看護師の仕事が辛い理由は?辛さの乗り越え方や対処法も解説
看護師の仕事は、夜勤や残業等から不規則になりやすく、辛いと感じる人も多いです。
しかし、周りに相談しづらいことから「辛いのは自分だけなのだろうか?」と悩む人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、看護師の仕事が辛いと感じる理由について解説します。
合わせて、看護師の仕事が辛い時に乗り越えるコツや、どうしても辛い時の対処法等も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 辛いと感じる主な理由は「人間関係の悪さ」
- 辛い気持ちを乗り越えるには、休日にしっかり休むことが大切
- 体調を崩している場合には転職も検討すべき
看護師の仕事が辛いと感じている人は多い
看護師の仕事はミスができない緊張感があり、残業や夜勤もあることから、辛いと感じる人は多いです。
まず初めに、看護師の仕事が辛いと感じている人の割合から紹介していきます。
看護師のうち約55%が仕事や人間関係に悩んでいる
日本看護協会の「2017年 看護職員実態調査」によると、日ごろの生活のなかで悩みや不安を抱える看護師のうち、54.6%が「勤務先での仕事や人間関係について悩んでいる」と回答しています。
つまり、働く看護師のおよそ半分は、辛い気持ちを抱えながら働いていると考えられます。
また、日本看護協会が実施した「2022年 病院看護・助産実態調査」によると、正規雇用看護職員の離職率は11.6%、新卒者の離職率は10.3%、既卒者の離職率は16.8%です。
さらに、厚生労働省の「令和4年 雇用動向調査結果」によると、一般労働者の離職率は11.9%です。
これらの数値を単純に比較した場合、看護師の離職率は著しく高いとはいえないでしょう。
このことからも、仕事は辞めず、辛い気持ちのままで働いている看護師は多いといえるでしょう。
新人看護師はいつまで辛い?
新人の看護師は「覚えることが多すぎる」「仕事が思うようにできない」等の理由から、仕事が辛いと感じる人も多いです。
ある程度仕事のルーティンに慣れ始める3〜4年目になると、辛いと感じることも少なくなるでしょう。
また、新人の看護師は、先輩や上司との人間関係に悩むことも多いです。
業務に慣れて独り立ちできれば、指導や叱責を受ける機会も減り、辛いと感じることも自然と少なくなるかもしれません。
そのため、今は仕事が辛いと感じていても、「辛いのは今だけだ」と割り切り、数年務めてみるのも手です。
ただし、単純に職場の人間関係がうまくいっていない場合などは、その人間関係を改善できない限りは辛い状態が続くため、注意が必要です。
潜在看護師は増加傾向にある
離職した看護師が、別の職場で看護師を続けるケースもあります。
看護師としての仕事自体が嫌なわけではなく、現在の職場に不満があったり、人間関係に悩みがあったりする場合は、場所を変えることで悩みが解決することもあるからです。
一方、看護師として再就職をせず、別の仕事を選択するケースもあります。
看護師の仕事内容自体に辛さを感じる方は、この道を選ぶことになるでしょう。
この、看護師免許は持っているものの現場で働いていない看護師を「潜在看護師」と表現したりします。
看護師自体は社会的にも重要な役割を担う職種であり、強いニーズもある職種です。
しかし、「これ以上看護師の仕事を続けるのは辛い」と考える方が多くいることから、潜在看護師の数が年々増加しているといわれています。
また、辛さだけではなく、結婚や子育てといったライフイベントをきっかけに仕事から離れてしまうのも、潜在看護師が増える要因となっています。
看護師の仕事が辛いと感じる8つの理由
先に説明したとおり、過半数の看護師が「仕事は辛い」と感じています。
では、具体的になぜ辛いと感じているのでしょうか。看護師が辛いと感じる理由は、大きく分けて次の8つです。
- 職場の人間関係が悪い
- 仕事の責任が重い
- 夜勤や残業が多い
- 仕事内容と給料が見合わない
- 勉強すべきことが多い
- 仕事でミスが多い
- 仕事をうまく進められない
- 家庭の時間を確保しづらい
看護師が仕事を辛いと感じる理由について、詳しく説明していきます。
職場の人間関係が悪い
看護師として働くのが辛い、と感じる理由の1つに「叱責や冷たい態度をとられること」が挙げられます。
特に先輩看護師からの叱責は、若手看護師にとって辛いものです。
