看護師2年目でも転職は可能?悩む理由や転職で失敗しないためのポイントも解説
看護師2年目という経験が浅いうちから転職することに、漠然とした不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
現在の職場の何が不満なのか、どのような職場なら満足できるか等を把握せず、闇雲に転職すると、次の職場でも同じような不満に陥る可能性があるので注意が必要です。
この記事では、2年目看護師が転職を考える理由を解説します。
合わせて、2年目看護師が転職するメリットやデメリット、転職で失敗しないためのポイントもわかりやすく解説します。
2年目看護師で転職を考えている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 看護師2年目でも転職は可能
- 精神的に体調を崩している場合は今すぐ転職すべき
- 転職先は大規模病院や専門病院がおすすめ
2年目看護師でも転職は可能!その理由は3つ
結論からお伝えすると、2年目看護師でも転職は可能です。
しかし、まだ看護師としての実務経験が浅いことから、本当に転職できるのかと不安な人もいるのではないでしょうか。
まずは、2年目看護師でも転職が可能な理由を紹介します。
- 第二新卒として転職できるため
- 看護師業界は新卒の離職率が高いため
- 医療現場で看護師が不足しているため
2年目看護師でも転職可能な理由について、詳しく解説していきます。
第二新卒として転職できるため
看護師としての経験が2年目の場合、転職市場では第二新卒として扱われます。
第二新卒とは、一般的に学校を卒業して3年以内の人のことを指します。
第二新卒は、看護師として必要な基礎的な業務を修得しているとみなされることから、第二新卒を採用している病院も多いです。
病院側としても基礎的な業務を教える手間が省けるため、第二新卒の看護師を積極的に採用したいと考えている病院もあるでしょう。
看護師業界は新卒の離職率が高いため
そもそも、看護師業界は新卒の離職率が高く、看護師2年目で転職している人がいるという裏付けになっています。
公益社団法人日本看護協会が公表している「2022年 病院看護実態調査」によると、新卒採用者の離職率は全体平均で10.3%です。
看護師2年目になると、後輩看護師が入職してきたり、新しい仕事を任されたりして、仕事の責任は重くなるものです。
そのため、新卒採用者に比べて、2年目の看護師の方が転職したいと考える人は増えるでしょう。
医療現場で看護師が不足しているため
新卒看護師の離職率が高いことに加え、医療現場では看護師が不足している傾向にあります。
実際に、厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」によると、令和5年4月における保健師・助産師・看護師の有効求人倍率は1.86倍です。
つまり、看護師100人に対して186の求人が出ている状況であり、求職者よりも求人数の方が多く、医療現場で看護師が不足していることを示しています。
このことから、看護師は売り手市場であり、2年目の看護師でも転職は可能だといえるでしょう。
2年目看護師が転職を考える5つの理由
2年目の看護師が転職したいと悩む理由は、人によって異なります。
一般的に、2年目看護師が転職したいと考える理由には、以下のようなものが挙げられます。
- ミスが多く仕事ができないと感じる
- 残業が多く体力的にキツい
- 職場の人間関係が悪い
- 業務内容に対して給料が見合わない
- ほかに興味のある分野が見つかった
2年目看護師が転職したいと悩む理由について、以下で詳しく紹介します。
ミスが多く仕事ができないと感じる
看護師は、患者さんの命や健康に関わる仕事です。一つのミスが重大な事態に繋がるプレッシャーがあり、その責任の重さが転職したい理由になることがあります。
厚生労働省が実施した「看護職員就業状況等実態調査結果」から見ても、責任の重さ・医療事故への不安から、17.7%の看護師が転職を考えていることがわかります。
