保健師と看護師どっちがいい?年収や仕事内容の違いを徹底解説 PR

保健師と看護師どっちがいい?年収や仕事内容の違いを徹底解説

医療系の職種のなかでも、保健師と看護師は似ているため、どちらを選ぶかで迷う人は少なくありません。

いずれも看護師資格が必要ですが、仕事の役割や内容は大きく異なるため、その違いを押さえることで自分に合った仕事を選びやすくなります。

また、仕事選びでは具体的な内容以外にも、収入や働くメリット、悩みなども把握することが大切です。

そこで今回は、保健師と看護師の違いについて紹介します。年収や仕事内容の違いについても解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

本記事のまとめ
  • 保健師は怪我の「予防」を務め、看護師は怪我の「処置」を務める
  • 看護師より保健師の方が資格の取得難易度は高い
  • 基本的に保健師より看護師の方が平均年収は高い
目 次 更新日:
  1. 保健師と看護師の役割の違い
    1. 保健師の役割
    2. 看護師の役割
  2. 保健師と看護師どっちがいいの?
    1. 保健師として働くメリット
    2. 保健師として働くデメリット
    3. 看護師として働くメリット
    4. 看護師として働くデメリット
  3. 保健師と看護師の仕事内容の違い
    1. 保健師の仕事
    2. 看護師の仕事
  4. 保健師と看護師の資格の違い
    1. 保健師の資格と取得難易度
    2. 看護師の資格と取得難易度
  5. 保健師と看護師の勤務地の違い
    1. 保健師の勤務地
    2. 看護師の勤務地
  6. 保健師と看護師の平均年収はどっちが高い?
    1. 【性別】保健師と看護師の平均年収
    2. 【施設規模別】保健師と看護師の平均年収
    3. 【年齢別】保健師と看護師の平均年収
    4. 【勤続年数別】保健師と看護師の平均年収
    5. 【都道府県別】保健師と看護師の平均年収
  7. 保健師と看護師のキャリアパスの違い
    1. 保健師のキャリアパス
    2. 看護師のキャリアパス
  8. 保健師と看護師の求人数の違い
    1. 保健師の求人数
    2. 看護師の求人数
  9. 保健師・看護師に向いている人の特徴
    1. 保健師に向いている人の特徴
    2. 看護師に向いている人の特徴
  10. 保健師と看護師の悩みの違い
    1. 保健師の悩み
    2. 看護師の悩み
  11. 保健師と看護師が抱える悩みの対処法
    1. 資格を活かして別の仕事をする
    2. 転職して職場を変える
  12. 保健師と看護師におすすめの転職サイト
    1. 看護roo!
    2. レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
    3. マイナビ看護師
  13. まとめ

保健師と看護師の役割の違い

保健師と看護師はいずれも医療系の資格・職種であり、仕事内容が似ている部分もあります。しかし、保健師と看護師では役割に大きな違いがあるため注意が必要です。

その役割の最も大きな違いは、保健師は病気や怪我を未然に防ぐ「予防」であるのに対し、看護師は病気や怪我をした患者の「処置や療養」を務めます。

役割の違いから実際の仕事内容も異なっているため、医療分野を目指す人はどのような違いがあるのかを押さえると良いでしょう。ここでは、保健師と看護師の役割の違いを紹介します。

保健師の役割

保健師とは保健指導を実施する人のことであり、学校や保健所、企業などで健康に暮らすための指導をしたり相談に乗ったりします。病気の治療ではなく「予防」に重点を置いています。

その対象範囲は幅広く、乳児から高齢者までさまざまな年代の健康問題を支援します。いわば健康管理を担う専門家であり、仕事を担うには健康にとった知識とスキルが必要です。

また、近年では新型コロナウイルスの感染が拡大した際に、保健センターや保健所などで適切な予防方法を指導しています。

このように、感染症が蔓延した際にも重要な役割を担っており、さまざまな人の暮らしに関わっている仕事といえるでしょう。

看護師の役割

看護師の主な役割は、病気や怪我をした患者に対し診察や処置をおこなう医師を補助し、その後のケアをすることです。

そのため、病気を予防する保健師に対し、看護師の役割は治療に重点を置いています。また、看護師は治療の際の医師を補助するだけでなく、採血や注射、点滴、入院患者のケアなどもおこないます。

主に医師の指示に従って動くことが多く、患者の回復をサポートすることが主な仕事です。ほかにも、看護師は病院以外にも介護施設などでも活躍しており、さまざまな職場で求められています。

保健師と看護師どっちがいいの?

