外貨を電子マネーに交換!Travelers BOXってどんなもの?
大手旅行会社JTBによると、2016年に年末年始を海外で過ごした方は65万人にも上るそうです。
新年を観光地でのんびり迎える事ができるのは、たいへん幸せなことですが、旅行者は帰国後にはある共通した悩みを持ちます。
それは外貨が余ってしまい、その使いみちが無いという点です。当然、国内の店舗では使う事ができなく、硬貨に至っては銀行で両替すら行っていません。しかし、2016年7月からTravelers BOX(トラベラーズボックス)という外貨を手軽に電子マネーに交換できるサービスが始まりました。これを使えば家で眠っている外貨を利用できるようになりますよ。
この記事の情報は2017年1月10日時点のものです。
Travelers BOXの設置場所は主に空港
Travelers BOXが設定されている場所は、国内では羽田・成田空港の2箇所です。(2017年1月11日時点)取り扱うものが外貨のため、なかなか全国の空港にというわけにはいきませんが、便利なサービスのため是非とも多くの場所で利用できるようになって欲しいですね。
Travelers BOX設置場所一覧
成田空港、第1ターミナル1階の到着ロビー一般エリア
羽田空港、国際線ターミナル3階の出発ロビー出国エリア
シンガポール、チャンギ国際空港
カナダ、トロントピアソン国際空港
イタリア、ミラノマルペンサ国際空港
トルコ、アドナンメンデレス空港
ジョージア、トビリシ国際空港
イスラエル、ベン・グリオン国際空港
フィリピン、ニノイ・アキノ国際空港
Travelers BOXの利用方法
交換するには、メールでのやり取りが必要となり、一部は英語表記となっています。
事前に利用方法はしっかり確認しておくことがオススメです。
利用手順
1.交換先を選択
お好きな交換先、電子マネーを選択します。
2.Eメールアドレスを入力
メールアドレスを入力し、正しいことを確認して、「Done」をクリックします。
誤ったアドレスを入力すると、メールが届かない上に投入した外貨は返却されませんので注意が必要です。
3.外貨を投入
対応通貨を確認して外貨を投入します。
4.完了を選択
投入後、金額が正しいか確認し、「完了」をクリックします。
5.確認メールを受信
電子マネー等の変換処理を完了するため、Aのリンクをクリックします。操作方法がわからない方は、Bをクリックしてサポート宛に空のメールを送ると日本語の案内メールを送信されます。リンクがつながらない場合は、 Cのリンクをコピーしてブラウザで開くと変換処理に進めます。
6.Webサイト上で日本を選択
ステップ5のリンクAをクリックすると、こちらのWEBサイトが表示されるので、選択欄で「Japan」を選択し、「Next」をクリックします。
7.Webサイト上でEメールアドレスを入力
再び、Emailアドレスを入力し、①、②にチェックの上、「Next」をクリックします
8.アンケートに回答
アンケートに回答します。回答無しで「Finish」をクリックして次に進むこともできます。
9.取引IDの確認
取引ID確認の画面です。特に操作は必要ありません。
10.確認メール受信
2日程度で、再度確認のメールが届きます。Aのリンクをクリックし、交換先、電子マネー会社のWebサイトにて、最終的な手続きを済ませて下さい。下記サンプルはfacebookを選択した場合のメールです。交換先によってメールは異なります。
Travelers BOXなら外国硬貨も両替できる
Travelers BOXの大きなメリットは、紙幣だけでなく硬貨も両替ができる事です。銀行でも、メジャーな通貨の紙幣であれば両替できますが、硬貨は両替できません。
そのためこれまでは、国内で外国硬貨を両替するには、大手の質屋を利用するのが一般的でした。しかしこれらの場所では、銀行が硬貨の両替を行っていない事を逆手に取って、高額な両替レートを設定しており、一昔前には日本円に戻すと半額になってしまうなんて話もありました。
Travelers BOXは、電子マネーに交換する場合だと交換手数料がかからないため、これまでのように外貨を眠らせておくケースが減ります。
交換先は豊富だが現状は利用者が限られる
Travelers BOXは交換先電子マネーの種類が豊富で、現時点で16の電子マネーやポイントに対応しています。(2017年1月11日時点)しかし、日本では始まったばかりのサービスのため、まだ完全に国内の電子マネーに対応しているわけではありません。
交換できる電子マネーやポイント
Facebook
Skype Credit
VISA プリペイド