看護師がミスを減らすためには、知識やスキル、臨床経験が必要です。しかし、2年目の看護師では経験や知識が浅い部分があり、ミスをしてしまうこともあるでしょう。
また、看護師は夜勤や交代勤務を含め、長時間勤務が多いものです。疲れやストレスを原因としたミスをすることもあるかもしれません。
規模が小さく、教育体制やサポートが不十分な施設だと、経験の浅い2年目の看護師にとって、仕事の負荷はより大きくなることもあります。
また、小さなミスでも積み重なることで自信の喪失に繋がり、看護師として転職を考えるきっかけになるでしょう。
残業が多く体力的にキツい
施設にもよりますが、看護師は基本的に24時間体制で患者さんに対応する必要があります。残業や夜勤などの長時間労働が多いと、心身ともに疲れてしまうことでしょう。
厚生労働省が実施した「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち22.3%が、超過業務の多さを原因に挙げています。
特に、看護師2年目はまだ経験が浅く、業務に慣れていないことから残業が多くなることもあるかもしれません。
また、看護師2年目は新卒として後輩看護師が入職してきたり、これまで経験したことがない重症な患者を任されたりすることもあります。人手が不足している職場では、急なトラブルがあると、さらに残業が増えることもあるでしょう。
2年目と未熟な経験年数にも関わらず、求められる業務が高度になるため、心身ともに疲れると、看護師として転職を考えるきっかけになるでしょう。
職場の人間関係が悪い
看護師は、同僚や上司だけではなく、患者さんやその家族など、多くの人々と関わる職業です。そのため、人間関係が悪いと、業務の進め方や意思疎通がうまくいかず、ストレスやトラブルに繋がることがあります。
厚生労働省が実施した「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち15.4%が、人間関係の悪さを原因に挙げています。
看護師2年目では、業務を覚えることで手一杯になり、余裕をもってコミュニケーションをとれないこともあるでしょう。また、先輩看護師や患者さんとの付き合い方がわからず、人間関係をうまく築けないこともあるかもしれません。
職場によっては、人手不足で職場の雰囲気がピリピリしているケースや、上司のパワハラが問題になっているケースもあります。そのような環境にいると、人間関係をリセットしたいと思い悩み、別施設への転職を考えることもあるでしょう。
業務内容に対して給料が見合わない
業務内容や責任の重さと、給料が見合っていないと感じる看護師も少なくありません。
厚生労働省が実施した「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち31.1%が、給料への不満を原因に挙げています。
看護師は多くの場合、夜勤や休日出勤など、不規則な勤務時間を余儀なくされることがあります。
その反面、職場のスタッフと連携し、患者さんやその家族とコミュニケーションを取りながら、人の命や健康に関わるという責任の重い業務を担います。
ライフワークバランスが取りづらく、かつ責任も重いという労働条件に対して、給料が見合わないと感じる看護師もいるでしょう。
また、看護師の給料は、勤務先や地域によって大きく異なります。同じ業務をしていても、給料に差があることが不満に繋がるケースもあるでしょう。
ほかに興味のある分野が見つかった
看護師として1年間勤務した結果、2年目には別の分野に挑戦したいという好奇心や興味が湧いてくることもあるでしょう。
厚生労働省が実施した「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち34.1%が「他施設への興味」を原因に挙げています。
看護師として得たスキルや経験は、ほかの分野でも役立つことがあります。例えば、介護施設や助産施設、訪問看護ステーションなど、看護師の知識や経験が求められる仕事は多くあります。
様々な選択肢があるなかで、現在の職場で働いた結果「今の職場よりも自分に合っている職場があるのではないか」と感じ、転職を考える看護師もいるでしょう。
