転職エージェントは複数利用してもいいの? おすすめの組み合わせも紹介!
「転職エージェントって複数利用できるのかな?」や「転職エージェントを複数利用するメリットってあるの?」などの疑問はありませんか?
「転職エージェントを利用してみたい」と思っても、上記のような疑問があるせいで、踏み切れない方もいるかと思います。
そこで本記事では、転職エージェントの利用に関して解説していきます。本記事を読めば、さまざまな疑問が解消されますので、ぜひ最後までお読みください。
転職エージェントは複数利用可能
転職エージェントは、複数利用が可能です。
リクナビNEXTの調べでは、「転職決定者は平均4.2社の転職エージェントを利用している」という結果が出ています。このことから、複数の転職エージェントを利用することは、悪いことではないとわかります。
ただし、「複数利用していること」はそれぞれの転職エージェントに伝えておきましょう。伝えないと、同じ求人を紹介されるなど無駄な時間を過ごしてしまう可能性があります。
転職エージェントを複数利用するメリット
- 転職エージェントごとの強みを活かせる
- 転職エージェントごとの独占求人を紹介してもらえる
それぞれについて解説していきます。
転職エージェントごとの強みを活かせる
転職エージェントは大別すると2種類あります。1つは、総合型の転職エージェント。もう1つは、特化型の転職エージェントです。
総合型と特化型には、それぞれ別の強みがあります。どちらかの利用だけでは、転職エージェントの強みを十分に発揮できません。
そのため複数の転職エージェントを利用して、それぞれの強みを享受しましょう。
総合型転職エージェントの強みと弱み
総合型転職エージェントの強みは、対応している年代や業界・職種が多く、選択肢が多いことです。
すべての業界・職種に対応しているため、求人数を多く保有しており、さまざまな求人のアプローチできます。
一方で、総合型転職エージェントの弱みは、特定の業界・職種に特化した求人がないことや特化したキャリアアドバイザーが在籍していないことです。
そのため、転職したい業界・職種が決定している場合には、得られる情報量や紹介される求人に物足りなさを感じる可能性があります。
特化型転職エージェントの強みと弱み
特化型転職エージェントの強みは、特定の属性(=年代や業界・職種など)に特化した求人を保有していることや特化したキャリアアドバイザーが在籍していることです。
特化した求人を集めているため、よりよい求人を保有して可能性が高く、満足度の高い求人を紹介してもらえます。
また、特化したキャリアアドバイザーが在籍しているため、業界内の情報など、より深い情報を得られます。
一方で、特化型転職エージェントの弱みは、扱う求人が少ないことです。
そのため、転職先の業界・職種を決定していないなど、特化した情報のみを求めていない場合には、情報不足感が出てしまいます。
転職エージェントごとの独占求人を紹介してもらえる
転職エージェントは、それぞれ独占の求人を持っています。その求人は、保有している転職エージェントを利用していなければ、存在を知ることすらできません。
つまり、1つの転職エージェントのみを利用する場合には、その転職エージェントの独占求人しか知り得ないのです。
一方で、複数の転職エージェントを利用していれば、それだけ多くの独占求人を知ることができ、紹介してもらえる可能性も高まります。
複数の転職エージェントを利用するデメリット
- 支援が不十分になる可能性がある
- 信用を失う可能性がある
- 逆効果になる可能性がある
それぞれについて解説していきます。
支援が不十分になる可能性がある
転職エージェントの利益は、求職者を企業に紹介して採用に至った場合に得られる紹介手数料です。また、基本的に紹介手数料以外の方法で利益を得られません。
つまり、どれだけ支援をしても他の転職エージェントで転職を決められてしまうと、一切の利益を得られないのです。そのため、支援に使った時間や費用が無駄になってしまいます。
時間や費用を無駄にしないためには、「他の転職エージェントよりもよい求人を紹介して転職してもらう」か「最初から多くの時間や費用をかけない」のどちらかになってしまいます。
転職エージェントが前者の選択をした場合には、よりよい支援を受けられます。しかし後者の選択をした場合には、支援が不十分になってしまうのです。
信用を失う可能性がある
複数の転職エージェントを利用していると、異なる転職エージェントから同じ求人に応募してしまう可能性があります。
異なる転職エージェントから同じ求人に応募してしまうと企業は、「この人は、しっかりと考えて応募してきた訳ではないな」とか「管理ができない人だな」と感じるでしょう。
そして転職エージェントは、「この人は、提示した情報を理解できていない」とか「何も考えずに行動しているな」と感じるでしょう。
