60代におすすめの転職エージェント!シニア世代向けやエグゼクティブ求人を狙う方法なども紹介
「60代の転職活動は難しいと聞くけど実際はどうなの?」
「給与を下げずに転職する方法はあるの?」
「キャリアに自信がないけど転職はできるの?」
本記事は、こういった疑問や悩みを持っている60代の方へ、おすすめの転職エージェントや、シニア世代向け、エグゼクティブ求人を狙う方法の紹介をしています。
結論、60代でも転職は可能です。最後まで読むことで、60代の転職に役立つ転職エージェントや転職サイトの活用方法、年収面などの条件交渉のやり方もわかるようになるでしょう。
60代はそもそも転職できる?
結論から先にいうと、60代の転職は可能です。
なぜなら、そもそも年代別の入職率で大きな差がないこと、エキスパートシニア需要の増加、非正規雇用の検討、60代の需要が高い業種/職種の検討があるため、社会的にもニーズがあると考えられます。
それぞれ詳しく紹介します。
入職率は若い世代と大きな違いはない
60代の転職でも、実は若手世代と入職率に大きな違いありません。
下図は厚生労働省が発表している「令和元年雇用動向調査結果」の概況の、性、年齢階級別の入職率と離職率を見ると、男性と女性ともに24歳以下の入職率が高くなっています。
25歳以上になると男性の場合は、30代~50代まで緩やかに下降していき、60代に入ると入職率が再度上昇しています。
女性の場合は、35歳以上からほぼ入職率の差が見られません。
上記の割合からわかるように入職率に年代別の差はなく、60代でも十分に働ける機会があるでしょう。
一部のエキスパートシニアの場合は転職人数が3.7倍
採用難易度は年々高まっており、転職市場にいる30代~40代の即戦力人材の採用難易度は特に高いです。
30代~40代の即戦力人材の獲得が難しいとなれば、知識と経験を持つ60代の即戦力人材に注目が集まるのは当然です。
経理や人事、法務、経営企画、CxO、監査役、社外取締役などのエキスパートシニアの活用が広がっています。
MS-Japanでは、上記エキスパートシニアの転職実績人数が2015年度実績と比較して、2018年度実績では3.7倍になるなど、需要の高さが伺えます。
キャリアに自信がない場合は非正規雇用も視野に入れる
キャリアに自信がない場合は、正社員など雇用形態にこだわりすぎずに非正規雇用も視野に入れて、転職活動を進めると良いでしょう。
厚生労働省の「2019年(令和元年)雇用動向調査結果の概要「3. 性、年齢階級別の入職と離職」を見ると、たくさんの人がパートタイムで入職をしています。
パートタイムでの勤務は、時間の融通が利いたり複数の職場で掛け持ちができたりなど、ライフスタイルに合わせた働き方を選択しやすくなるメリットもあります。
介護職や保育士は60代でも需要あり!
