はまPay(はまペイ)とは?使い方や仕組み、メリットなどを解説!
はまPay(はまペイ)は、横浜銀行とGMOペイメントゲートウェイが共同開発したキャッシュレス決済サービスです。
スマートフォンと横浜銀行の口座を持っている人なら誰でも利用可能であり、スマートフォンのQRコード決済をおこなえるほか、東急電鉄の駅券売機でキャッシュアウトも可能です。
財布を持ち歩かなくてもスマートフォン1つで簡単に買いものしたり飲食店で支払ったりすることが可能であり、現金が必要になっても駅券売機で引き出せるので便利です。
はまPay(はまペイ)は、GMOペイメントゲートウェイが開発した「銀行Pay」のシステム上に構築されたサービスなので、これから利用可能な店舗の増加が期待されます。
本記事では、はまPay(はまペイ)の仕組みや新規登録・店頭で支払いをおこなう方法などを徹底解説します!
はまPay(はまペイ)とは?サービスの運営者や仕組みについて
はまPay(はまペイ)は、QRコードを使用して支払いをおこなうスマホ決済サービスです。横浜銀行が運営主体であり、2017年7月にサービスが開始されました。
「スマートフォン」と「横浜銀行のキャッシュカードが発行された普通預金口座」を持っている人であれば、はまPay(はまペイ)を利用できます。
なお、支払いをおこなえるだけではなく、東急電鉄の駅券売機(※)でキャッシュアウト(現金の引き出し)も可能です。
はまPay(はまペイ)の特徴
はまPay(はまペイ)のサービスを利用すれば、財布を持ち歩く必要が無く、スマートフォン1つで飲食や買いものが可能です。
はまPay(はまペイ)は「銀行Pay」のシステム上に構築されているため、銀行Payのシステム上に構築されたほかの支払いサービスとの相互利用ができます。
また、いざ現金が必要となった際に東急電鉄の駅券売機でキャッシュアウトをおこなえるので便利です。
スマートフォンだけを持って快適に外出できる
はまPay(はまペイ)のアプリをスマートフォンにインストールしておけば、クレジットカード・デビットカード・現金などが入った財布を持つ必要が無く、スマートフォンだけ持って外出可能なので便利で快適です。
なお、横浜銀行の預金残高の範囲内での利用となるので、クレジットカードのように使いすぎる危険性がありません。
また、はまPay(はまペイ)で支払った金額は、横浜銀行の預金口座から自動的に即時で引き落としされる仕組みであり、アプリ上でチャージする必要がありません。
銀行Payの仕組みを導入している
横浜銀行のキャッシュカードには口座から直接支払いされるJ-Debit機能が搭載されていますが、利用するにはキャッシュカードを持ち歩かなければなりません。
また、J-Debitは、Visa・MasterCard・JCBのデビットカードとは異なり、加盟店が限定的で不便です。
はまPay(はまペイ)は、スマートフォンを持っていればQRコードで支払いがおこなえるので、J-Debitのようにキャッシュカードを持ち歩く必要性がありません。
そして、銀行Payのシステム上に構築された支払いサービスの加盟店が増加しつつあるため、幅広い加盟店で口座からの直接支払いが可能になることが期待されます。
東急電鉄の駅券売機でキャッシュアウトが利用可能
はまPay(はまペイ)を利用すれば、急に現金が必要になっても、東急電鉄の駅券売機で引き出せるため便利で安心です。
東急電鉄各駅に設置されている券売機に専用の読み取り装置が組み込まれており、スマートフォンに表示されたQRコードを読み込ませることで、横浜銀行の預金口座の残高から現金を引き出すことができます。
ただし、事前準備で「横浜銀行本人認証アプリ」を使った登録や顔認証をする必要があり、手間がかかります。一度、顔認証が完了すれば、その後は不要となり、簡単にキャッシュアウトをおこなえます。
なお、キャッシュアウト1回につき、平日は108円、土・日・祝日は216円の手数料がかかります。
はまPay(はまペイ)の使い方
はまPay(はまペイ)は、横浜銀行のキャッシュカード(※1)が発行された普通預金口座(※2)を持っている個人が利用可能です。
横浜銀行の口座を持っていない場合は、先に開設する必要があります。
はまPay(はまペイ)アプリのインストールと初期設定
まず、スマートフォンに「〈はまぎん〉はまPayアプリ」をインストールします。アプリのインストールが完了したら、横浜銀行の口座情報登録などの初期設定をおこないます。
ユーザー情報の登録方法
- 「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「新規登録」をタップ
- メールアドレスを入力
- 送信されてきた確認コードを入力