結果として、企業と転職エージェントの双方からの信用を失ってしまうのです。
当然、しっかりと情報を管理できていれば起こらない問題です。しかし、あまりに多くの支援を受けていると「どんな求人に応募したのか」を忘れてしまう可能性があるため注意が必要です。
逆効果になる可能性がある
多くの転職エージェントを利用すると、それだけ多くの管理が必要になります。
- キャリアアドバイザーとの面談日程
- どの転職エージェントから得た情報か
- どの転職エージェントからどの企業に応募したか
上記のように、複数の転職エージェントを利用することで、1つの転職エージェントを利用しているときよりも多くの管理が必要になります。
結果として、転職活動に集中できなくなる可能性があるのです。そのため、転職エージェントの利用は、2~3つほどに絞るとよいでしょう。
転職エージェントを複数利用する際の組み合わせ
基本的にどのような方でも総合型の転職エージェントの利用をおすすめします。多くの求人情報を得られるため、選択肢やチャンスが広がるからです。
そして、総合型である程度の指針が決まったら特化型の転職エージェントの利用を検討しましょう。特化した求人情報やキャリアアドバイザーがいるため、よりよい求人を見つけられる可能性が高くなります。
- リクルートエージェント
- doda
- マイナビエージェント
上記の転職エージェントは、大手の転職エージェントであり、多くの求人数を保有しています。加えて、質の高いキャリアアドバイザーが在籍しています。
【第二新卒・20代】おすすめの特化型転職エージェント
- DYM就職
- UZUZ
DYM就職は、研修などの人材教育が充実した求人を多く保有していることが特徴の転職エージェントです。
UZUZは、第二新卒やフリーターの方が対象となっている求人を多く保有しています。
つまり、これらの転職エージェントは、社会人経験が浅い方に特化した転職エージェントになっているのです。そのため、第二新卒や20代の方におすすめです。
【30代以上のハイクラス転職】おすすめの特化型転職エージェント
- JAC Recruitment
- リクルートダイレクトスカウト
- BIZREACH
JAC Recruitmentは、ハイクラス・ミドルクラス分野の転職において、4年連続(2019~2022年)で顧客満足度No.1(※1)を獲得しています。
リクルートダイレクトスカウトは、年収800~2000万円の求人を多数保有しています。
また、「登録するだけで約300社・約3000名以上のヘッドハンター(※2)が仕事を探す」と公式に謳っているため、よい求人を紹介してもらえる可能性が高いです。
BIZREACHは、登録の際に審査に通過する必要がありますが、ハイクラスに特化した求人を保有しています。
一見すると「審査に通過する必要がある」はデメリットのように感じますが、求人の倍率が下がるという点でメリットにもなりえます。
(※2)リクルートダイレクトスカウト公式HP 2022年4月時点
【女性】おすすめの特化型転職エージェント
- type女性の転職エージェント
- LIBZ
type女性の転職エージェントでは、「面接の際のメイク方法を教える」など女性にとって嬉しいサービスを展開しています。
LIBZは、正社員から在宅ワークなど幅広い求人を扱っています。そのため、子育て中などで時間を作りづらい女性でも働きやすい求人を見つけられる可能性が高いです。
【IT業界】おすすめの特化型転職エージェント
- マイナビIT
- レバテックキャリア
- Geekly
マイナビITは、マイナビエージェントとは別で、IT業界に特化した転職エージェントです。
マイナビエージェントと異なる点は、IT・Web業界に特化したキャリアアドバイザーが担当してくれて、より深い情報を得られることです。
レバテックキャリアは、希望企業への転職成功率96%(※1)を誇る、IT業界に特化した転職エージェントです。また、年収UP率も80%以上(※2)と非常に高い点も強みです。
Geeklyは、IT業界の支援実績が8500件(※3)以上もある転職エージェントです。また、IT業界に関する知識を持ったキャリアアドバイザーが在籍しているため、的確な求人を紹介してもらえます。
(※2)2020年6月~2021年8月の実績
(※3)Geekly公式HP 2022年4月時点
転職エージェントを最大限に活かす方法
- 報連相を怠らない
- 転職時期を「すぐに」としておく
- キャリアアドバイザーの変更も視野に入れる
- 経歴やスキルを偽らない
- 推薦状を確認させてもらう
- 内定を獲得したら、他の転職エージェントにも相談してみる
それぞれについて解説していきます。
報連相を怠らない
転職エージェントへの報連相をしっかりとおこなう必要があります。報連相を怠ってしまうと、なかなか転職が先に進まなくなるからです。
- 前に紹介した求人はどうなったのか
- 本当に転職活動をしているのか
