夜勤なしで働く看護師の年収は?メリット・デメリットや日勤でおすすめの職場も紹介
不規則な生活リズムに慣れなかったり、疲れが十分に取れなかったりするために、夜勤なしで働きたいと考える看護師は少なくありません。
夜勤がないと、規則正しい生活が送りやすい一方で、夜勤手当がつかないために年収が下がることを気にしている人もいるはずです。
そこでこの記事では、夜勤がない看護師の平均年収について解説します。
合わせて、夜勤なしで働くメリットや、夜勤なしで働ける職場についても紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 夜勤なしの場合、夜勤ありと比べて年収は下がる
- 夜勤なしの主なメリットは「規則正しい生活を送れる」
- 近年は夜勤なしで働ける職場も増えつつある
夜勤がない看護師の平均年収は?
看護師が夜勤なしで働く場合、夜勤ありと比べて平均年収は下がります。
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、看護師全体の平均年収は約492万円です。
また、日本看護協会が実施した「2020年 病院看護実態調査」によると、夜勤手当の平均支給額は、以下のとおりです。
夜勤の種類 | 平均手当額 |
---|---|
三交代制(準夜勤) | 4,154円 |
三交代制(深夜勤) | 5,122円 |
二交代制(夜勤) | 11,286円 |
三交代制の場合は月に8回、二交代制の場合は月に4回の夜勤をしたと想定すると、1ヶ月の夜勤手当額は約33,000〜45,000円です。
これを年収に換算すると、夜勤なしの場合、夜勤ありに比べて年収は約40万〜54万円低くなることがわかります。
また、看護師全体の平均年収から夜勤手当を差し引くと、夜勤なしで働く看護師の平均年収は450万円程度と算出できます。
反対に、夜勤の多い職場ほど、夜勤手当が多くつくために、看護師の平均年収は高くなります。
看護師が夜勤なしで働くメリット
看護師が夜勤なしで働くことには、以下の3つのメリットがあります。
- 規則正しい生活が送れる
- 友人や家族との時間を作れる
- プライベートな時間を作れる
看護師が夜勤なしで働くメリットについて、詳しく解説していきます。
規則正しい生活が送れる
看護師が夜勤なしで働く場合、規則正しい生活が送れるのが大きなメリットです。
看護師の夜勤は、3交代制であれば24時~9時まで、2交代制であれば16時~9時までです。そのため、昼夜逆転の生活になり、体内時計が狂ってしまいます。
体内時計が狂ってしまうと、疲労を感じやすく、食欲や集中力の低下などを引き起こします。また糖尿病や肥満症、睡眠障害などの病気が発症しやすいです。
夜勤なしの看護師の場合、体内時計が狂わないため、上記の問題が発生するリスクがありません。
交代制別の夜勤時間については、以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
また、看護師の夜勤のタイムスケジュールについては、以下の記事で詳しく解説しています。
友人や家族との時間を作れる
夜勤をおこなうと昼夜逆転の生活になるため、友人や家族と時間が合わずに関係が崩れてしまう可能性があります。
しかし、夜勤なしの場合であれば、友人や家族との時間を作りやすいため、私生活が充実します。
プライベートな時間を作れる
夜勤なしの場合、プライベートな時間を確保できるため、資格の勉強などをおこなえます。
「夜勤をおこなっていても、夜勤前や終わりにプライベートな時間を作れる」と考える方もいると思います。
しかし、昼夜逆転してしまうと集中力の低下やモチベーションの低下を引き起こすため、日勤の場合よりも効率が下がってしまいます。
また、睡眠障害を引き起こすため、十分に体力を回復できず、何もせずにぼーっとする時間が増えてしまうでしょう。
看護師が夜勤なしで働くデメリット
看護師が夜勤なしで働くにはメリットが多い一方で、いくつかのデメリットも存在します。
看護師が夜勤なしで働くデメリットは、以下の3つです。
- 夜勤手当がなく年収が下がる
- 求人が少なく採用されづらい
- 昇格しにくい
看護師が夜勤なしで働くデメリットについて、それぞれ解説していきます。
夜勤手当がなく年収が下がる
前述したとおり、夜勤なしの場合は夜勤ありと比較して、同じ時間働いたとしても年収にして約40〜54万円ほどの差があります。
