転職エージェントの掛け持ちはできる?メリットやデメリットを解説
「転職エージェントは掛け持ちできるの?」
「転職エージェントを掛け持ちする際の選び方って?」
「転職エージェントを掛け持ちするならどこがおすすめ?」
こんな悩みを抱えてはいませんか?この記事では、転職エージェントの掛け持ちについて詳しく解説しています。
一読することで、転職エージェントの特性を理解して、上手に掛け持ちすることができるようになるでしょう。掛け持ちするメリットやデメリットも参考にして、転職活動に役立ててください。
転職エージェントは掛け持ちできる?
転職エージェントを使ったことがない方は、複数の掛け持ちができるか気になる方も多いと思います。
総合型と専門特化型の両方を選ぶ
総合型は特定の業種や職種を絞らず、幅広い企業の案件を扱っていますが、一方の専門特化型は特定の業種、職種、年齢、地域など細分化された案件を扱うのが特徴です。
総合型は名前のとおり求人数が多く、視野を広げるのに役立ちます。専門特化型は総合型と比較して求人数は減少しますが、高い専門性が必要なポジションの募集があったりします。
双方のよいところを活かして、バランスよく掛け持ちをするのがおすすめです。
上限3社程度に絞るのがおすすめ
転職エージェントの掛け持ちをする際は、総合型と専門特化型合わせて3社程度を目安にするとよいでしょう。
3社以上の掛け持ちをすると、エージェントとの連絡のやり取りや増えすぎてしまう、求人案件が多すぎて絞り切れないなどの弊害が出てきます。
まずは上限を3社ほどに絞り、必要に応じて転職エージェントの増減をおこないましょう。
転職エージェントを掛け持ちするメリット
転職エージェントを掛け持ちするメリットは、求人の幅を広げられる、相性のよいエージェント選定、エージェントごとの強みを活用できるなどがあります。
本項目では転職エージェントを掛け持ちするメリットを見ていきましょう。
求人の幅を広げられる
総合型、専門特化型を含めて転職エージェントの掛け持ちをすると求人の幅を広げられます。
求人選択の幅が広がるのは転職活動のプラスに働きますが、先述したように掛け持ち社数を増やしすぎると、エージェントとのやり取りが増えたり、求人の管理が難しくなったりするため、注意をしましょう。
フラットな目線で求人内容を見ていくと、新たな可能性を感じられる求人に出会える可能性があります。
相性のよいキャリアアドバイザーと出会える可能性が高まる
転職エージェントの掛け持ちは、相性のよいキャリアアドバイザーと出会える可能性が高まります。
キャリアアドバイザーとの関係性は人間関係の構築によるもののため、相性による部分も関係します。
複数の転職エージェントを掛け持ちすることは、複数のキャリアアドバイザーと出会えるメリットがあります。
エージェントごとの強みを利用できる
多くの事業者が転職エージェントサービスを展開していて、エージェントごとの強みや得意分野があります。
専門特化型は強みや特徴が分かりやすいと思いますが、総合型エージェントにも強みや得意分野があります。
転職エージェントごとの強みがあるのはもちろん、キャリアアドバイザー個人単位でも強みや得意分野があるため、転職エージェントの掛け持ちをするのがおすすめです。
転職エージェントを掛け持ちするデメリット
転職エージェントを利用するメリットがある一方で、デメリットも存在します。デメリットもしっかり確認をして、転職エージェントを有効的に活用しましょう。
優先度を下げられる可能性がある
転職エージェントは、転職希望者の転職が決定するまで売上が発生しません。
そのため、複数の転職エージェントを掛け持ちしていることを伝えると、自社で転職をする可能性が低いと感じられて優先度を下げられてしまう可能性があります。
対策法は転職エージェントに対して、優先度が高いことを伝えるとよいでしょう。
スケジュール管理で忙しい
転職エージェントの掛け持ちをすると、エージェントとのやり取りが増える、勧められた求人の企業研究や応募対応などで工数が増えて忙しくなる可能性があります。
仕事をしながら転職活動をおこなう場合、工数が増えてしまうと転職活動が遅延してしまったり、意欲が下がってしまったりする可能性もあります。
情報が多く悩むことも
