クレジットカードとデビットカードの違いを徹底比較!両方の使い方や特典を解説
現金の代わりに使われる「クレジットカード」と「デビットカード」。この2つの違いをざっくりと説明するのなら、下記のとおりです。
- クレジットカード
クレジット(信用)により後払いする決済カード - デビットカード
銀行口座の残高を即時使用する決済カード
この説明文だけを読んでも「いまいち分からない…」という方もいるでしょう。そんな方もご安心ください。この記事では、クレジットカードとデビットカードの違いをさらに細分化して、わかりやすく解説していきます。
「クレジットカードとデビットカードの違いって何?」や「どっちを作るべきなの?」とお悩みの方は、ぜひご覧ください。
クレジットカードとデビットカードの違い
まずは、細分化したクレジットカードとデビットカードの違いを一覧で見てみましょう。
- 申込み条件や審査など
- 支払い日と利用限度額
- 発行している会社
- ポイント制度
- 支払い回数
- キャンセルや返金のしやすさ
- 使える店舗
- セキュリティ面
- 保険サービス
- 海外旅行時の利便性
- その他の特典
ここからは、これらの違いをひとつずつ詳細に解説していきます。
①申込み条件や審査など
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、申込み可能な年齢や審査の有無において違いがあります。
カード種別 | 平均的な申込み可能年齢 | 審査の有無 |
クレジットカード |
18歳 (高校生は不可) |
あり |
デビットカード |
16歳 (高校生も可) |
基本的になし |
これらの違いによって生まれるのは、作りやすさの差です。デビットカードは審査なしで作れるため、申込み可能年齢になってさえいれば、誰でも作れます。
とはいえ、クレジットカードも一定の収入があれば、作ることは難しくありません。
18歳未満、もしくは高校生であればデビットカード以外に選択肢はありませんが、そうでなければまずはクレジットカードから申込んでみるのがおすすめですよ。
②支払い日と利用限度額
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、支払いのタイミングと利用できる金額にも違いがあります。
カード種別 | 支払い日 | 利用限度額 |
クレジットカード | 約1ヶ月後に引き落とし | カード会社による審査で決められる |
デビットカード | 即時引き落とし | 支払い口座の残高 |
クレジットカードは後払い方式であり、利用できる金額は申込んだときの審査で決まります。そのため、同じクレジットカードであっても、利用限度額が10万円という人もいれば、1,000万円以上という人もいます。
一方、デビットカードは買いものをしたと同時に、支払い口座として登録した口座から引き落とされる方式です。そのため、利用できる金額は口座の残高と変わりません。
これらの違いによって生まれるのは、使いすぎの予防しやすさの差です。より使いすぎを予防しやすいのはデビットカード。残高がなければそもそも買いものができないため、使いすぎたとしても借金やローンを抱えてしまうような状態にはなりません。
クレジットカードは残高ゼロでも利用限度額以内なら買いものに使えるため、後先を考えずに好きなだけ使えば、支払い不能に陥ることもあります。
クレジットカードを使用する場合は、「毎月いくらまでなら使って大丈夫か」を把握し、使いすぎないように気をつけましょう。
③発行している会社
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、発行している会社の違いがあります。
カード種別 | 発行元 |
クレジットカード | VISA、Mastercard、JCBなどと提携した銀行や法人 |
デビットカード | VISA、Mastercard、JCBなどと提携した銀行 |
クレジットカードもデビットカードも、VISAやMastercard、JCBといった国際ブランドがついています。
これら国際ブランド自体がカードを発行しているケースもありますが、多くのカードは下記のとおり、各国際ブランドと提携している銀行や法人から発行されています。
- 三井住友カード
三井住友カード株式会社(母体が銀行の法人) - 楽天カード
楽天カード株式会社 - イオンカード
