「訪問看護は合わなかった」と感じる看護師は多い?対処法や転職先もあわせて解説 PR

「訪問看護は合わなかった」と感じる看護師は多い?対処法や転職先もあわせて解説

看護師として働く場合、主な勤務先は病院やケアセンターなどになるでしょう。

ただ、なかには、看護が必要な方の自宅や老人ホームなどを訪れて働く、「訪問看護」に携わる看護師の方もいます。

どちらも、看護師として果たすべき役割に大きな違いがあるわけではありませんが、「訪問看護は合わない」と感じる方も少なくないようです。

この記事では、「訪問看護は合わない」と感じてしまう理由・要因や、訪問看護が合わなかった際の対処法などについて説明します。

転職を検討する際のおすすめの転職先、転職サイトについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

「訪問看護は合わなかった」と感じてしまう理由・要因

訪問看護が合う、合わないに関して、統計的なデータが出されているわけではありません。

ただ、訪問看護には以下に挙げるように、合わないと感じさせる要因がいくつか揃っていることも事実です。

訪問看護が合わない理由
  • 離職率は高め
  • 給与水準は低め
  • OJT・研修の整備不足

それぞれについて、詳しく説明します。

離職率は高め

日本看護協会が平成23年に公表したデータによると、平成19年の訪問看護業界全体の離職率は15.0%でした(※)。

一方で、病院で働いている看護師の同年度の離職率は12.6%です。

働き方は違えど同じ看護師として、離職率に2.4ポイントもの開きがあるのには、訪問看護という働き方に「合わない」と感じさせる要因があるがゆえだと、考えられるのではないでしょうか。


(※)参考:日本看護協会「訪問看護の伸び悩みに関するデータ」

給与水準は低め

訪問看護という働き方の給与水準が低めであることも、訪問看護を辞める理由のひとつになっていると、考えられます。

そもそも、看護職員全体の給与水準は、薬剤師や検査技師といったほかの医療関係職種と比較しても、低い水準です。

さらに、訪問看護師の給与水準は、病院勤務の看護師と比べると低めになります。

同じような仕事をしているはずなのに、病院勤務の看護師よりも待遇が悪いとなれば、訪問看護師を辞めたいと感じる人がいるのも、不思議ではないでしょう。

OJT・研修の整備不足

一般的な企業に入社する場合、入社当初は研修期間が設けられているのが普通です。

研修期間が終わった後は、先輩社員と一緒に仕事をして、OJTで仕事を覚えていくことになるでしょう。

ただ、看護業界は慢性的に人材が不足していることもあり、研修期間を満足に設けられないことも多いです。

また、人の命を預かる仕事をしているにも関わらず、OJTによるトレーニングの仕組みが整えられていないケースもあります(※)。

そういった環境で「一人前の人材」として働くことを難しいと感じ、訪問看護師として働くことを、躊躇する人がいるのかもしれません。


(※)参考:日本看護協会「訪問看護の伸び悩みに関するデータ」

訪問看護師が抱える悩み

訪問看護師として働くにあたって抱える悩みは、人によってさまざまだと思いますが、主な悩みとしては以下のようなことが挙げられるでしょう。

訪問看護師が抱える悩み
  • 患者とのコミュニケーション
  • オンコールが気になる
  • 自分の判断で動くことの不安
  • 潔癖症な性格
  • 職務内容と給与が割に合わない