現代はさまざまな情報へのアクセスが容易で、情報過多になりがちです。
それぞれのキャリアアドバイザーからのアドバイスやサポートがあるため、選択肢が増えすぎて悩んでしまうケースも少なくありません。
自分の意見や考え方などが合わないと感じたら、転職エージェントの利用を停止するのも視野に入れましょう。
転職エージェントを掛け持ちする際の注意点
本項目では転職エージェントを掛け持ちする際の注意点を確認していきましょう。
前段までで紹介をしたように、キャリアアドバイザーとの関係性の構築が大切になります。
そのため、意識したいポイントは信頼関係の構築と嘘をつかないことです。
担当者との相性を第一に考える
担当キャリアアドバイザーとの相性を第一にするのは、転職エージェントを掛け持ちする際の注意点の1つです。
心を開いて担当者と話せないと希望する転職希望条件を伝えることもできず、よい転職活動をおこなえない可能性が高くなります。
転職エージェントを掛け持ちする際は、自分の理想や解決したい課題などを素直に伝えられるアドバイザーがいるところに絞りましょう。
転職エージェントを掛け持ちしていることは伝える
転職エージェントを掛け持ちしている際は、素直に掛け持ちをしていることを伝えるようにしましょう。
掛け持ちをしていることを伝えたほうがスケジュールの調整もしやすく、担当者も他社のライバルの存在によりやる気を出してくれる場合もあります。
同一の求人に応募しない
前段の「掛け持ちをしていることを伝える」にも関連しますが、エージェントから紹介された求人が同一だった場合、応募はどちらかに絞りましょう。
複数のエージェントから同一の企業への応募はNGです。
同一求人への応募は、企業からも情報共有ができない人と思われたり、エージェントからの信頼を失ったりして、今後求人の紹介をしてくれなくなる可能性もあります。
スキルや経歴で嘘をつかない
転職エージェントはスキルや経歴を基にして求人を探すため、嘘をついてしまうと自分に合う求人が見つかりません。
仮に嘘をついて入社できたとしても、スキルや経験が足りずに自分が辛くなるケースもあります。
スキルや経歴で嘘をついてもよいことはないため、転職エージェントに嘘をつくのはやめましょう。
転職エージェントを上手に掛け持ちする方法
転職エージェントを上手に掛け持ちするためには、関係性を構築して連絡をしっかりと取り合うことが大切です。
信頼関係の構築が大前提になりますが、意思をしっかり表示するのも大切です。
それぞれのポイントを見ていきましょう。
転職意欲が高いことを伝える
転職エージェントは常に複数の求職者とやり取りを進めていて、転職意欲が高い求職者を優先して選考に進める傾向があります。
転職エージェントの売上は求職者の転職成功による成果報酬のため、転職意欲が高い候補者を優先するのは仕方がありません。
転職意欲が高いことを伝えるには、転職希望時期を早めに設定しておく、担当してもらっている転職エージェントで転職を決めたいと伝えるのが効果的です。
連絡はこまめに入れる
多くの人が勘違いをしてしまうポイントなのですが、転職エージェントに転職活動をサポートしてもらっても、実際に転職をおこなうのは自分自身です。
エージェントからの連絡を待つだけでなく、自分からも積極的にエージェントに連絡を入れましょう。
求職者側から連絡を入れることで、転職意欲が高いと捉えられるケースもあるため、求職者側からの連絡はぜひ実践をしたいポイントの1つです。
推薦文を書いてもらう
推薦文とは、転職エージェントが求職者を企業に推薦する際に添付する文書で、履歴書や職務経歴書だけでは分からない候補者の人柄や希望年収、入社可能時期などの補足事項を説明するものです。
転職活動の第一難関である書類選考の通過確率にも推薦文は影響するため、転職エージェントを利用する際は推薦文を書いてもらいましょう。
また、推薦文の内容は自分自身でも一度確認をしておくのをおすすめします。
求職者が不利になるようなことは基本的に書かれていませんが、希望年収や入社可能時期などに相違がある場合があります。
推薦文の内容を含めて、条件面の確認なども自分自身でおこなうようにしましょう。
面接後はフィードバックをもらう