イオンフィナンシャルサービス株式会社 - エポスカード
株式会社エポスカード - オリコカード
株式会社オリエントコーポレーション - dカード
株式会社NTTドコモ
- 三菱UFJ-VISAデビット
三菱UFJ銀行 - SMBCデビット
三井住友銀行 - みずほJCBデビット
みずほ銀行 - りそなデビットカード
りそな銀行 - Visaデビット
スルガ銀行
このようにクレジットカードはさまざまな法人から発行されています。一方、デビットカードは銀行からのみの発行。
このような発行元の違いによって、生まれるのは選べるカード種類の差です。そもそも法人と銀行では母数に大きな差があるため、法人からも発行されているクレジットカードは必然的に種類が豊富になります。
また、法人発行のクレジットカードには、発行元が運営するスーパーやネットサイトでさまざまな特典を受けられる傾向にあります。
たとえば、「楽天カード」なら楽天市場でポイントが大幅にアップするなどですね。このような特典が、デビットカードにはほぼないのは残念なところでしょう。
④ポイント制度
まだクレジットカードを持っていない方でも、「クレジットカードはポイントが貯まってお得」というイメージのある方は多いでしょう。
そして、そんなクレジットカードのイメージから、デビットカードでも同じようにポイントがもらえると勘違いされている方は多くいます。
しかし、クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、ポイント制度の有無があり、さらには還元率の違いもあります。
カード種別 | ポイント制度の有無 | ポイント還元率 |
クレジットカード | 基本的にあり | 高還元カードも多い |
デビットカード | 基本的になし | おおむね低い |
デビットカードは基本的にポイントが貯まりません。また、ポイント制度があったとしても、0.2%~0.5%程度のポイント還元率であることがほとんどです。
一方、クレジットカードはポイント制度のあるカードがほとんどですし、還元率も低くて0.5%。特定のお店で使用した場合には10.0%など、大幅にポイントがアップするカードもあります。
ポイントをたくさん貯めたいのならクレジットカードがおすすめです。
⑤支払い回数
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、選べる支払い回数に違いがあります。
カード種別 | 支払い回数 |
クレジットカード |
・一括払い ・2回払い ・分割払い ・リボ払い ・ボーナス払い |
デビットカード | 一括払いのみ |
表のとおり、クレジットカードは基本的にさまざまな支払い回数を選べます。一方、デビットカードは一括払いしか選べません。これはデビットカードが後払いに対応していないためです。
多様な支払い回数を選べないことをデメリットに感じるのは、大きな金額の買いものをするときでしょう。
たとえば10万円の商品が欲しいとき、デビットカードであれば、貯金してお金を貯めるしかありません。これがクレジットカードであれば、「月5万円なら大丈夫。2回払いにしよう」といったように、翌月以降の収入を見越して、すぐに商品を手に入れることも可能です。
なお、クレジットカードのこのような購入方法は、ときに買いすぎる危険もあり、デメリットにもなりえます。しかし、計画的に利用さえすれば、クレジットカードはあなたの買いものをより快適にしてくれるでしょう。
⑥キャンセルや返金のしやすさ
「商品に不備があったので返品したい」などといった場合、クレジットカードもデビットカードも決済をキャンセルし、返金してもらうことは可能です。
ただし、返金にかかる時間には下記のとおり、違いがあります。
カード種別 | 返金にかかる時間 |
クレジットカード | 基本的には手続き後すぐ |
デビットカード | 時間がかかる |
クレジットカードは後払いのため、引き落とし日前であればそもそも返金が不要。購入したお店に連絡することで、決済がキャンセルされればそれで終わりです。
なお、すでに引き落としが完了している場合には、次回の引き落とし時に返金額分が利用額から差し引かれるケースがほとんど。この場合でも、返金にかかる期間は1ヶ月以内です。
