賞金は数千万円にも! "プロゲーマー夫婦"ももち&チョコに聞く、eスポーツの仕事とシビアなお金の話
世界各国を飛び回り、ゲームの大会に出場して賞金を稼ぐーーそんな「プロゲーマー」という職業に近年注目が集まっています。"世界のプロゲーマーシーンの中では後進国"とされる日本ですが、ゲームを使用して行う競技を指す「eスポーツ」という言葉も徐々に浸透し始め、2018年に入ってからはeスポーツ団体がプロライセンスを発行し話題となったことも。「たかがゲーム」というイメージが持たれがちですが、eスポーツ市場の規模は年々大きくなり、今では数千万円から数億円の賞金がかけられた大会もあるんだとか。
しかし、シーンは拡大しているものの、まだまだプロゲーマーという職業の実態はあまり知られていないのが実情。そこで、プロゲーマーはどういう仕事なのか、どうやったらプロゲーマーになれるのか、プロゲーマーにはどんな苦労があるのか、プロゲーマーの収入はどのくらいなのかなど、2014年・2015年に『ストリートファイターIV』の世界王者にも輝いた「ももち」さんと、「チョコブランカ」さんの“プロ格闘ゲーマー夫婦"に率直なお話を聞いてみました。
プロゲーマーになるためにやったことは「実績作り」と「営業」
―本日はよろしくお願いします。お二人のご職業はプロゲーマーとのことですが、プロゲーマーのお仕事はどういったものなんでしょうか。
ももち 自分の場合、今は『ストリートファイターV』という格闘ゲームで活動しているのですが、主に海外で行われる大会に参加して、賞金を獲得するのがメインですね。
チョコブランカ(以下:チョコ) それと、所属している「Echo Fox」(エコーフォックス)というチームから月々のお給料をいただいているので、そういった意味では会社員のような形で給料をもらっているとも言えますね。
―「プロゲーマー」という肩書は、何をすれば名乗れるものなのですか?
ももち プロゲーマーの定義付けは議論されているところですが、一般的にはチームや企業にスポンサードされている人が「プロゲーマー」と呼ばれています。
―先ほどももちさんは「格闘ゲームで活動している」とおっしゃっていましたが、ゲームによってそれぞれプロがいるということですよね。
ももち そうですね。『ハースストーン』や『シャドウバース』というトレーディングカードゲームで活動している人もいますし、FPS(ファーストパーソン・シューター)と呼ばれる、シューティングゲームにもプロがいます。分かりやすい例えだと、「スポーツ選手」という大きなくくりの中で「プロ野球選手」もいれば「プロサッカー選手」もいる、といった感じでしょうか。
―なるほど。では、お二人はどういう経緯でプロゲーマーになったんでしょうか?
チョコ 最初に所属したチームのオーナーさんが自分たち宛でメールをくれたことがきっかけだったんですが、実費で海外の大会に出たり、海外に向けて英語でブログを書いたり、あとは周辺機器メーカーに営業のような形で「スポンサードしていただけませんか」とお話してみたりしていました。
―海外で実績を作りつつ、営業もしていたと。では、国内ではどれくらいの実績を残していたんですか?
ももち 国内の全国大会で優勝などですね。今でこそ海外の方が強いんじゃないかと言われますが、当時は海外よりも日本の方がレベルが高かったので、その頃から世界を狙える実力はあったと思います。
―プロゲーマーになるために営業を行っていたとのことでしたが、何社くらいに営業をかけていたのでしょうか。
ももち 「このチームに入りたい」というチームがいくつかあったので、そのチームには強めにアピールしていました。だからある程度絞っていたのですが……5社くらいだと思います。
―なるほど、それで営業をかけたところから「是非ウチに」となったわけですね。
ももち それが、ぜんぜん営業していないところから声がかかったんです(笑)。
―え、そうなんですか?
