新人看護師でも転職して大丈夫な理由とは?転職する際のポイントもあわせて解説
「1年目の新人看護師でも転職して大丈夫?」
「新人看護師が転職に失敗しないためには、どうしたら良い?」
「新人看護師が転職するメリット・デメリットを知りたい」
看護師1年生は新しい環境で、多くのことを学びながら、職場での人間関係も築いていかなければなりません。すべきことがたくさんあり、プレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。
だれもが大なり小なり「もう辞めたい」と悩むことがあるかもしれません。そして、悩みの内容によっては転職した方が良いケースもあります。
この記事では、新人看護師でも転職して大丈夫な理由と、多くの新人看護師が転職を決意する理由をお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
新人看護師でも転職して大丈夫な理由
新人看護師は、数年の経験を積んでから転職した方が良いと考えてしまうかもしれません。
しかし、実は新人看護師であっても、「転職」は考慮できる選択肢といえます。
ここでは、新人看護師が転職しても大丈夫な理由を2つご紹介します。
新人看護師の離職率について
新人看護師が転職しても大丈夫な理由のひとつは、それが決して珍しい選択肢ではないからです。そのことは、新人看護師の離職率に現れています。
公益社団法人「日本看護協会」が実施した「2022年 病院看護実態調査」によると、新卒看護師の離職率は10.3%でした。
看護師全体の離職率が増加しているなかで、顕著だったのが新人看護師の離職率の増加です。
「10.3%」という数字は前年よりも2.0%の増加を意味しています。調査が開始された2005年以降、10%を超えたのは今回が初めてです。
新人看護師の離職率は増加傾向にあり、現在の離職率から考えると、10人に1人以上の看護師が1年目で退職していることが分かります。
看護師としての1年目は、誰にとっても厳しいものです。
しかし、なんらかの理由により、これ以上今の職場で働くことが難しいと感じるのであれば、入職して日が浅い新人看護師でも「転職」を考えても良いかもしれません。
看護師は転職需要が高い
経験が浅く、十分な看護スキルを身につけられていないうちは、転職先が見つからないのではないかと、不安に思うかもしれません。
しかし、看護師はスキルの程度に関わらず、転職需要が非常に高い職種です。「日本看護協会」がおこなった調査によると、看護師の有効求人倍率は2.05倍(※)でした。
求人者数156,263人に対して、求職者数76,244人。つまり、求職者1人あたりの求人者数が2.05人ということです。
このように、看護師は売り手市場であるため、新人看護師であっても転職先を見つけやすい状況です。
また、メリットの項目でも後述しますが、若手であれば第二新卒の枠も利用できるため、新卒同様の扱いを受けやすく、しっかりと教育してもらえる職場が数多くあります。
新人看護師の主な転職理由
新人看護師が、転職を考える理由はさまざまです。
ここでは、主な転職理由を5つお伝えしていきます。
- 研修が多い
- 業務量が多い
- 叱られることが多い
- 人間関係による疲弊・ストレス
- 理想と現実のギャップ
ほかの新人看護師がどのようなことに悩み、転職を決意しているのか、ぜひ参考にしてみてください。
研修が多い
新人看護師は、必要な看護スキルや知識を身につけなければいけないため、多くの教育を受けます。覚えることがいっぱいで、余裕がなく、心身共に疲弊してしまうことも珍しくありません。
そのような日常の業務に加えて、休日も研修に参加しなければならないことがしばしば。せっかくの休日も勉強会や研修、レポート作成に追われてきちんと休めないと、疲れだけでなくストレスや不満も溜まるでしょう。
新人看護師が一人前になるのに必要とはいえ、心身を休める時間がないほどの研修は、心身の健康のバランスを崩しかねないため、転職を考える要因となります。
業務量が多い
医療現場で、慢性的に看護師が不足しているという状況は少なくありません。人手不足だと、新人看護師でまだ仕事に慣れていないにもかかわらず、多くの業務をこなすよう求められます。
まだ仕事を覚えている段階なので、要領よく業務をこなすのは難しいでしょう。必然的に時間内に終えられず、残業になってしまいます。
やるべき業務量が多すぎると、その仕事量に圧倒され、プレッシャーとストレスで押しつぶされそうに感じるかもしれません。そうなると体調も崩しやすくなり、転職を考える原因となります。
叱られることが多い