一方、デビットカードは買いものと同時に引き落とされるため、キャンセル後には必ず返金手続きがおこなわれます。返金までにかかる時間は、利用したお店やデビットカードによって異なり、1~2週間ということもあれば、数ヶ月と長期間に及ぶことも…。
このようなデメリットを考えると、高額な買いものにデビットカードを使うのはやや怖いところです。
⑦使える店舗
デビットカードは即時支払い用の決済カードです。そのためクレジットカードによる支払いは可能でも、デビットカードを利用することはできないケースは多くあります。
下記のような先払いや後払いを前提としたサービスは、デビットカードが利用できませんのでご注意ください。
- 携帯電話の月額料金
- 水道、ガス、電気などの公共料金
- 新聞料金
- インターネットサービスプロパイダー料金
- 高速道路料金
- 飛行機の機内販売サービス料金
幅広い用途でカード決済を利用したい場合には、クレジットカードがおすすめです。
⑧セキュリティ面
クレジットカードとデビットカードは、どちらも不正利用や偽造問題の対策が施されています。しかし、カードそのもののセキュリティではなく、決済方法によって、下記のセキュリティ面における違いが生まれます。
カード種別 | 不正利用後の対処 |
クレジットカード | 対処しやすい |
デビットカード | 対処しづらい |
不正利用が発覚した場合、すぐにカード会社に連絡を入れれば、クレジットカードなら支払い口座から引き落とされる前にカードを止めることができます。
しかし、デビットカードだと不正利用が発覚した時点でときは遅し…。すでに支払い口座から引き落とされているため、対処が難しいのです。
もちろんデビットカードであっても、重大な管理ミスがない限りは不正利用されたお金は返ってきます。ただ、デビットカードはクレジットカードよりも返金されるまでに時間がかかるのは難点です。
⑨保険サービス
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、付帯している保険における違いがあります。
カード種別 | 付帯保険例 |
クレジットカード |
・海外旅行傷害保険 ・国内旅行傷害保険 ・航空便遅延保険 ・ショッピング保険 |
デビットカード | 基本的になし |
クレジットカードには保険が付帯しているものも多く、保険を目当てにクレジットカードを作るという人も少なくはありません。
なかでも海外旅行傷害保険つきのクレジットカードは、「旅行に出かける前に別途保険をかけなくていい」という手軽さから人気です。
一方、デビットカードは基本的に付帯保険がありません。なかには保険が付帯しているデビットカードもありますが、多くはショッピング保険のみ。旅行傷害保険に関してはほぼ付帯しておらず、付帯していても補償金額が少なく物足りない内容です。
付帯保険を目当てに決済カードを選ぶのなら、クレジットカードをおすすめします。
⑩「海外旅行時の利便性」における違い
クレジットカードとデビットカードは、どちらも海外旅行中に利用できるため、その点では利便性に違いがありません。
しかし、クレジットカードには海外旅行保険のほか、キャッシングを利用できるカードも多くあります。
海外旅行時には、両替所よりも待ち時間が少なく、為替レートがお得であることも多いといった理由から、キャッシングで現地通貨を引き出す方も多いものです。
海外旅行時の安全性だけでなく、利便性においてもクレジットカードをおすすめします。
⑪その他の特典
クレジットカードとデビットカードには下記のとおり、付帯特典においても違いがあります。
カード種別 | よくある特典例 |
クレジットカード |
・特定店舗でポイント優待 ・特定店舗で割引優待 ・空港ラウンジサービス ・プライオリティ・パス ・コンシェルジュデスク ・ゴルフ特典 |
デビットカード |
・特定銀行で金利優遇 ・特定銀行で手数料無料 ・数は少ないが特定店舗で優待 |
発行元や発行元のグループ会社にて優待を受けられるカードが多いのは、クレジットカードもデビットカードも変わりません。
しかし、それ以上の特典が付帯するカードもあるのがクレジットカード。とくにゴールドカード以上のカードランクになると、リッチな特典が盛りだくさんあります。
より高級な特典を求めるのであれば、クレジットカードがおすすめです。
デビットカードよりもクレジットカードがおすすめ
クレジットカードとデビットカードのさまざまな違いを紹介してきましたが、やっぱり大きいのは「後払い」か「即時支払い」かという違いでしょう。