ももち 当時入ったのは「Evil Geniuses」(イービルジーニアス)という北米のチームで、ここにも格闘ゲーム部門はあったんですけど、日本人選手は一人も所属していなくて。
チョコ イービルジーニアス自体とても歴史あるチームですし、アメリカの格闘ゲーム界の第一人者「ジャスティン・ウォン」さんが所属しているチームだったので……。そこに自分たちが入るなんて想像していなかったので、アピールしていなかったんです。
―全くアプローチしていないところからオファーがあったとはスゴイですね……。今はイービルジーニアスを離れてエコーフォックスに移籍(2017年)したとのことですが、どういう経緯があったのでしょうか。
チョコ そちらも声をかけられて、ですね。私たちがプレイヤーとしての活動だけでなく、イベントを開催したり、格闘ゲームのコミュニティへ貢献活動をしていたりしていたのを、エコーフォックスのオーナーさんが評価してくれたんです。2015年にできたばかりのチームなのですが、「これから一緒に活動して盛り上げてほしい」というお話があったので、両チームと話し合いをして……。
ももち イービルジーニアスもすごく好きなチームではあったんですけど、当時自分たちを誘ってくれたオーナーさんも入れ替わりのタイミングだったりしたので、タイミング的には今がいいかな? という。いろいろ重なった結果ですね。
―国内と海外でプロゲーマーの立ち位置の違いは感じますか?
ももち 海外の方が全然良い環境だと思うのですが、国内のプロゲーマーシーンも盛り上がってきているので、ちょっとずつ差は縮まってきていると思います。ただ自分たちもずっと海外のチームに所属していて、海外の大会に出るという立場なので、感覚的にはどちらかというと海外側なんですよね(笑)。
チョコ でも、スポンサードしていただける日本の企業も最近増えていますよ。
―ここ数年だけでも国内のプロゲーマーの環境は大きく変わってきているそうですが、現在の国内の環境をどう思われますか?
チョコ 興味をもって参入してくださる企業さんも増えましたよね。「EVO JAPAN」という大規模な大会では日清食品グループさんが特別協賛になりましたし。ゲームに関連しない企業が興味をもって入ってきてくださるのは、今後の発展につながると思います。
プロゲーマーシーンの賞金は年々上がっている
―プロゲーマーの収入についても教えてください。まず、大会の賞金はどのくらいになるんですか?
ももち 大会の規模によっても異なりますが、各国で行われるプロツアーの予選大会の優勝賞金は100万円くらいですね。それが毎週くらいの頻度であります。渡航費はチームが負担してくれていますが、年間十数回はそういう大会に参加していますね。
あとはピンポイントで賞金500万円の大会とか、1,000万円の大会が何個かあって、年末の世界大会だと3,000万円くらい。それも年々(金額が)上がっていますからね。自分が世界大会で優勝したのが2014年末と2015年夏なんですけど、2014年末の優勝賞金が大体400~500万円くらいだったんですよ。
その当時のその金額って考えられないくらい高額だったので喜んでいたんですけど、30秒後くらいに主催の人が「来年もやります! 来年は賞金総額5,000万円です!」って言って宣伝していて(笑)。2013年の世界大会は賞金が60万円くらいだったので、そこから考えると僕が優勝したときには10倍くらいになってるので「去年じゃなくて良かった」と思ってたんですけど、来年の方がもっと良かったという。
―基本的に賞金は100%ご自身の手に渡ってる感じですかね。
ももち チームによって違ってくることもあると思うんですけど、自分たちの場合は賞金は100%もらえます。
―去年(2017年)はどのくらいの賞金を獲得したんですか?
