導入におすすめのスマホ決済7選を紹介!導入方法やメリット&デメリットを解説
最近ネット広告や店頭ポスターで「○○Pay」がやたらと目につきます。
これは政府が推進する「キャッシュレス決済サービス」のひとつである「スマホ決済(モバイル決済)」のことで、スマートフォンを利用した決済サービスです。
スマホ決済は顧客にとってポイント還元などのメリットがありますが、導入する事業者にもさまざまなメリットがあります。
これから日本ではキャッシュレス決済が主流になると考えられており、スマホ決済の導入を検討している店舗も少なくありません。
そこでスマホ決済のサービス内容や特長、メリット・デメリット、各社サービス比較など、導入を検討する上で必要な情報を徹底解説します。
スマホ決済(モバイル決済)ってなに?
「スマホ決済」はスマートフォンに専用の「スマホ決済用アプリ」をインストールすることで、簡単な操作で支払いができる決済サービスです。
お財布から現金やクレジットカード、電子マネーカードを出す必要がなく、店頭レジでスマホを提示するだけなので支払いがスピーディーでスマートです。
スマホ決済の支払い方法には大きくわけて2種類があります。
- 非接触型IC決済
- QRコード(バーコード)決済
種類①非接触型IC決済
NTTドコモの「おサイフケータイ」でおなじみなのが「非接触型IC決済」です。
非接触型IC決済サービスは「IC決済対応スマホ」に専用アプリをインストールするだけで、支払い時にスマホの操作は必要ありません。
商品を購入するさいにスマホをレジ(受信装置)にかざすだけで決済が完了します。
仕組みはスマホから出ている微弱電波をレジの受信機が読み取り決済をおこなうもので、とくにアプリを起動する必要もないので簡単です。
JR東日本のモバイル用「Suica」や「Apple Pay」も非接触型IC決済サービスのひとつです。
- 購入する商品が決まったらスマホを取り出す
- レジの受信機にスマホをかざす
- 支払い完了
このように非接触型IC決済サービスではスマホの操作がなく、たんにレジの受信機にかざすだけで決済が完了します。
とても便利なサービスですがスマホの機種により対応していなかったり、店舗での設備導入が必要だったりする問題があります。
種類②QRコード(バーコード)決済サービス
キャッシュレス決済の人気で注目されているのが「QRコード(バーコード)決済」です。
QRコード決済は非接触型IC決済と違いスマホの機種にかからわず利用でき、導入店舗の設備投資も原則必要ありません。
つまり顧客、事業者双方にとって負担が少ない決済サービスだと言えるでしょう。QRコード決済には、さらに2種類の決済方式があります。
- 店舗が顧客のQRコードをスキャンする(CPM)
- 顧客が店舗のQRコードをスキャンする(MPM)
CPMは店舗が顧客のQRコードをスキャンする
「CPM(Consumer Presented Mode)」は顧客が提示したQRコードを、店舗機器でスキャンすることで支払いが完了する決済方式です。
顧客はスマホを出してアプリを起動するだけなので、負担が少なくスムーズな会計ができます。
店舗では専用の機器が必要ですが、最近では大きな設備は必要なく、小型専用端末が安価で提供されています。
また多くの決済サービスで開催されている「加入キャンペーン」を利用することで、実質無料で導入することも可能です。
- 購入する商品が決まったらスマホでアプリを起動
- アプリで支払い用のQRコード(バーコード)を表示
- 店頭レジでスマホ画面を提示
- 店員がQRコード(バーコード)をスキャン
- 支払い完了
このように決済時にお財布から現金やクレジットカードを出す必要もなく、スマホを提示するだけで支払いができます。
店舗も現金の確認やおつりを出す必要がないので、負担が少ないスムーズな対応が実現します。
MPMは顧客が店舗のQRコードをスキャンする
「MPM(Merchant Presented Mode)」は店舗に掲示してあるQRコードを、顧客がスマホでスキャンして支払いをおこなう決済方式です。
顧客はスマホアプリを起動してスキャン画面を開き、店舗ごとに掲示しているQRコードをスキャンします。
その後、スマホに現れた決済画面で支払う金額を入力することで支払いが完了します。
MPMは店舗における設備投資の必要がなく導入しやすい特徴があります。
ただし顧客が決済アプリに慣れていないケースでは、決済に時間がかかりスタッフに大きな負担がかかることも考えられます。
また1人あたりの決済にかかる時間も長くなる問題も指摘されます。
