クレジットカードの番号を隠すのは問題ない?セキュリティを高める方法を解説
「クレジットカードを不正利用されるのが不安だから、番号を隠したい」と思う方もいるのではないでしょうか。しかし、番号を隠して利用してもいいのか、どう隠したらいいのか、悩みますよね。
結論から言うと、クレジットカードの番号を隠して利用しても問題ありません。ただし、セキュリティを気にするならば、ほかの対策もとったほうがよいでしょう。
この記事では、クレジットカードのセキュリティ対策の方法を解説しています。万が一、番号を知られてしまった場合の対処法にも触れているので、安全にクレジットカードを使いたい方は、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードの番号を隠すこと自体は問題がない
クレジットカードを利用するときに、表面のカード番号や裏面のセキュリティコードを隠していても問題ありません。ただし、隠し方には注意が必要です。
マジックで塗りつぶすような、カードを汚損する方法をとってはいけません。クレジットカードはあくまでも貸与物だからです。
さらに、店側がセキュリティコードの有無を確認して、本物のクレジットカードか判断することもあります。塗りつぶしているとコードが判別できず、利用できなくなることもあるのです。
番号を隠したい場合は、紙やシールなどで覆うなどカードを汚損しないように工夫しましょう。カードが汚れず、必要なときに番号を判別できる手段ならば、隠しても大丈夫です。
クレジットカード番号を隠す以外のセキュリティ対策
クレジットカードの番号を隠すだけでは、セキュリティ対策は不十分です。ここでは、カード情報を守る方法を3つ紹介します。
- 公共Wi-Fiで情報を入力しない
- スマホ決済を利用する
- セキュリティコードを再発行する
公共のWi-Fiで情報を入力しない
公共のフリーWi-Fiを使っているときに、クレジットカード情報を入力するのはやめましょう。
フリーWi-Fiのなかには暗号化されていないものも紛れている可能性があります。その場合、ネット上で入力した情報を簡単に抜き出せてしまうのです。
また、悪意のある人間が偽のWi-Fiスポットを作って、情報を抜き取っていることもあります。一見、その街の自治体や大手通信会社のWi-Fi設備をイメージさせるような名前の場合もあるので、注意が必要です。
クレジットカード情報は、信頼できるWi-Fiにつないでいるときに入力してください。パスワードや本人確認が必要ないWi-Fiを利用するのは危険です。
スマホ決済を利用する
カードの代わりに、スマホ決済を利用するのもよいでしょう。
カードの番号を見られる可能性が高いのは、財布からクレジットカードを取り出し、お店で支払いをするタイミングですが、そもそも直接カードを出さなければ、カード情報を見られるリスクは減らせますよね。
スマホ決済でクレジットカードを登録しておけば、直接カードをやり取りせずに利用することが可能です。さらにスマホのロックもかければ、より安全性を高められます。
セキュリティコードを再発行する
万が一セキュリティコードを見られてしまった場合は、再発行を検討しましょう。まずは、クレジットカード会社に相談してください。
セキュリティコードが悪用されるとすぐに買い物できてしまうので、早めに行動するのがおすすめです。
クレジットカードのセキュリティ対策で一緒に覚えておきたいこと
そもそもクレジットカードのセキュリティがどのような仕組みになっているのか、わからない方もいるのではないでしょうか。仕組みがわからないと不安も高まりますよね。
ここでは、クレジットカードとセキュリティコードの役割を解説します。
カード内部にはナンバーや有効期限の情報がある
クレジットカードの内部には、持ち主の個人情報が入っています。また、カードナンバーや有効期限といった、カードの表面に記載してある情報も含まれています。
これらの情報は、各カード会社独自のセキュリティで守られており、簡単には抜き出せないように守られています。
手元にカードがあることを証明するのがセキュリティコード
クレジットカード裏面に印字されているセキュリティコードは、手元にカードがあるという証明に使う数字です。
家でショッピングをするときは、外出中のようにサインをして本人証明をすることができません。このような状態で役立つのがセキュリティコードです。
実は、カード内部にはセキュリティコードの数字の情報は入っていません。スキミングで情報を抜き取っても、セキュリティコードはわからないままなのです。
セキュリティコードを知るには、カードを直接見るしかありません。そのため、コードがわかればカードの持ち主だと識別することができます。
このように、カード保有者であることを確認して守るツールがセキュリティコードです。
クレジットカード番号が知られる可能性があるのはどんなとき?