- ユーザー情報(氏名・生年月日・電話番号)を入力し、「アカウント登録完了」をタップ
- 「口座設定に進む」をタップし、店番号・口座番号を入力してから、「次へ」をタップ
- 氏名・生年月日・キャッシュカードの暗証番号を入力し、「次へ」をタップ
以下、スクリーンショットを示しながら、手順を説明します。
最初に、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」に個人情報(メールアドレス・氏名・生年月日・電話番号)を登録する作業が必要となります。
「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「新規登録」をタップします。
次に、画面の指示にしたがってメールアドレス入力欄にメールアドレスを入力すると、入力したメールアドレス宛に確認コードが記載されたメールが送信されてきます。
確認コード入力欄に、受信したメールに記載されている確認コードを入力します。
ユーザー情報(氏名・生年月日・電話番号)を入力して「アカウント登録完了」をタップします。ここまでの手順を終えると、「登録完了」の画面が表示されます。
次に、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」に横浜銀行の口座情報を紐付ける作業が必要となります。
「口座設定に進む」をタップし、口座情報(店番号・口座番号)を入力して、「次へ」をタップします。
口座名義人の氏名・生年月日・キャッシュカードの暗証番号を入力し、画面末尾の「次へ」をタップします。
口座情報の設定を終えると、「口座設定が完了しました」と表示されます。
以上で、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」へのユーザー情報の登録が完了し、お店でQRコードによる支払いをおこなうことが可能になります。
はまPay(はまペイ)へのチャージ方法
はまPay(はまペイ)は、横浜銀行の預金残高から自動で支払いがおこなわれるため、アプリ上でチャージするための操作はとくにありません。
横浜銀行の預金口座に入金するだけで、はまPay(はまペイ)による支払いが可能になります。
加盟店で支払いをおこなう際の具体的手順
- 「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「QRコードでお支払い」をタップ
- お店から提示されたQRコードを読み取る
- 店舗名・金額を確認し、取引暗証番号を入力
- 支払いが完了し、「ご利用控え」が表示
以下、スクリーンショットを示しながら、手順を説明します。
まず、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「QRコードでお支払い」をタップします。
そうすると、スマートフォンのカメラが起動するので、お店から提示されたQRコードを読み取ります。
支払内容(店舗名・金額)を確認し、取引暗証番号を入力します(※)。横浜銀行の口座から即時で引き落とされて支払いが完了し、アプリ上で「ご利用控え」が表示されます。
(※)iPhoneの場合、指紋認証センサーの「Touch ID」をONに設定すれば取引暗証番号入力を省略可能キャッシュアウトの登録方法や利用方法を解説
はまPay(はまペイ)にはキャッシュアウト機能があるので、急に現金が必要になっても安心です。
東急電鉄各駅に設置されている券売機に専用の読み取り装置が組み込まれており、スマートフォンに表示されたQRコードを読み込ませることで、横浜銀行の預金口座の残高から、現金を引き出すことができます。
なお、キャッシュアウト1回につき、平日は108円、土・日・祝日は216円の手数料がかかります。駅の営業時間内(券売機の稼働時間内)であれば、いつでも利用できます。
また、事前準備で「横浜銀行本人認証アプリ」を使った登録や顔認証をする必要があり、手間がかかります。
ただし、一度、顔認証が完了すれば、その後は毎回顔認証をする必要は無く、簡単にキャッシュアウトが利用できて便利です。
「横浜銀行本人認証アプリ」でセルフィーの撮影・登録をおこなう
キャッシュアウトは現金を扱うため、厳格な本人確認が求められます。
- 「横浜銀行本人認証アプリ」を起動し、「口座を追加する」をタップ
- 携帯電話番号を入力後、SMSで送られてきた認証コードを入力
- 運転免許証かマイナンバーカードを撮影
- 自分の顔写真(セルフィー)を撮影
- 口座情報(名義人・口座番号など)を入力し、「口座情報を登録する」をタップ
以下、スクリーンショットを示しながら、「横浜銀行本人認証アプリ」による個人情報の登録の手順を説明します。