夜勤には、「深夜手当」といって通常の労働の1.25倍の割増賃金を支払われる手当があります。また、病院によっては「夜勤手当」といって1回の夜勤ごとに支払われる手当があります。
夜勤なしの場合、これらの手当を受けられないため、同じ業務をこなしていたとしても年収に差ができてしまうのです。
しかし、仕事前や終わりに資格の勉強などをおこない、より高度な業務をこなせるようになれば、年収を上げることも可能です。
求人が少なく採用されづらい
日本看護協会が実施した「2021年 看護職員実態調査」によると、職場に夜勤はない看護師は14.6%、また、職場に夜勤はあるが現在はしていない看護師は15.5%です。
つまり、看護師のうち約30%が夜勤なしで働いており、いい換えると約70%の職場では夜勤が必要とされます。
また、看護師の仕事は基本的に夜勤を前提としているため、夜勤なしの求人は数が少ない傾向にあります。また、夜勤なしの求人は、常勤の正社員ではなく、パートやアルバイトでの雇用形態が大半です。
さらに、夜勤なしで働きたいと考える看護師は多いことから、夜勤なしの求人は倍率が高く、採用のハードルは高いでしょう。
- 夜勤がない病院に応募する
- 夜勤がある病院に応募して「夜勤はしないと伝える」
夜勤がない病院に応募する場合、夜勤がない病院は14.6%しかないため、応募できる求人が非常に少ないです。
「夜勤がある病院に対して、夜勤はしないと伝える」という選択をおこなった場合、採用担当者から悪印象を持たれる可能性が高いです。
このように、「夜勤なし」という選択をおこなった場合、働ける環境が非常に少なくなってしまいます。
昇格しにくい
夜勤がない病院の場合であれば、「夜勤をおこなわないこと」はマイナス評価にはなりません。
しかし、夜勤がある病院で夜勤をおこなわない場合は、やはりマイナス評価につながってしまいます。
夜勤があるのに夜勤をおこなわないことは、病院側の求めに応じないという意味だからです。
病院は、「深夜手当」や「夜勤手当」など、通常より多くのお金を払ってでも深夜帯に人材を求めています。その求めに応じない場合、病院側からの信頼を勝ち取ることは難しいです。結果として、昇格しにくくなります。
ほかにも、看護師が夜勤をきついと感じる理由については、以下の記事で解説しています。合わせて読んでみてください。
看護師が夜勤なしで働ける職場13選
夜勤なしで働きたい看護師におすすめの職場は、以下のとおりです。
- 外来のみの病院
- 日勤のみの病棟
- クリニック
- 美容クリニック
- 訪問看護ステーション
- 介護施設
- デイサービス
- 一般企業(産業看護師)
- 健診センター
- 保育園
- 学校の保健室(養護教諭)
- 保健所
- 治験コーディネーター(CRC)
それぞれの職場によって、日勤の勤務時間や年収が異なるため、あなたの希望に沿った夜勤なしの職場を選びましょう。
それでは、看護師が夜勤なしで働ける職場を詳しく紹介していきます。
外来のみの病院
外来のみの病院の場合、診療時間が決められているため、夜勤なしで働けます。
具体的な業務内容は、医師の診察補助やバイタルチェック、採血や点滴など、病棟勤務と同様です。ただし、外来は多くの患者さんが来院することから、業務をスムーズに進める必要がある点には注意が必要です。
残業は少なく、休日も決まっているため、規則的正しい生活を送りやすいでしょう。
「プライベートの時間を充実させたい方」「働く時間を固定させたい方」「資格の勉強がしたい方」におすすめの職場です。
日勤のみの病棟
病棟でも、看護師が不足している職場では、日勤のみで働けることがあります。
患者さんと接する機会も多く、通常どおり看護スキルを磨いていけるのが特徴です。
ただし、診療科によって業務内容や働き方は異なるため、自分の希望条件に沿った夜勤なしの職場を探すことが大切です。
クリニック
クリニックでは、あらかじめ診療時間が決まっているため、夜勤なしで働けます。
業務内容は、医師の診察補助や採血・点滴などの看護業務に加え、受付や電話対応なども対応します。
さまざまな業務に携われることから、看護以外の仕事にも取り組んでいきたい人におすすめの職場です。
また、定休日も決まっているため、ワークライフバランスの整った働き方ができるのも特徴です。
看護師のクリニックへの転職については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