叱責等により精神的に追いつめられると、自信を喪失してしまいます。常に「自分がやっていることは正しくないのではないか」と不安に悩まされるようになるかもしれません。
また、人間関係が悪いことで、仕事に対するモチベーションの低下にもつながってしまいます。
必要以上の叱責を受けることで、双方の関係性が悪化することも起こり得ます。そうなると職場内でのコミュニケーションにも問題が生じ、円滑な連携も取りにくくなります。
その結果、さらなるミスが発生してしまうなどの悪循環を生んでしまいます。
仕事の責任が重い
看護師が辛いと感じる理由として、「責任が重いから」ということも挙げられます。
患者の命を預かる仕事でもあり、看護師には患者に対する適切な医療行為の提供が求められます。
「自分のミスで患者さんの身体に重大な影響が出てしまったらどうしよう」などと不安に感じてしまうこともあります。
看護師がミスをしたからといって個人的に患者から損害賠償請求を受けることは基本的にありません。
夜勤や残業が多い
労働環境が原因で看護師として続けるのが辛いと感じる方もいます。実際、看護師には夜勤や残業、休日出勤などもよくあります。
例えば、入院も可能な、比較的規模の大きな医療機関で働いている場合、24時間体制で患者を管理しなければなりません。
そうすると、病院に常に看護師がいる状態を維持しないといけません。
交代で夜勤が必要になったり、休日出勤が必要になったりすることもあるでしょう。
患者の容態が急変して、予定より勤務時間が延びることもあります。きっちり時間を決めて働くことが難しく、残業の発生も覚悟しないといけません。
このような職場環境で働いているとプライベートの確保も難しいですし、この点、辛いと感じてしまいやすいです。
看護師の夜勤が辛い場合の対処法については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
仕事内容と給料が見合わない
仕事内容に対して給料が見合わない場合にも、辛いと感じる看護師は多いです。
看護師の仕事は業務量が多く、かつ利用者の生死に関わることから精神的なプレッシャーも大きい傾向にあります。
加えて、人手不足な施設では、看護師1人あたりの業務量がさらに多くなり、負担も増えます。
しかし、業務量の多さや責任の重さの割に給料が低い場合には、辛いと感じる看護師もいるでしょう。
勉強すべきことが多い
普段の業務に加え、勉強時間を確保する必要もあるために辛いと感じる看護師もいます。
医療は日々進歩しているため、看護師は技術や知識を常にアップデートしていく必要があります。
人手不足な施設の場合、院内勉強会やセミナーを就業時間外に実施したり、休日に自己学習を求められたりすることもあります。また、科によっては、さらに多くの内容を勉強する必要もあるでしょう。
仕事でミスが多い
看護師の仕事は、利用者の生死に関わることから、ミスができない緊張感のなかで取り組みます。
しかし、業務をなかなか覚えられなかったり、容量良く進められなかったりしてミスをした場合には、先輩看護師から怒られて自信をなくすこともあるでしょう。
また、インシデントに繋がるようなミスをしてしまった場合には、精神的に辛いと感じる場合もあるでしょう。
このように、仕事でミスが多いことから自信をなくし、辛いと感じる看護師も多いです。
仕事をうまく進められない
看護師の仕事自体を辛いと感じることもありますが、仕事をうまく進められないことで自信をなくし、辛いと感じることもあります。
例えば、仕事をうまく進められない看護師の特徴をいくつか紹介します。
- 職場の人たちとのコミュニケーションが苦手
- 時間がうまく使えていない
- 仕事に対して無気力
- 不満ばかり口にしている
看護師の仕事をする上で、コミュニケーションは欠かせません。
特に、看護師は1人でする仕事ではありませんし、ほかの看護師との連携も大切です。患者とのコミュニケーションも必要であり、専門性の高いスキルに加え、コミュニケーション能力も非常に重要なスキルです。
これらの内容を踏まえ、仕事をうまく進められる看護師になるには「周囲とコミュニケーションをとること」「スケジュール管理をすること」「仕事に優先順位をつけること」「ストレス対処をすること」が大事といえます。
ほかの看護師と比べて、専門的な知識量や技術力が劣っていても、コミュニケーション能力に長けていれば、もし辛いと悩んだ際にも仕事をうまく進められます。