まず、「横浜銀行本人認証アプリ」をスマートフォンにインストールします。インストールが終わったら、「横浜銀行本人認証アプリ」を起動し、「口座を追加する」をタップします。
携帯電話番号入力欄に携帯電話番号を入力すると、SMSで認証コードが届きます。届いた認証コードを認証コード入力欄に入力します。
運転免許証かマイナンバーカードを撮影し、読み取った情報が正しいか確認します。間違っている場合は、ここで情報の修正をおこないます。
口座情報(名義人、口座番号など)を入力し、「口座情報を登録する」をタップします。
完了すると「口座情報登録完了」と表示されます。
以上で、「横浜銀行本人認証アプリ」による登録作業は終了です。
「〈はまぎん〉はまPayアプリ」で設定・顔認証をおこなう
- 「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「MENU」から「設定」を選んでタップ
- 「お支払い口座の設定」をタップし、「本人認証設定」をタップ
- 「本人認証設定に進む」をタップし、「次へ」をタップ
- 「横浜銀行本人認証アプリ」から届く通知メッセージをタップ
- 「横浜銀行本人認証アプリ」が起動するので、自分の顔写真(セルフィー)を撮影する
- 顔認証が完了すると、「本人認証完了」と表示される
- 「〈はまぎん〉はまPayアプリ」の本人認証設定画面に戻り、「次へ」をタップ
以下、スクリーンショットを示しながら、手順を説明します。
まず、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「MENU」から「設定」を選んでタップします。
「お支払い口座の設定」をタップし、「本人認証設定」をタップします。
そうすると、「横浜銀行本人認証アプリ」から通知メッセージが届くので、それをタップします。
「横浜銀行本人認証アプリ」が起動するので、アプリの指示にしたがって、スマートフォンのインカメラで自分の顔写真(セルフィー)の撮影をして、顔認証をおこないます。顔認証が完了すると「本人認証完了」と表示されます。
「〈はまぎん〉はまPayアプリ」の本人認証設定画面に戻り、「次へ」をタップします。完了すると「設定完了」と表示されます。
以上で、「横浜銀行本人認証アプリ」で登録した情報を「〈はまぎん〉はまPayアプリ」に紐付けるプロセスが終わり、キャッシュアウトが可能になります。
駅券売機でキャッシュアウトをおこなう際の具体的手順
東急電鉄の駅にある券売機でキャッシュアウトをおこなう際の手順は以下のとおりです。
- 「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、「MENU」をタップ
- 「キャッシュアウト」をタップし、引き出す金額を選択
- 取引暗証番号を入力し、QRコードを券売機の読み取り部分にかざす
- 現金が出てくる
スクリーンショットを示しながら具体的な操作方法を説明します。
まず、「〈はまぎん〉はまPayアプリ」を起動し、右上の「MENU」をタップします。
次に、「キャッシュアウト」をタップし、引き出す金額(10,000円・20,000円・30,000円の3種類)を選択します。
取引暗証番号を入力し、スマートフォンに表示されたQRコードを券売機の読み取り部分にかざします。
QRコードの読み取りが完了すると、券売機から現金が出てきます。
はまPay(はまペイ)を利用できる加盟店
銀行Payのシステムを使ったサービスの加盟店で利用できます。なお、アプリから利用できるお店を確認可能です。
ゆうちょPay・YOKA!Payなど銀行Payのシステムを利用したスマートフォンによる支払いサービスが普及しつつあり、利用可能なお店が増加しています。また、ゆうちょPayでは請求書払いができるので、はまPay(はまペイ)でも今後可能になることが期待されます。
銀行Payのシステムを使ったサービスの加盟店で利用できます。なお、アプリから利用できるお店を確認可能です。
ゆうちょPay(ゆうちょペイ)・YOKA!Pay(よかペイ)など銀行Pay(銀行ペイ)のシステムを利用したスマートフォンによる支払いサービスが普及しつつあり、利用可能なお店が増加しています。
また、ゆうちょPayでは請求書払いができるので、はまPay(はまペイ)でも今後可能になることが期待されます。
はまPay(はまペイ)のメリット
スマートフォン1つで飲食や買いものが可能となり、財布を持たずに簡単・便利な生活が実現します。また、クレジットカードに関連した問題が発生しません。銀行Payをシステムの基盤としているため、今後の展開に期待が持てます。
簡単かつ迅速に支払いをおこなえる