- 購入する商品が決まったらスマホアプリを起動
- アプリでQRコードスキャン用の画面を開く
- 店頭レジに掲示しているQRコードをスキャンする
- スマホで決済画面に移行
- 決済画面で支払い金額を入力
- 支払いをおこない確認画面を店舗スタッフに提示
- 店舗スタッフが支払いを確認する
- 支払い完了
このようにMPMは決済手順が長く、顧客が操作に慣れていないと時間がかかります。
MPMには問題もありますが、設備投資や専用機器が必要なく費用負担が少ないことは魅力です。
スマホ決済における各社のサービス特長と比較
日本は先進国のなかで「キャッシュレス決済後進国」と呼ばれていました。
しかし現在では各社からさまざまな決済サービスが提供されており、普及が加速している状況です。
ただし急激にスマホ決済サービスが増えたことで、どのサービスを導入するべきか悩んでしまうこともあります。
そこで日本で提供されている各社決済サービスの「特長」や「比較」を紹介します。
各種決済サービスの比較
現在日本では多くの決済サービスが提供されています。
なかでも人気のある7種類の決済サービスを比較してみます。
項目 | AirPAY | Coiney | Square | 楽天ペイ |
---|---|---|---|---|
対応スマホ決済 |
PayPay、 LINE Pay、d払い、AliPay(支付宝)、WeChat Pay(微信支付) |
WeChat Pay(微信支付) | 対応なし | 楽天ペイ、au PAY、Apple Pay、iD、QUICPay |
対応電子マネー | 交通系電子マネー(SUICA、PASMOなど) | 交通系電子マネー(SUICA、PASMOなど) | 対応なし | 楽天Edy、交通系電子マネー(SUICA、PASMOなど) |
対応クレジットカード | VISA、Mastercard、AmericanExpress、DinersClub、JCB、DISCOVER | VISA、Mastercard、AmericanExpress、DinersClub、JCB | VISA、Mastercard、AmericanExpress、DinersClub、JCB、DISCOVER | VISA、Mastercard、AmericanExpress、DinersClub、JCB、DISCOVER |
初期費用 | 実質無料 | 実質無料 | 実質無料 | 実質無料 |
月額費用 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
決済手数料 | 3.24%~3.74% | 3.24%~3.74% | 3.24%~3.95% | 3.24%~3.74% |
入金手数料(振込手数料) | 無料 | 200円(10万円未満)、無料(10万円以上) | 無料 | 無料(楽天銀行への振込)、210円(そのほかの銀行への振込) |
入金タイミング | 月6回(大手都市銀行)、月3回(そのほかの銀行) | 月6回 | 翌日入金(三井住友銀行、みずほ銀行)、週1回(そのほかの銀行) | 翌日(楽天銀行)、翌営業日(そのほかの銀行) |
申込み方法 | Webサイトから申込み | Webサイトから申込み | Webサイトから申込み | Webサイトから申込み |
サービス導入までの期間 | 2週間程度 | 2営業日~10営業日(段階ごとにサービス利用可) | 最短翌日 | 1週間~2週間程度 |
対応端末 | iOS | Android、iOS | Android、iOS | Android、iOS |
POS対応 | Airレジ | POSパートナー(スマレジ、ポスタスなど) | Square POSレジ | スマレジ、ポスタス、Bionlyなど |
項目 | PayPay | LINE Pay | d払い |
---|---|---|---|
対応スマホ決済 | PayPay、AliPay(支付宝) | LINE Pay、WeChat Pay(微信支付) | d払い、AliPay(支付宝)、WeChat Pay(微信支付) |
対応電子マネー | 対応なし | 対応なし | 対応なし |
クレジットカード対応 | 対応なし | 対応なし | 対応なし |
初期費用 | 実質無料 | 実質無料 | 実質無料 |
月額費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
決済手数料 | 無料(2021年9月30日まで) | 無料(2021年7月31日まで) | 3.24% |
