クレジットカードが利用停止になる9つの原因と今すぐできる対処法も解説!
クレジットカードは、キャッシュレスで支払いができる便利なツールですが、突然、カードが利用停止になってしまうと困ってしまいますし、原因がわからなければ焦りますよね。
クレジットカードが利用停止になってしまう場合は、支払いの遅延や利用規約に違反しているなど、いくつか原因が考えられます。
今回はクレジットカードが利用停止になってしまった場合に考えられる原因および、対処法について説明していきます。
すでにクレジットカードが利用停止になってしまい、原因がわからないという人はもちろん、これからクレジットカードの保有を検討している人もぜひ参考にしてください。
クレジットカードが利用停止になる原因
クレジットカードは、理由もなく利用停止になることはありませんので、クレジットカードが利用停止になるということは、何かしらの原因があります。
クレジットカードが利用停止になる原因としては、主に以下のようなことが考えられるので覚えておきましょう。
- 利用限度額を超えている
- 支払いが遅れている
- 途上与信でひっかかった
- 有効期限が切れている
- 紛失届・盗難届が出されている
- 不正利用もしくはその疑い
- クレジットカードの現金化もしくはその疑い
- 磁気ストライプやICチップ等の異常
- 読み取り端末の故障
それぞれの原因および対処法について、説明していきます。
①クレジットカードの利用限度額を超えていた
クレジットカードには利用限度額が設定されており、それ以上の金額の決済はおこなえないようになっています。
たとえば、利用限度額が50万円のクレジットカードですでに45万円を利用していた場合、5万円までの支払いはできますが、それ以上の金額の支払いはできません。
自分のカードの利用限度額や利用明細はカードのマイページで確認できるので、利用限度額ギリギリまでカードを利用していないか、一度確認してみるといいでしょう。
クレジットカードの利用限度額を超えている場合の対処法
利用限度額がいっぱいになってしまっている場合は、引き落としがおこなわれて利用限度額に空きができるのを待つことで、再びクレジットカードが利用できるようになります。
クレジットカードにはそれぞれ決められた引き落とし日が設定されていますので、引き落とし日を過ぎてからクレジットカードを利用するようにしましょう。
なお、引き落とされた分がいつ利用限度額に反映されるかは、カード会社ごとに異なります。
引き落とし日を過ぎたからといって、すぐにクレジットカードの利用限度額が戻らないこともあることには、注意しておきましょう。
人によっては、引き落とし日が来るまで待っていられないということもあるかもしれません。
そのような人は、クレジットカードの増額申請も検討してみましょう。
利用限度額を増額するためには審査を受けなければならないので、申請してすぐにクレジットカードの利用限度額が増えるわけではありません。
ただ、うまくいけば引き落とし日が来るのを待っているよりも早く、クレジットカードを利用できるようになるかもしれませんよ。
②クレジットカードの支払いが遅れていた
クレジットカードでは、決済した金額を毎月決められた日に引き落としますが、引き落とし日に正常に引き落としができずに支払いが遅れていると、カードが利用停止になってしまいます。
カード会社としても、きちんと支払いをおこなってくれない利用者にそのままクレジットカードを使わせておくのは不安ですからね。
なお、カードの支払いが遅れている場合に利用停止になるタイミングは、カード会社によって異なります。
引き落とし日を1日過ぎただけで即利用停止になるところもあれば、1週間程度は様子を見てくれるところもあります。
クレジットカードの支払いが遅れている場合の対処法
クレジットカードの支払いが遅れているせいでカードが利用停止になっている場合は、「再引き落とし」または、「カード会社に連絡して支払いをおこなう」という方法で利用停止を解除することが可能です。
再引き落とし日が設定されているカード会社であれば、再引き落とし日にきちんと引き落としができれば、その後利用停止処分が解除される可能性が高いです。
ただ、すぐに利用できるようにしてほしい場合はカード会社に連絡をおこない、振込などで支払いを済ませるようにしましょう。
ちなみに、おすすめは「カード会社に連絡をする方法」になります。
カード会社に連絡する方法は、すぐに利用停止が解かれる可能性が高いですし、カード会社側へ与える印象もよいです。
ただし、これまでに何度も支払いを遅れているような場合は、支払いをおこなっても少しの間は利用停止処分が解かれないこともあるので、カードの使い方にはくれぐれも注意しましょう。