美容クリニック
美容に興味がある人には、美容クリニックがおすすめです。
美容クリニックの看護師は、医療脱毛やレーザー治療など、美容に特化した知識・技術を、医師の指示のもとでおこないます。
また、患者と密にコミュニケーションを取り、望んでいる状態を明確に理解する能力も必要です。
患者さんは土日の休みや連休に来院することが多いため「土日や大型連休に働ける人」「コミュニケーション能力が高い人」におすすめの職場です。
美容クリニックへの転職については、以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
訪問看護ステーション
訪問看護は、看護が必要な方のいる家に定期的に訪問し、健康状態の確認や服薬の管理、緊急時の対応などをおこないます。
決められたスケジュールどおりに患者さんの家を訪問するため、基本的に残業は少ないのが特徴です。
ただし、自分一人でケアをするため、判断に迷った際や患者さんの急変があった際には、落ち着いて対応する必要があります。
「患者さんと近い距離で接したい人」「臨機応変に対応できる人」には、訪問看護ステーションで夜勤なしで働くのが良いでしょう。
訪問看護師への転職については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
介護施設
特別養護老人ホームや老人保健施設などの介護施設でも、夜勤なしで働くことができます。
介護施設では、入居者さんが自分らしく生活できるようにサポートをします。介護士や施設長と連携をとってサポートにあたるため、他職種とのコミュニケーションが求められます。
看護師の業務内容は、バイタルチェックや健康管理などが中心で、高度な医療処置をする機会は少ないのが特徴です。
ただし、最近では夜勤ありの有料老人ホームなどもあるため、応募前には募集要項を詳しく確認しておきましょう。
特別養護老人ホームへの転職については、以下の記事を参考にしてみてください。
デイサービス
デイサービスでは、利用者が生き生きと生活できるよう、生活のサポートをおこないます。
具体的な業務内容は、バイタルチェックや服薬管理などの健康管理から、軽度の外傷の処置やインスリン注射など、介護士ではできない業務を担当します。
比較的落ち着いて働けるため、自分のペースで働きたい看護師に向いている職場でしょう。
一般企業(産業看護師)
一般企業では、企業の医務室などで、産業看護師としての日勤が可能です。
従業員の健康管理や健康指導が主な業務で、医療処置をする機会は少ない傾向にあります。
夜勤なしでカレンダーどおりに勤務できるため、プライベートも充実させやすいことでしょう。
また、働き方はデスクワークが中心になるため、立ち仕事が苦手な人や、医療処置の精神的なストレスが苦手な人には向いている職場です。
看護師の一般企業への転職については、以下の記事を参考にしてみてください。
健診センター
健診センターでは、健康診断をおこなう看護師として日勤で働けます。
限られた時間のなかで健康診断を進めるため、問診や採血、検診結果のデータ入力などをスムーズに対応する必要があります。
特に、採血は必ずおこなうため、採血が得意な人には向いている職場です。
また、健康診断は決められた流れに沿って業務をおこなうため、ルーティンワークが得意な人も活躍できるでしょう。
健診センターへの転職については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
保育園
保育園では、保育士と同様に、園児の健康管理や怪我の処置をするのが看護師の主な業務です。
医療行為をおこなう機会は少ないため、病棟勤務と比べて精神的なプレッシャーは感じづらいでしょう。
子どもと接するのが好きな人や、保育士と連携して子どもの成長を見届けたい人に向いています。
ただし、保育園に勤務できる看護師は基本的に1人のみであるため、倍率は高い傾向にあります。また、看護スキルも磨きづらいため、看護師として成長していきたい場合には注意が必要です。
看護師の保育園への転職については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
学校の保健室(養護教諭)
学校の保健室では、養護教諭として夜勤なしで働けます。
生徒の健康管理や健康指導、怪我への対処などが主な業務であり、保健室の先生をイメージするとわかりやすいでしょう。