また、看護師の仕事は多岐に渡りますが、適切に優先順位をつけてスケジュールを管理できれば、仕事をスムーズにこなせることでしょう。
その上で、日々のストレスを発散する手段を自分なりに持っておくことが大切です。ストレスが大きいと、自分の能力を十分に発揮できなくなってしまいます。
プライベートの時間に趣味を楽しんだり、好きなものを食べたりと、自分に合ったストレス解消法を考えてみましょう。
家庭の時間を確保しづらい
看護師は勤務時間が不規則になりがちなことから、家庭の時間が確保しづらいと悩む看護師もいます。
夜勤や残業があったり、施設によっては休日出勤を求められたりすることもあります。
代休や時間休の取得を推進している施設もありますが、そうでない職場の場合には、家庭と仕事の両立に悩む看護師もいるでしょう。
看護師の仕事が辛くても辞めない方がいい人
看護師の仕事は辛いことも多く、辞めたいと思う人もいることでしょう。
しかし、同時に看護師の仕事にはやりがいも多く、人によってはそのまま働き続けた方が良い場合もあります。
具体的には、以下のような人は看護師の仕事を続けた方が良いでしょう。
- 人間関係が原因で辞めたい場合
- 経験が浅い場合
- 仕事にやりがいを感じている場合
それでは、看護師の仕事が辛くても辞めない方がいい人の特徴を解説していきます。
人間関係が原因で辞めたい場合
人間関係が悪いことが原因で辛いと思っている場合は、仕事を辞めるべきではありません。
看護師の職場は閉鎖的になりやすいことから、人間関係の問題もあるでしょう。今の職場に入職して間もない場合は、先輩看護師とうまく馴染めないこともあるはずです。
しかし、人間関係の問題は退職をせずとも、部署移動を申し出ることで解決する場合があります。また、転職先でも同様に人間関係で悩む可能性はあるため、転職を考えるのは部署移動の後からでも遅くはありません。
人間関係で悩んでいる場合には、なるべく今の職場で働きながら、人間関係を解決できる方法を探してみるのが良いでしょう。
看護師が人間関係を改善するための対処法については、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
経験が浅い場合
看護師としての経験が浅い場合や、今の職場で働き始めて間もない場合にも、仕事は辞めない方が良いです。
経験が浅い場合には、仕事を思うように覚えられなかったり、ミスをしたりして自信をなくすこともあるでしょう。
しかし、仕事は続けていくうちに自然と慣れるものです。また、経験を積むことで看護師としてのスキルも上がり、辛いと感じる機会も少なくなるはずです。
目安としては、同じ職場で3年以上働くことで、仕事を覚えられて自信もつくことでしょう。
看護師を辞めない方がいい人の特徴については、以下の記事でも詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
仕事にやりがいを感じている場合
看護師の仕事にやりがいを感じている人も、仕事を辞めるべきではないでしょう。
看護師の仕事は辛いことも多いですが、患者さんへの看護業務を通して、同時にやりがいも感じられるものです。
ケアを通して患者さんが回復していく様子を見たり、患者さんからお礼をいわれたりした際には、やりがいを感じる人も多いです。
辛い気持ちよりも、仕事のやりがいの方が大きいと感じる場合には、看護師の仕事を続けるのが良いでしょう。
看護師をすぐに辞めた方がいい人
看護師のみならず、どの仕事にも辛いと感じる瞬間はあります。そのため、辛いと感じたからといって、即座に看護師を退職すべきとはいえません。
しかしながら、健康を害しているなど、看護師の仕事をすぐに辞めた方がいいケースもあります。
具体的に、看護師の仕事を辞めた方がいい例をいくつか紹介します。
- 心身ともに疲れ、健康を害している人
- 健康や時間を大切にしたい人
- 仕事にやりがいを感じられない人
- 夜勤などの不規則な勤務が辛い人
- 看護師以外の職業につきたい人
ここで紹介する特徴に当てはまる人は、一度休職をしてみたり、ほかの職場への転職を検討してみたりするのも良いでしょう。
それでは、看護師を辞めた方がいい人の特徴について解説していきます。
心身ともに疲れ、健康を害している人