それぞれの悩みについて、詳しく説明します。

患者とのコミュニケーション

病院で働く看護師は、同じ病院に勤める看護師とチームを組んで、入院患者さんの看護にあたります。

一方、訪問看護師は、患者さんの自宅などに出向いて看護をおこないますが、その際は1人で訪問するのが一般的です。

そのため、患者さんやその家族とのコミュニケーションは、すべて自分が担う必要があります。

負担を分散しやすい病院勤務の看護師とは異なり、すべてを自分の責任でおこなう訪問看護師は、よりしんどいと感じてしまうでしょう。

オンコールが気になる

病院勤務の看護師は勤務時間が決まっており、そういった点では一般的な企業に勤めるのと変わりありません。

一方、訪問看護師は、「オンコール対応」すなわち患者さんの体調が悪い場合などに、本来の勤務時間とは関係なく、対応しなければならないことがあります。

オンコール対応があるかもしれないと思っていると、休日でも心が休まりませんし、万が一のケースに備えて、遠出や旅行などを控える方もいるかもしれません。

オンコール対応によって、オフの時間まで仕事が気になってしまう働き方を、辛いと感じる方がいるのは不思議なことではないでしょう。

自分の判断で動くことの不安

先ほども触れましたが、訪問看護師は、基本的に1人で患者さんの看護をおこなわなければなりません。

そのため、患者さんの要望に対してどのように対処すべきか、どのような処置をすべきかなどを、すべて自分で考えて判断する必要があります。

看護師としての経験を積んでもなお難しい判断を、場合によっては独り立ちした直後から求められるわけです。

そういったことにストレスや、心理的な負担を感じる方がいたとしても、無理のないことでしょう。

潔癖症な性格

訪問看護師を利用する方のなかには、すでに身寄りもなく身の回りのことで頼れるのは訪問看護師だけ、というような方もいます。

そのような方の家は満足に掃除されていないことも多く、衛生的に好ましくない環境であることも、多々あります。

訪問看護師の仕事の範疇には、家の掃除や買い物といった生活支援は含まれていませんので、そういった雑務の対応が求められるわけではありません。

ただ、潔癖症な性格だとそういった環境のなかで仕事をすること自体が、厳しいと感じる方もいるでしょう。

職務内容と給与が割に合わない

先ほども少し触れましたが、訪問看護師の給与水準は医療業界の給与水準と比べると、決して高いわけではありません。

では、その分仕事内容も比較的楽かといわれると、勿論そういうことでもありません。

仕事内容は、病院勤務の看護師と同等(場合によってはそれよりも厳しい)にもかかわらず、「受け取れる給与は少なめ」という点が気になるわけです。

そのような環境で仕事を続けることを厳しいと感じ、ほかの職種への転職を検討する方がいても、決して不思議なことではありません。

訪問看護が合わなかったと感じた際の対処法

訪問看護が自分には向いていないと感じても、生活していくためには仕事をして給与を得なければなりません。

訪問看護が合わないと感じた際に考えられる対処法としては、主に以下のようなことが挙げられます。

合わなかった際の対処法
  • コミュニケーション能力を鍛える
  • 経験が解決してくれることを知る
  • 先輩を頼る
  • 衛生対策の物品を活用する
  • 転職を検討する

それぞれの対処法について、詳しく説明します。

コミュニケーション能力を鍛える

上述したように、患者さんとのコミュニケーションをすべて自分で担わなければならないことは、訪問看護を合わないと感じる要因のひとつになりえます。

ただこれは、自身のコミュニケーション能力を磨くことで、改善される可能性がある部分でもあります。

コミュニケーションスキルは後天的に習得できるものなので、相手の目を見ながら話すようにしたり、相手のペースを把握しながら会話したりすることを、意識するとよいでしょう。

経験が解決してくれることを知る

訪問看護を始めたばかりだと、「どのように対処すべきかわからない」と感じて、訪問看護が合わないと思う機会が多いかもしれません。

ただ、どのような仕事でも駆け出しのころは、そのように感じることが多くて当然です。

新米のころからベテランの人と同じように仕事をするのは、無理というものでしょう。

経験を積んでいくことで、徐々に仕事もおこないやすくなりますし、先ほど触れたようなコミュニケーションの問題も、改善されていくはずです。

先輩を頼る

訪問看護師は、基本的に1人で患者さんの自宅を訪問するため、仕事中に先輩を頼るのは、現実的に難しいことが多いです。

しかし、仕事を終えて訪問看護ステーションに戻ってきたあとであれば、先輩とやり取りすることはできます。

困ったことや感じた悩みなどを積極的にぶつけて、アドバイスを求めることで、訪問看護師として成長しやすくなり、仕事が合わないと感じることも少なくなるでしょう。

衛生対策の物品を活用する

ご自宅の衛生環境があまりよろしくない患者さんを訪問する場合は、あらかじめ衛生対策の物品を用意しておくことも、重要です。

消臭スプレーやゴム手袋、マスクやスリッパなどを利用することで、少しでも働きやすく感じるのではないでしょうか。

転職を検討する

ここまでは、訪問看護師を続けるために意識すべきことを説明してきましたが、それでも合わないと感じるのであれば、転職を検討してみてはいかがでしょうか。

なぜなら、医療現場は慢性的に人材が不足しており、看護師として積んできた経験が求められる職場も多いからです。

最近では、より自分にとって好ましい環境で働くために、転職は現実的な選択肢のひとつとなってきているので、より自分にフィットした職場や職種を探してみるのもよいでしょう。