2年目看護師で今すぐ転職すべき人の特徴
同じ職場で長く働くことも大切ですが、状況によっては今すぐ転職したほうが良い場合もあります。
以下のようなケースでは、2年目の看護師でもすぐに転職を検討しましょう。
- 精神的に体調を崩している
- 残業や休日出勤が多い
- 職場の人間関係が改善されない
それでは、2年目看護師で今すぐ転職すべき人の特徴について、それぞれ詳しく解説していきます。
精神的に体調を崩している
精神的な負担がかかり体調を崩している場合は、2年目看護師でも今すぐに転職を検討したほうが良いでしょう。
看護師の仕事は、不規則な勤務形態や、人の命に関わる責任の重い業務であるため、精神的・肉体的なストレスを抱えることがあります。
長期間にわたってストレスを抱え続けると、うつ病や不眠症などの精神的な疾患にかかるリスクが高まるため注意しましょう。実際に、日本看護協会でも、看護師におけるメンタルヘルスケアの重要性が強調されています。
精神的な不安を抱えたまま働いていると、業務に対するモチベーションが低下し、業務上のミスにも繋がります。そして、患者さんやその家族、職場の同僚たちに迷惑や損害を与えることもあります。
このような負のループに陥る前に、労働環境が改善される職場へ転職することが大切です。
また、職場の人間関係が悪いことが、精神的な体調不良の原因になっている場合もあるでしょう。人間関係の改善が困難な場合にも、転職をすれば解決することがあります。
転職先を決める前には、自分が健康的に働ける環境や勤務条件を把握しておくことが大切です。例えば、夜勤の多さが原因で体調を崩しているのであれば、夜勤が少ない勤務先を選ぶようなイメージです。
残業や休日出勤が多い
残業や休日出勤が多い職場も、身体的な疲労やストレスが溜まりやすいです。最悪の場合、うつ病や不安症などの健康問題を引き起こす可能性があります。
残業や休日出勤が当たり前な風潮になっており、改善が期待できない職場であれば、転職することでストレスや疲労を軽減できるかもしれません。
また、残業や休日出勤が多い場合は、家庭やプライベートの時間が制限され、私生活とのバランスの取れた生活が送りづらくなる問題もあります。
仕事の労働環境がきっかけで家族との関係が悪化したり、趣味や興味を追求する時間が減ったりすることがあります。
将来的に家庭をもつ予定の人も含め、家庭の時間も大切にできるような、労働環境の整った職場への転職を検討したほうが良いでしょう。
もし残業の多さに深刻に悩んでいる場合は、以下の記事も合わせて読んでみてください。
職場の人間関係が改善されない
職場の人間関係が改善されない場合、転職を検討することも大切です。
自分が望む職場の雰囲気や人間関係、働き方について十分に考えた上で転職をすることで、職場の人間関係や環境をリセットできるためです。
ただし、闇雲に転職をするだけでは、必ずしも人間関係の問題が解決するとは限りません。現在の職場の人間関係が悪い原因によっては、転職先でも同様の問題が発生する可能性があります。
例えば、小規模で人手不足の病院では、忙しさから相手を気遣う余裕がなく、人間関係が悪くなっている場合があります。
また、転職先の業務内容が自分のスキルに合わない場合、別の問題や悩みに繋がる可能性もあるため、転職先の情報収集は積極的におこないましょう。
もし職場の人間関係に悩んでいる場合は、以下の記事も合わせて読んでみてください。
2年目看護師が転職前に試したい対処法
どのような職場でも、一定の不満や悩みはつきものです。
小さな悩みをきっかけに転職を繰り返していると、かえって待遇が悪くなる可能性もあるため、まずは転職せずに済む方法を考えてみましょう。
具体的には、以下の対処法を試してみてください。
- 仲の良い同期や先輩に相談する
- 有給休暇を取得しリフレッシュする
- 病棟異動を相談する
それでは、2年目看護師が転職前に試したい対処法をそれぞれ解説していきます。
仲の良い同期や先輩に相談する
看護師として働くうえで、職場の環境や人間関係に不満を抱くこともあるでしょう。そんな時、気軽に相談できる仲の良い同期や先輩がいれば、悩み・不満を解決できるかもしれません。