看護師は、夜勤や休日出勤、残業などの長時間勤務、過密なスケジュールにより、健康面に悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、心身ともに疲れがたまっていると、睡眠障害を起こすことがあります。不規則な生活リズムにより睡眠不足になりやすく、このことがきっかけで睡眠障害を発症し、日中の仕事に支障が出ることもあります。
強いストレスを感じることにより、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症することもあります。腹痛や吐き気などの症状を引き起こし、看護師としての業務に支障をきたすこともあるでしょう。
また、精神的な負担が強まることで、うつ病を発症するリスクもあります。
うつ病によりさらに別の病気を患う、あるいは病気を発症したことをきっかけに、そのストレスも合わさることでうつ病を発症することもあるでしょう。
このように心身に悪影響が及んでいる時は、その程度も考慮して退職を検討すべきでしょう。
看護師の仕事に疲れたと感じる場合は、以下の記事で対処法を解説していますので、合わせて読んでみてください。
健康や時間を大切にしたい人
夜勤や残業を繰り返していては、疲労を抜けず、健康を害することもあります。
また、プライベートの時間を確保できず、十分に休めないこともあります。
特に「自分の自由な時間を大切にしたい」という看護師にとっては大きなデメリットです。
もし健康や時間に重きを置いている場合は、今の働き方を変えたり、別の仕事についたりして、問題を解決することが大切です。
仕事にやりがいを感じられない人
看護師の仕事は辛いことも多くありますが、その分やりがいを感じられる職種でもあります。
看護師としての仕事を気に入っており、「患者さんのためになることをするのが自分の幸せにもなる」という方は、多少の辛さにも耐えられることでしょう。
一方で、看護師の仕事にやりがいを見いだせない場合は、辛い面をより濃く感じやすいです。
一度看護師を辞めて、ほかの仕事をすることも検討してみると良いでしょう。
また、やりがいを強く感じる方でも、燃え尽き症候群のように、ある時気持ちがプツンと切れてしまうことがあります。
このような場合にも、自分自身で気持ちを奮い立たせる工夫をしたり、場合によっては退職を検討したりする必要があるでしょう。
夜勤などの不規則な勤務が辛い人
看護師として働いていると、夜勤や休日の出勤などもあり、不規則な勤務になりやすいです。
特に、夜勤が体に及ぼす影響は大きいです。人間の自然な生活リズムに逆らう活動であり、体内時計を狂わせ、寝不足にもなりやすいです。頭痛に悩まされたり、疲労感が抜けなかったりする方もいることでしょう。
こういった不規則な勤務が辛いと感じるのであれば、転職も一度検討すると良いでしょう。
なお、看護師を続ける場合でも、夜勤を避けることは可能です。
職場によっては夜勤のないところもあり、規則的なリズムで勤務を続けられるようになります。
また、看護師のなかには「辛い仕事を辞めて幸せ」と感じる人がいるのも事実です。
辞めて良かったと思える転職をするためのポイントについては、以下の記事で解説していますので、合わせて読んでみてください。
看護師以外の職業につきたい人
看護師の仕事が辛いということに加え、「看護師以外の職業にもチャレンジしたい」と意欲を持っている方も、辞めることを検討すると良いです。
ほかにやりたいと思える職業があるのなら、むやみに時間を消費せず、すぐにでも転職に向けた活動を始めましょう。
次の職業におけるキャリアをたくさん積むためにも、また、転職活動を成功させるためにも、早めの着手が大切です。
まずは、働きたい業界の情報収集を始めましょう。
どんな人材が求められるのか、どのようなスキルを身に着けると良いのか、その職業における辛さとは何か、具体的な調査を進めていきます。
一方で、看護師を辞めるデメリットもしっかりと考慮した上で判断することが大事です。
看護師は需要のある職業であり、経験を積んでいけば日本の平均以上の年収も獲得できるチャンスがあります。
メリット・デメリットの双方を考慮し、それでも「看護師以外の職業につきたい」と思える場合には、前向きに転職活動を進めていきましょう。
もし看護師以外の仕事への転職を考えている場合は、以下の記事も合わせて読んでみてください。
看護師の仕事が辛い時に乗り越えるコツ
看護師の仕事は辛いことも多いですが、同時にやりがいも多く感じられます。
辛い気持ちを乗り越えるためには、以下の3点を試してみてください。
- ミスをしても過度に落ち込まない