介護職や保育士は60代の需要があります。
介護職、保育士は人手不足が顕著な職種の1つでもあり、2014年3月時での有効求人倍率は介護職2.08倍(※1)、保育士1.74倍(※2)となっていて、全体的に人材が足りていないことが分かります。
未経験、無資格でも受け入れをおこなっている施設もあるため、介護職や保育業界は積極的に検討をしていきたい仕事のひとつです。
(※2)厚生労働省|保育分野における人材不足の現状①より
【まずは登録】60代の利用におすすめの転職エージェントや転職サイト
60代におすすめの転職エージェントや転職サイトを紹介します。
転職エージェント、転職サイトは複数登録が基本です。
年会費や利用料など一切かからず無料で利用をすることができるのと、各転職エージェントと転職サイトによって特色があるためです。
登録は数分~数十分で終わるものがほとんどのため、隙間時間や移動時間を使って登録を済ませましょう。
それでは、転職エージェントや転職サイトの特徴を紹介します。
リクルートエージェント
- 業界トップクラスの求人数
- 良質なエージェントによるサポート
- オファーが届くこともある
リクルートエージェントは、業界トップクラスの求人数と転職成功実績を誇る転職エージェントです。
知名度の高さから利用者も多く、利用者の数だけデータを蓄積しているため、転職の成功事例、失敗事例を持っています。そのため、利用者それぞれに合わせたサポートやアドバイスができる強みがあります。
また、リクルートエージェントには職務経歴書エディターと呼ばれるツールがあります。
ガイドに沿って入力を進めていけば職務経歴書が完成するため、職務経歴書の書き方がわからなくても安心して利用できます。
また、リクルートのブランド力を活かした条件交渉にも定評があり、転職条件をより良いものにしたい方にもおすすめです。
リクナビNEXT
- 転職サイトで求人数がトップクラス
- 中小企業の求人も多数
- スカウト機能もあり
リクナビNEXTは、転職/中途採用向けの就職サイトです。求人公開数は2022年4月時点で59,326件あり、さまざまな業種・業態の企業の求人が掲載されています。
公開されている求人は、年代問わず誰でも応募が可能で、大企業だけではなく中小企業の求人掲載も豊富です。
リクナビNEXTに登録をして「スカウト機能」を利用すれば、リクルートエージェントをはじめ、リクルートと提携をしているエージェントからオファーが届く場合があります。
また、NEXTの名が付かない「リクナビ」は、新卒に特化したサービスです。
マイナビミドルシニア
- 40代・50代・60代に特化した転職サイト
- 40代以上を対象にした役立つ情報が掲載
- 未経験応募可能な案件も掲載
マイナビミドルシニアは、40代、50代、60代に特化した転職サイトです。
正社員求人はもちろん、契約社員や嘱託社員、パート、アルバイトの求人が多いのがマイナビミドルシニアの特徴です。
マイナビミドルシニアは正式に応募をする前に、匿名で自身の経歴やキャリアを企業に見てもらうノック機能が便利です。
企業にノックをしてみて、良い反応が得られれば応募をしてみるなど、応募前の不安や心配を和らげることができます。
キャリアに自信がある60代におすすめの転職エージェントやスカウトサイト
これまでの経験に自信がる60代は、ぜひハイクラス転職エージェント、スカウトサイトの検討をしてみてください。
エージェント/サイト名 |
公開求人数 (2022年4月時点) |
強み/特徴 |
MS-Japan | 6,168件 |
・士業、管理部門に特化 ・対話重視 ・面接重要ポイントの共有 |
ビズリーチ | 72,656件 |
・利用者の審査あり ・年収1,000万以上の求人多数 ・企業、ヘッドハンターからのアプローチ |
JACリクルートメント | 8,608件 |
・外資系などのグローバル転職に強み ・職種、業種に特化したコンサルタント ・保有求人の60%が非公開求人 |
MS-Japan
MS-Japanは30年以上の運営実績がある、士業/管理部門に特化した転職エージェントです。
転職エージェントは国内に多くありますが、士業や管理部門に特化しているエージェントは珍しいです。士業、管理部門の仕事内容を正しく理解しているため、利用者の本当の市場価値を、MS-Japanを通して企業に伝えることが可能です。