ミスをしない人はいません。命を預かる仕事をしている看護師であっても、それは同じです。仕事を覚えている途中の新人であれば、なおさらでしょう。
患者さんの命がかかっている分、先輩看護師にきつく叱られるかもしれません。叱られる回数が多くなると、自信が失われ、自分は看護師に向いていないと考えるようになる人もいるでしょう。
ベテラン看護師であれば、気持ちにも余裕があるため、失敗しても上手く気持ちを切り替えられますが、新人看護師は失敗を引きずってしまいがちです。
自信が持てないことから、さらに失敗を繰り返し、叱られるという負の連鎖に陥ってしまうと、ふと転職という選択がよぎるのも自然なことといえるでしょう。
人間関係による疲弊・ストレス
職場の人間関係に悩み、転職を考える人も少なくありません。
先輩看護師からいじめを受けたり、上司からパワハラを受けたりして、ストレスから体調不良になる人もいます。
そこまでひどい状況ではなくても、キツイ叱られ方やいやみ、ピリピリと張りつめた雰囲気なども、毎日のこととなると仕事に影響してくるでしょう。
人間関係は自分ひとりの努力で解決できる場合は少ないため、転職という選択肢に至るのも頷けるものがあります。
理想と現実のギャップ
新人看護師が入職後に、理想と現実の差にショックを受けてしまうというのは珍しいことではありません。
看護学生として学んできたことと、実際の医療の現場との間に、多少のギャップがあるのは当然のことでしょう。
しかし、自分の考える看護観と自分の職場で起こっていることのギャップが、大きすぎて受け止められないことがあります。
そういった場合は、自分の看護観に合った職場へ転職しようと思うかもしれません。
新人看護師が転職するメリット
一般に、新人看護師が転職することをタブー視する風潮があるかもしれませんが、新人のうちに転職することにはメリットもあります。
- 第二新卒として転職活動できる
- 転職先でも新人の扱いを受ける
- 現状の悩みから解放される
ここでは、新人看護師が転職する3つのメリットを解説します。
第二新卒として転職活動できる
新人看護師であれば、「第二新卒」として転職活動が可能です。
新卒で入職しても、自分の看護観やキャリアプランに合わずに、転職を決意する新人看護師は少なくありません。
また、第二新卒を歓迎する職場は、意外に多くあります。看護師は体力が必要な仕事なので、若くて体力がある新人看護師は歓迎されやすいといえます。
「第二新卒歓迎」など、条件を絞って求人を検索することで、転職活動も進めやすくなるでしょう。
転職先でも新人の扱いを受ける
新人看護師は、転職先においても新人の扱いを受けられるため、プリセプターをつけてもらえるなど、充実した指導や教育を受けられることがあります。
また、新人なのでわからないことがあれば、先輩にききやすいのもメリットです。タイミングさえあえば、新卒の看護師と一緒に研修も受けられるでしょう。
看護スキルや知識に自信のない新人看護師は、教育体制の整っている職場を転職先としておすすめします。
同年代の看護師と比較して、看護能力に差が出てしまうのを避けられたり、将来的なキャリアの選択肢も広げられるようになるからです。
現状の悩みから解放される
転職すると人間関係や業務内容など、とりあえず現状の悩みからは解放されます。
そして、悩みに押しつぶされて、看護師という仕事自体が嫌になってしまうことも避けられるでしょう。
看護学校に通い、勉強や研修を頑張ってきた今までの努力を考えると、何とか看護師の仕事を続けたいと考える人は多いはずです。
そのため、無理して看護師の仕事を続けられなくなるよりは、転職してでも看護師を続けられる道を選ぶ方が良いでしょう。
新人看護師が転職するデメリット
新人看護師は、「転職しなければ良かった」と後悔してしまわないために、転職に伴うデメリットについても、理解しておかなければなりません。
- 業務知識・スキルを習得できない
- 入念な面接準備・対策が必要
- 転職時期の見極めが難しい
- 応募要件を満たせないことがある
- 退職金が受け取れないこともある
ここでは、新人看護師が転職するデメリットを5つお伝えします。
業務知識・スキルを習得できない
入職してから1年は、看護師としての業務知識やスキルを身につけていく時期です。
したがって、その時期に転職すると、知識やスキルをきちんと習得できていない状態で転職することになってしまいます。
転職先が教育や研修の体制が整った環境であるとは限りません。そうなると、十分な知識やスキルを習得する機会がないまま、業務に就くことになります。
看護師としてのスキルや知識に加えて、新しい職場のルールも覚えなければいけないため、転職してからしばらくは、忙しい日々を送ることになるでしょう。