現金を持たなくてもスマートフォンで簡単かつスピーディーに支払いが可能です。いざ現金が必要になっても、東急電鉄の券売機でキャッシュアウトできます。
また、店舗ごとにお得なクーポンの配信やスタンプの仕組みがあります。FeliCaチップ(おサイフケータイ機能)が付いていない機種やApple Payが利用できない機種のスマートフォンでも、はまPay(はまペイ)を利用すればQRコードによる支払いをおこなうことが可能です。
クレジットカードに起因する問題が発生しない
支払金額は、横浜銀行の預金口座から即時引き落としです。預金残高の範囲内でのみ支払い可能となっており、利用限度額の設定も可能です。そのため、クレジットカードのように使いすぎる心配がありません。
また、はまPay(はまペイ)はクレジットカードの保有が必要ないため、金融事故を起こしたために審査に通らない人や未成年者でも利用可能です。
銀行Payのシステム上に構築された支払いサービスの相互利用
はまPay(はまペイ)の支払いサービスは、GMOペイメントゲートウェイによって開発された「銀行Pay」のシステムを基盤にして構築されています。
そのため、銀行Payのシステム上に構築された支払いサービスの間であれば、相互利用が可能です。
銀行Payのシステム上に構築されたサービスとしては、はまPay(はまペイ)以外に、ゆうちょPay(※1)・YOKA!Pay(※2)などが挙げられます。
なお、GMOペイメントゲートウェイは、銀行Payを病院などの施設とも連携を取り、自動精算機などでキャッシュアウトできるようにしたいと方針を語っているため、今後、はまPay(はまペイ)が利用可能な病院が増えていく可能性があります。
はまPay(はまペイ)を利用したい方はこちら
(※2)福岡銀行、熊本銀行、親和銀行の3社がサービスを運営
はまPay(はまペイ)の注意点
ポイント還元やキャッシュバックの仕組みがない
多くのクレジットカードでは購入金額の一部をポイントとして還元するプログラムやキャッシュバックの仕組みが存在します。
しかし、はまPay(はまペイ)には、ポイント還元プログラムやキャッシュバックの仕組みがありません。
また、クーポン配信の有無は各店舗に一任されているため、実施されない店舗もあります。
クレジットカードと比較すると利用できる店舗が限られる
はまPay(はまペイ)はサービスが開始して年月が浅いため、まだ加盟店が多くありません。そのため、現状ではクレジットカードと比較すると使える店舗が限られてしまいます。
しかし、銀行Payのシステム上に構築されたサービスの加盟店が増えつつあるため、今後は改善していくと期待されます。
キャッシュアウトを利用するための初期登録の煩雑さ
店舗でQRコードによる支払いをおこなうのみであれば、顔認証は不要です。しかし、駅券売機でキャッシュアウトを利用する場合は、事前に顔認証を含む煩雑な登録作業が必要となり、相当に手間がかかります。
初期設定において、2つのアプリ(「横浜銀行本人認証アプリ」および「〈はまぎん〉はまPayアプリ」)を用いて顔認証を含む登録作業をしなければなりません。
ただし、いったん登録してしまえば、その後は毎回顔認証が求められることもなく、簡単にキャッシュアウトを利用可能になります。
はまPay(はまペイ)まとめ
はまPay(はまペイ)は、GMOペイメントゲートウェイと横浜銀行が共同開発し、横浜銀行が運営するスマホ決済サービスです。
銀行Payのシステム上に構築されているサービスであるため、銀行Payのシステム上に構築されたほかのサービスとの相互利用が可能です。
スマートフォンと横浜銀行の口座があれば利用可能であり、簡単かつ高速に支払いできるので便利です。
また、東急電鉄の駅券売機でキャッシュアウトをおこなえます。ただし、事前に顔認証を含む登録作業を済ませておく必要があります。
はまPay(はまペイ)は、デビットカードと同様に、預金口座の残高の範囲内でのみ支払い可能です。なお、ポイント還元の仕組みはありません。
現在は、クレジットカードに比べると利用可能な店舗が限定されていますが、銀行Payのシステム上に構築された支払いサービスの普及にともない、加盟店が増えていくことが期待されています。
本記事が、はまPay(はまペイ)の利用を検討している皆様のお役に立つことができれば幸いです。
株式、投資信託、ETF、REIT、FX、仮想通貨、キャッシュレス決済など、金融・マネー全般に関心を持つ。実際に投資をしており、株式やETFなどを長期保有中。PayPay、楽天ペイ、LINE Pay、メルペイ、d払いなどのQRコード決済を毎日のように利用。単にインターネット上で調べるだけではなく、実際に使って確かめるように努めている。マネ会では、主にクレジットカードやキャッシュレス決済についての記事執筆を担当。