AIに頼らない「対話を重視した面談」も高評価ポイントで、機械的ではないサポートやアドバイスを受けられます。
ビズリーチ
テレビCMでも知名度の高いビズリーチは、近年人気の高い転職サイトです。
ビズリーチの大きな特徴は、年収1,000万円以上の求人が多いことも挙げられますが、求職者も利用料金を支払う仕組みがあることです。
求職者がビズリーチに登録をする際も、登録者の審査がおこなわれます。
登録審査をおこなうことで、求人企業に対して求職者の質を担保することにもなるため、企業と求職者のどちらにも高い質を提供している転職サイトです。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは、ロンドン発祥の日系転職エージェントという、外資系求人に強みを持つ転職エージェントです。
コンサルタントの在籍数は約800名、各業界出身の知識と経験を持っているため、求職者に対して強力なサポートができます。
コンサルタントが求人企業に直接訪問をしているため、求人票だけでは分からない温度感や企業文化、事業戦略の情報を得ることが可能です。
保有求人のうちの60%が非公開求人となっており、登録をすれば一般に出回っていない求人に出会える可能性が高まります。
60代未経験におすすめの介護・保育特化転職エージェント
エージェント/サイト名 |
公開求人掲載数 (2022年4月時点) |
強み/特徴 |
きらケア介護 | 48,514件 |
・未経験、無資格求人に強み ・悪い情報共有もあり ・面接同行サポート |
かいご畑 | 9,752件 |
・0円で資格取得可能 ・派遣、紹介の両面対応 ・求職者の要望に応える求人を保有 |
ジョブメドレー | 331,431件 |
・スカウト配信あり ・掲載費が0円で多くの事業所が参画 ・事業所と直接やり取りがメイン |
きらケア介護
きらケア介護は、レバレジーズメディカルケア株式会社が運営する、転職サイト/転職エージェントです。
2015年のサービス開始より、6,000人以上の就職をサポートしてきた実績があり、豊富な求人情報からスピーディーな提案を受けることができます。
面接同行サポートから、入社後のキャリア相談もおこなっており、入社したら終わりではないキメ細かいアフターフォローをしてくれます。
かいご畑
かいご畑は介護職に特化した介護求人の専門サイトです。
株式会社ニッソーネットが運営しており、働きながら0円で介護資格の取得を目指せる「キャリアアップ応援制度」が大きな特徴です。
無資格/未経験からでもOKの求人を多数保有しており、受け入れの幅も広く60代にも働きやすい環境に出会いやすいです。
ジョブメドレー
ジョブメドレーは、日本最大級の求人を保有している、医療介護に特化したサイトです。
株式会社メドレーが運営しており、転職エージェントの介在がなく、求職者と事業所が直接やり取りをおこなうサービスの仕組みです。
転職エージェントを介さないため、やり取りがスピーディーになる反面、求人検索から入社まで自分自身ですべておこなう必要があります。
ジョブメドレーは求職者の採用が決まるまで、求人企業の費用の負担がないのが特徴です。
掲載費用がかからないので、多くの事業所が掲載を活発におこなうため、求人数が増加し、結果として求職者の選択肢の幅が広がる好循環を生んでいます。
60代の仕事探しは公的機関の利用もおすすめ
ここまで紹介をしてきた転職サイト、転職エージェントは民間のサービスになりますが、仕事探しに公的機関を利用するのもおすすめです。
ハローワーク
ハローワークは厚生労働省が設置する公共職業安定所、略して「職安」とも呼ばれています。
職業紹介をはじめ、書類添削や面接対策、自己分析のサポート、紹介状の発行などもおこなっており、就職や転職に関わるサービス全般を無料で受けることができます。
雇用保険資格の変更や失業給付の受給手続きなど、雇用保険制度の窓口機能も有しています。
シルバー人材センター
シルバー人材センターとは、「高齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づき都道府県知事の指定を受けた公益法人です。
シルバー人材センターに登録をした60歳以上の高齢者に臨時的、短期的な仕事を提供しています。
