限月と年会費が請求される月は異なるので、請求がなくても有効期限月が過ぎている場合もあるので注意しましょう。
JCBカードの年会費は、有効期限月の翌月1日から翌年度の有効期限月末日までが対象となり、有効期限月の3か月後に請求となります。
貯めたOki DokiポイントはJCBカード解約と同時に消滅
JCBカードを解約すると同時にJCBのポイント制度となる「Oki Dokiポイント」は消滅しますから、ポイントを無駄なく消費できたかの確認も必要です。
Oki Dokiポイントは利用金額に応じて獲得できるので、気づかないうちに多くのポイントが貯まっていることもよくあります。ポイントを残すことがないように使い切ってから解約してください。
Oki Dokiポイントは交換先も豊富で、JCBカードの支払いに充当したり、nanacoポイントへの交換やAmazon.co.jpでのショッピングに利用できたりするなど、1ポイント単位で使えます。
JCBカード解約と同時にETCカードと家族カードも解約扱い
JCBカードを解約するにあたり、本会員カードに紐付いた以下のカードも解約扱いとなって使えなくなります。
- 家族カード
- ETCカード
これらのカードの解約には、個別の手続きは必要ありません。
注意点として、JCBカードを解約した後にETCカードを車載器にセットしたままでいるとETCレーンの通過ができない状態になります。
そうすることで、渋滞や事故を引き起こす原因になりますから、必ず別のETCカードに入れ替えるようにしてください。
また、家族カードについても、解約後に利用しても支払いができない状態になってしまいます。
JCBカードを解約した後のクレジットカードの取り扱い
解約済のJCBカ―ドは後日JCBが回収することはなく、自分自身で処理をする必要があります。
もちろん解約したカードは利用できないようになっていますが、そのまま無造作に捨てることは避けてください。偽造カードへの流用やICチップのハッキングをはじめ、不正利用のリスクが高まるからです。
こちらでは解約した後にカードの処理方法、解約を証明する書類として「退会手続き完了の通知書」の発行について解説します。
解約したカードはハサミを入れて処分
解約したカードはそのまま自宅に放置しておくこともできますが、しっかりと処分した方がほかのカードとの混同を避けることができます。
ハサミを入れて処分するのがおすすめで、できるだけ細かく切り刻むようにしてください。
ただし、切り刻むといっても数枚の破片にわける程度では接着剤などを使って復元されてしまう場合があります。
プラスチックに対応するシュレッダーを利用するのが確実ですが、ない場合は磁気ストライプとICチップの部分を中心に細かく砕いていきましょう。
ハサミを入れた解約済カードの処分方法
解約済のJCBカードを細かく切り刻んで処理したとしても、捨てるときは何回かにわけるようにするといいでしょう。一度に捨ててしまうことで復元される可能性も否定できないからです。
確かに、そこまでする必要はないと思うかもしれませんが、念には念を入れておくことでトラブルを避けることができます。
なお、多くの自治体で可燃ゴミ扱いとなりますが、自治体によってルールが異なるケースがあるので事前に分別方法を確認しておきましょう。
「退会手続き完了の通知書」の発行が可能
JCBカードの解約後に書類が送られてくることはありませんが、電話申込みをすることで「退会手続き完了の通知書」を発行できます。
退会手続き完了の通知書の発行手続きは、JCB変更受付デスクに電話をしてください。
- 0120-800-962(携帯電話不可)
- 0570-00-5552
受付時間は9:00~17:00までとなり、日曜・祝日・年末年始は休みとなります。
退会手続き完了の通知書は住宅ローンの審査時に提出を求められる場合があるので、必要に応じて発行手続きをおこなってください。
JCBカード解約のまとめ
JCBカードの解約方法をはじめ、解約する前の確認事項や注意点、解約後のクレジットカードの処理などについて解説しました。
手続きそのものは難しいことはないのでスムーズにおこなえますが、解約前に必ず「本当にJCBカードを解約してしまっていいのか」を再度考えるようにしてください。
未払い残高を一括で払えない、新たなクレジットカードを発行できない、ETCカードが利用できないことを知らなかったでは、自分が困るだけです。
そして、JCBカードの解約方法について理解できたら、自分に合った方法で手続きを進めていきましょう。