入念な面接準備・対策が必要
入職してから日が浅いうちに退職するなら、「またすぐに辞めるのではないか」と、どうしても悪い印象を与えてしまいます。
そのため、上手に説明できるよう入念な面接の準備・対策が必要です。前職を退職した理由を、ネガティブな印象にならない言葉で伝えられるよう準備しましょう。
一例としては、
「入職後、新たにとり組みたい分野が見つかった」
「貴院の看護観に共感し、ここで働きたいと思った」
など、ポジティブな表現で、長く働きたいと思っていることが伝わる言葉選びが大切です。
病院側は、長く働いてくれる人を求めています。
新人看護師は若く、今後の可能性に期待できる存在なので、面接で上手に答えることさえできれば、内定をもらうことは難しくないでしょう。
転職時期の見極めが難しい
看護師の職場は、年間とおして採用活動をおこなっているものの、新人看護師にとっては難しい場合もあります。
なぜなら、新人看護師の多くは知識やスキル面において不足があり、先輩の指導が必要になるからです。
転職後に先輩からのサポートを受けられるかどうかは、転職先の繁忙期のタイミングや、教育体制によっても異なります。
そのため、転職時期をある程度見極めていく必要があるものの、業界経験の少ない看護師にとっては、なかなか難しいと考えられるでしょう。
応募要件を満たせないことがある
新人看護師であれば、第二新卒の枠を活かせるため、スキルや経験が未熟でも、応募要件的には問題ない場合が多いです。
しかし、なかには「臨床経験3年以上」「プリセプター経験必須」など、看護師として一定の成熟度を求められることもあります。
特に、小規模な病院やクリニックなどでは、人材教育にコストを掛けないこともあり、即戦力の人材を求める傾向にあります。
そのため、新人看護師として転職先を探すのであれば、「未経験者応募可」「第二新卒歓迎」などの記載があるかどうか、応募要件を入念に確認するようにしてください。
退職金が受け取れないこともある
新人看護師は働き始めたばかりなので、金銭的に余裕がないことがほとんどでしょう。
そのため、転職するにしても、ボーナスや退職金など、これまでの働きに対する報酬は受け取りたいものです。
しかし、病院によっては退職金規定が3年以上勤務を条件としているところがあります。どうしても退職金がほしい場合は、転職時期を先に延ばすのもひとつの選択肢でしょう。
また、ボーナスも退職の意思を伝えるタイミングによっては、もらえなくなったり、もらえても減額されてしまったりすることがあり得ます。
就業規則をよく読んで、退職意思を伝える時期に注意しましょう。
転職を検討すべき新人看護師の特徴
ここでは、早急に転職を検討すべき新人看護師の特徴について、お伝えしていきます。
転職すべきか悩んでいる方は、以下の特徴に当てはまっているか、確認してみてください。
- 職場が常に人手不足である
- 精神的に疲弊している
- 労働基準法を遵守できていない
以下より、それぞれの特徴について解説していきます。
職場が常に人手不足である
常に人手不足に悩まされている職場であれば、職場内の雰囲気も悪くなったり、一人あたりの仕事量も多くなることが想定されます。
探せばより良い待遇の職場があるにもかかわらず、そういった居心地の悪い環境に留まり続けるというのは、非常に勿体無い選択なのです。
そもそも、人手不足に陥ってしまう原因としては、経営不振であったり、労働環境や条件が悪いことが考えられますが、これはあなたのせいではありません。
新人看護師であれば、自分の職場だけの問題なのか、それとも業界的に同じ問題を抱えているのか見抜きにくい所ですが、何か違和感を覚えるようであれば、看護師業界に詳しい第三者に相談することをおすすめします。
精神的に疲弊している
新人看護師の方であれば、早く業務を覚えなければ、早く戦力にならなければと、自分に対して何かと無理を強いてしまうものです。
特に、ストレスの要因が多いとされる看護師の職場では、無理を続けてしまうと早い段階から精神が疲弊してしまうでしょう。
また、ストレスの要因の多くは、人間関係や業務量過多など、自分の努力では解決しにくいものばかりです。
フレッシュな新人であれば、睡眠や食事に気を使うことで体力は満たされますが、精神的な疲弊は年代問わず回復に時間がかかります。
鬱病になってからでは遅いため、職場で改善の目処が立たないようであれば、早いうちから転職に踏み切ることをおすすめします。
労働基準法を順守できていない
「サービス残業で遅くまで残ってしまう」
「有給休暇を規定どおり取得できていない」
「残業時間が三六協定の範囲に収まっていない」