転職エージェントは企業と求職者の面接が終わると、企業に面接の所感を聞く場合がほとんどです。
どういった点が良かったのか、悪かったのかなどエージェントからフィードバックをもらい、今後の転職活動に活かしましょう。
選考の時期やタイミングを合わせてもらう
選考の時期やタイミングを合わせてもらうのも、転職エージェントを上手に活用するポイントです。
たとえば、複数企業の選考を受けていて1社の内定が早く出すぎてしまうと、ほかの企業の選考が終わっていないことから断ってしまう、あるいは安易に1社に決めてしまうこともあります。
可能性を広げるためにも、内定をもらうタイミングを揃えられるようスケジュール調整をしてもらい、複数社の中から選べるようにするとよいでしょう。
希望と違う求人を紹介されたらきちんと断る
転職エージェントに登録をすると初回面談を実施し、仕事内容や転職希望条件の擦り合わせをおこないます。
しかし、一度の面談で希望求人を完全に把握できるわけではなく、希望と違う求人が送られてくるケースも少なくありません。
希望と違う求人を紹介された場合はきちんと断り、理由も合わせて伝えるようにしましょう。
断る理由もセットで伝えることで、求人案内の精度が高くなっていきます。
担当者を変更するのもあり
求人の内容や相性が合わないと感じる場合、担当者の変更を視野に入れましょう。担当者の変更は失礼なことではないため、変更を申し出ても問題ありません。
対面や口頭で申し出るのがベストですが、言いづらかったり気まずかったりする場合は、メールなどテキストで伝えるのもOKです。
ケース別の転職エージェントおすすめ掛け持ちパターン
転職と一言で言っても、状況や背景は人それぞれでおすすめのパターンは変わります。
本項目では20代、ハイクラス、IT業界を目指す人、フリーターやニート、看護師におすすめの掛け持ちパターンにわけて紹介をします。
20代におすすめの掛け持ちパターン
20代の転職活動は、30代以上の方と比較して転職成功確率が高い年代で、転職エージェントも幅広いエージェント選定が可能です。
本記事で20代におすすめする転職エージェントは総合型ではリクルートエージェント、特化型ではUZUZ、第二新卒転職エージェントneoです。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは国内HR業界でもトップクラスの求人数を誇り、20代が持つ可能性を存分に活かした転職活動ができる可能性が高まる総合型エージェントです。
UZUZ
UZUZは既卒、第二新卒、フリーターの求職者に特化したサービス一人ひとりに合わせたサポートを得意としています。
第二新卒転職エージェントneo
第二新卒転職エージェントneoは、第二新卒出身のキャリアアドバイザーが多く、20代の気持ちや心境を理解した転職サポートをしてくれるエージェントです。
ハイクラスを目指す人におすすめの掛け持ちパターン
ハイクラス転職を目指す方におすすめの転職エージェントは、総合型にはdoda、特化型にはビズリーチ、JACリクルートメントです。
doda
dodaは転職サイトと転職エージェントが一体となっている総合型エージェントです。
年齢層、求人の幅が広く、高い専門性を必要とする求人もあるため、キャリア組のハイクラス転職にも対応します。
ビズリーチ
ビズリーチは、ダイレクトリクルーティングでおなじみのスカウトサービスです。
すべての機能を利用するには有料会員登録と登録審査がありますが、登録が済めばハイクラス求人のスカウトを待つだけです。
年収400万円以下の求人がなく、年収アップを目指す方におすすめです。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは管理職、エグゼクティブ、専門職の転職に特化していて、海外関連のポジションにも強みを持つエージェントです。
キャリアアドバイザーが求職者側、企業側の両方を担当する両面型を採用しているため、双方のニーズを理解した質の高いサービスを受けられます。
IT業界の転職を目指す人におすすめの掛け持ちパターン