この違いがあることによって、利便性や安全性の面ではクレジットカードが勝ります。そのため、どちらかといえばクレジットカードがおすすめです。
そこでここからは初めてクレジットカードを作る方にもぴったりのカードを紹介します。
初めてのクレジットカードなら、下記2枚の年会費無料クレジットカードは持っていても損することがないため、おすすめです。
- JCB CARD W
- 楽天カード
①セブン-イレブンやモスバーガーでポイントアップ|JCB CARD W
- 年会費、永年無料
- いつでもポイント2倍
- 安心・安全セキュリティー
年会費初年度 | 無料 |
---|---|
年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 1 〜 10.5% |
発行スピード | モバ即入会で最短5分(※) |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 付帯サービス
「JCB CARD W」は、年会費無料かつ通常還元率が1.0%のクレジットカードです。
しかも、2020年3月31日(火)までの入会であれば、入会後3ヶ月間のポイント還元率が2.0%にアップ。さらには最大14,000円分のギフトカードプレゼント&キャッシュバックキャンペーンもおこなっています。作るのなら今しかありません。
また、JCBカードで買いものするとポイント優待を受けられる、JCBオリジナルシリーズパートナーというお店があります。JCBオリジナルシリーズパートナーを利用すると、下記のとおりポイント還元率が大幅にアップしますので、これらのお店をよく使う方は要チェックです。
- スターバックス…9.5%
- セブン-イレブン…2.5%(3/31までは5.0%)
- モスバーガー…2.0%(3/31までは5.0%)
- ドミノ・ピザ…2.0%(3/31までは5.0%)
- ビックカメラ…2.0%(3/31までは5.0%)
また、ネットショッピングに関しても、JCB会員専用のポイントサイト「Oki Dokiランド」を経由することでポイント還元率がアップ。Amazonや楽天といったおなじみのネットショップでもお得に買いものができます。
②楽天市場で最大ポイント還元率16.0%|楽天カード
- 年会費永年無料
- 新規入会&利用でポイントがもらえる
- 安心のセキュリティ
年会費初年度 | 無料 |
---|---|
年会費2年目〜 | 無料 |
ポイント還元率 | 1~3% |
発行スピード | 7営業日程度 |
国際ブランド |
|
電子マネー |
|
- 付帯サービス
「楽天カード」もまた、年会費無料かつ通常ポイント還元率1.0%のクレジットカードです。
1.0%という還元率の高さから、どんなお店でも使いやすいのですが、やはり一番使いたいのは楽天市場。楽天市場で楽天カードを使うと、通常でも3.0%、ポイントアップ制度適用で最大16.0%、定期的に開催されるキャンペーンでは最大44.0%など、驚きの還元率になります。
この還元率の高さゆえに、楽天カードを作り、使うネットショップを楽天に切り替えたという方も少なくはありません。
「普段遣いでもネットショップでも、ポイントをガッツリ貯めたい」という方におすすめです。
クレジットカードとデビットカードの違いまとめ
クレジットカードとデビットカードのうち、利便性や安全性を求めるのであれば、クレジットカードがおすすめです。
デビットカードは即時支払いのため、使いすぎないという点から安全と思われることも多いもの。しかし、不正利用された場合、深刻な被害になりやすいのはデビットカードです。
メリットもデメリットも合わせて、クレジットカードとデビットカードの違いを正しく知り、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
ライター歴8年、編集歴3年。クレジットカードやローンなど金融関係を筆頭に、エンタメや美容などさまざまなジャンルで活動中。クレジットカードは、メインカードとして楽天カードを保有。そのほかに普段の買い出し用にイオンゴールドカードや、家電量販店用に100満ボルトカードなどサブカードも複数保有。普段の買いものはほぼすべてクレジットカードにし、貯まったポイントを本やゲームなど趣味に使うのがルーティンとなっている。