これらは労働基準法に違反した行為です。
しかし、労働基準法を遵守できていないのは、本人に問題があるわけではありません。
労働基準法を無視してまで働かせてしまう職場・施設の問題であり、改善の見込みがない場合は、早急に見切りをつけ、転職に向けて動き出すことをおすすめします。
転職を考え直すべき新人看護師の特徴
新人看護師でも転職は可能ですが、安易な考えからの転職は、自身の首を絞めることになります。
以下の特徴に当てはまる新人看護師の方は、転職を考え直す必要があるかも知れません。
- 転職理由が人間関係のみ
- 仕事内容に不満がある
- 転職理由が定まっていない
以下より、それぞれの特徴について解説していきます。
転職理由が人間関係のみ
人間関係は働く上で重視すべきポイントですが、人間関係のみを理由とした転職の場合は、再度考え直してみてはいかがでしょうか。
というのも、人間関係は良くも悪くも、その状況がいつまでも続くわけではありません。
人事異動によって変化するものであり、また程度の差はあれど、どこの職場においても人間関係の問題は存在するものです。
小さな病棟やクリニックであれば働くメンバーは変わらないことも考えられますが、自身のポジションや活躍ぶりによって、立場も周りからの評価も変わってくるでしょう。
仕事内容に不満がある
新人看護師という立場であれば、業務に精通していないため、最初からやりがいを感じるのは難しいでしょう。
そのため、時には「仕事がつまらない」「向いていない」という理由から、転職を考えてしまうかも知れません。
しかし仕事というものは、職場に貢献したり、誰かの役に立つことで、初めて面白く感じるものです。
面白くない仕事を面白くしてこそ、自身の成長があります。
新人看護師であるうちは、仕事内容の不満について、職場を変えるのではなく、意識を変えることによって解決することをおすすめします。
転職理由が定まっていない
「憧れの看護師になったものの、思い描いていた働き方と違った」
「同じ業務の繰り返しで、毎日を退屈に感じる」
これらのように、どこの職場でも起こり得る漠然とした理由での転職は、おすすめできません。
転職理由が定まっていなければ、辞め癖が付いてしまい、意味もなく転職を繰り返すことになるからです。
職場に定着し、一人前になって初めて新人の殻を破ることができますので、明確な転職理由がなければ、ある程度の踏ん張りや我慢は必要になるでしょう。
新人看護師の転職におすすめの職場
ここからは、新人看護師の転職におすすめの職場を紹介していきます。
上でも紹介した通り、新人看護師の多くは病院勤務であり、転職理由もまた、病院勤務ならではなものが多いといえます。
そのため、病院以外の勤務先である以下4つの職場をおすすめします。
- 美容クリニック
- 訪問看護
- 老人ホーム
- 保育園
以下より、それぞれの職場について解説していきます。
美容クリニック
美容クリニックの看護師には、美容の知識や感性が求められます。
利用者の立場から考えても、美容に詳しくて肌艶がキレイな看護師に対応される方が、説得力があるように感じられるものです。
また、美容の研究分野は日進月歩で開発が進むため、日々知識をアップデートしていかねばなりません。
そのため、若くて吸収力のある人材が求められ、新人看護師の武器である「若さ」「フレッシュさ」を活かしやすい職場であると考えられます。
訪問看護
訪問看護ステーションでは、看護師の人手が足りていないため、新人看護師だとしても歓迎されやすい職場です。
自分一人で現場に赴き、医療行為を施すというのは、人によってはプレッシャーに感じるかもしれません。
しかし、独り立ちするまでには研修やOJTが組まれるため、時間をかけて訪問看護の業務について学ぶことができます。
また、他の看護師と比較して給料も高い傾向にあるため、モチベーション高く働きたい看護師の方にとって、おすすめの職場といえるでしょう。
老人ホーム
老人ホームによっては、看護師の配置を必須としています。
そのため、看護師資格を有していれば歓迎されやすく、また、主な業務は高齢者の介護や生活サポートです。
病棟看護師とは異なり、高度な医療行為や専門知識が求められることは滅多にないため、新人看護師からでも活躍できる職場です。
とはいえ、基本的な看護スキルや、高齢者の方に多く見られる疾患・治療に関する知識は必要になりますので、その点には注意してください。
保育園
看護師特有の悩みによって転職を考えたのであれば、保育園への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
保育園での看護師の仕事は、病院とは大きく異なり、基本的には子供たちを相手にする仕事です。子供好きな人にとっては、天職といえるでしょう。