同じような環境で働く同期は、同様の悩みに共感しやすく、相談すればお互いに悩みを解決できるかもしれません。仲の良い同期が増えれば、仕事が楽しくなる可能性もあります。
また、過去に同じような境遇を乗り越えている職場の先輩に悩みを相談すれば、解決するための具体的なアドバイスをもらえるかもしれません。
思い切って転職を踏み出す前に、まずは仲の良い同期や先輩に悩みを相談してみましょう。
有給休暇を取得しリフレッシュする
看護師が転職を考える原因の1つに、長時間労働や体力的な負担があります。
特に、2年目看護師は業務に不慣れななかで新しい業務を任されるケースもあることから、疲れが溜まることもあるでしょう。
ストレスや疲れを軽減するために、思い切って有給休暇を取得してみることも大切です。疲れやストレスを溜めて続けてしまうと、体調を崩したり、業務に影響をきたしたりする可能性があります。体調を崩す前に、土日の休暇に加えて有給休暇を取得して休むことも大切です。
有給休暇は法律で定められた権利なので、決められた範囲内で適度に消化しましょう。取得する数週間もしくは数ヶ月前に申し出ておけば、周囲の人たちからも理解を得やすいでしょう。
看護師として長く働くためには、有給休暇を上手に取得し、自分自身でストレス解消や体調管理を心がけることが重要です。
病棟異動を相談する
2年目の看護師が転職を避けるために、病棟異動を検討することが一つの対処法として挙げられます。
病棟異動により働く環境を変えられるため、新しい刺激を得たり、スキルアップを図ったりできます。また、現在の病棟での人間関係が悪い場合なども、病棟異動することで解決するでしょう。
病棟異動を検討する際には、現在の病棟に対する不満を洗い出してみましょう。人間関係や業務への適性、スキルアップの機会などが不満な場合、病棟異動によって解決できるかどうかが分かるでしょう。
もし病棟異動で解決しそうなら、病棟異動の希望とその理由を上司に相談しましょう。許可が降りれば、転職をすることなく、同じ勤務先で長く働けるかもしれません。
2年目看護師が転職するメリット
ここまで、2年目の看護師でも転職は可能と説明してきました。
初めての転職で不安な人もいるかもしれませんが、2年目の看護師が転職するメリットは多いです。
具体的なメリットは、以下のとおりです。
- 第二新卒の求人に応募できる
- 環境の変化に適応しやすい
- 新しいスキルを身につけられる
これらのメリットを踏まえて応募することで、納得のいく転職がしやすくなることでしょう。
それでは、2年目看護師が転職するメリットについて解説していきます。
第二新卒の求人に応募できる
繰り返しになりますが、看護師2年目の転職であれば、第二新卒を募集している企業へ応募できます。
企業のなかには新卒採用ではなく、実務を経験したことのある看護師や、研修を短縮できる看護師を求め、第二新卒の募集をかけている企業もあります。
看護師2年目の転職であれば、前職で培ったスキルや知識をアピールできれば、現在より待遇の良い求人に応募できる可能性もあるでしょう。
ただし、第二新卒の待遇は、企業や看護師の経験年数によって異なります。場合によっては転職前より待遇が悪くなるケースもあるので、求人の内容をよく確認してから応募することが大切です。
環境の変化に適応しやすい
看護師2年目での転職は、柔軟性が評価されることがあります。
一つの職場に長く勤務すると、その職場のやり方や文化に染まってしまい、新しい職場に馴染めないケースがあります。
一方で、看護師2年目では必要最低限の業務を経験している反面、前職での勤務期間が短いことから「新しい環境にも適応しやすい」と柔軟性を期待される可能性があるでしょう。
2年目の看護師はまだまだ若く素直であるため、転職先からも「柔軟性と将来性がある有望な人材」と判断され、採用されることも多いです。
新しいスキルを身につけられる
看護師として1年間業務に携われば、看護業務に関する基礎的な知識やスキルは身につけられます。しかし、同じ業務を繰り返すだけでは成長しないため、2年目での転職が新しいスキルを身につけるきっかけになるケースがあります。