ももち どのくらいだろう。そんなに勝てていなかったんですが……400万円くらいはあると思います。世界大会で優勝した2014年とか2015年は1,000万円くらいだったんですけどね。
―勝たないと賞金を得られないというのは、当然ですがシビアですね。
ももち そうなんですよ。賞金に関しては勝たないといけない。勝っていないと、下手したら獲得金額が100万円にも届かないということもあり得ます。「賞金で稼いで食ってます」とは言えないですよね。今は別途スポンサーから給料が出ていますが、これが「お給料なしで賞金だけでやりなさい」となったら食っていけなくなりますし。
-お二人はゲームイベント企画などを行う会社「忍ism」も経営されているとうかがいました。会社経営で食べていくというのは考えているのでしょうか。
ももち それは自分たちの将来の目標ですね。もちろん、プロゲーマーとして賞金もお給料もあるんですけど、プロゲーマーになった1年後くらいから"引退したとき自分たちに何が残るんだろう"と考えていたんです。そこでゲームの啓発活動を始めるために今の会社を作ったんです。
株式会社 忍ism(シノビズム) | 我々は「ゲーム」と「人」を繋げます。
チョコ もちろん好きだからやっている、という大前提はあります。私はイベント運営が好きで、ももちは人に教えるのが好きで後進の育成がしたいという思いはあったので。
ももち 「ゲームをプレイする」以外でゲームに関われるセカンドキャリアが欲しかったんです。本当は引退してから考えればいいことなのかもしれないんですけど、それだと遅いですし、プロゲーマーとしての仕事がいつなくなるかも分からないですし。
―プロゲーマーになった当初から将来についてシビアに考えていたんですね。
ももち プロゲーマーって、いつ勝てなくなるかもそうなんですけど、いつか「大会やりません、賞金出ません」となったら一気に自分たちの価値も仕事もなくなるんです。それって自分たちの力ではどうしようもないので、自分たちでも力を持たないといけないなっていうところでの活動ですね。
―引退を考えたことはあるんですか?
ももち しょっちゅうあります。イベント運営に力を入れたり、プレイヤーとしては一歩下がって後進の育成に専念したりというのも一つの道かなと考えてます。「そろそろ潮時かな」と二人で話し合ったりしたこともあります。
チョコ 「もう(辞めても)いいかな」と思ったこともありました。特に、会社を始めてからはなかなかゲームとの両立ができていなくて、見ている人からも「辞めた方がいいんじゃないか」という声もあったりします。私の存在って他のプロゲーマーとは違って特殊なので、人一倍目立つ分、ネガティヴな意見も多いんです。でも、やっと自分の使っていたキャラクターが復活した((『ストリートファイターV』の発売時(2016年)の初期キャラクターは16人。発売後もキャラクターが追加されており、2018年の追加キャラクターとしてチョコさんが長らく使用していたキャラクター「ブランカ」が参戦決定した))ので、再挑戦するぞ、という思いで今も続けています。
―チョコさんが特殊な存在というのは……?
チョコ プロになった当時から男性のトッププロたちとはかなりの実力差がありましたし、最初にプロにならないかというお話をもらったときも「私そんなに強くないですよ」とオーナーさんにお伝えしたんです。でも、「それでもあなたにしかできないことがあるから」と言ってくださって。それでプロになったんです。
夫から「才能ない」と言われたりする
―お二人は2015年に結婚されたとうかがっています。いわば「プロゲーマー夫婦」ということになるわけですが、やはりゲームを通じて知り合われたのでしょうか。
チョコ 私がゲームセンターでアルバイトをしていた頃、格ゲーの大会を運営していたんです。その大会にももちが参加していて。それをきっかけに仲良くなった感じです。
―ゲーマー同士のカップルということで、ゲームがきっかけでケンカしたり逆に仲直りしたりするのでしょうか?
チョコ ももちは本当にストイックなので、一緒にゲームをすると「才能ないからやめろ」みたいなこと言われたりして、もうホント……。
―すごい厳しい!
チョコ 私が「上手くなりたい」って言うからこそ怒るんでしょうけど、「上手くなりたいって言ってるのになぜ考えてやらないんだ!」みたいなことをワーっと言われて……。
ももち いや、「上手くなりたいから教えて」って言うんですけど、なんか教えたことに対しては「ふーん……」みたいな感じを出されるんです(笑)。いや、教えてって言ったから教えてんのになんでそんな感じなの、っていう。
チョコ ももちはすらっと簡単に言ってくるんですけど、私からすると、1個1個の課題のハードルが高いんです。それを10個くらい一緒に言われると「いや、無理だし……!」ってなっていくんですよ(笑)。
―ももちさんにはトッププレイヤーならではの厳しさがあるのかもしれませんね。
チョコ でもまぁ普通のカップルがケンカする感じと変わらないと思いますよ。私が勝ったら勝ったで、ムッとされたりしますし(笑)。
―そこはやっぱりそうなるんですね(笑)。
ももち それはまぁ……(笑)。その辺も含めて普通のカップルと変わらない気がするんですけどね。『桃鉄』とかやってて貧乏神に邪魔されたら「オイオイ……」ってなるじゃないですか。それと一緒です!