また、厚生労働省は、保育園に対して看護師の配置を推奨しています(※)。
ケガをした子供の手当・治療ができる看護師がいれば、保育士や保護者からも安心感を与えられるため、やりがいを持って働けるでしょう。
(※)厚生労働省「保育所等における准看護師の配置に係る特例について(通知)」
新人看護師が転職する際のポイント
新人看護師が転職する際、「またすぐ辞めるのではないか」というネガティブな印象を持たれがちです。
また、自分自身も転職活動の進め方がわからず不安ということがあるかもしれません。
そこで、新人看護師が転職を成功させるために、以下に挙げる5つのポイントを押さえるようにしましょう。
- まずは直属の上司に相談
- すぐ行動に移すこと
- ネガティブな転職理由を伝えない
- 多くの転職先を検討
- 転職先サイト・エージェントの活用
以下より、それぞれのポイントについて解説していきます。
まずは直属の上司に相談
「失敗ばかりで看護師に向いていないのではないか」「業務量が多すぎて自分では対応しきれない」など、現在抱えている悩みを直属の上司に相談してみましょう。
直属の上司とは看護部長や看護師長、チームリーダーなどです。悩みを一人で抱え込んでいると、どんどんネガティブな思考になってしまうかもしれません。
しかし、相談することで、抱えている悩みが解決することもあります。
上司にも「看護師1年目」はありました。もしかすると、同じような悩みを抱えていたかもしれず、適切なアドバイスがもらえるかもしれません。
また、業務量を自分の限界に合ったものに調整してもらえることもあります。転職すると決めてしまう前に、まずは直属の上司に相談してみてはいかがでしょうか。
すぐ行動に移すこと
転職をする際に、新人看護師にとって「若さ」「将来性」が強みとなります。そのため、自分の努力で悩みを解決できない状況なら、なるべく早く行動にうつしましょう。
できることなら、第二新卒として扱われるうちに、転職活動を開始すべきです。新人教育や研修を受けたいのであれば、新卒の看護師たちと一緒に研修を受けられる、4月の入職を目指すと良いでしょう。
また一般に、看護師の転職は2~3ヶ月かかるといわれているので、4月の入職を目指すのであれば、遅くとも1月には転職活動をスタートさせたいところです。
ネガティブな転職理由を伝えない
転職活動をスムーズに進めるためのポイントとして、ネガティブな転職理由を伝えないことです。
上司に相談するときや、転職先での面接において、転職理由でネガティブな内容を伝えると、事態が難航するおそれがあります。
面接では必ずといって良いほど、転職理由を聞かれます。事実が「給料が低い」「人間関係が悪い」といった理由だったとして、それをそのまま伝えることは避けましょう。
なぜなら、ネガティブな転職理由を伝えると、「嫌なことがあるとまたすぐに辞める」「打たれ弱い」という印象を与えてしまい、なかなか内定をもらえないことが懸念されるからです。
多くの転職先を検討
転職先を探すときは病院やクリニックといった看護師の代表的な勤務先だけでなく、より幅広い選択肢から検討するようにしましょう。
看護師資格を活かして活躍できる職場はたくさんあります。たとえば、健診センター・産業看護師・老人ホーム・美容クリニックなどは、一般的に夜勤がなく残業も少ない勤務先です。
さまざまな転職先を吟味することで、自分に合った職場に出会える可能性がより高まるでしょう。
転職先サイト・エージェントの活用
新人看護師が転職する場合、転職サイト・エージェントを活用しましょう。
転職のプロで、看護師の転職市場を知り尽くしたキャリアアドバイザーが、担当について転職活動をサポートしてくれます。
初めての転職で、どのように自分に合った勤務先を探せば良いのかわからないという人もいることでしょう。現在抱えている悩みを相談すれば、アドバイザーが希望や条件に合った求人を紹介してくれます。
職場の雰囲気など、病院や施設の内部情報も教えてもらえるので、転職先選びの大きな判断材料となるでしょう。
転職が初めての新人看護師ほど、失敗しないために、転職サイト・エージェントを活用してみてください。
新人看護師におすすめな転職サイト3選
新人看護師の強みを活かし、自分1人で初めての転職を成功させるのは、易しいことではありません。
転職のノウハウを知り尽くしたキャリアアドバイザーの力を借りられるなら、転職の成功率を上げられるでしょう。
ここでは、新人看護師におすすめの転職サイト3社をご紹介します。転職サポートはすべて無料で利用できますので、積極的に活用してみてください。
看護roo!
