クレジットカードのチャージバックとは?4つの対策や申請方法を紹介!
クレジットカードのトラブル対応にチャージバックというものがあると知り、詳細を調べていませんか?
簡単に説明すると、チャージバックとはカード会社による不正な支払いの取り消し措置のことで、ショップ運営者とカード利用者の双方が知っておくべきことです。
そこで今回、チャージバックの詳細や発生防止対策などを解説していきます。チャージバックに対する疑問や不安を消せるので、ぜひじっくりとお読みください。
クレジットカードのチャージバックとは不正な売上の取り消し
クレジットカードのチャージバックとは、カードの不正利用などを理由に、カード会社が支払いの取り消しや返金を要求することです。
チャージバックがあるおかげで、クレジットカードの利用者は不正利用などによる不本意な支払いをしなくてすみます。
ちなみに、チャージバックが発生した際に発生する返金などを負担するのは、店舗側です。
チャージバックがあることで、クレジットカードの利用者は安心してカードを使えているともいえます。
店舗側としても、クレジットカード決済に対応していることで、購入してくれる顧客がいる可能性を考えると、チャージバックがあるメリットは大きいと考えられるでしょう。
なお、チャージバックは不正利用だけでなく、決済処理時の不備などで発生した不本意な支払いなどに対してもおこなわれます。
続いてチャージバックの詳細な発生条件などについて解説していきましょう。
チャージバック発生条件を解説!詳細はVISAやJCBで異なる
VISAやJCBといったブランドごとにルールは少々異なりますが、チャージバックが発生するシーンは、基本的に以下の3つです。
- ・ 第三者による不正利用がおこなわれ、本来のカード所有者が利用を認めない場合
- ・ カード所有者が決済したが、商品が未発送だったり、サービスが実施されなかったりした場合
- ・ 商品・サービスが、破損や不良品、低品質であり、カード所有者が不服とする場合
誠実にビジネスの運営や在庫管理をしていれば、防げるチャージバックもある一方で、不正利用については専用の対応策が必要です。
そこで、不正利用によるチャージバックの発生を防止する対策について解説していきます。
クレジットカードのチャージバックに備える4つの対策
チャージバックに備える方法は、以下の4つが代表的です。
- ・ セキュリティコード
- ・ 3Dセキュア
- ・ 不正使用検知
- ・ チャージバック保証サービス
それぞれ詳しく解説していきましょう。
チャージバック対策①セキュリティコード
セキュリティコードとは、主にクレジットカード裏側に記載されているコードのことで、不正利用への代表手的な対応策といえます。
というのも、カードのICチップや磁気ストライプにはセキュリティコードの情報が含まれておらず、基本的に所有者しかセキュリティコードを知り得ないからです。
もっともクレジットカードの所有者がフィッシング詐欺などでセキュリティコードを流出させてしまうと意味がなくなるので、取り扱いには最善の注意を払いましょう。
チャージバック対策②3Dセキュア
3Dセキュアは、カード会社のWebサイトで任意のパスワードを設定し、決済時にカード利用者がそのパスワードを入力して本人認証をし、不正利用を防ぐ方法です。
対応しているクレジットカードなら、だれでも無料で利用でき、チャージバックが発生した際にショップ負担にならない場合もあるのがメリットといえます。
ちなみに、VISAなどの主要なカードブランドが推奨する方法で、国際基準のセキュリティとアピールできますが、ダイナースクラブは非対応です。
チャージバック対策③不正使用検知
不正利用検知は、主にクレジットカード会社が不正のリスクを判定してくれる方法です。
具体的には、決済者のメールアドレスから不正取引の可能性を判定してくれるサービスですが、判定の利用回数に上限がある場合もあります。
なお、検知方法はシステムや人による監視などさまざまで、次に紹介するチャージバック保証サービスと組み合わせるとさらに効果的です。
チャージバック対策④チャージバック保証サービス
チャージバック保証サービスは、月々の保証料に対応した限度額内で、チャージバック請求額の負担を肩代わりしてくれるサービスになります。