例えば、現在の職場では経験できなかった業務に携われる職場に転職すれば、新しい知識やスキルを身につけられるでしょう。また、新しい職場で採用されている医療技術や診療方法に触れることで、今後のキャリアアップにも繋がります。
看護師が求められる職場は様々あります。現在と異なる医療機関や施設での勤務経験を積めば、それぞれの環境や患者さんの特性に対応する専門的なスキルを磨けるかもしれません。
ただし、目的なく転職を繰り返していると、あなたが望むような知識やスキルが身につかない可能性もあるので注意しましょう。
2年目看護師が転職するデメリット
ここまで、2年目の看護師が転職するメリットを説明してきました。
しかし、2年目看護師が転職するには、2年目ならではのデメリットも存在します。
具体的には、以下のようなデメリットがあります。
- 採用されるハードルが高い
- プリセプターの経験が積めない
- 看護奨学金を早期返済する必要がある
転職を検討している2年目看護師は、上記のようなデメリットも理解しておきましょう。以下でそれぞれ詳しく紹介します。
採用されるハードルが高い
看護師2年目での転職は、新卒採用と比べて採用されるハードルが高くなる可能性があるので注意しましょう。
新卒採用とは、大学や専門学校などを卒業したばかりの学生のことを指します。一方で、看護師2年目は「第二新卒」や「中途採用者」として扱われます。
第二新卒や中途採用者向けの求人では「臨床経験3年以上」といった、即戦力として活躍できる看護師を求めている場合が多いです。
看護師2年目では、まだまだ経験不足の状態であり、専門的な技術や知識を持っていないと判断されることがあるので注意しましょう。
また、前職を1年で退職したということが、信頼の低下に繋がるケースもあるかもしれません。「採用しても、またすぐに転職してしまうのではないか」と悪い印象を持たれてしまうためです。
2年目で看護師の転職を考えるのであれば、前職を辞めた納得できる理由や、転職後に描いているビジョンを説明できるよう、事前に準備しておくことが大切です。
プリセプターの経験が積めない
看護師を2年目で転職すると、プリセプターの経験を積めないデメリットもあります。
プリセプターとは、先輩看護師が新人看護師に1対1で教育をする制度です。
新人教育をしなくて良いということをメリットに感じるかもしれませんが、プリセプターの経験は、看護師として成長できる貴重な機会です。プリセプターで得た経験が、将来的なキャリアアップにつながるケースもあります。
新しい職場に転職してしまうと、すぐにプリセプターを担当することは難しいでしょう。また、転職先の職場が新人看護師を採用していない場合、プリセプターの経験を積む機会がより遅れる可能性もあります。
プリセプターの経験を逃すと、将来的なキャリアアップのチャンスを逃すことにも繋がりかねません。将来的に管理職にチャレンジしてみたいような看護師は、プリセプターの経験をしておいた方が良いでしょう。
看護奨学金を早期返済する必要がある
看護師のなかには、国や自治体、特定の病院等から奨学金を受けて看護学校に進学した人も多いでしょう。
奨学金を受けた看護師は、卒業後の一定期間は公的機関や奨学金を受けた病院などで勤務することが求められます。
指定の病院で一定期間勤務すると、受けた奨学金の返済は免除されます。しかし、一定期間内に転職した場合は免除の対象外となり、返済しなければならない場合があるので注意しましょう。
奨学金は働いた期間に応じて減額されますが、2年目の看護師が転職する場合、返済期間がまだ残っている場合があります。この場合、規約によっては一括で返済する必要があり、多額の返済が残っている場合は生計に大きな負担をかけ得るでしょう。
ただし、返済期間が残っている場合でも、奨学金の規約に応じた病院に転職すれば、返済を免除される場合があります。
2年目看護師が転職を検討する際には、奨学金返済についても確認しておくことが大切です。そして、奨学金を早期に返済する必要がある場合は、返済額や返済期間を考慮して転職先を選ぶように気をつけましょう。
2年目看護師におすすめの転職先は?