③途上与信の際にカードの使い方に問題ありと判断された
カード会社では、定期的にカード利用者の信用情報をチェックする「途上与信」をおこなっています。
途上与信の際に、カードの使い方などに問題があると判断されて支払い能力に疑いをもたれてしまうと、カードを利用停止にされてしまう可能性があります。
途上与信で問題ありと判断される可能性があるのは、以下のようなケースです。
キャッシングの金額・頻度が多い
クレジットカードには、キャッシングができるキャッシング枠という機能があります。
キャッシング枠は便利ではありますが、クレジットカードで頻繁にキャッシングをおこなっていると、「頻繁にキャッシングしないといけないほど生活に余裕がないのか」と考えられて、支払い能力に疑いを持たれかねません。
キャッシング枠の利用は、ほどほどにしておいたほうがいいでしょう。
他社での借入れが多い
信用情報をチェックすれば、他社からの借入れに関することも把握できます。
キャッシング枠を多用していると、支払い能力に疑いを持たれてしまうことは上述したとおりですが、他社からの借入れが多い場合にも同様のことがいえます。
クレジットカードのショッピング枠は総量規制対象ではありませんが、借入れている金額が多いかどうかを判断する際の目安として総量規制が用いられることは、十分考えられます。
総量規制対象となる年収の3分の1近くの金額を借入れている人は、そのことを念頭に置いておく必要があるでしょう。
なお、カードの利用停止の情報自体も、信用情報に登録される情報です。
そのため、クレジットカードを複数枚所有しており、そのなかの1枚が利用停止になって信用情報に登録されてしまうと、ほかのカードで途上与信がおこなわれた際に、その1枚のカードの利用停止に関する情報が原因で、ほかのカードにも影響が出る可能性があります。
芋づる式にカードが利用できない状態に陥ってしまわないために、十分注意しておきましょう。
途上与信の際にカードの使い方に問題ありと判断された場合の対処法
キャッシング枠でのキャッシングや他社からの借入れが多いことで、支払い能力に疑いを持たれているのであれば、それらを返済することで支払い能力に余裕をつくりましょう。
支払い能力に問題なしと判断してもらえれば、再びカードが使えるようになるはずです。
④クレジットカードの有効期限が切れていた
クレジットカードには有効期限が決められており、その期限を過ぎて利用することはできません。
クレジットカードの有効期限は、カード券面に「月/年」の形で印字されており、たとえば「05/24」という表記であれば2024年5月まで利用できるということになります。
クレジットカードを発行したのがかなり前だという人は、一度カードの券面を見て有効期限を確認してみましょう。
クレジットカードの有効期限が切れている場合の対処法
カードの有効期限が切れている場合、そのクレジットカードはもう利用できません。
ただし、クレジットカードの有効期限切れが近くなると、カード会社から新しいカードが郵送されてくるのが普通です(カード会社が契約更新OKと判断した場合に限ります)。
新しいカードを受け取ったものの、そのままどこかに放置している可能性が高いので、一度自宅で新しいカードを探してみましょう。
⑤カードの紛失届・盗難届が出されていた
カード会社は、カードの紛失届や盗難届が出された場合、悪用を防ぐために当該カードを利用停止にします。
「今から自分で使おうと思っているカードの紛失届や盗難届が出されていることなどありえるのか?」と思われる人もいるかもしれません。
ただ、以前財布を紛失したときになかに入っているカードを利用停止にしてもらったものの、無事な状態で財布が帰ってきて、カードを利用停止にしてもらったことをすっかり忘れてしまっているようなこともあるかもしれません。
もしくは完全なる手違いで、まったく問題のない自分のカードの紛失届が出されてしまっている可能性も、ゼロではありませんからね。
カードの紛失届・盗難届が出されている場合の対処法
カードの紛失届や盗難届が出されている場合は、自分が実際にそういった届け出をおこなっているかどうかで対処法が異なってきます。
過去にカードを紛失した・盗まれた際に届けを出していたのであれば、そのカードはカード会社によって既に使えない状態にされており、代わりに新しいカードが郵送されてきているはずです。
カードの有効期限が切れている場合と同様に、自宅のどこかに新しいカードが放置されていないか、今一度確認してみましょう。
何らかの手違いで、自分のカードの紛失届や盗難届が出されてしまっている場合は、その旨をカード会社に伝えれば、あらためて新しいカードを郵送してもらえます。