養護教諭になるためには、養護教諭免許の取得後に、教員採用試験に合格する必要があるため、採用までのハードルは高いです。
しかし、福利厚生が充実していたり、看護師の臨床経験を活かせる部分も多いため、看護師から養護教諭を目指してみるのも良いでしょう。
養護教諭については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
保健所
保健所では、基本的に保健師が働いていますが、施設によっては看護師が勤めていることもあります。
患者さんへの保健指導や生活指導など、生活改善に関するアドバイスが主な仕事です。
また、近年では新型コロナウイルスの流行による、病気を予防するための健康教育の開催や、各種検査・健診の実施などをすることもあります。
保健所に務める場合、公務員として働くことになるため、給料が安定しているのが特徴です。さらに、福利厚生や退職金が充実していることから、安定して働きたい人におすすめの職場です。
施設によっては、看護師資格に加えて保健師の資格を求められることもあるため、事前に募集要項を確認しておくことが大切です。
保健師と看護師の違いについては、以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
治験コーディネーター(CRC)
治験コーディネーター(CRC)とは、医療機関と製薬会社、被験者の三者間に入り、新薬の開発がスムーズに進むようサポートする仕事です。
具体的な業務内容は、治験フローの作成や治験内容の説明、治験担当医の補助や検査結果報告書の作成など、さまざまな業務をおこないます。
薬剤に関する知識など、専門的な内容も多いことから、看護師としての臨床経験を活かして働くことができます。
コミュニケーションが得意な人や、勉強熱心で新薬の情報収集も欠かさずにおこなえる人に向いているでしょう。
夜勤なしに向いている看護師の特徴
ここまで、夜勤なしで働くメリットや、具体的に夜勤なしで働ける職場について解説してきました。
次は、夜勤なしが向いている看護師の特徴を紹介していきます。
- 今すぐに高い給料はいらない方
- プライベートな時間が大事な方
- 規則正しい生活を送りたい方
夜勤なしが向いている看護師の特徴について、それぞれ解説していきます。
今すぐに高い給料はいらない方
「夜勤なし」と「夜勤あり」では、同じ時間働いたとしても年収にして約40〜54万円の差ができます。しかし、この差が気にならない方は夜勤なしの看護師に向いています。
また、夜勤なしの看護師の場合、資格勉強の時間を確保できる可能性が高いです。そのため、より高度な業務をこなせる看護師になれるかもしれません。
取得が難しい資格を取って、能力が高い看護師になれば、夜勤ありの看護師と同等以上の給料をもらうことも可能です。
このことから、長期的な視点でお金を稼ぐことを目的としている方に向いています。
プライベートな時間が大事な方
夜勤ありの看護師の場合、どうしてもプライベートな時間を作ることは難しいです。
「日勤で8時間働くこと」と「夜勤で8時間働くこと」は、労働時間という意味では同じです。そのため、「プライベートな時間は平等に与えられている」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、夜勤をおこなっている場合、体内時計が狂うため、仕事がない時間でも活力に欠けてしまいます。そのため、日勤の看護師よりもプライベートな時間は充実しない可能性が高いです。
このことから、プライベートな時間が大事な方に向いています。
規則正しい生活を送りたい方
夜勤をおこなう場合には、必ず生活リズムが狂ってしまいます。これによって、下記の問題が引き起こされる可能性が高まります。
- 疲労を感じやすくなる
- 食欲が低下する
- モチベーションが低下する
- 高血圧になりやすい
- 肥満症になりやすい
- 睡眠障害になりやすい
- うつ病になりやすい
上記のような問題を引き起こしたくない方は、体内時計が狂わないように規則正しい生活を送る必要があります。
夜勤なしの看護師が年収を上げる方法
夜勤手当がつかないことから、夜勤なしの看護師は平均年収が低くなりがちです。
しかし、同じ働くなら年収を高くしていきたいと思う看護師の人も多いはずです。
そこで次に、夜勤なしの看護師が年収を上げる方法を3つ紹介します。