IT業界の転職を目指している人におすすめなのは、総合型にマイナビエージェント、専門特化型にレバテックキャリア、ワークポートです。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは総合型でのエージェント展開のほかに、特化型エージェントの展開も複数おこなっており、並行して専門特化型もチェックしましょう。
レバテックキャリア
レバテックキャリアはエンジニアとクリエイターに特化した転職エージェントで、独自のサポート体制で綿密なフォローアップ体制を構築、企業別の対策に強みを持っています。
ワークポート
ワークポートはIT、Web、ゲーム業界への転職支援に強く、未経験業界や未経験職種にチャレンジをしたい人にもおすすめです。
フリーターやニートの人におすすめの掛け持ちパターン
現在フリーターやニートの人は専門特化型の転職エージェントを選びましょう。
総合型の転職エージェントの場合、残念ながらサポートを断られてしまうケースもあります。
おすすめの転職エージェントはDYM就職、ハタラクティブ、Re就活エージェントの3つです。
DYM就職
DYM就職は第二新卒、既卒、フリーター、ニートの就職に強みを持ち営業職、エンジニア、販売系職種の求人を多く保有しています。
ハタラクティブ
ハタラクティブは都市部の企業が中心で、20代全般の若手層におすすめの未経験歓迎求人が多いのも特徴です。
Re就活
Re就活は利用者の62%が1社経験、社会人未経験者が35%と若年層からの支持を得ている転職エージェントです。
看護師におすすめの掛け持ちパターン
看護師は元々が専門職ということもあり、専門特化型のエージェントが充実しています。
マイナビ看護師
マイナビ看護師はマイナビブランドを活かし、日本全国に充実した求人を保有しています。
ナース人材バンク
ナース人材バンクは看護師の再就職や教育に関するナースバンクの運営も並行しており、若手看護師からベテラン看護師までサポート体制に強みを持ちます。
ナースではたらこ
ナースではたらこは現場に直接訪問をしてヒアリングをする独自取材に強みを持ち、生の職場情報を提供しています。
転職エージェントの掛け持ちに関するよくある質問
転職エージェントは掛け持ちに関する質問をまとめておきます。
掛け持ちの正しい伝え方や、断り方、複数内定が出た際の対処法などで迷ったら本項目を参考にしてください。
転職エージェントの掛け持ちの正しい伝え方は?
転職エージェントの掛け持ちをしている際は素直に「複数の意見が聞きたいので掛け持ちしている」と伝えましょう。
「できれば御社で決めたい」と伝えれば、担当キャリアアドバイザーもやりがいや使命感を感じてやる気になってくれる場合があります。
転職で同じ会社の違う部署に行ける?
営業部から人事部にいきたいなどの部署異動は、転職では基本的に叶わず部署異動や社内制度利用するのが基本になります。
そのため、部署異動を希望する際は転職エージェントではサポートができません。
転職エージェントを複数利用して断るのはあり?
転職エージェントからの求人紹介や面談などを断るのは問題ありません。
先述をしたように担当のキャリアアドバイザーとの相性などもあるため、自分と合わないと感じたら担当者の変更やエージェント自体の変更も視野に入れるとよいでしょう。
しかし、自分の希望条件の伝え方や条件に問題がある場合もあるため、再度キャリアを考え直すのもおすすめです。
転職エージェントから複数内定が出たらどうする?
内定に関する話は企業にとっても大事なことで、社会保険の手続きなど準備をすることがたくさんあります。
そのため1つの内定に承諾するのを決めたら、速やかに別の内定を断る連絡を入れましょう。
まとめ|転職エージェントの掛け持ちはメリットが多い
本記事を要約すると、転職エージェントの掛け持ちはメリットが多く積極的に掛け持ちをしたほうがよいといえます。
掛け持ちの上限は3社程度にして、自己管理ができる範囲で調整をしましょう。
転職エージェントそれぞれに強みや得意分野があるため、闇雲に選ぶのではなく自身に合ったエージェントを選べるよう、本記事を参考にしていただければ幸いです。
ブライダル業界でサービス/接客のイロハを学び人材業界へ。現役転職エージェントとWebライターの2足のわらじ中。仕事を探している人たちに、仕事の食わず嫌いをなくすため、「業界や職種の中身」を伝えています。