保健師と看護師は同じ医療系の職種であるものの、役割や仕事内容に違いがあるため、「自分にとってどっちがいいのだろう」と悩む方も多いでしょう。

両者にはそれぞれ違ったメリットがあるため、一概にどちらが良いとはいえません。保健師と看護師のメリットの違いをよく理解し、自分に適した方を選びましょう。

保健師として働くメリット

看護師のメリット
  • 雇用が安定している
  • 夜勤がない
  • 土日が休みの職場が多い

保健師として働くメリットは、活躍の場が広く資格職であるため自分の希望する職場を選びやすいことです。行政機関などであれば、長期的に安定した仕事に就きやすいです。

特に近年では、新型コロナウイルスの感染拡大により世のなかから必要とされる職業だと改めて認識されており、予防医療を通じて幅広い人の役に立つでしょう。

仕事のやりがいを感じやすいだけでなく、自分のやりたい分野について勉強・研究しやすい点もメリットです。

ほかにも、行政機関であれば基本的に土日は休みであり、夜勤はないため仕事とプライベートのバランスも取りやすいです。

収入面においても、保健師と看護師では大きな差はないため、自分のスタイルに合う職種を選ぶと良いでしょう。

保健師として働くデメリット

保健師のデメリット
  • 求人数が少ない
  • 医療現場の最前線からはやや遠い

一方で、保健師は人気で雇用が比較的安定している職業であることから、離職率が低く、求人数が少ないことがあります。

また、医療の最前線で貴重な経験を積みたいという人には、若干物足りなさを感じるかもしれません。

看護師として働くメリット

看護師のメリット
  • 現場で実践的な医療知識を身に着けられる
  • 平日に休みを取ることができる
  • 夜勤手当がつく

看護師として働くメリットは、実践的な医療知識・スキルを身に付けられる点です。医療現場で日々働くなかで経験を積むことで、着実にキャリアアップを狙えるでしょう。

看護師はシフト制であるケースが多いため、平日に休みを取れば銀行や役所などでの手続きもしやすく、休日の混雑を避けられる点もメリットです。

また、夜勤が多くなると基本給に手当が付くため、働き方によっては収入を増やすことも可能です。

医療現場でしっかりと知識を身に付ければ予防医療に繋げられるため、保健師になった後に活躍できるでしょう。

看護師として働くデメリット

看護師のデメリット
  • 肉体的・精神的にハード
  • 職場の人間関係が難しい場合がある

看護師は夜勤や現場での体位変換などがあるため、仕事が肉体的・精神的にハードであることがデメリットとしてあげられます。

また、病院勤務の場合、先輩や上司との関係も保健師より複雑化しやすく、人間関係でストレスを抱えてしまう人もいます。

保健師と看護師の仕事内容の違い

保健師と看護師ではその仕事内容に大きな違いがあります。主に保健師は病気を予防し健康的に過ごせるように健康相談をおこないます。

それに対して看護師は、医師の指示のもとに処置のサポートをしたり、患者のケアをしたりすることが主な仕事内容です。ここでは、保健師と看護師の仕事内容の違いを紹介します。

保健師の仕事

保健師の仕事は、病気が広まるのを防ぎ健康的に過ごせるように保健指導をおこなうことです。そのため、看護師のように医療現場に立つ機会は少ないです。

保健師が勤務する職場はいくつかあり、その種類によって業務内容に違いはあるものの、概ね共通しています。基本的に、相談者・依頼者の健康管理や診断をしており、電話や家庭訪問などによる健康支援もおこないます。

ほかにも、感染症が広まった際は、予防や健康に関するイベントを企画するなど、啓発活動をおこなったりすケースも多いです。

また、企業で働く保健師は勤務時間・労働環境の改善について助言することもあります。

看護師の仕事

看護師の仕事は、主に医療現場で医師の補助をおこないます。看護師もさまざまな職場で働いており、その種類によって細かい仕事内容は変わるものの、医師の診察・手術のサポートをしたり、患者のケアをする点は共通しています。