- 資格を取得する
- 昇進して管理職に就く
- 給料の高い職場へ転職する
それでは、夜勤なしの看護師が給料を上げる方法について解説していきます。
資格を取得する
夜勤なしで年収をアップさせる場合、まずは資格を取得するのが良いでしょう。
資格を取得することで、資格手当が付与されたり、基本給が上がったりする場合があります。
また、専門的な知識を習得できることから、日常の仕事でも活かせる機会は多いです。
具体的には「認定看護師」「専門看護師」「認定看護管理者」などの資格を取得することで、夜勤なしでも年収アップを実現できるでしょう。
昇進して管理職に就く
勤続年数を重ね、管理職に就くことでも年収アップできます。
看護主任や看護師長、看護部長などの役職に就くことで、役職手当が付与されます。
ただし、管理職に就くには、それなりの勤続年数が必要になります。
また、役職に就ける人数は限られているため、長期的に見据えて業務に取り組むのが良いでしょう。
給料の高い職場へ転職する
年収を短期的に上げたい場合には、給料の高い職場へ転職するのが良いでしょう。
基本給が高い職場であれば、夜勤なしでも年収額は高くなります。
ただし、給料の高い職場では、業務量が多かったり、高い看護技術を求められたりする場合もあります。
給料の高い職場へ転職をする際には、必ず業務内容や雇用条件を詳しく確認しておきましょう。
給料の高い職場の特徴については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
看護師が夜勤なしの職場に転職するコツ
ここまで、看護師が夜勤なしで年収を上げる方法について解説してきました。
次は、看護師が夜勤なしの職場に転職するコツをご紹介します。
- アピールできる部分を見つけておく
- 職場の雰囲気を理解しておく
- 看護師転職サイトを活用する
それぞれについて解説していきます。
アピールできる部分を見つけておく
前述したとおり「夜勤をしていない看護師」は約30%と少ないことから、夜勤なしで働くことの難しさがわかります。
もし、どうしても夜勤なしで働きたいのであれば「夜勤しない代わりの能力」をアピールすることが大切です。
同じ能力の人間が2人いたとして、片方は「夜勤できる」もう片方は「夜勤できない」という場合には、前者の方が求められる可能性が高いためです。
そのため、「採血が上手」「取得が難しい資格を持っている」など、夜勤なしでも採用される能力をアピールする必要があります。
看護師がアピールしやすい強みについては、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
職場の雰囲気を理解しておく
夜勤なしの職場で働くためには、事前に職場の雰囲気を理解しておくことも大切です。
退職する方の理由としては「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」など、人間関係を理由に退職している人が多いです。
このことから、夜勤のない職場への転職で失敗しないためには、職場の人間関係は円滑かを知っておくとよいでしょう。
特に、夜勤がある病院で夜勤なしとして勤務する場合、周りの看護師からよくない印象を持たれる可能性もあります。
看護師転職サイトを活用する
看護師転職サイトでは、あなたの希望する条件で夜勤なしの求人を探せます。
また、転職エージェントが在籍している転職サイトであれば、転職に関する相談にも乗ってもらえます。
加えて、看護師転職サイトが病院に訪問して情報を集めていると、求人票には載っていない職場のリアルな情報を共有してもらえます。
これらの理由から、転職を考えた際には看護師転職サイトを活用するのがおすすめです。
夜勤なしの求人を探す時におすすめの看護師転職サイト
夜勤なしの求人を探す際には、看護師転職サイトを活用するのがおすすめです。
看護師転職サイトによっては、夜勤なしなどの条件に沿った求人の紹介に加え、履歴書・職務経歴書の添削や、面接対策などのサポートを受けられます。
そこでこの記事の最後に、夜勤なしの求人を探す時におすすめの看護師転職サイトを紹介します。
- 看護roo!
- レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- ナース人材バンク
夜勤なしの求人を探す時におすすめの看護師転職サイトについて、詳しく解説していきます。
看護roo!