チャージバックが発生すると、基本的に店舗側の補填になるので、高額商品や現金に買えやすい商品の場合は、チャージバック保証サービスに入っていると、安心でしょう。
もちろん、先に紹介した3Dセキュアや不正使用検知といった対策と併用できますし、パッケージに含まれている場合もあります。
チャージバック保証サービスを提供している代表的な企業を2つ紹介していくので、利用を検討してみてください。
Akuru
Akuruは、ECなどの脅威に独自ノウハウを持ち、対策ソリューションの導入支援や情報提供をしている株式会社アクルが運営するチャージバック保証サービスです。
ショッピング向けや旅行商材向けのサービスが選べ、集客代行サービスなどにも対応しています。
ソフトバンクやクロネコヤマトのグループ企業も導入しているので、安心して使っていけるサービスといえるでしょう。
GMO PAYMENT GATEWAY
GMO PAYMENT GATEWAYは、インターネット上でさまざまなサービスを展開しているGMOのグループ企業が運用するチャージバック保証サービスになります。
特徴は、月々の保険料やチャージバックの補償金額を3つのプランから選べることです。
損害保険代理店として三井住友海上保険と委託契約を結んでおり、得意分野ごとに業務を分担しているので、安心して使いやすいサービスの1つといえます。
クレジットカードのチャージバック申請方法を3ステップで紹介
クレジットカードのチャージバック申請方法についても解説していきます。具体的には、以下3つのステップです。
- カード会社への異議申し立て
- 販売店舗とカード会社での審議
- カード利用者への返金方法通知
それぞれのステップを詳しく解説をしていきます。なお、基本的にチャージバックの期間は取引日から120日程度です。
内容や理由次第では延長されることもあるが、短縮される場合もあるので注意が必要なことも覚えておくとよいでしょう。
申請ステップ①クレジットカード会社への異議申し立て
発見した不正使用や利用を不服とする内容を、カード会社の問い合わせ先などに連絡して異議を申し立てるところから始まります。
ちなみにカード会社からは、以下のような内容を確認されるので、あらかじめまとめておくとよいででしょう。
- ・ いつどこで決済したか
- ・ 住所
- ・ 生年月日
- ・ クレジットカード番号
異議が受けつけられたら、次のステップに進みます。
申請ステップ②カード会社と販売店舗で審議
クレジットカード利用者から申し立てられた異議を元に、カード会社と販売店舗で、チャージバックを受け入れるか反証するかの対応審議がされます。
基本的に異議を申し立てた本人が関わることはなく、カード利用者は待機している状態です。
申請ステップ③カード利用者への返金方法通知
審議を経てチャージバックが受け入れられた場合は、返金方法がカード利用者に通知されます。
なお、対応方法はクレジットカード会社ごとに異なるので、詳細が気になる場合はカード会社に問い合わせるといいでしょう。
クレジットカードのチャージバックのまとめ
クレジットカードのチャージバックの概要や防止対策などを紹介してきましたが、理解は深まったでしょうか?
簡単に今回の内容をまとめるので、ふり返ってみてください。
- クレジットカードのチャージバックとは、カード会社による不正な支払いの取り消しや返金要求
- チャージバックの補償は基本的に店舗に課されるので対策すべき
- 主なチャージバックの防止対策は、セキュリティコードや3Dセキュア、不正使用検知、チャージバック保証サービス
チャージバックはそもそも発生させないのが一番です。ぜひ、今回紹介した方法で発生を防止しつつ、万一の返金対応にも備えてください。
イイオトナが損をせず、幸せを目指せるメディア『-Para-』を運営する戦略コンサルタント。強いジャンルは「マネー」「働き方(副業や転職)」「スキル」「将来設計」などです。コンサルの知見を共有する一方、取り組んでいる副業のノウハウも提供します。具体的には、副業ライターとして月47万円をかせいだ経験や知らないと損をする正攻法の考え方などです。また、 大学院で研究→商社→コンサルという経歴での成功と失敗、アイデアやツールも共有します。