訪問看護師として活躍できる可能性がある人

訪問看護師が合わないと感じ、このまま仕事を続けるべきか転職しようかと悩んでいる方も、いると思います。

ただ、以下に挙げるような人は、まだまだ将来的に活躍できる可能性がありますので、訪問看護師の継続を検討してみてはいかがでしょうか。

活躍できる可能性がある人
  • 自主的に動ける人
  • 体力的にタフな人
  • 現職に就いて日が浅い人

それぞれについて、詳しく説明します。

自主的に動ける人

経験やスキルの不足は、訪問看護師が合わないと感じる大きな要因のひとつです。

ただ、そういった部分は、研修会に参加したり先輩にいろいろと質問したりと、自主的に行動し続けることで解消することができます。

また、経験やスキルの不足が解消されることで、訪問看護師にやりがいを感じるようになってくる可能性も大いに考えられます。

自分の悩みを解消するために自主的に動ける人は、合わないと感じながらも、期間を定めて今一度訪問看護師の仕事に向き合ってみてはいかがでしょうか。

体力的にタフな人

訪問看護師は1人で患者さんのところを訪問しなければならない、オンコールに備えておく必要があるなど、かなりタフな仕事であることは間違いありません。

そのため、体力的にタフであることは、訪問看護師として働き続けるための資質のひとつである、といえるでしょう。

体力に自信がある方は、スキルや経験を積むことで立派な訪問看護師に成長できる可能性があるため、訪問看護師を継続するのがおすすめです。

現職に就いて日が浅い人

訪問看護師として働き始めてまだ日が浅い人は、まだ仕事の合う・合わないを正しく判断できる状況ではなく、これから事態が好転していくことも考えられます。

先ほども触れたように、仕事を継続してスキルや経験を積んでいくなかで、仕事をやりやすいと感じるようになる可能性も十分にあります。

まずは目の前の仕事に精一杯取り組んで、ささいなことでもスキルアップを実感していきましょう。

訪問看護が合わなかった際のおすすめな転職先

どうしても訪問看護師が合わないと感じて転職を検討するにあたっては、転職先をどこにすべきかが、重要なポイントのひとつとなるでしょう。

訪問看護が合わなかった際のおすすめの転職先としては、主に以下のようなところが挙げられます。

おすすめな転職先
  • 内科病棟
  • 老人ホーム
  • デイサービス
  • 保健センター

それぞれの転職先について、詳しく説明します。

内科病棟

内科病棟でおこなわれる患者さんへのケアは、食事や排せつのケアにリハビリの補助など、訪問看護での業務内容と共通する部分が多いです。

そのため、訪問看護で培った経験を活かしやすい職場といえます。

また、訪問看護で患者さんの自宅での生活を拝見していることで、在宅での生活のイメージもつかみやすくなるため、退院支援にも関わりやすくなるでしょう。

以上の理由により、内科病棟は訪問看護からの転職先におすすめです。

老人ホーム

訪問看護の利用者には高齢の方も多いため、老人ホームでの業務内容と訪問看護での業務内容には、共通点が多いです。

日常生活に対する補助をおこなったり、患者さんの家族からの質問に答えたりといったことは、訪問看護でもよく見られる風景でしょう。

また、老人ホームでは基本的に、清潔な環境がキープされています。

個人宅に訪問して仕事をすることに、衛生的な観点で抵抗があった方にとっては、この点も仕事をしやすいポイントといえるでしょう。

デイサービス

「経験が浅いうちから、患者さんの命に関わる仕事を担うのは気が重い…」ということであれば、デイサービスへの転職をおすすめします。

なぜなら、デイサービスに通うのは、ケガをしたり病気を抱えたりしている方ではなく、基本的には健康な方だからです。

そのため、仕事に向き合う際のプレッシャーが、多少なりとも軽減されるでしょう。

訪問看護とデイサービスは、業務上の関連性も大きいため、早いうちから仕事に慣れることができるというメリットもあります。

保健センター

高齢者やその家族の悩みに寄り添いたいという気持ちはあるものの、訪問看護という働き方が合わないと感じているのであれば、保健センターへの転職がおすすめです。

保険センターの看護師であれば、在宅で悩みを抱える人への支援をおこなうことができます。

ただし、保健センターで勤務するためには公務員の資格が求められるので、各自治体の公務員試験に合格する必要がある点には、注意しておきましょう。

保健師の国家資格が優遇されるケースもあるため、勤務先を選ぶ際には、事前に「求める人物像・歓迎スキル」といった項目を確認しておくと良いでしょう。

訪問看護が合わなかった方向けのおすすめな転職サイト

訪問看護師からの転職を検討する場合は、転職サイトを利用して転職先を探すのが一般的です。

看護師の方が転職先を探すのにおすすめの転職サイトとしては、以下のようなところが挙げられるでしょう。

看護roo!

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レバウェル看護

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対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師

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まとめ

訪問看護師として働く方のなかには、患者さんとのコミュニケーションの密度や、すべてを自分で判断する必要があることなど、悩んでいる方もいるかもしれません。

そういった悩みは訪問看護師として経験を積んだり、先輩に相談したりすることで、解消される場合もあります。

ただ、自分にはどうしても訪問看護師が合わないと感じる場合は、今の仕事に固執せずに転職を検討してみてもよいでしょう。

内科病棟や老人ホームなどは、訪問看護師として培ってきたスキルを活かしやすいので、おすすめの転職先です。

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不動産広告の営業マンを経て、現在はフリーランスのライターとして活動中。 クレジットカードやカードローンに関する知識を、公平な視点で分かりやすく伝えることを目指しています。 私生活でもいろいろなクレジットカードを使い分けながら、自分にとって最適な使い方を模索中。毎月貯まっていくポイントを見ながらその使い方を考えるのが、ひそかな楽しみ。 自分の実体験や気付きをもとにした、オリジナリティのある記事をお届けしたいと思っています。

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