⑥不正利用された場合もしくは不正利用の疑いがあった
カード会社では、カードの利用履歴から利用者の利用動向をチェックしており、普段と異なる使い方をした場合は不正利用と判断されて、カードが利用停止になることがあります。
不正利用と判断される可能性があるのは、「普段よりも多くの金額の決済がおこなわれた」、「普段とは違う地域・国で決済された」、「普段とは異なる商品を購入した」などがあります。
実際には不正利用などではなく、カード所有者が旅行に行って現地で大量の買い物をしただけかもしれません。
ただ、カード会社は怪しいと思われるケースでは先手を取って利用停止処分を科すことがあるということを、覚えておきましょう。
不正利用された場合もしくは不正利用の疑いがある場合の対処法
普段と異なる使い方をしたせいで不正利用だとみなされてしまった場合は、カード会社に連絡をして誤解を解く必要があります。
旅行先で使ったから、忘年会で必要な小道具をたくさん買ったからなど、怪しいと思われるカード利用の裏側の事情をきちんと説明すれば、利用停止を解除してもらえるでしょう。
⑦クレジットカードの現金化の疑いがあった
クレジットカードのショッピング枠を利用して購入した商品を、業者などに買い取ってもらって現金を作る方法のことを、「クレジットカードの現金化」といいます。
クレジットカードの現金化はカード会社の利用規約に違反しているので、カード会社が「現金化の疑いあり」と判断した場合は、クレジットカードの利用停止の対象になることを覚えておきましょう。
クレジットカードの現金化に用いられるのは、ブランド品、金券・ギフト券、新幹線の回数券など、換金性の高い商品があるため下記のような行動をしてしまうとクレジットカードの利用停止となる可能性が高くなります。
- 今までブランド品の購入をしていなかったのに、突然、複数回にわたって不自然に購入を繰り返している
- 金券、ギフト券を不自然なほど繰り返し購入している
- 通常の使用とは考えられないほどに、新幹線の回数券を大量購入している
ただし、ブランド品、金券・ギフト券、新幹線の回数券などは、通常の範囲内で購入する程度であれば現金化を疑われることがないので、そこまで神経質になる必要はありません。
クレジットカードの現金化の疑いがある場合の対処法
クレジットカードの現金化を疑われた場合は、カード会社に連絡をして現金化目的で買ったわけではないことを説明する必要があります。
ただ、カード会社はクレジットカードの現金化に非常に神経をとがらせているので、現金化目的で利用したのではないことの証明に、カードで購入した商品の詳細を確認されることもあります。
実際に購入した商品を手元に用意したうえでカード会社に連絡をするようにすると、誤解を解きやすいかもしれません。
⑧磁気ストライプやICチップに異常があった
クレジットカードが利用停止になってしまっていることと、何らかのトラブルでクレジットカードが使えないことは、まったく別の問題です。
ただ、「クレジットカードが使えずに支払いができない」という観点では同じことですね。
そこで、「カードが利用停止になっているわけではないが利用できない」という場合に考えられるケースについても、少し触れておきます。
まず考えられるのは、クレジットカードの磁気ストライプやICチップに異常があるということです。
磁気ストライプやICチップには、クレジットカードに関するさまざまな情報が記録されているので、この部分に異常があると、クレジットカードが使えなくなってしまいます。
磁気ストライプは、テレビなどから発せられている磁力に影響を受けることがありますし、ICチップは傷がついたり汚れたりすると劣化してしまいますので、十分注意しておきましょう。
磁気ストライプやICチップに異常がある場合の対処法
磁気ストライプやICチップに異常がある場合、そのカードはもう利用できません。
この場合は、カード会社に連絡をして事情を説明すれば、新しいカードを再発行してもらえます。
古いカードは新しいカードが届くまでは保管しておいたほうがいいですが、新しいカードが届いたあとは、磁気ストライプやICチップ部分にハサミを入れるなどして、「完全に使えない状態」にしてから捨てるようにしましょう。
⑨お店の読み取り端末が故障していた
お店でカードを使う場合、読み取り端末にカード情報を読み込ませて利用するケースが多いです。
そのため、カード自体にまったく問題はなくとも、カードの読み取り端末が故障していると、クレジットカードが利用できないこともありえます。
お店の読み取り端末が故障している場合の対処法