入金手数料(振込手数料) |
無料(PayPay銀行への振込)、2020年6月30日まではすべての銀行が無料 |
無料(自動入金)、240円(入金申請) | 無料 |
入金タイミング | 翌日(PayPay銀行)、翌々営業日(そのほかの銀行) | 即時~翌営業日(入金申請)、月1回(自動入金) | 月2回 |
申込み方法 | Webサイトから申込み | Webサイトから申込み | Webサイトから申込み |
サービス導入までの期間 | 1週間程度 | 10営業日程度 | 最短10営業日 |
対応端末 | Android、iOS | Android、iOS | Android、iOS |
POS対応 | 別途システム改修が必要 | 別途システム改修が必要 | スマレジなど |
日本で代表的な7種類の決済サービスを比較しました。
それぞれの決済サービスで対応できる決済方法に違いがあることがわかります。
また比較を見てわかるように「Square」はクレジットカード決済が主なサービスで、スマホ決済や電子マネーには対応していません。
つまりこのなかでスマホ決済が利用できるのは6種類です。
「初期費用」、「月額費用」については全サービスが無料で、大きな違いはありません。
「決済手数料」ではPayPayとLINE Payが期間限定で無料なので、試しで利用したい場合はおススメのサービスです。
それではスマホ決済でおススメしたい各サービス(Squareを除く)の特長を解説します。
おすすめ①AirPAY(エアペイ)
「AirPAY(エアペイ)」は「リクルート社」が提供する決済サービスで、多くの決済に対応している「マルチ決済」が特長です。
また「AliPay(支付宝)」や「WeChat Pay(微信支付)」など中国で普及している決済にも対応しており、訪日中国人への対策も万全です。
QRコード決済はもちろん、電子マネーやクレジットカードまでバランスよく使えるのでAirPAYを導入すれば困ることはないでしょう。
ただしAirPAYを使うには、店舗で「iOS端末」を準備する必要があります。
Android端末が利用できないことを覚えておきましょう。
また売上の入金は月6回(大手都市銀行)、月3回(そのほかの銀行)と制約があることにも注意しなくてはなりません。
AirPAYのメリットはさまざまな決済サービスが利用できる点で、とくに中小の事業者では重宝します。
ただし店舗で使用する端末がiOSのみなので、持っていない場合は別途購入しなくてはなりません。ここはデメリットに該当します。
とにかくクレジットカード、電子マネー、スマホ決済とたくさんの決済サービスを手軽に導入したい店舗にはおススメです。
- スマホ決済、クレジットカード、電子マネーが幅広く使える
- 中国系決済にも対応
- 売上の入金は月6回
おすすめ②Coiney(コイニー)
「Coiney(コイニー)」は「Coineyターミナル」、「Coineyスキャン」、「Coineyペイジ」の3つの機能が利用できる決済サービスです。Coineyはクレジットカードや交通系電子マネー以外に、Coineyスキャンで中国のスマホ決済である「WeChat Pay(微信支付)」に対応しています。
また個別の決済画面が作れるCoineyペイジをつかえば、決済画面のURLをメール送付するだけで簡単にオンライン決済を利用できます。Coineyペイジは電話注文だけでなく、自社ECサイトでの決済に利用できるので便利な機能です。
Coineyもさまざまな決済サービスが利用できます。とくに中国観光客をターゲットにしたQRコード決済が使えるのも魅力です。またCoineyペイジで自社ECサイトにオンライン決済を導入できることもメリットです。Coineyのデメリットは「Apple Pay」や「iD」などのスマホ決済が利用できないことと、入金手数料が10万円未満に限り200円必要なことです。ただし10万円以上なら無料なので、なるべく売上が10万円以上になってからおこないましょう。
Coineyはさまざまな種類の決済を導入したい店舗、さらに自社ECサイトや電話通販でも使いたい店舗におススメしたい決済サービスです。
- クレジットカード、電子マネーが利用できる
- 中国系決済にも対応
- 3つの機能が使える
- 自社ECサイトでの決済に使える
- 売上の入金は月6回
おすすめ③楽天ペイ
楽天市場を運営する「楽天」が提供する「楽天ペイ」は、唯一「楽天Edy」に対応した決済サービスです。また「Apple Pay」、「iD」、「QUICPay」などの非接触型スマホ決済に対応していることも特長です。
