クレジットカードの限度額を下げた方がいい場合は?注意点もあわせて紹介
クレジットカードの利用限度額は、良好なカード利用を続けていれば、知らず知らずのうちに上がっていくことがあります。気付いたら自分の経済状況には見合わない金額になっているということもあり得ます。
この記事では、どのような場合にあえてクレジットカードの限度額を下げた方がいいのか、実際に限度額を下げる場合の注意点、限度額を下げることに関する疑問、限度額を下げる方法について徹底解説していきます。
クレジットカードの限度額を下げた方がいいケース3選
クレジットカードの限度額が上がっていくと、社会的な信用を勝ち得たという気持ちになり、嬉しく感じる方も少なくないことでしょう。
しかし、そのようにして勝ち得た限度額を、あえて下げるという選択肢もあります。
- 使いすぎを防止したい場合
- 不正利用による被害額を抑えたい場合
- メインカードの限度額を引き上げたい場合
どのような場合に、クレジットカードの限度額を下げることが賢い選択になるのか、具体的にご説明します。
1.使いすぎを防止したい場合
クレジットカードの限度額は、利用を続けているとどんどん引き上げられていくことがあります。
そうなると、自分の経済状況に見合わない限度額の限度額いっぱいまで利用してしまい、利用代金が支払えなくなるということが起こり得ます。
そこで、あらかじめ限度額を下げておけば、使いすぎを防止することができます。
2.不正利用による被害額を抑えたい場合
限度額を下げておけば、盗難・紛失などにより不正利用の被害に遭っても被害額を最小限に抑えられます。
もちろん、万が一不正利用の被害に遭った場合は、クレジットカードの盗難保険を使って、被害金額を補償してもらえます。
ただし、盗難保険の補償を受けるには、60日以内に申し出るなどの条件をクリアしなければなりません。万が一でも補償が受けられない可能性があるとすれば、被害額は少ない方がよいでしょう。
3.メインカードの限度額を引き上げたい場合
総与信枠があるため、メインで使うカードの限度額を上げたい場合は、サブカードの限度額を下げておくことで、メインカードの増額審査に通る可能性を上げられます。
クレジットカードの付帯サービスを利用する目的で持っているカードなどは、大きな限度額を持っている必要がないため、不要な分の限度額を下げておくとよいでしょう。
クレジットカードの限度額を下げる際の注意点
クレジットカードの限度額を下げることは、使いすぎを防いだり、新しいカードの審査に通りやすくなったりするなどの利点があります。しかし、実際に限度額を下げる前には、以下の2つの点も考慮しておきましょう。
- 再度、限度額を上げるには審査が必要
- 限度額の増額申請をしても元の金額まで戻らない場合がある
クレジットカードの限度額を下げる際の注意点をご紹介します。
再度限度額を上げるには審査が必要
限度額を下げる際に審査はありませんが、一度下げた限度額を再び増額したいと思った場合には、改めて審査が必要になります。そのため審査の結果、最悪の場合は増額を見送られることもあり得ます。
また、額を引き下げる場合はすぐに手続きが完了するが、改めて引き上げようと思うと、カード会社によっては手続き完了までに1ヶ月ほどの時間がかかる場合があります。
限度額の増額申請をしても元の金額まで戻らない場合がある
限度額を一度引き下げると、改めて限度額を引き上げたいと思っても、審査の結果、元の金額までは引き上げてもらえないことがあります。
そのため、今の限度額が将来的に必要になる可能性があるのであれば、限度額を現状のまま置いておくという選択肢も考慮した方がよいでしょう。
クレジットカードの限度額を下げる際のよくあるQ&A
クレジットカードの限度額を下げる際に多くの人が疑問に思うことをまとめました。
利用限度額を下げるとクレヒスに影響が出ますか?
利用限度額を下げたからといって、クレジットカードヒストリーなどの信用情報にマイナスの影響が出ることはありません。むしろ、引き続き優良な利用を続けることで、信用できる人と見てもらえます。
大きな買い物をする時などに一時的に増額してもらえますか?
海外旅行に行く、家電など大きな買い物をするなど、一時的に限度額を増額したい場合は、一時的に増額してもらうことも可能です。
クレジットカード裏面のコールセンターに電話して、一時的増額を希望していることを伝えましょう。
しかし、一時的とはいえ限度額の引き上げには審査がおこなわれるため、増枠までに1~2週間の期間を要することがあります。一時的な増額申請が必要な場合は、時間に余裕をみて、前もっておこなう必要があります。
利用限度額は最低どれくらいまで下げられますか?