―ちなみに、お二人はゲームをいつ頃から始めたんですか?
チョコ 実は私、格闘ゲームを始めたのは最近で『ストリートファイターIV』からなんです。……まぁ最近と言っても10年くらい前なんですけど(笑)。ゲーム自体は、子どもの頃から好きでしたね。
ももち 最初はファミコンの『マリオ』です。もう自分の記憶がそこからスタートしてます。だから、生まれてパッと目が覚めたらもう『マリオ』という感じです(笑)。格闘ゲームを始めたのは小学5年生くらいで、台の向こう側に居る中学生や高校生と対戦して勝ったり負けたりというのがすっごく魅力的で、そこからドハマリしました。
―もしかしてその頃から大会で優勝しまくったりとか……。
ももち 全然。それはもう全然後になってからです。ド田舎の出身だったので、本当にコミュニティが小さくて。地元のゲーセンで一番になって「俺最強じゃね?」って思ったりはしてたんですけど、隣町のゲーセンに行けばもっと強いやつがいて……。そんなことを繰り返していましたね。
プロゲーマーになる前からプロゲーマーくらいゲームをやっていた
―プロゲーマーとして活動していてよかったことはありますか。
チョコ よかったことは世界中に友達ができたことですかね。もとから海外に対してのあこがれはありましたが、ゲームがきっかけで海外に行くようになり、各国に友達ができたので。会えばもちろん楽しいし、会ってないときでもいろいろと協力してくれたりするので、そういう関係の人がたくさんいるのはよかったなと思いますね。
―なるほど、ではももちさんはいかがでしょうか。
ももち よかったこと……うーん、そうですね……。
―……え、そこ迷うんですか?(笑)
ももち そうですね……(笑)。プロゲーマーになる前からプロゲーマーくらいゲームをやっていたので、大きく生活が変わったということは実はないんです。でも好きなゲームをずっとやっている生活はいつか終わってしまうと思っていたので、今のような生活を続けられているのはよかった……と言えるんですかね(笑)? これが10年後どうなってるかわかりませんが。
―では、逆にプロゲーマーになってつらかったことはありますか?
ももち 自分の場合、ゲームが嫌になることはあります。ずっと好きでやってたことが、今は遊びじゃできなくなっているので、気分が乗らないときでもゲームに触れないといけないですし。
―じゃあやっぱり結果が出なかったりすると……。
ももち あー、もうそれはありますよ。大会に負けた時は本当に「もう辞めようかな」と思いますから。スポーツも一緒だと思うんですけど、練習したからといって必ずしも結果につながるわけではないんです。自信がないときに意外と勝てたり、すごく練習して臨んだ大会でポロっと負けたりするので、むなしさを感じます。まぁ結局は(ゲームを)やるんですけど。
―普段はどのくらい練習するんですか?
ももち 大会前だと、食事と睡眠以外は練習するので10時間は余裕で超えます。定時がない世界なので自分で時間を決めなきゃいけないんですけど、やったらやっただけ上手くはなるので「やらなきゃいけない」という強迫観念がありますね。
―プロゲーマーとして仕事とプライベートはどのように分けているんですか?
ももち ……完全なプライベートってないんですよね。ゲームに触っていなくても会社のことをやっていたり……。
チョコ プライベートはないですね。大会に出る以外にもイベントに参加したり、ネット上で生放送をやったりしていますし。ただそれは楽しくやれているので、息抜きになっています。
―例えば二人で映画を見に行ったりとかそういうデートは……。
チョコ 全く。直近でデートしたなあと思ったのは2014年にディズニーランドに行ったくらいですね。
ももち いや、もうちょっとあるでしょ!
チョコ あ、結婚したときチームから「行ってきなよ」って、ももちが出場するフランスの大会に同行させてもらって、観光したね。
ももち まぁ俺の方は大会あったから全然プライベートじゃないけどね……。そうそう、海外には年に20回近く行きますけど、基本観光はゼロですからね。ホテルに着いたらそのまま練習して、大会に出て帰るだけ。下手したら寝ずに帰りますよ。
―え、でも観光する時間を取ろうと思ったら取れるわけですよね?