2年目の看護師が転職を検討する場合、転職する目的に応じておすすめの転職先も異なります。
2年目看護師におすすめの転職先は、以下のような職場が挙げられます。
- 大規模病院・中規模病院
- 専門病院
- 介護医療院
それぞれの職場によって特徴が異なるので、転職前に理解しておきましょう。
それでは、2年目看護師におすすめの転職先を詳しく紹介します。
大規模病院・中規模病院
待遇の改善や専門性の向上などのキャリアアップを望む看護師には、大規模・中規模病院がおすすめです。
大規模病院や中規模病院は診療科目が多く、治療に必要な設備や医療技術が充実しているため、転職することで様々な経験が積める可能性が高まります。
施設の規模が大きいため、多くの看護師が勤務しており、教育制度が整っていることも期待できるでしょう。また、地方のクリニックに比べて給与や福利厚生が充実している傾向にあります。
勤務時間や休暇などの労働条件も改善されることがあるので、現在の待遇に不満を感じている2年目看護師は、大規模・中規模病院への転職を検討してみましょう。
ただし、大規模病院や中規模病院では、重症度の高い患者の治療に携わる可能性もあるため、プレッシャーに弱い人は注意が必要です。
専門病院
キャリアプランや特化したい分野が決まっている2年目看護師には、専門病院への転職がおすすめです。
専門病院は、特定の分野に特化した医療機関であり、患者の病態に対応した専門的な知識やスキルが求められます。そのため、専門病院に転職して働くことで、疾患や治療法についての専門知識を習得できるでしょう。
専門的な知識やスキルを身につければ、将来的に看護師長や教育担当者などのポジションに就くことも可能です。専門的な資格を取得すれば、各種手当がつき、待遇面の向上も期待できるでしょう。
介護医療院
患者さんと密に関わりたい2年目看護師や、時間に余裕を持って働きたい2年目看護師には、介護医療院をおすすめします。
介護医療院とは、高齢者や身体障がい者など、日常生活上の介護が必要な方々が入居し、看護師や介護スタッフがケアをおこなう施設です。具体的な業務として、入浴や排泄、食事など日常生活の支援、療養上の管理、看護、リハビリのサポートなどが挙げられます。
高齢者の生活支援や、介護者の負担軽減を目的とした施設のため、緊急外来の対応や重度の病気・怪我を負った患者を治療するといった重いプレッシャーが少ないのが特徴です。
また、介護医療院は一般的な病院に比べて勤務時間が短く、夜勤や休日勤務が少ない場合が多いため、プライベートとの両立がしやすくなる可能性があります。
介護医療院は、ライフワークバランスを重視する2年目看護師におすすめの転職先です。
2年目看護師が転職で失敗しないためのポイント
冒頭でも説明したとおり、闇雲に転職をするだけでは、次の職場でも同様の問題が発生する可能性があります。
2年目看護師が転職で失敗しないためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 希望の勤務条件を明確にする
- 自分の看護スキルを言語化する
- 看護師向け転職サイトを利用する
それぞれのポイントを押さえておくことがなぜ大切かについて、以下でわかりやすく紹介します。
希望の勤務条件を明確にする
転職で失敗ためには、まずは希望の勤務条件を明確にすることが大切です。
転職先の勤務条件が自分に合わない場合、ストレスが溜まりやすくなり、何度も転職を繰り返す可能性があります。
特に「通いやすい勤務地の範囲」「希望する勤務形態」「勤務時間」「休日数」「給与」「待遇」などは明確にしておきましょう。
そのほか、転職先の雰囲気や人間関係、教育制度、キャリアアップの可能性などもチェックしておくことが大切です。
しかし、職場の雰囲気や実際の待遇などは、求人票だけではわからない部分も多いです。
自分で情報収集が難しい場合には、施設の詳しい情報を教えてくれるなどのサポートしてもらえる転職サイトの活用がおすすめです。
自分の看護スキルを言語化する
看護師2年目で転職する場合、新卒ではなく経験者として扱われるため、これまでの職務経歴や看護スキルを言語化し、伝えられることが大切です。
自分ができることと、できないことがはっきりしていれば、転職先を選択しやすくなるほか、面接時の自己アピールの際にも役立ちます。
さらに、これからどのような知識やスキルを習得する必要があるか、どのような資格を取得すればキャリアアップが望めるかなども明確になるでしょう。
キャリアプランが明確になれば、転職先への志望理由や、将来的な展望も伝えられるようになります。
看護師向け転職サイトを利用する
2年目看護師が転職で失敗しないためには、看護師向け転職サイトの活用がおすすめです。
看護師向け転職サイトには、看護師専門の求人情報が掲載されているため、現職が忙しい看護師でも効率的な転職活動がおこなえます。また、希望する条件を設定しておけば、その条件に合致する求人をメールなどで通知してくれるサービスもあるので非常に便利です。
さらに、キャリアアドバイザーが在籍する看護師向けの転職サイトでは、職務経歴書の作り方や添削、面接練習、待遇交渉など様々なサポートを受けられます。
ほかにも、転職先で求められる看護スキルや経験、面接のポイントなどを紹介しているコラムなどがあり、看護師業界の転職情報を収集できます。転職を検討している段階でも登録しておいて損はありません。
看護師向けの転職サイトは、利用者は便利なサービスを無料で利用できるのも嬉しいポイントです。
2年目看護師向け転職サイトおすすめ3選
看護師2年目で転職を考えている人のなかには、初めて転職活動をするという人も多いのではないでしょうか。
以下の看護師転職に特化した転職サイトでは、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら、効率的に転職活動がおこなえます。
- 看護roo!
- レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- マイナビ看護師
どの看護師転職サイトも無料で利用できるので、転職活動をしているのであれば、まずは上記の3つに同時登録しておくと便利です。
それぞれのサイトの特徴について、以下で詳しく紹介します。
看護roo!
看護roo!は、約42,000件の求人を掲載している、看護師に特化した転職サイトです。希望する条件を設定しておけば、希望に沿った求人がメールで届くので、忙しいなかでも効率的な転職活動ができます。
また、看護roo!の「キャリアパートナー診断」では、自分に合ったキャリアパートナーのタイプを診断してくれます。はじめて転職サイトを活用する人はうまく活用し、自分と相性の良いタイプを知っておくと良いでしょう。
看護roo!は転職サポートサービスのほか、ナースのコミュニティサイトも運営しています。転職を考えている人や、転職した人のリアルな声を閲覧できるだけではなく、掲示板での交流も可能です。
転職を検討している2年目の看護師や、転職に関する情報収集をしたい看護師は、まずは看護roo!を試してみてください。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、約14万件もの求人を掲載している業界トップクラスの求人数を誇る、看護師に特化した転職サイトです。
妥協したくない条件を伝えておけば、膨大な求人のなかから条件に合った求人を見つけて紹介してくれます。
また、レバウェル看護では、施設と繋がりのあるキャリアアドバイザーが、職場環境など求人票からはわからない職場のリアルな情報を聞くこともできます。
実際にレバウェル看護を活用して転職を成功させた人のアンケートも閲覧できるので、良い面だけではなく大変な面も理解したうえで転職活動したい2年目の看護師におすすめです。
マイナビ看護師
マイナビ看護師は、人材サービスとして業界大手の株式会社マイナビが運営する、看護師の転職に特化したサイトです。
マイナビ看護師では、転職を考えている2年目看護師が相談できる「WEB相談会」「休日相談会」「出張相談会」を開催しています。
また、マイナビ看護師では全国21拠点を中心に相談会を開催しており、看護職に詳しい専任アドバイザーと対面で相談も可能です。
転職サポートでは、これまでにマイナビが培った転職のノウハウを享受できるので、自分ひとりで転職活動をおこなうよりも、成功確率を高められます。
実際に対面して相談したい人や、人材サービス大手企業の転職ノウハウを受けながら転職活動を進めたい2年目看護師は、マイナビ看護師にも登録しておきましょう。
まとめ
新卒看護師のうち、転職を考えている人は10.3%です。業務に不慣れななか、より責任が重くなる看護師2年目で転職を考える人は少なくないでしょう。
しかし、2年目で転職する場合、新卒時よりも採用ハードルが高くなるケースがあるなど、注意するべき点がいくつかあります。
看護師2年目で転職を考えているのであれば、転職の理由をはっきりさせ、自己分析をしっかりした上で転職活動を進めましょう。転職の理由が不明確なまま転職しても、転職先で同じような不満を抱く可能性があります。
転職の成功率を上げるためには、看護師に特化した転職サイトの活用がおすすめです。自分の適性の掘り下げや、職務経歴の書き方・面接対策など充実したサポートを受けながら転職活動ができます。
紹介した3つの看護師に特化した転職サイトはどれも無料で利用できるうえ、複数に登録しても問題ありません。迷ったらまずは登録してみて、自分が使いやすいサイトを活用しましょう。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。