クレジットカード番号の情報が知られてしまうのは、どのようなときなのでしょうか。具体的に危険なシーンを知っておけば、あらかじめ対策もとれますよね。
カード情報を知られる可能性があるのは、以下のような状況です。
- 盗難や紛失
- 公共Wi-Fiの使用
- フィッシングサイトの利用
盗難に遭ったり紛失したりした
クレジットカードが盗まれたり、紛失してしまったりした場合は情報が流出します。
カードがほかの人の手元に入った時点で、セキュリティコードも含めたすべての情報が漏れてしまいます。
こうなると自由に悪用できてしまうので、手元にカードがないと気づいた時点で、できるだけ早くクレジットカードを止めましょう。
信頼性を確認せずに公共Wi-Fiを使用した
公共のフリーWi-Fiなど、セキュリティが弱い電波を利用することで、情報が傍受される可能性があります。
パスワードや本人認証を必要としない公共Wi-Fiを利用しているときにカード情報を入力するのはやめましょう。
フリーWi-Fiには自動接続しないよう、設定しておくのも大切です。スマホの電波を使っていたと思ったら、自動でフリーWi-Fiにつながっていて情報が流出したというトラブルを防げます。
フィッシングサイトと気づかずカード番号を入力した
有名企業や金融機関のサイトを装って、個人情報を抜き出そうとするのがフィッシングサイトです。このような偽サイトに気づかず、カード情報を入力してしまうと情報が流れてしまいます。
フィッシングサイトは、メールやSNSから誘導されることが多いです。
金融機関からカード情報入力を求めるメールが来た場合は、メッセージ上のURLをクリックしないようにしましょう。公式サイトからページにアクセスすれば、被害に遭うことはありません。
指定されたURLから情報入力を求められた場合は、証明書を確認する方法も有効です。ブラウザの左上にある鍵のマークをクリックすれば、証明書のある安全なサイトか確認することができます。
いずれにしましても、不審な点があるときはメールの送信元の企業に問い合わせてみたほうがよいでしょう。
クレジットカードの番号やセキュリティコードが知られてしまったら?
クレジットカードの番号とセキュリティコード両方が知られてしまった場合は、すぐにカード会社に連絡しましょう。
カード番号とセキュリティコードがそろえば、どこからでも利用できてしまいます。インターネットショッピングで不正利用をされるなど、悪用されるリスクがあるので、すぐ対応してください。
カード明細を見て、不正利用の可能性がある場合も同様です。身に覚えのない請求がある場合は、誰かが悪用している可能性があります。
気づかないうちに情報が漏れているかもしれないので、直ちにカード会社に連絡を入れましょう。
まとめ
クレジットカードの情報が漏れると、悪用されることにつながります。クレジットカードの裏面の番号はシールなどで隠すことができるので、不安な方は見られないように対策しましょう。
ただし、情報が漏れるのは、買い物で直接クレジットカードを提示したときだけではありません。紛失や盗難はもちろん、インターネットの利用時も情報が流出するリスクがあります。
安全にクレジットカードを使うためにも、セキュリティ対策をしっかりとることが大切です。
早稲田大学創造理工学研究科の修士課程にて経営工学の知見を深めたあと、メーカーでの技術職を経験。その後、フリーライターに転身して独立。金融・ビジネス・転職系を中心に幅広い分野で執筆。編集・ディレクター業もしています。マネ会ではライターとして、クレジットカードの記事を担当。難しい特典や仕組みを、噛み砕いてわかりやすくお届けするのが得意です。海外フリーランスとして一年の半分以上を国外で過ごしているため、「エポスカード」の海外旅行保険がかかせません。