ももち 取れます。でもその時間練習した方がいいじゃないですか。それに、大会前に観光って気持ち的に難しいんですよ。まぁ「大会が終わった後に観光」という形だったらできるっちゃできるんですけど……。「優勝以外は負け」と考えれば基本的にはほとんど負けなので、そのテンションで観光ってできないですよね。
世代交代して新しいスターが出てきてほしい
―ももちさんは後進の育成をされているとのことですが、プレイヤーとしても活動しているのになぜ後進の育成を始めたのでしょうか。
ももち 教えるのが好きだからというのもあるのですが、今の日本のプロ格闘ゲーマーって大体30歳以上なんです。それってすごく不安定というか怖いというか……。
ゲームセンターがどんどんなくなっていく時代の流れもありますし、若い子が格闘ゲームに触れる機会がなくなってゲーム人口が減ったら、それが自分たちに直撃するんです。
チョコ 海外の大会では若い子がどんどん勝っているんです。2017年にアメリカで開催された「カプコンカップ2017」で優勝したドミニカの「メナ」という選手は18歳。18歳で賞金約3,000万円を獲得したわけですけど、ドミニカの物価に換算すると自分たちの10倍くらいの金額らしいんです。だから日本の感覚で言えば3億円くらい。
―とんでもない金額ですね……!
ももち 一生働いても手にできないようなお金を若いプレイヤーが得るって夢がありますよね。日本でも、若い子にもっと活躍してほしいという思いはあります。
―格闘ゲームは、若い方が有利なんですか?
ももち 難しいところですね。反応速度は若い方がいいんですけど、積み重ねてきた経験や長年の勘は年を重ねている方が出てくるんです。あと、大会ってやはり本来の実力を出せないものなんですけど、そういうところも長くやってきた方が経験値があるので有利です。力のある若いプレイヤーでも、そこのプレッシャーに押しつぶされて負けてしまったりすることが多いですね。とはいえ、世界的に見ると若いプレイヤーが活躍してきているので、世界規模で言えば世代交代は進んできていますね。日本はもう少し若い世代が元気があると嬉しいんですが。
―では、日本のプロゲーマー界全体が「こうなってほしい」といった希望はありますか?
チョコ 月並みですけどもっと盛り上がってほしいですよね。上辺だけの盛り上がりじゃなくて今まで日の目を浴びずに薄暗いゲームセンターでゲームの文化を作ってきたコミュニティの人たちも大事にしながら、新しい企業さんも入ってきて一緒に盛り上がってほしい。それと、世代交代で、次の子たちが新たなスターになってる姿は見たいですね。
ももち どうなっていくのかは読めないので、それが楽しさでもあるんですけど……。出来るとこまではやってみたいですね、また世界一も獲りたいですし。あとは育ててきた若い子たちにももっと活躍してほしいです。
―世代交代したら、自分はプレイヤーとしては一段落してもよいと?
ももち 本来であれば、30歳中盤から後半の人は「若手が出てきたし自分はもう限界」となって違う形で業界に貢献するという流れがあるべき姿だと思うんです。でも、もしかしたら40歳や50歳を超えても現役でいられるかもしれないし、それはそれでプレイヤーにとっては魅力のあることだと思います。ですので、基本的には、今後も結果を求めてやっていくつもりです。
取材・文/イッコウ
撮影/関口佳代
ももちさん 「Echo Fox」所属プロゲーマー。株式会社 忍ism 代表取締役。ウルトラストリートファイターⅣ公式世界大会(CapcomCup2014)で優勝し、世界王者の称号を獲得。翌2015年、EvolutionウルトラストリートファイターⅣ部門でも優勝し、世界大会2連続優勝を果たす。 Twitter:@momochi212 |
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チョコブランカ さん 「Echo Fox」所属プロゲーマー。株式会社 忍ism 取締役。日本人初の女性プロゲーマーでもある。様々なメディアに出演、イベントの運営など、ゲーム業界を盛り上げる活動を活発に行なっている。 Twitter:@chocoblanka |