診察・手術時に医師を支えるだけでなく、採血やバイタル測定、服薬の確認など入院・通院する患者の世話をします。

基本的に、医師の指示に従って仕事するため、保健師と異なり自分から患者へ指導・支援する機会は少ないといえるでしょう。

保健師と看護師の資格の違い

保健師と看護師はいずれも国家資格であり、資格を取得しなければ仕事に就けません。また、保健師として働くためには保健師の国家資格だけでなく、看護師の国家資格も取得する必要があります。

このように、保健師と看護師は資格職であるため、目指している人は資格について把握する必要があるでしょう。ここでは、保健師と看護師の資格の違いを紹介します。

保健師の資格と取得難易度

保健師になるためには、保健師国家試験に合格する必要があります。また、看護師資格を取得し、所定の保健師養成課程を1年以上修了する必要があります。

2022年2月に実施した保健師の国家試験の合格率は89.3%です(※)。そのため、受験した人のほとんどが合格しています。ただし、問題が簡単というわけではなく、適切に学習を進め実習に取り組んでいれば合格できる水準です。

また、保健師は看護師の資格も取得する必要があるため、試験に合格し保健師として働くまでの過程を考えると、簡単とはいえないでしょう。

例えば、看護師と保健師の総合カリキュラムを扱う大学・専門学校に通い、看護師国家試験と保健師国家試験の両方を受験します。

もしくは、看護学校などで看護師養成課程を修了し、看護師国家試験を受験した後、保健師養成学校などで養成課程を修了し、保健師国家試験を受験します。

現在、看護師として働いている人であれば、保健師養成課程を修了することで保健師国家試験に臨めます。

(※)出典:厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表

看護師の資格と取得難易度

看護師になるためには、看護師の国家試験に合格する必要があります。そのためには、3年以上の看護師養成課程を修了しなければなりません。

保健師と同様に、2022年2月に実施した看護師の国家試験の合格率は91.3%です(※)。また、合格率は例年90%を超えており、年によっては95%以上になることもあります。

保健師資格と同様の合格率の水準ですが、3年以上の養成課程で培った知識を試験で発揮できなければ合格できないため注意してください。

これらの合格率を単純に比較した場合は、保健師の方が資格取得の難易度が高いといえます。また、保健師の資格を取得するためには、看護師の資格を取得していることが前提であることを考えても、保健師の方が難易度は高いといえるでしょう。

(※)出典:厚生労働省「第108回保健師国家試験、第105回助産師国家試験及び第111回看護師国家試験の合格発表

保健師と看護師の勤務地の違い

保健師と看護師は役割や仕事内容が変わるため、勤務地にも大きな違いがあります。いずれも病院などの医療機関で働くこともありますが、それ以外にもいくつか職場があります。

保健師と看護師の違いを把握するためにも、勤務地の違いについても把握しましょう。ここでは、保健師と看護師の勤務地の違いを紹介します。

保健師の勤務地

保健師の主な勤務先は、保健センターや保健所などの行政機関・自治体です。保健センターは、市町村の行政機関であり、地域の保健・公衆衛生などの専門家として働きます。

保健指導の対象となる年齢はさまざまで、乳児から成人だけでなく高齢者や妊婦、障がいを持つ人も含まれます。地域の住民に密着した保健指導・健康相談などの支援をします。

保健所は都道府県に設置されている行政機関であり、保健センターよりも広い範囲を対象にした保健指導を実施します。また、地域全体の健康問題を調査し、対策を講じることも保健師の仕事内容の1つです。

また、病院や診療所でも保健指導をおこなう専門家として勤務するケースもあります。そのほかにも、企業で産業医と共に企業の健康管理・衛生管理をおこない、労働環境の改善などのアドバイスを実施します。

近年では、生活習慣病・うつ病などのケアが注目されており、保健師のニーズが高まっています。

看護師の勤務地

看護師は主に、大学病院・一般病院・クリニックなどの医療施設で働きます。働く施設の規模によって仕事内容は変わり、入院できる大きな施設の場合は夜勤が発生するケースが多いです。

このように、看護師は全国の医療施設が職場であり、自身のライフスタイルや希望に沿って適した勤務地を選びやすいでしょう。

看護師は医療施設以外にも、介護施設でも働けます。特別養護老人ホームなどでは、介護職員や医師と連携を取りながら、施設の利用者のケアをおこないます。ほかにも、看護師は訪問看護ステーションで働くケースもあるでしょう。

主治医の指示を聞き、患者の自宅へ訪問して看護サービスを提供するのが看護師の役割です。

保健師と看護師の平均年収はどっちが高い?