MasterCard プリペイド
PayPal
VIder
QIWI
amazon.cn
Neteller
Skrill
Yandex Money
iTunes
このように種類は豊富ですが、日本人にはあまり見慣れないものが多いです。さらに交換をするには、それぞれのサービスのアカウントが必要になり、一部のサービスは日本用のアカウントでは、交換ができないようになっているため、今のところ日本で利用できる交換先はFacebook、Skype Credit、VISA プリペイド、MasterCard プリペイドの4つになります。
そのため現時点では、年に何度も海外に行く方や外国人向けのサービスと言えるかもしれません。公式サイトには、国内大手の電子マネーも交換先として順次追加予定と記載されているため、これから使いやすいサービスになるのを期待しましょう。
余った通貨で被災地支援
余った外貨は、電子マネーなどに交換するだけではなく、寄付金として熊本地震の義援金にあてる事もできます。この場合Travelers BOXの端末を利用して寄付を行うのではなく、一度Travelers BOXの会社宛に郵送し、そこから会社が支援先に寄付をする仕組みになっています。
対応通貨は4種類
電子マネーなどに交換する場合、Travelers BOXで対応している通貨は、円・人民元・USドル・ユーロの4種類です。
日本人旅行者が多い、ウォンなどのアジア通貨の取扱いが増えれば、サービスの利用者も一気に増えるのではないでしょうか?こちらも今後に期待です。
Travelers BOXで交換可能な通貨
紙幣 | 硬貨 | |
---|---|---|
日本円 | 1,000円、2,000円、5,000円、10,000円 | 500円、100円、50円、10円 |
人民元 | 100元、50元、20元、10元、5元、1元 | 1元、5角 |
USドル | 100ドル、50ドル、20ドル、10ドル、5ドル、2ドル、1ドル | 1ドル、50セント、25セント |
ユーロ | 500ユーロ、200ユーロ、100ユーロ、50ユーロ、20ユーロ、10ユーロ、5ユーロ | 2ユーロ、1ユーロ、0.5ユーロ、0.2ユーロ、0.1ユーロ |
ポケットチェンジもスタートを予定
ポケットチェンジも外貨を電子マネーに交換できるサービスです。こちらはまだ本格導入されていませんが、国内大手の電子マネーに対応した状態でスタートを予定しているため、サービスが開始されれば多くの方に喜ばれそうです。現在は、提携先である楽天株式会社の本社に試験的に設置されており、本格導入までの準備を行っています。
Travelers BOXと違う所は?
ポケットチェンジも紙幣と硬貨に対応しており日本円、USドル、ユーロへの対応がアナウンスされています。
Travelers BOXと違う所は、非接触ICカード型電子マネーであれば、端末搭載のリーダーライターに電子マネーカードをかざすだけで、その場でチャージができるという点です。
Travelers BOXはメールアドレスを入力し、送られてきたメールから手続きを行いますが、一部は英語表記となっているため、難易度が高いと感じる方もいるかもしれません。電子マネーをチャージする際と同じような要領で利用できれば、Travelers BOX以上の利用者が獲得できる事が予想されます。
クレジットカードを利用すれば外貨余りを最小限に抑えられる
ソニー銀行が2015年に行った調査によると、1旅行者当たり平均18,000円分の外貨を自宅に保管しているという結果が出ています。1年間の海外渡航者数が1,600万人を超える事を考えると、旅行者が使わずに眠らせている外貨は、何十億~何百億に達するかもしれません。
海外に行く際は、万が一の事を考え少し多めに両替をするという考えの方もいるかもしれませんが、クレジットカードを利用した方が余計な外貨が発生せず、結果的にお得になる場合もあります。
一部のクレジットカードには、現地の提携ATMからキャッシングができる機能が付帯しており、これを利用して、必要になった分だけ少しずつお金を引き出した方が、両替手数料よりも安く抑えられるというケースもあります。
また、海外旅行の際は保険に入る方も多いと思いますが、クレジットカードの中には年会費が無料にもかかわらず各種保険が付帯しているカードもあります。上手に使えば現金払いよりもお得になりますよ。
そのようなクレジットカードの代表例として、エポスカードなどがあります。
まとめ
・Travelers BOXなら外貨を電子マネーなどに交換できる
・ポケットチェンジもサービスを開始予定
・クレジットカードを使えば余計な外貨を最小限に抑えられる