また楽天ペイは費用が少ないことも魅力で楽天銀行の口座を保有していれば、入金に対する「振込手数料」が無料でさらに翌日に振り込まれます。
楽天ペイは非接触型スマホ決済が利用できることが最大のメリットです。また「楽天ポイント」の活用による集客アップも見込まれます。ただし中国系の決済サービスには対応していないので、インバウンド対策としては難しいかもしれません。ここはデメリットです。
店頭でApple Payなどの非接触型スマホ決済を導入したい店舗はぜひ検討してください。
- スマホ決済で楽天ペイだけでなくau PAYが使える
- 幅広い決済に対応している
- 楽天Edyが使える
- 楽天ポイントによる販促が期待できる
- 楽天銀行なら売上の入金が翌日
おすすめ④PayPay(ペイペイ)
テレビのCMで有名な「PayPay(ペイペイ)」は、最も注目されているスマホ決済のひとつでしょう。
決済額の「20%キャッシュバックキャンペーン」などで話題になり、現在でも定期的に10%程度のキャッシュバックキャンペーンを継続しています。
PayPayは使える決済方法が少なく、国内決済ではPayPay専用と考えください。
他社のクレジットカードや電子マネーは利用できないので、あくまでPayPayを導入したい場合のみ選択します。
ただし唯一「AliPay(支付宝)」に対応しており、中国人観光客対策としても有効です。
AliPayを使用するには別途の申込みが必要ですが、2020年9月30日までは手数料無料で利用できます。
PayPayの登録が完了したら忘れずに申込みをしてください。
PayPayは「ソフトバンクグループ」の決済サービスなので、これからの成長が期待できます。
導入費用や月額費用、さらに決済手数料も期間限定で無料なので試しに導入するのもよいと思います。
PayPayは各種キャンペーンによりユーザーが増加しており、これからも話題をふりまくでしょう。
あくまでPayPayしか利用できないデメリットはありますが、認知度で考えるとデメリットを超える集客が期待できます。
とくに低価格の商品を販売している店舗は必見の決済サービスです。
- 大規模なキャンペーンにより加入者急増
- ソフトバンクやヤフーの利用者の集客が期待できる
- 期間限定で決済手数料も無料
- 完全0円で導入できる
- PayPay銀行なら売上の入金が翌日
- AliPay(支付宝)に対応している
おすすめ⑤LINE Pay(ラインペイ)
スマホ決済でPayPayと同じく人気が高いのが「LINE Pay(ラインペイ)」です。メッセージアプリの「LINE」を利用した情報発信などが特長で、LINE Payで支払いをおこなうことで自動的に「友だち」へ自動追加されます。
またLINE Payは2019年8月から中国の「WeChat Pay(微信支付)」の連携が開始されました。これによりLINE Pay加盟店で中国人観光客のWeChat Payが使用でき、インバウンド対策として期待できます。さらに2021年7月31日までは、WeChat Payの決済手数料が無料なる特典もあります。
PayPayと同様に期間限定で決済手数料が無料ですが、使える決済サービスはあくまでLINE Payのみです。ここもPayPayと似ている特長です。LINE PayとPayPayの両方を利用するには、2つのシステムを導入しなくてはなりません。
なんと言ってもLINEの知名度はバツグンなので、LINE Payはスマホ決済の本命かもしれません。LINE Payを使うと店舗と顧客がつながることから、バーゲンなどの告知も簡単にできます。このようなメリットを利用して積極的ビジネスを考えている店舗にはおススメです。ただしあくまでLINE Payしか使えないデメリットを忘れてはなりません。
- LINEの知名度が高く大勢が利用している
- 定期的なキャンペーンによる販促が期待できる
- 期間限定で決済手数料も無料
- 完全0円で導入できる
- 売上の入金が最短即時
- WeChat Pay(微信支付)に対応している
おすすめ⑥d払い
「NTTドコモ」が提供する「d払い」はドコモ携帯向けのキャリア決済でしたが、現在では誰でも利用できる決済サービスに進化しています。
店舗でd払いスマホ決済を導入するには、オールインワンペイメントサービスの「クラウドペイ」に加盟します。
クラウドペイは2019年6月30日にスマホ用のアプリの提供を開始した新しい決済サービスで、現状では「d払い」のみ対応しています。