仕事内容は「シルバー世代の能力を活用できるもの」としており、一般家庭や事業所、官公庁からの依頼で仕事をおこないます。
具体的な仕事内容は、各地域のシルバー人材センターにより異なります。
60代が転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントは、現在の転職市場や求人企業を把握しており、求人票に記載されていない情報を持っています。
求人企業とのコネクションが強い転職エージェントなら、企業に対して優先的な案内をおこなったり、推薦状を書いてくれる場合もあります。
書類添削や面接対策はもちろん、エージェントによっては面接同行をしてくれ、条件面など企業に対して言いづらい年収交渉を行ってくれます。
それぞれのメリットを、詳しく見ていきましょう。
非公開求人を紹介してくれる
転職サイトに一般公開されている「公開求人」のほかに、転職エージェントは「非公開求人」を保有している場合が多いです。
求人内容を非公開にするのは、一般公開をすると応募者が殺到してしまうような条件が良い求人内容、競合他社や顧客に知られたくない場合など、理由はさまざまです。
非公開求人の紹介を受けた場合は、応募要件や企業が求めている人物像に当てはまっているケースが多いため、積極的に検討をしていきたいところです。
書類添削や面接対策などを実施してくれる
多くの転職エージェントは、書類添削や面接対策などを無料で実施をしてくれます。
どのような書き方だと書類選考通過率が高いのか、面接で不合格になった人はどういった受け答えだったのかなど、過去のデータを元に選考対策をおこなってくれます。
Webなどで対策を練ることは可能ですが、一般的に出回っている情報は万人に共通する内容になっているのが多く、適切な対策ができるとは考えづらいです。
転職エージェントは、登録者に合わせてオーダーメイドで対策内容を考えるため、利用するメリットはとても高いと言えます。
推薦状を書いてくれることもある
転職エージェントは、企業に対して履歴書、職務経歴書の提出と一緒に推薦状を提出する場合があります。
推薦状とは、求職者の人柄や面談時の所感、大切にしている価値観など、履歴書と職務経歴書からは読み取れない求職者の良い部分を説明するためのものです。
推薦状の内容は、転職エージェントとの面談内容を元に作成されます。
推薦状の良し悪しで書類選考が通過する場合もあるため、転職エージェントとの面談は軽く見ず、しっかりとした受け答えをするように心掛けましょう。
年収交渉をおこなってくれる
転職エージェントは、求職者から言いづらい条件面での交渉をしてくれます。
つまり、言いづらい、聞きづらい内容を転職エージェントに代行して聞いてもらうことができます。
もちろん、「求職者から聞いてくれと言われた」と企業に伝えることなく、転職エージェント自身の質問として聞いてもらえます。
転職エージェントを利用する際は、年収交渉など条件面に関することを積極的に相談してもらいましょう。
60代が転職エージェントを利用する流れ
転職エージェントを利用する流れは、ほとんどのサイトで同じ流れになる場合が多いです。
順に利用方法を説明していきます。
公式サイトから登録
各転職エージェントへの登録は、Web上で簡単に登録ができます。Webが苦手な方は、電話での登録もできます。
Web、電話どちらの場合もガイダンスに沿って入力、もしくは話をすれば登録は滞りなく完了します。
登録に必要な情報は、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどのプロフィールと、転職希望時期、希望勤務地、現在(前職)の年収などを登録します。
そのほかの詳しい条件面や経歴は、面談時におこないます。
転職エージェントへの登録は数分~数十分で完了するため、ちょっとした時間を有効活用して登録を済ませておくのをおすすめします。
面談を実施
転職エージェントへの登録が完了したら、多くの場合は面談を実施します。
面談は対面、電話、オンラインのいずれかおこなわれ、仕事に対しての希望条件やこれまで経験してきた仕事の内容、就業開始時期などを中心に面談をします。
面談をおこなう理由は、希望条件に沿う求人があるか確認したり、推薦状の作成に必要な情報の確認をしたりするためです。