看護師業界に特化した転職サイト「看護roo!」は、国内最大級の求人数を誇ります。転職が初めての方でも安心の手厚いサポートが強みです。
求職者一人ひとりに担当のキャリアアドバイザーがつき、求人の紹介だけでなく、応募書類の添削・面接対策などもやってもらえます。退職理由を聞かれた際の答え方なども、相談可能です。
また、病院・クリニック以外の健診センターや、老人ホーム、美容クリニックなど、幅広い選択肢から「働きたい」と思える転職先を選べます。
アドバイザーは職場の雰囲気・賞与・残業・中途採用の状況などの内情に精通していますので、気になった求人があれば、遠慮なく尋ねてみると良いでしょう。
レバウェル看護
レバウェル看護は、2022年のオリコン顧客満足度調査で「担当者の対応」「紹介案件の質」「交渉力」の3項目で第1位を獲得した看護師転職サイトです。
「働きやすさ」を大切にしている転職サイトであることから、年間4,000回を超える職場訪問をおこない、求人施設の詳しい内部情報を収集しています。
そのため、気になる求人があれば、応募前に内部情報を教えてもらえるので、自分に合っている職場なのかを見極められるようになるでしょう。
求人の紹介はLINEやメールで送られてきます。LINEで相談することも可能です。時間や体力に余裕のない新人看護師でも、転職活動を効率的に進められるでしょう。
マイナビ看護師
「マイナビ看護師」は、業界大手の株式会社マイナビが運営している転職サイトです。「職業紹介優良事業者」の認定を受けているため、誰でも安心して利用できます。
全国にオフィスを展開しており地方にも強い点や、病院・クリニックだけでなく、介護施設や健診センター、一般企業など幅広い選択肢から職場を選べる点は、マイナビ看護師ならではの強みです。
また、採用担当者や現場で働く看護師にも話を聞き、給与・有休消化率・待遇など、内部情報についても把握しています。
転職を成功させたい、次の職場では長期間働きたいと願う看護師にとって、マイナビ看護師は心強い味方となってくれるでしょう。
まとめ
新人看護師のうちに転職する人が、10人に1人以上いるという調査結果からわかるとおり、新人看護師の転職は珍しいことではありません。
「若さや将来性」といった強みを活かして、第二新卒として転職活動をおこなえます。そのため、新人として扱ってもらいやすく、看護スキルや知識を培いやすい環境に転職しやすいといえるでしょう。
自分の努力で現状を変えることが難しいケースであれば、第二新卒として転職するために、早めに行動することをおすすめします。
しかし、新人看護師の場合「すぐに辞める」というネガティブな印象を持たれて、転職活動が難航してしまわないよう、入念な面接準備と対策が必要です。
そこで、強い味方となるのが、転職サイト・エージェントのキャリアアドバイザーです。
面接で聞かれやすい質問や、上手な答え方のアドバイス、応募書類の添削など、これらの手厚いサポートを受けることで、転職成功率もグッと高まるでしょう。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。