- さまざまな情報を共有してくれる
- 仲間が見つかる
看護roo!は、看護師に特化した転職サイトです。
看護に関する知識や医療のニュース、看護用語辞典や看護技術動画など、看護に役立つ情報を共有してくれます。
また、看護学生や若手看護師が集まる掲示板があり、悩み相談や雑談などをおこなえます。仲間と同じ話題を共有できるため、1人で転職活動をおこなうより充実する可能性が高いです。
加えて、日勤のみの求人検索なども可能なため、転職活動をする際は、まずは看護roo!を試してみるのがおすすめです。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- 求人数が多い
- 現場の声を聞ける
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は『良いところも大変なところもしっかり伝える』を理念としている看護師専門の転職サイトです。
理念のとおり、レバウェル看護をとおして転職した方にアンケートを実施し、実際に働いてみた感想を聞き、情報を共有してくれます。
加えて、年間4000回を超える現場訪問をおこない、病院の医療方針や辞めた人の理由などの情報を集め、求職者に共有してくれます。
また、レバウェル看護に掲載されている求人は14万件以上と非常に多く、日勤常勤などのさまざまな条件で求人を探せます。
ナース人材バンク
- 多くの看護師が利用している
- 求人数が多い
- 的確かつ専門的なアドバイスをもらえる
ナース人材バンクは、年間利用者数が10万人以上を超える看護師転職サイトです。
また、北海道から沖縄、そして離島まで、幅広い求人を扱っています。そのため、日勤のみや夜勤ありなど、より自分に適した求人を探しやすいです。
加えて、看護師の就職・転職支援に特化しているため、看護業界の内情を詳しく理解しています。そのため、求人票からはわからない病院の特徴などを教えてもらえます。
看護師の夜勤なし求人に関するよくある質問
夜勤ありに向いている看護師の特徴は?
夜勤ありが向いている方の特徴は以下のとおりです。
- 給料を多くもらいたい方
- 昇格を目指している方
- 睡眠時間が短くても大丈夫な人
それぞれについて解説していきます。
給料を多くもらいたい方
22時~5時の間に労働した場合、「深夜手当」が適応されて、通常の労働の1.25倍の割増賃金を支払われます。そのため、日勤と同じ時間働いても、多くの給料がもらえます。
また、「夜勤手当」を採用している病院であれば、さらに給料を上げることができます。
日本看護協会が公表した調査によると、3交代制の準夜勤の場合4,154円の手当が、夜勤の場合5,122円の手当が受けられます。2交代制の夜勤の場合11,286円の手当を受けられます(※)。いずれも「1回夜勤をおこなった際に支払われる金額」です。
昇格を目指している方
また、『2021年病院看護・外来看護実態調査』によると、「職場に夜勤はない」と回答したのは4.1%で、「職場に夜勤はあるが現在はしていない」と回答したのは8.1%でした。
このことから、基本的に看護師には夜勤が求めれていることがわかります。
病院側の求めに応じて、夜勤してくれる看護師であれば、病院からの信頼を得やすく昇格しやすくなります。
特に大型連休など、ほかの看護師が休みたいときに働いてくれる人材は貴重でしょう。
睡眠時間が短くても大丈夫な方
看護師は命に係わる業務が多いです。そのため、短い睡眠時間では体調が回復できず、頭が働かない方は危険です。
一方で、短い睡眠時間、そして不規則的な生活であっても問題ない方であれば、安心して業務を任せられます。
ハーバード大学は、「睡眠時間の長さは遺伝する」と考えており、「睡眠時間の長さは、環境要因だけでなく、遺伝要因がかかわっている」と報告しています。
「夜勤を多くこなしたい」と考えている方は、遺伝子検査などを受けて、自身の睡眠について理解を深めておくとよいでしょう。
まとめ
看護師が夜勤なしで働く場合、夜勤ありの場合と比べて、年収は約40〜54万円程度下がります。
夜勤がないことで、規則正しい生活が送れたり、プライベートの時間を確保しやすかったりと、メリットは多いです。
一方で、夜勤手当がつかないために年収が下がったり、看護スキルを身につけづらかったりとデメリットも存在するため、注意が必要です。
夜勤なしで働ける職場はいくつかあるため、応募要項をしっかりと確認したうえで、あなたの希望する職場を見つけましょう。
キャリア形成支援を主な事業とするCareer Expertを経営。具体的には、就職・転職支援や自己理解支援、キャリアデザイン支援などを実行。その経験や専門知識を活かし、読者の役に立つ記事を執筆。