面接ではなく面談になるため、肩肘を張る必要はありません。思う存分転職に関する希望や思いを述べましょう。
求人紹介・書類添削・面接対策
面談が終わり希望条件などの確認が終われば、実際に求人を紹介してもらうフェーズです。求人紹介は時期やタイミング、希望条件によって増減するため注意しましょう。
応募をしてみたい企業があれば、転職エージェントを通じて企業に応募書類が提出されます。書類の添削がおこなわれるタイミングは、企業へ応募書類が提出される前に添削をする場合が多いです。
面接対策は書類選考が通ったあとにおこなわれるのが一般的です。企業の特徴や、面接で聞かれやすい内容、選考に落ちてしまったケースの共有なども、このタイミングでおこなわれます。
選考・面接
書類選考の際も、転職エージェントから求人企業へのフォローは随時おこなわれます。
例えば、応募条件に満たない求人内容でも、転職エージェントが人事担当者に条件緩和をお願いしたり、補足説明をしたりして書類選考を通すフォローをしてくれます。
また、居住地などの条件がありますが、エージェントによっては面接に同行してくれる場合があります。
転職エージェントの面接同行が受けられる場合は、積極的にお願いしましょう。
内定・年収交渉
書類選考、面接選考が無事に通過しても、転職エージェントのサポートは続きます。
内定通知は、通常転職エージェントに入り、転職エージェントから求職者へ連絡をするのが一般的な流れです。
内定通知書や労働条件通知書なども、転職エージェントと共有するため、面接時と条件が違っている場合など、転職エージェントから求人企業へ確認をする場合が多いです。
面接時に年収のことを聞けなかった場合でも、面接後に転職エージェントから求人企業に年収交渉をしてくれます。
そのため、面接で話をした条件や仕事内容は、転職エージェントと共有をするようにしましょう。
60代が転職エージェントを上手に利用する方法
ここからは、転職エージェントを上手に利用する方法をお伝えしていきます。
コツを先にお伝えすると、転職エージェントを「業者」として見るのではなく、「ビジネスパートナー」として見ることです。
転職エージェントはボランティアではなく、ビジネスで転職のサポートをしていることを理解するのが大切です。
転職エージェントを上手に利用する方法を、詳しく見ていきましょう。
転職期間はなるべく早くを希望する
転職エージェントとの面談では、転職希望時期/転職可能時期を聞かれると思いますが、なるべく早い時期で転職を希望していると伝えるのが、転職エージェントを上手に利用する方法です。
なぜなら、求職者が入社をするまで、転職エージェントに一切売上が発生しないためです。
一般的な転職エージェントの売上の入金サイクルは、入社月の翌月末です。
例えば、4月1日に入社をした場合、入金されるのは5月末日で丸々2か月空いてしまいます。
そのため、転職希望時期/転職可能時期が早い人ほど優先的に対応するのは必然で、遅くなればなるほど転職エージェントの対応も遅くなります。
まずは、こういった転職エージェントの背景を理解しておきましょう。
担当コンサルタントの言いなりにならない
転職期間を早く設定したほうが良いとお話をしましたが、担当コンサルタントのいうことをすべて聞くべきと言っているわけではありません。
担当者によって、希望に合わない求人を勧めてくるケースは、実際にあり得ます。
希望に合わない求人を紹介された場合は、遠慮なく断ってしまって大丈夫です。むしろ、しっかりと断りを入れてくれたほうが、今後紹介される求人内容が希望に沿っているか確度が上がります。
勿体ないケースは、希望している求人ではないからと断りも入れずにフェードアウトしてしまうケースです。
求人情報は時期とタイミングによって大きく変動するため、エージェントと繋がっておくだけで魅力的な求人に出会えるチャンスが増えるということを、忘れないでおきましょう。
経歴やスキルに嘘はNG
転職回数が多かったり、経験したことのない職務内容を記載したりするなど、嘘の情報はNGです。
経歴やスキルに嘘の情報を記載して、運よく選考を通過したとしても、内定後に嘘が発覚した場合、内定の取り消し、入社後でも解雇の事由になり得ます。
企業によっては、リファレンスチェックと呼ばれる前職や現職での勤務先に連絡をして、実際に一緒に働いていた人から情報を取得することがあります。
