飲料、燻製、ファンタジー武器と多種多様!兵庫県高砂市のふるさと納税返礼品を取材
兵庫県南部にある高砂市は、縁結びを願って多くの人が訪れる「高砂神社」をはじめ、由緒ある神社がいくつもあるまちです。歴史ある町並みの中には古民家カフェなど新たなお店もでき、ゆったりと観光を楽しむ人が増えています。
また、自然が豊かで、長く愛されている特産品が多いのもこのまちの魅力です。今回は、高砂市役所のふるさと納税ご担当者様に、高砂市の人気返礼品やユニークな返礼品についてご紹介いただきました。
播磨臨海工業地帯の中核市、兵庫県高砂市
―本日はよろしくお願いします。まず、高砂市について教えてください。
高砂市は、兵庫県南部の播磨平野東部にある市です。面積は兵庫県で3番目に小さい市ですが、臨海部には大企業が建ち並ぶ工業地帯となっています。
その一方で、高砂町をはじめ、古くからの町並みが残っている地域もあります。最近では古民家を活用したお店もあって、カフェ巡りを楽しむ方も増えてきました。
市の北側は山、東側は加古川、そして南側は瀬戸内海に面しています。自然を身近に感じられる環境でありながら、交通網が整備されているため、通勤・通学やお出かけに困ることはありません。
―年間イベントには、どのようなものがありますか?
例年9月に「たかさご万灯祭(まんとうさい)」というお祭りが、高砂町で開かれます。平成18年に高砂町の町並みが兵庫県の歴史的景観形成地区に指定されたことをきっかけに始まりました。
高砂町内を巡る路地キャンドル、歴史的建造物のライトアップ、まちのあちこちで開かれるジャズの演奏会など、町中が音楽と灯りに包み込まれるお祭りです。普段の高砂町は閑静な地域ですが、たかさご万灯祭の時は遠方からも多くの方が来られてとてもにぎわいます。
―風情ある町並みが、さらに趣ある姿になるお祭りですね。他にはどのような見どころがありますか?
「日本三奇」というものをご存知でしょうか。江戸時代に“3つの奇跡”として紹介された不思議な建造物で、高砂市の生石(おうしこ)神社にその一つ、「石の宝殿」があります。
石の宝殿はいつ頃、誰が何のためにどうやって作ったのかが明らかにされていない謎に包まれた巨石です。水の上に浮いているように見えることから、「浮石」とも呼ばれています。
他の日本三奇である宮崎県高原町の「天之逆鉾(あまのさかほこ)」と、宮城県の塩竃市にある「四口の神竃(よんくのしんかま)」というスポットとともに、訪れる人に不思議な感動をもたらしています。
高砂市には先ほどの生石神社をはじめ、神社仏閣が多数ありますので、歴史が好きな方も散策を楽しめるのではないでしょうか。特に秋は、各神社で秋祭りが行われます。お祭りにあわせて、色々な神社をめぐる方もいらっしゃいますよ。
―高砂市の神社には、どのような由緒があるのでしょうか。
結婚式で新郎新婦が座る位置を「高砂の席」と呼んだり、「相生の松」が夫婦和合の象徴とされたりしますよね。これらは、高砂神社にある松に由来しているといわれているんです。
また、謡曲「高砂」には『高砂やこの浦船に帆をあげて…』というおめでたい響きもあります。そのため高砂神社には、縁結びのために参拝される方がよくいらっしゃいます。
高砂市のふるさと納税返礼品
―つづいて、高砂市のふるさと納税返礼品について伺います。まず、人気の返礼品を教えてください。
定番商品としては、サントリーの商品が人気です。高砂工場で作られた「伊右衛門特茶」や「角ハイボール」を返礼品としてお届けしています。
また、高砂市にはキッコーマンの工場もありますので、家庭で欠かせないお醤油も人気商品のひとつです。
高砂市の地場産品だと、「松右衛門帆(まつえもんほ)」という帆布の鞄製品も返礼品で紹介しています。松右衛門帆は江戸時代に船の帆として発明された日本最古の帆布といわれていて、柔らかさをキープしつつも厚くて丈夫なのが特徴です。
また、「竜山石(たつやまいし)」という石は、1700年前から高砂市で採石され続けている石です。硬度と粘度に優れているため加工しやすく、竜山石を使った食器やインテリア雑貨を返礼品として出品しています。
竜山石は吸水性にも優れており、ビアカップなら冷たい飲み物を入れても結露しにくいですし、コースターにも適しています。
実は石でありながらカラフルなのも特徴で、赤、青、黄の三色があります。かわいらしい見た目も楽しめるのが魅力です。
リピーターの多い燻製商品や焼き穴子もおすすめ
―人気飲料メーカーの商品から歴史ある特産品まで、さまざまな返礼品があるのですね。リピーターの多い返礼品はどんなものがありますか?