- どんな求人を求めているのか
報連相を怠ってしまうと上記の要素が不明確になります。そのため転職エージェントとしては、力を注ぎにくくなるのです。それによって、後回しにされる可能性が高まり、転職が先に進まない原因になります。
転職時期を「すぐに」としておく
転職時期を「すぐに」としておくと、より充実した支援を受けられる可能性が高まります。
転職エージェントの利益は、求職者を企業に紹介して採用に至った場合に得られる紹介手数料です。つまり、求職者を転職させなければ利益を得られないのです。
そのため、「すぐに転職したい」と言ってくれる求職者は、転職エージェントにとって嬉しい存在になります。結果として、より充実した支援をしてくれる可能性が高まります。
キャリアアドバイザーの変更も視野に入れる
担当のキャリアアドバイザーとの面談が上手くいかない場合には、変更を依頼した方がよいでしょう。
馬が合わないキャリアアドバイザーと一緒に転職活動をおこなっても、よい転職ができる可能性は低いですし、何よりストレスがたまってしまいます。
また、転職エージェント側も求職者には転職してほしいと思っているため、「キャリアアドバイザーを変更したい」と申し出たら、受け入れてくれることが多いです。
経歴やスキルを偽らない
よりよい求人を紹介してもらおうとして、経歴やスキルを偽っても一切メリットはありません。
もし上手く騙せて転職できたとしても、企業が求めているのは嘘のあなたであり、本当のあなたではありません。そのためミスマッチが起こり、双方ともに不満足になる可能性が高いです。
また、経歴詐称は犯罪ではありませんが、会社に損失を与えてしまうと訴えられる可能性もあります。
推薦状を確認させてもらう
転職エージェントを利用すると、履歴書や職務経歴書とは別に推薦状を送ってくれることがあります。
推薦状とは、紹介する人物の情報や熱意などを記載した書類であり、採用確率を高めてくれるものです。
しかし稀に、推薦状とは呼べないような内容になっている可能性もあります。また、自分の考えとは違う内容になっている可能性もあります。
そのため、企業に送る前に一度確認させてもらうとよいでしょう。
内定を獲得したら、他の転職エージェントに相談してみる
内定を獲得したら、その求人を紹介してくれた転職エージェントとは別の転職エージェントに相談してみましょう。
そうすることで、客観的に求人を分析して「合っているか」を確認してもらえます。
また、内定を獲得した求人と比較してよりよい求人を紹介してくれる可能性もあります。
転職エージェントの複数利用に関するよくある質問
最後に、転職エージェントの複数利用に関する質問にお答えしていきます。
掛け持ちを伝える方法は?
- 理由を明確に伝える
- こちらで決めたいと伝える
複数の転職エージェントを利用する理由が明確でなければ、転職エージェント側として納得できません。
たとえば、「まだ何も決めていなくて、より多く情報がほしい」とか「いろいろなキャリアアドバイザーから、意見を得たい」などの明確な理由をしっかりと伝えましょう。
また、転職エージェントは自社が紹介した求人で転職してくれないと利益を得られないため、「こちらで決めたい」という意思を感じられない求職者は支援しづらいです。
転職エージェントの利用を休止できる?
転職エージェントの利用は休止できます。
「休止したい」と伝える場合には、明確な理由を伝えることで転職エージェントも納得できます。たとえば、「今の職場で労働環境が改善された」とか「待遇が改善された」などです。
また、メールで伝えてもよいですが、可能であれ電話や直接会って伝えた方が、より丁寧になります。
選考中に退会できる?
選考中に退会できます。
ただし、非常に不義理で失礼な行為であると自覚する必要があります。
また、転職エージェント側に問題がある場合には、「退会理由」を明確に告げる必要があります。それによって、キャリアアドバイザーを変更してくれるなどの対処をしてくれる可能性もあります。
転職エージェントを複数利用して、多くの応募をすれば転職できる?
どれだけ多くの転職エージェントを利用して、多くの求人に応募しても転職できるとは限りません。
それよりも、より自分にマッチした企業を慎重に見極めて応募した方が、転職できる確率は高まります。
まとめ| 転職エージェントは複数利用可能! 上手に使って転職しよう!
転職エージェントには、それぞれ強み・弱みがあります。それを相互にカバーできるように転職エージェントを選択して利用することで、よりよい転職が実現する可能性が高くなります。
そのためには、転職エージェントを調べたり試してみたりして、自分に合った転職エージェントを選ぶとよいでしょう。
キャリア形成支援を主な事業とするCareer Expertを経営。具体的には、就職・転職支援や自己理解支援、キャリアデザイン支援などを実行。その経験や専門知識を活かし、読者の役に立つ記事を執筆。