- ストレスチェックをする
- 休日にしっかりと休む
- 信頼できる先輩や同僚に相談する
どれも簡単に実践できるため、もし看護師の仕事が辛いと感じている場合には、早速今日から試してみてください。
辛いと感じる気持ちをうまく対処できるかもしれません。
それでは、看護師の仕事が辛い時に乗り越えるコツを紹介していきます。
ミスをしても過度に落ち込まない
看護師の仕事は、ミスができない緊張感のなかでおこないます。
仕事でミスが続いた場合には「自分は看護師に向いていないのではないか」と落ち込むこともあるでしょう。しかし、過度に落ち込む必要はありません。
看護師としての経験を重ねることで、仕事にも自然と慣れ、ミスは減っていくものです。また、看護スキルが身に付くことで自信もつき、辛いと感じる気持ちも乗り越えられるでしょう。
ストレスチェックをする
厚生労働省が運営するポータルサイト「こころの耳」では、職場のストレスチェックが簡単におこなえます。
「5分でできる職場のストレスセルフチェック」では、4STEPによる簡単な質問に答えるだけで、あなたの職場におけるストレスレベルを測定できます。
もし看護師の仕事が辛いと感じている場合には、一度セルフチェックをして、自分の現状を客観的に把握してみると良いでしょう。
また、こころの耳には「働く人の疲労蓄積度セルフチェック」というコンテンツもあります。仕事における身体的な疲労のチェックに使えますので、こちらも併せて使ってみることをおすすめします。
勤め先に、従業員向けの相談窓口が設けられているのであれば、それを利用しても良いです。
もし精神的・身体的に疲労が蓄積している場合には、医療機関での受診も検討しましょう。
休日にしっかりと休む
看護師の仕事は不規則になりやすいため、休日にしっかりと休むことが大切です。
特に、夜勤が続く場合や、緊急対応で長時間の残業があった場合には、疲れがとれないまま翌日の出勤を迎えることもあります。
先にも説明したとおり、疲労を溜めた状態で勤務し続けると、体調を崩し兼ねないため注意が必要です。
休日は看護師の仕事から離れ、趣味に時間を使ったり、運動をしたりして心身をリフレッシュさせましょう。
休日にしっかりと休むことで、普段の仕事にも意欲的に取り組めるようになるでしょう。
信頼できる先輩や同僚に相談する
自分一人では辛い気持ちに対処しきれない場合、信頼できる先輩看護師や同僚に相談してみましょう。
先輩看護師であれば、同じように辛いと悩んだ経験から、的確なアドバイスをもらえるかもしれません。また、同じ職場で働く同僚であれば、同じ目線で共感してもらえる可能性もあります。
また、他人に相談するだけで、辛い気持ちがスッキリすることもあるでしょう。
もし辛い気持ちが解決しない場合には、自分一人で抱え込まず、周りの信頼できる看護師に相談することも大切です。
どうしても看護師の仕事が辛い時の対処法
看護師として働いていて辛い場合、自分を責めたり無理をしたりするのは良くありません。
どうしても辛い気持ちが改善しない場合には、以下の対処法を試してみてください。
- 有給休暇を取得して休む
- 部署移動を希望する
- 転職をして職場を変える
これらの対処法を実践することで、今の辛い気持ちが少しでも改善する可能性があります。
それでは、どうしても看護師の仕事が辛い時の対処法を解説していきます。
有給休暇を取得して休む
辛い気持ちでいっぱいで、限界を感じた場合、有給休暇を取得して休みましょう。
休日に体を休めることに加え、有給休暇を取得して十分な休息を取ることで、辛い気持ちが改善することもあります。
また、精神的な疲労が大きい場合であれば、ストレスの加わる環境からいったん離れることが大事です。
簡単に休みが取れる仕事ではありませんが、体調を崩してしまっては元も子もありません。有給休暇を取り、あるいは休職をするなどして無理にでも休みを確保すべきです。
そして、心身ともに落ち着いてから、今後の方針を考えても良いでしょう。
部署異動を希望する
もし十分に休みをとっても辛い気持ちが続く場合は、部署異動をしたい旨を上司に相談してみましょう。
部署を変えるだけで、仕事内容や人間関係も大きく変わるため、辛い気持ちが改善することがあります。また、今の職場を退職する必要もありません。
ただし、規模の小さな医療機関の場合、部署異動をしても前の部署の人たちと顔を合わせる機会はあるでしょう。そもそも異動という制度がない場合もあります。