利用限度額の最低金額はカード会社によっても異なり、なかには最低5万円まで下げられるカードもあります。しかし、一般的には10万円が最低金額です。
限度額の引き下げは、一般的には10万円単位で対応してもらえます。ただし、限度額を0円にすることはできません。使わないのであれば解約・退会を検討しましょう。
限度額を0円にはできませんが、カードによってはキャッシング枠を0円に設定することは可能です。キャッシングをしないというのであれば、カード会社に連絡して、その旨を伝えましょう。
気付くと限度額が下がっていました。原因は何ですか?
限度額の金額を変更した覚えがないのに、気付くと限度額が下がっている場合があります。
原因として考えられるのは、カードの支払いを延滞、または滞納している、収入が大幅に下がった、常に分割払い・リボ払いをいっぱいまで使っているなどの原因が考えられます。
カード会社は、カード発行後不定期で審査をおこなっているため、貸し倒れが起こり得ると判断した場合、気付いたら限度額が下げられていることがあります。
クレジットカードの利用限度額を下げる方法
クレジットカードの限度額の変更は、電話もしくはインターネットからできます。しかし、それぞれのカードによって受け付けている方法が異なります。
- 電話で変更する
- インターネットで変更する
具体的な変更方法と各カードの変更方法をご紹介します。
電話で変更する場合
電話で限度額の変更を受け付けているカードの場合は、カード裏面にある電話番号に連絡します。
電話口で、オペレーターに限度額を引き下げたい旨と、希望の限度額を伝えると手続きをしてもらえます。
インターネットで変更する場合
インターネットでの限度額変更を受け付けているカードの場合は、カード会社の会員専用ページにログインし、変更を申請します。
限度額を下げる場合は審査がないので、申請後5~10分で変更が完了します。
各カード会社の変更方法
すべてのカードで2つの変更方法に対応しているわけではありません。代表的なカードの限度額の変更方法を表にまとめましたので、参考にしてください。
楽天カード | インターネット |
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JCBカード | インターネット |
三井住友カード | 電話 |
イオンカード | インターネットと電話 |
Yahoo!JAPANカード | 電話 |
オリコカード | インターネット |
エポスカード | 電話 |
ライフカード | 電話 |
MUFGカード | インターネットと電話 |
NICOSカード | 電話 |
セゾンカード | 電話 |
UCカード | 電話 |
セディナカード | 電話 |
dカード | 電話 |
au WALLETクレジットカード | 電話 |
ライフカード | 電話 |
JALカード | 電話(発行元により異なる) |
ANAカード | 電話(発行元により異なる) |
全体的に電話で受け付けているカードが多い傾向にあります。電話は苦手という方もいらっしゃるかもしれませんが、限度額を下げたい理由を聞かれることはあっても、基本的には引き留められることはありませんので、気軽に電話してみましょう。
クレジットカードの限度額を下げたほうがよいケースのまとめ
ここまでで、クレジットカードの限度額を下げた方がいいケースや下げる際の注意点、下げる方法を解説してきました。
最後に、大切なポイントをまとめましたので、おさらいしてみましょう。
- クレジットカードの限度額を下げると使いすぎを防止でき、不正利用された際の被害額も抑えられる
- 限度額を再び増額したい時は審査が必要になり、もとの金額まで上がらない場合もある
- 限度額は電話やインターネットから変更できる
あえてクレジットカードの限度額を引き下げるなんて今まで考えたこともなかった、という方もいるかもしれません。
現金と違い、手元のお金が減っていく実感があまりないクレジットカードだからこそ、限度額を下げて使いすぎを防止してきたいという方は少なくないでしょう。
また、限度額を下げることには新しいカードやメインカードの限度額増額の審査に通る可能性をアップさせるなどの利点もあります。
この機会に手元にあるクレジットカードの限度額を見直してみてはいかがでしょうか。
ライター歴6年。クレジットカードは、楽天プレミアムカード、エポスゴールドカード、リクルートカード、セゾンインターナショナル、MUJIカードを所有。楽天プレミアムカードに無料で付帯する特典「プライオリティ・パス」を愛用して、海外の空港ラウンジ巡りが趣味。クレジットカード付帯の海外旅行保険を駆使して、一年中、安心して海外を飛び回っています。クレジットカードの優待、特典などを比較し、よりお得な活用法を見出し、分かりやすくお伝えしていきたいと思います。