「AliPay(支付宝)」、「WeChat Pay(微信支付)」は近日中、「LINE Pay」、「メルペイ」も順次対応する予定です。
月間1,500万人が利用しているd払いを店舗に導入できることは、ビジネスチャンスを大きく広げるチャンスです。
しかしd払いのスマホ決済は開始したばかりで、使える決済数も多くありません。選択できる決済が少ないことはデメリットですが、近日中に「中国系スマホ決済」や「メルペイ」が使える予定です。
慌てて導入する必要はありませんが、ドコモユーザーを取り込みたい店舗にはおススメしたい決済サービスです。
- d払い以外に中国系決済の導入予定
- 近日中にメルペイを導入予定
- ドコモユーザーの集客が期待できる
- 売上の入金は月2回
スマホ決済を導入するメリット
スマホ決済を店舗に導入することは、決済方法に幅を広げるだけでなくビジネスにとって大きなメリットを生み出します。
- 集客が見込める
- 訪日外国人へのインバウンド効果が高い
- 導入が簡単
- 手数料などの費用が安い
- 売上の入金が早い
メリット①集客が見込める
顧客の立場で考えると決済方法が多い方が、利用しやすいのは間違いありません。
なかでもスマホ決済はかんたんに利用できることから、導入することで利用者が増加することが予想されます。
もしかしたらこれからは「お財布は持たないでスマホ決済だけ」が主流になるかもしれません。
反対に考えるとスマホ決済を導入していない店舗は、顧客に敬遠される可能性が出てきます。
決済による集客チャンスを逃さないのがスマホ決済です。
メリット②訪日観光客へのインバウンド効果が高い
2020年の東京オリンピックを前に海外からの旅行者が増加しています。
とくに中国からの観光客は増加の一途で、中国人観光客に対するインバウンド対策がこれからの売上を左右します。
とくにスマホ決済の「AliPay(支付宝)」や「WeChat Pay(微信支付)」は中国本土でも普及しており、多くの中国人が利用しています。
クレジットカードは持っていなくてもスマホ決済は使える中国人も多いことから、中国系スマホ決済の導入はビジネスチャンスを逃さないインバウンド対策としても有効です。
ただし中国系スマホ決済が使える決済サービスは限定されているので、導入したい場合は「AirPAY」、「Coiney」などを選択してください。
メリット③導入が簡単
スマホ決済のなかには、申込みから最短2営業日程度で導入できるものがあります。
さらにほとんどのサービスで初期費用や月額費用が無料で、導入に対する費用がかかりません。
またスマホ決済に必要な機器も限定されており、店舗における設備投資も原則必要ありません。
キャッシュレス決済のなかでもスマホ決済は、思い立ったら簡単に導入できるシステムです。
メリット④手数料などの費用が安い
初期費用が無料で導入しやすいスマホ決済ですが、決済ごとに必要な決済手数料も安くなっています。
多くのスマホ決済の決済手数料が3.24%程度で、一般的なクレジットカード手数料(3.5%~7.0%程度)よりも低く設定されています。
さらに「PayPay」や「LINE Pay」のように、期間限定で決済手数料が無料になる決済サービスもあります。
導入費用、月額費用、決済手数料が無料。
さらに売上金の入金手数料も無料にすることで、完全に「0円」で決済サービスが利用できます。
あくまで期間限定ですが、おためしで導入したい店舗には魅力的なメリットです。
メリット⑤売上の入金が早い
たとえばクレジットカードであれば、売上金の入金日が決められており、任意のタイミングで引き出せません。
つまりその間は売上金は利用できすロックされた状態でした。
しかしスマホ決済では最速で売上の翌日に振り込まれ、資金を無駄に停滞させる心配がありません。
スマホ決済ごとに入金サイクルに違いはありますが、とくに楽天ペイでは決済翌日に自動入金されるので便利です。(楽天銀行利用の場合)
スマホ決済を導入するデメリットと注意点
スマホ決済を導入することで多くのメリットが生まれます。しかしデメリットがあることを忘れてはいけません。
- 導入するスマホ決済を選択するのが困難
- 決済手数料が必要
デメリット①導入するスマホ決済を選択するのが困難
紹介したとおり日本にはたくさんのスマホ決済があります。
どのサービスにも一長一短があり、どれを選べばよいのかを決断するのが困難です。
またすべての決済方法を希望すると、複数のスマホ決済を併用しなくてはなりません。
導入を予定する店舗の顧客層や平均単価、利用状況などをよく考えて選択することが大切です。