しかし、転職をするよりもハードルが低く、環境を大きく変えられるため、必要に応じて部署異動も検討しましょう。
看護師の部署異動については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
転職をして職場を変える
今の職場が合わず、辛い気持ちが改善しない場合には、転職をして職場を変えることも検討しましょう。
今の悩みを解決できるような職場に転職することで、辛い思いをすることなく働けることでしょう。
また、転職をすることで、今より年収が上がったり、条件面が改善したりする可能性もあります。
しかし、転職活動が初めての場合や、慣れていない場合には、転職で失敗しないかと不安な人も多いはずです。
そこで次の章では、看護師が転職を成功させるためのポイントを紹介していきます。
看護師が転職を成功させるためのポイント
看護師の仕事が辛いと感じて退職をするにしても、その先の転職活動に対する不安も大きな問題です。
特に看護師しか経験していない人は大きな不安を抱くことでしょう。
そんな方は、以下のコツを押さえておくと良いです。
- 自分の経歴やスキルを整理する
- 実現したいことや叶えたいことを明確にする
- 自分の強みをアピールする
- 看護師の資格や経験を生かした転職先を探すのもアリ
- 看護師転職サイトを活用する
それでは、看護師が転職を成功させるためのポイントを詳しく解説していきます。
自分の経歴やスキルを整理する
看護師がら別の職場に転職する場合、まずは自分自身の経歴やスキルを整理することが重要です。
職務経歴を見直して、どのようなスキルを持っているのか、どのような点で貢献できるのかを明確にしておきましょう。
また、これまでの職務経験で身につけたコミュニケーション能力やリーダーシップ力、問題解決能力などの強みを洗い出しましょう。
自分自身で情報整理するだけでなく、面接時にそれをアピールできないことには意味がありません。
その場で初めて出会う面接官に対して、うまく情報を伝える必要がありますし、その伝え方から良い印象を持ってもらえることも大事です。
実現したいことや叶えたいことを明確にする
転職をする際には、転職を通して実現したいこと、叶えたいことを明確にしておきましょう。
転職活動の面接では「なぜ転職したいのか」と聞かれた時に、スムーズに答える必要があります。
その際、前職の辛かった不満を述べるのではなく、ポジティブな印象を持ってもらえるように伝え方を工夫しないといけません。
例えば「新しい領域に挑戦したい」「看護師としてスキルアップしたい」といった理由などが示せると良いです。
そこで、転職により実現したいこと、叶えたいことを明確にしておきましょう。
具体的にどのような仕事がしたいのか、自分にとって仕事とは何か、価値観やキャリアプランも示せるように準備しておくことで、面接でもスムーズに話せることでしょう。
自分の強みをアピールする
看護師が転職活動で成功するためには、自分自身の強みをアピールすることも重要です。
看護師として学んできたことや仕事内容を見直し、自分にできること、得意な業務や具体的な実績などを洗い出します。
単に事実を述べるだけでなく、そのスキルや実績等が転職先でどのように生かすことができるのか、この点をアピールすることが大切です。
また、現状の力量だけでなく、成長意欲・学習意欲のアピールも必要です。
新たなスキル獲得に向けて取り組んでいること、今後挑戦したいことなどを伝え、面接官に「この人は学習意欲がありそうだ」と感じてもらうことが大切です。
看護師の資格や経験を生かした転職先を探すのもアリ
看護師を辞めて違う仕事に転職する場合でも、今までの経験を活かせる転職先はあります。
例えば、保育園や介護施設など、医療機関ではないものの、看護師の資格を持っていることやその経験をプラスに捉えてくれる職場があります。企業の衛生管理者として働くことなども考えられます。
完全に未経験の領域にチャレンジするのも良いですが、給料の面などを考えれば、看護師としての経歴が活かせる転職先も積極的に探すことをおすすめします。
看護師の経験を活かせる仕事については、以下の記事で解説していますので、ぜひ読んでみてください。
看護師転職サイトを活用する
看護師が求人を見つける時には、看護師転職サイトを活用するのがおすすめです。
看護師転職サイトでは、あなたの希望条件に沿った転職先を効率的に見つけられ、応募の手続なども楽に進められるようになります。