「香房 たかさご食彩縁」の燻製商品はとても人気で、ふるさと納税ポータルサイトの燻製ランキングでも一位を取ったことがあります。
「お酒のお供に最高でした」「旨味がギュッと閉じ込められていておいしいです」といったご感想をいただいており、リピーターの多い返礼品です。
お店は高砂市と加古川市の境界にある高御位山(たかみくらやま)の麓にあり、登山客の方が下山時に購入されることもあるようです。
お店のご主人が一から手作りされていて、添加物は使用せず、兵庫県産の素材を使い、独自の味付けと製法で品質と安全にこだわっていらっしゃるのが特徴です。
―例えば、どのような燻製がありますか?
鶏肉の燻製、牡蠣の燻製など、さまざまな商品がありますが、年間を通じて特に人気なのは、「こだわりの燻製詰め合わせ」セットです。クリスマスシーズンはローストチキンの燻製が人気になります。食べ応えもすごくあっておすすめです。
―地域に根付いたお店によるこだわりの燻製、素敵ですね。他に、地元の方から親しまれているお店の返礼品はありますか?
明治時代から続く老舗の下村商店さんは、焼き穴子のお店として有名です。寄附者の方からは「故郷の味です。昔は贈答用にしか買いに行けませんでしたが自分用に、家族用に」「レンジで温めても骨が全く気にならずカリッ!ふわ!とても美味しいです」といったご感想をいただいています。
昔は高砂市の周辺でも穴子がたくさん獲れたそうですが、最近は漁獲量が減ってきているようです。それでもこの地域らしい、懐かしの味だと思います。
ファンタジーの世界を堪能!プラスチック製のハイクオリティ武器造形ブランドも
ーユニークな返礼品もありましたらご紹介ください。
高砂市に「株式会社匠工芸」というプラスチック加工会社があり、その会社の「TAKUMIARMORY(タクミアーマリー)」というブランドがすごく面白いのでご紹介します。
タクミアーマリーは、プラスチックで作った剣など、ファンタジーの世界を表現した武器造形ブランドです。プラスチック製ですがクオリティが非常に高く、「おもちゃに見えないリアルさ」が人気の理由だと伺っています。
武器にはそれぞれ「雷属性」「炎属性」など種類があって、全種類コンプリートしたいというお客さんもいらっしゃるようです。
実物を手に取れる高砂市のリアル武器屋(店舗)、オンラインショップ、そして国内外でのイベント出展やポップアップストアでその技術とワクワク感に触れられます。
―とてもユニークな返礼品ですね!なぜファンタジー武器の制作を始められたのでしょうか。
現役の職人でもある社長さんがすごく遊び心のある方で、もともとファンタジーの世界がお好きなのだそうです。タクミアーマリーを始めたら武器のリアルさがインターネット上で話題になっていったと伺っています。
返礼品の中で一番人気があるのは「ロミニングカトラス」という短剣です。属性が水(青)、毒(紫)、風(緑)、雷(黄)、炎(赤)、地(茶)、闇(黒)、光(クリア)と8つあります。
コロナ禍で生まれた商品として、飛沫防止のパーティションもユニークです。魔法陣タイプのパーティションは、「魔力で結界を張ることによりウイルスから身を守ることができる(実際はアクリル板で防止)」デザインで、遊び心があります。
他にもRPGの中にいるみたいに、「たたかう」「ぼうぎょ」「はなす」といった選択肢が書かれているデザインもあるんですよ。
また、VRゴーグルなしで体験できる新感覚アトラクションのチケットもふるさと納税で出品しています。ご自身の装備で投影された敵と実際に戦い、動きに合わせて攻撃をしたり、受けたりするアトラクションです。
自然に囲まれた穏やかな暮らし。ふるさと納税を通じて高砂の魅力を届けたい
―高砂市のふるさと納税寄附金の使い道について教えてください。
寄附金の使い道は、「たかさごし」それぞれの文字からはじまる、5つのコースからお選びいただけます。「た」の「楽しく健やかな未来へ」コースでは、市民の健康増進、高齢者の生き甲斐作りのために活用させていただきます。
「か」は「輝かしい未来へ」で、将来をになう子どもたちの福祉と教育充実を目指すコースです。「さ」は「栄える未来へ」として、産業・商業・観光・文化の振興のために活用されます。
そして「ご」は「郷(ふるさと)の自然や環境の保全のために」で、「し」は「市長におまかせ 明るい未来へ」です。
―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。
高砂市はコンパクトなまちの中に、生活に必要なものがぎゅっと詰まっています。都会生活ではないけれど、田舎暮らしでもない、穏やかで暮らしやすいまちです。
また、海も山も、自然がとても豊かです。自然と近い暮らしをしたい方、子育てをされる方にも魅力的な環境ではないでしょうか。
ふるさと納税を通じて、高砂市をぜひ知っていただき、実際にこのまちを訪れていただけると嬉しいです。心よりお待ちしています。
―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!
画像:高砂市のキャラクター「ぼっくりん」
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