デメリット②決済手数料が必要
初期費用や月額費用は無料ですが、決済ごとにかかる決済手数料は必要です。
現金払いと比較すると必要のない費用が発生するので、小規模店舗では負担と考えるかもしれません。
しかしスマホ決済を集客チャンスととらえることで3.24%の費用が高いとは考えられません。
これから加速するキャッシュレス決済時代に遅れないためにも、一定の出費は覚悟することも大切です。
どうしても心配なときは、期間限定で決済手数料が無料の「PayPay」、「LINE Pay」で様子を見てもよいでしょう。
スマホ決済の導入方法と手順
魅力的なスマホ決済を店舗に導入するには、各サービスの申込みをおこない審査に通過しなくてはなりません。
スマホ決済を導入する流れを見てみましょう。
- 導入するスマホ決済を選択する
- 各決済サービスの公式ホームページから申込みをおこなう
- 各決済サービスで審査
- 2営業日~10営業日で審査結果通知
- サービス開始(機器が必要なサービスは到着後)
スマホ決済の申込みに必要な書類
スマホ決済の申込みには、本人や事業を証明する書類を提出しなくてはなりません。
個人事業 | 法人 | |
---|---|---|
確認書類 | 運転免許証、パスポート、在留カード、住民票の写し、印鑑証明書、そのほか | 法人番号 |
事業を証明する書類 |
事業を証明する書類(パンフレット、価格表など)、古物商許可証、旅行業登録票、そのほか公的許認可証など |
事業を証明する書類(パンフレット、価格表など)、古物商許可証、旅行業登録票、そのほか公的許認可証など |
スマホ決済の審査が長引くこともある
スマホ決済の審査では利用できる決済ごとに審査がおこなわれます。
たとえば「AirPAY」はスマホ決済以外に電子マネーやクレジットカードも利用できることから、審査は各決済ごとにおこなわれます。
つまりスマホ決済は問題なくても、クレジットカード審査で問題が出る可能性があります。
このような場合は審査で問題が出たクレジットカード会社から、追加資料の提出を求められ再度審査を受けなくてはなりません。
追加資料の提出を求められても、冷静に対応することが大切です。
スマホ決済は「キャッシュレス・消費還元事業」に対応している
消費増税が開始する2019年10月1日から2020年6月30日まで実施される「キャッシュレス・消費還元事業」は、増税による消費の低下を防止するだけでなく、キャッシュレス決済を推進することも目的の公的事業です。
顧客が実施期間中に加盟店でキャッシュレス決済をつかうと、店舗の規模により2.0%~5.0%のポイント還元を受けられます。
このキャッシュレス・消費還元事業で対象になるキャッシュレス決済種別を見てみましょう。
- クレジットカード
- 電子マネー
- スマホ決済(CPM、MPM)
- デビッドカード
このように今回紹介しているスマホ決済もキャッシュレス・消費還元事業の対象になっており、利用することで政府からの還元が受けられます。
またキャッシュレス・消費還元事業のメリットは顧客だけでなく、スマホ決済を導入する事業者にもあります。たとえば「AirPAY」ではキャッシュレス・消費還元事業の加盟店登録が完了した場合、補助金を利用して決済手数料を実質2.16%に減額させます。
キャッシュレス・消費還元事業は集客効果が高いことが予想されます。スマホ決済の審査が通過したら必ず加盟店登録を申請しましょう。
スマホ決済の導入まとめ
スマホ決済の詳細を理解していただけたと思います。これから到来するキャッシュレス時代に乗り遅れないためには、今の時点でシステムを導入することが重要です。
- スマホ決済はスマホに専用アプリを入れて決済するサービス
- スマホ決済には「非接触型IC決済」と「QRコード決済」がある
- CPMは店舗が顧客のQRコードをスキャンする決済方法
- MPMは顧客が店舗掲示のQRコードをスキャンする決済方法
- 日本ではたくさんの決済サービスがあり選択が難しい
- スマホ決済を導入するメリットは集客や導入費用が安いこと
- スマホ決済の導入には申込みと審査が必要
- 審査長引くことがある
- スマホ決済は「キャッシュレス・消費還元事業」に対応している
店舗に合ったスマホ決済を導入するためには、店舗規模や商品単価を考えてクレジットカードや電子マネーの必要性を検討してください。
なかなか決まらないときは、悩まないでまずは導入して使ってみてはいかがでしょうか?
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。