数多くの施設の求人が掲載されているため、応募先企業のことを調べたり、他社と比較検討をしたり場合に効果的です。
また、転職サイトによってはキャリアアドバイザーが在籍しており、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策等、手厚い転職サポートを受けられるのもメリットです。
看護師転職サイトを利用する際は、複数の転職サイトを同時に活用するのがおすすめです。
掲載されている求人はサイトによって異なるため、複数の看護師転職サイトを利用することで、より多くの施設の求人から、自分に合った施設を見つけやすくなります。
「いろいろアドバイスをくれるけど、なんだか相性が合わない」「あまり親身になって相談を受けてくれない」などと不満がある時でも、別の看護師転職サイトに切り替えることで、安心して転職活動を続けられるでしょう。
また、複数の看護師転職サイトで応募書類の添削をしてもらうことで、さらなる質の向上を狙うこともできます。
仕事が辛い場合は看護師転職サイトを活用しよう
「今の職場でこれ以上働くのは辛い」「まだ転職するかどうかは決めていないが、情報収集したい」という看護師の方には、看護師転職サイトの活用がおすすめです。
ここでは、求人を見つけるのにおすすめな看護師転職サイトを3つ紹介します。
- 看護roo!
- レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- マイナビ看護師
ここで紹介する看護師転職サイトは、どれも無料で利用できます。
また、サイトによって強みも異なるため、複数の看護師転職サイトを同時に活用するのがおすすめです。きっとあなたの希望条件に合うような求人を見つけられることでしょう。
それでは、求人を見つけるのにおすすめな看護師求人サイトをそれぞれ紹介していきます。
看護roo!
看護roo!は、看護師に特化した転職サイトです。
病院やクリニックの求人はもちろん、様々な医療機関への転職を希望するときに利用できます。
手厚い転職サポートが受けられること、40,000件以上の公開求人数を誇ることなどが、看護roo!を利用する大きなメリットといえるでしょう。
「現在の仕事に辛さを感じて辞めたものの、今後の転職活動が不安だ」と思い悩んでいる方にもおすすめです。
また、看護roo!に登録することで「転職ガイドブック」をもらうこともできます。転職活動に不安のある方は、ガイドブックも参考にすると良いでしょう。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、レバレジーズメディカルケア株式会社が運営する、看護師に特化した転職サイトです。
14万件を超える公開求人数を持ち、多数の求人情報を閲覧できるのが強みです。
またレバウェル看護では、職場インタビューが掲載されている求人情報もあり、職場の雰囲気を事前に掴むことができます。
キャリアアドバイザーの丁寧な対応により、初めての転職活動でも安心して取り組むことができるでしょう。
マイナビ看護師
マイナビ看護師は、大手人材企業の株式会社マイナビが運営する看護師転職サイトです。
大手ならではの安心感や、求人数の多さ、全国の求人に対応しているなど、メリットが多くあります。
また、マイナビ看護師の特徴は、キャリアアドバイザーのほかに、面接対策の専任担当者が在籍している点です。
面接対策をした上で選考を受けたい人や、面接で緊張してしまうという方にもおすすめできるのがマイナビ看護師です。
まとめ
「職場の人間関係が悪い」「夜勤や残業が多い」などの理由から、看護師の仕事が辛いと感じている人は多いです。
仕事が辛い場合には、休日にしっかりと休んだり、信頼できる先輩看護師や同僚に相談をしたりしましょう。そうすることで、辛い気持ちを乗り越えられる可能性があります。
しかし、もし精神的に体調を崩している場合や、不規則な勤務に耐えられない場合には、転職を検討することも大切です。
自分に合った求人を見つける時には、看護師転職サイトを活用しましょう。
希望条件に合った求人の紹介に加え、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策等、丁寧な転職サポートを受けられ、転職で失敗しづらくなることでしょう。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。