求職者の同意を得てリファレンスチェックはおこなわれるため、拒否もできますが拒否をすれば「何かやましいことがあるのではないか?」と思われてしまうケースも充分考えられます。
リスクしかないため、経歴やスキルに嘘の記載はやめましょう。
推薦文は必ず確認する
転職エージェントは求人企業へ求職者を推薦する際、推薦文を一緒に提出するケースが多いです。求人企業への応募の際は、転職エージェントに推薦文を見せてもらうようお願いしましょう。
推薦文は書類選考通過率に関わる、とても重要な文書です。適当な推薦文なっていないか?経歴や希望条件に間違いはないか?自分の目でしっかりと確認をしましょう。
「推薦文を見せてほしい」なんていうと、転職エージェントから嫌われたりしないか心配になるかたもいるようですが、心配無用です。
なぜなら、推薦文は転職という大きなライフイベントを決めるかもしれない文書の1つです。推薦文を見せられないなどの答えが返ってきた場合は、転職エージェントの変更をお願いしても良いレベルです。
遠慮せずに自分の目で推薦文は確認しましょう。
同じ求人に別のエージェントからも応募しない
同じ求人への応募は、原則1つのエージェントにつき1応募です。別の転職エージェントも同じ求人を持っているケースは珍しくないため、同じ求人に応募をしないように注意をしましょう。
なぜ同じ求人に、別の転職エージェントから応募をしてはいけないかというと、求人企業に「情報共有ができない人」と見なされてしまう場合があるからです。
二重応募は求人企業の手間も増え、転職エージェントは求人企業から求職者との信頼関係ができないエージェントと見られてしまうなど、誰も幸せになりません。
求職者の選考内容に関わる場合もあるため、複数の転職エージェントを利用する際は、情報共有も大切にしましょう。
紹介された求人は自分で調べる
求職者のなかには「転職エージェントに紹介をされたから」と、自分自身で求人企業のことを調べない人も見受けられます。
転職エージェントを利用していても、実際に転職活動をしているのは自分というのを忘れてはいけません。
面接対策でも同じことがいえるのですが、面接対策では志望動機や自己PR、仕事内容の理解など、実際の面接に近い質問をしていきます。
質問の返答に対して「それはなぜですか?」「理由は?」を繰り返すため、人によっては圧迫されていると感じてしまう場合があるようです。
面接対策で圧迫されていると感じるのではなく、事前に聞かれそうな内容を予習できると捉えられるかどうかも、転職活動を自分事として捉えられているかどうかを見る指標になります。
60代の転職に役立つサイトやツール
Webやテクノロジーの進化により、転職活動でも役立つサイトやツールが数多く存在します。
本記事では、60代の転職に役立つサイトやツールを3つに絞って紹介します。
サイト/ツール名 |
公開求人掲載数 (2022年4月時点) |
会員登録数 (2022年4月時点) |
転職会議 | 17万件以上 | 700万人以上 |
OpenWork | 約11万件 | 450万人以上 |
ミイダス | 非公開 | 非公開 |
転職会議
転職会議とは、企業の評判や内情が分かる口コミサイトで、転職の求人も掲載されている転職サイトでもあります。
口コミ内容は企業に在籍をしていた人が対象になっているため、求人票だけでは分からないリアルな内情を知ることができます。
しかし、企業に対して不平や不満を言いたいだけの口コミも散見されるため、情報の取捨選択は正しくおこなう必要があると感じます。口コミを見る際は参考程度に留めることと、主観的な口コミか、客観的な口コミかの判断は慎重におこないましょう。
登録者は700万人以上(2022年4月時点)と国内最大級で、公開求人件数も17万件以上と大規模なサイトです。
OpenWork
OpenWorkとは、以前はVorkersという名称で運営をしていた、口コミサイトと求人女王法など企業が発信する情報の掲載をしているサイトです。
2022年4月時点で1,000万件を超える社員口コミ数がセールスポイントで、すべての口コミの目視検査をおこなって、口コミの信頼性を高く保っています。
1,000万件を超える口コミ数をベースに、年齢別年収を見える化している点もポイントの1つです。