お店の読み取り端末が故障している場合、カードの所有者に何ら落ち度はありませんが、クレジットカードでの決済はできませんので、別の方法で支払いをおこなわなければなりません。
ただ、カード自体に異常があるわけではないので、ほかのお店では問題なく利用できるはずです。
理由が分からない場合はカード会社への電話や会員ページで確認
クレジットカードの支払いが遅れていたとか、有効期限を確認したら確かに過ぎていたというように、クレジットカードが利用停止になっている理由が明確にわかる場合は問題ありません。
しかし、なぜ利用停止になっているのかわからないとか、そもそも利用停止になっているのかただ単に使えないだけなのかがわからないという場合は、カード会社への電話や会員ページでの確認で、事態を正しく把握することが大事です。
カードが利用停止になっている状態でカード会社に電話をかけるのは、怖いかもしれません。
ただ、クレジットカードの現金化のような不正利用をしていないのであれば、こちらが負い目を感じる必要はありませんので、きちんと状況を説明してもらうようにしましょう。
クレジットカード利用停止による影響
クレジットカードが利用停止になった場合、「支払いができなくて困る」というのは、カード利用者が受けるもっともわかりやすい影響です。
しかし、カードが利用停止になることの影響はそれだけではありません。
ほかに考えられる影響について、以下で説明していきます。
遅延損害金が発生する
クレジットカードの支払いを延滞したせいで利用停止になった場合は、延滞している日数に応じて「遅延損害金」と呼ばれるお金を支払わなければなりません。
遅延損害金は、「延滞している金額×遅延損害金の利率×延滞日数÷365(or366)」という式で計算されます。
計算式を見てもわかるとおり、延滞している金額が大きければ大きいほど、延滞している日数が長ければ長いほど、支払わなければならない遅延損害金の金額は大きくなります。
遅延損害金の支払いを少しでも減らしたい場合は、支払いが遅れていることに気づいたら、すぐにカード会社に連絡をして支払いをおこないましょう。
督促の通知が届く
クレジットカードの支払いを延滞している場合、カード会社から電話や書類で督促の通知がおこなわれます。
電話連絡の場合、連絡先を自分のスマートフォンや携帯電話にしておけば、ほかの人にバレる心配はほぼありません。
ただ、督促状や催告書といった書類はカード利用者の自宅に郵送されてきます。
そういった書類を家族に見られると、クレジットカードの支払いを延滞していることがバレてしまいますね。
付帯しているETCカードや家族カードが利用停止に
カードが利用停止になると、そのカードに付帯して発行されているETCカードや家族カードも利用停止になる可能性があります。
自分のカードを本カードとして、もろもろのカードを紐づけて発行させている場合は、本カードが利用停止にならないように細心の注意を払っておかなければなりません。
今まで貯めてきたポイントも消滅
クレジットカードのポイントを貯めるのが大好きという人も多いと思いますが、カードが利用停止になると、今まで貯めてきたポイントが消滅してしまうこともあります。
「あと少しでお目当ての商品と交換できるところまで来てたのに…」というような場合は、目も当てられませんね。
ただ、カードが利用停止になったのが第三者による不正利用が原因だとわかった場合は、今までのポイントを新しく発行されるカードに引き継いでもらえることが多いです。
そのあたりの対応はカード会社によっても異なるため、自分に落ち度がないのであれば、しっかり主張したほうがいいでしょう。
クレジットカードが利用停止になる原因および対処法まとめ
クレジットカードが利用停止になる原因は、カードの利用者自身に問題があるものもあれば、そうでないものもあります。
ただ、原因がなんであるにせよ、クレジットカードが使えないと不便であることは間違いありません。
クレジットカードが利用停止になると、買い物のときに使えなくて困る以外にも、遅延損害金を支払わなければならなかったり、今まで貯めてきたポイントが消滅してしまったりと、さまざまな影響があります。
クレジットカードが利用停止になってしまった原因を正しく把握して、それに沿った対処をおこなうようにしましょう。
不動産広告の営業マンを経て、現在はフリーランスのライターとして活動中。 クレジットカードやカードローンに関する知識を、公平な視点で分かりやすく伝えることを目指しています。 私生活でもいろいろなクレジットカードを使い分けながら、自分にとって最適な使い方を模索中。毎月貯まっていくポイントを見ながらその使い方を考えるのが、ひそかな楽しみ。 自分の実体験や気付きをもとにした、オリジナリティのある記事をお届けしたいと思っています。