自分の年収が同年代と比べて高いか低いか、調べてみたい方にもおすすめです。
ミイダス
ミイダスは転職サイト大手の「doda」を運営する、パーソルキャリアと同グループのミイダス株式会社が運営する転職サービスです。
求人数、登録者数共に2022年4月時点で非公開ではありますが、ミイダスに登録をしている企業320,000社以上と、多くの企業が登録をしています。
「市場価値を見いだす」というキャッチコピーと、コンピテンシー診断、パーソナリティ診断を無料で受けられ、人物の詳細を可視化できるツールに定評があります。
求人企業が求職者を検索する項目が数千以上あり、より細かい経験やスキルを発見してくれる可能性があるのがミイダスです。
60代が転職を成功させるためのポイント
60代の転職活動を成功させるには、転職活動開始時期、経験やスキルの棚卸、柔軟な雇用形態と年収条件など、事前準備が必要です。
転職活動を成功させるためのポイントを、具体的に解説をしていきます。
転職活動は退職前からおこなう
転職活動にかかる期間を考慮して、退職をする前に転職活動を進めていくようにしましょう。
転職活動は順調に進んでも1か月~1か月半ほど時間がかかる場合が多く、最短1か月後に入社をしたとしても給与締め日の兼ね合いで、給与が振り込まれるのは最大で退職から2か月後になるケースも考えられます。
また、企業によっては離職期間が長いと選考対象外となってしまうケースもあります。そのため、転職活動は可能なら退職をする前におこなうのがベストです。
経験やスキルの棚卸をする
経験やスキルの棚卸をしておくのも、60代が転職活動を成功させるために必要なポイントです。
書類に関しても面接に関しても、経験やスキルの棚卸ができていないと、人に説明をする際に分かりやすく説明をするのが難しくなります。
例えば営業が得意な場合でも、得意業界や新規開拓/深耕営業、担当社数、事業規模、取り扱い商材など、詳しい内容を転職活動では説明しなくてはなりません。
60代だからこそ、さまざまな経験をしてきていると思いますが、分かりやすく詳しい内容を説明するためには、経験やスキルの棚卸が必要です。
未経験業界の場合は非正規も視野に入れる
転職を希望している企業が、未経験業界の場合は非正規での働きかたも視野に入れると、転職活動の幅が広がります。
未経験業界への転職活動は、年代に関わらず簡単なものではありません。企業は正規雇用をした従業員を、結果が出ないからといって簡単に解雇にすることはできないため、慎重にならざるを得ないからです。
しかし、未経験業界でも適性があったり、これまでの経験を活かして結果を出せたりするケースも十分あります。
未経験業界への適性や経験を活かす働きかたをしたいなら、まずは入社をして仕事をする機会を得るのが重要です。
そのために、正規雇用だけではなく非正規雇用から検討するのもひとつの方法です。
年収やポジションにこだわり過ぎない
60代からの転職を難しくさせる要因が、年収やポジションにあります。
厚生労働省の令和2年賃金構造基本統計調査の概況を見ても、平均年収は50代後半をピークに減少していくのが分かります。
50代までに得ていた年収に捉われすぎると、求人企業が求めている給与相場とミスマッチになってしまう可能性があります。
前職でのポジションは長年勤めてきたから、もしくは結果を出してきたからこそ得られたものであり、転職先ではいちから信頼と実績を積んでいく必要があります。
前職と同等以上のポジションにこだわりすぎても、信頼と実績がない状態では難しいと覚えておきたいところです。
まとめ|60代でも転職は可能!転職エージェントやサイトを上手に活用しよう
60代でも転職は可能、そのために転職エージェントやサイトを上手に活用していく方法をお話してきました。
経験やスキルの棚卸をおこなうのも大切で、未経験業界への転職を考える場合は非正規雇用も視野に入れ、年収やポジションにこだわり過ぎないのも転職成功のポイントです。
60代の転職には、転職エージェントや転職サイトの活用は不可欠と言えます。
より良い転職活動に、本記事を参考にしていただけるとうれしいです。
ブライダル業界でサービス/接客のイロハを学び人材業界へ。現役転職エージェントとWebライターの2足のわらじ中。仕事を探している人たちに、仕事の食わず嫌いをなくすため、「業界や職種の中身」を伝えています。