保健師と看護師の年収

給料や年収は、仕事を選ぶ上でも重要な要素です。保健師と看護師の仕事を選ぶうえで、どちらの方が平均年収が高いか気になる人も多いでしょう。

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」で公表されている金額をもとに、保健師と看護師の平均年収を算出すると、それぞれ以下のとおりです。

職種 平均年収
保健師 約481万円
看護師 約508万円

令和4年における保健師の平均年収は約481万円であり、平均月給は約33.3万円です。一方で、看護師の平均年収は約508万円であり、平均月給は約35.2万円です。

保健師と看護師の年収を比較すると、看護師の方が年収が高いことがわかります。看護師の方が年収が高いのは、看護師は夜勤が多く、夜勤手当が付与されているためだと考えられます。

しかし、保健師はほとんど夜勤がないなかで、看護師と近い水準の年収であることを踏まえると、保健師の年収も高いといえるでしょう。

また、保健師や看護師の平均年収は、年齢や施設の規模、勤続年数や勤務する都道府県によっても異なります。

そこで次に、保健師と看護師の平均年収を、以下5つの観点から比較していきます。

保健師と看護師の平均年収比較
  • 性別
  • 施設規模
  • 年齢
  • 勤続年数
  • 都道府県

もし保健師や看護師への転職を考えている際には、ここで紹介する観点を踏まえて、自分に合った職場を選んでみてください。

それでは、保健師と看護師の平均年収の違いをそれぞれ解説していきます。

【性別】保健師と看護師の平均年収

次に、保健師と看護師の平均年収を性別に算出すると、以下のとおりです。

性別 保健師の平均年収 看護師の平均年収
男性 約497万円 約479万円
女性 約454万円 約466万円

保健師の平均年収は、男性が約497万円、女性が約454万円です。

一方で、看護師の平均年収は、男性が約479万円、女性が約466万円です。

これらのことから、保健師や看護師の平均年収は、性別で大きな差異はないといえます。

ただし、女性は結婚や出産、育児等のライフイベントから、産休や育休等を取得することもあるかと思います。

この休職期間に勤続年数のブランクができた場合には、ほかの保健師や看護師との間で年収や給料に差が出る可能性があるでしょう。

【施設規模別】保健師と看護師の平均年収

次に、保健師と看護師の平均年収を施設規模別に算出すると、以下のとおりです。

施設規模 保健師の平均年収 看護師の平均年収
1,000人以上 約515万円 約556万円
100〜999人 約477万円 約485万円
10〜99人 約410万円 約460万円

上記の表からわかるとおり、どの施設規模においても、保健師よりも看護師の方が平均年収は高いといえるでしょう。

また、保健師も看護師も、施設の規模が大きくなるほど平均年収は高くなります。施設の規模が大きい方が、経営基盤が安定しており、年間賞与や各種手当に反映されやすいのだと考えられます。

反対に、施設の規模が小さいほど、年間賞与額は施設の経営状況に左右されやすいでしょう。

そのため、平均年収の高い職場に勤めたい場合には、保健師と看護師ともに施設の規模を注視することが大切です。

【年齢別】保健師と看護師の平均年収

保健師と看護師の平均年収を年齢別に算出すると、以下のとおりです。

年齢 保健師の平均年収 看護師の平均年収
20〜24歳 約347万円 約400万円
25〜29歳 約392万円 約477万円
30〜34歳 約408万円 約479万円
35〜39歳 約477万円 約506万円
40〜44歳 約529万円 約530万円
45〜49歳 約614万円 約565万円
50〜54歳 約540万円 約566万円
55〜59歳 約537万円 約578万円
60〜64歳 約357万円 約483万円
65〜69歳 約461万円 約394万円

保健師の平均年収は、年齢が上がるとともに上昇し、40歳からは保健師全体の平均年収である約481万円よりも高くなります。

助産師の平均年収のピークは45〜49歳の約614万円であり、以降は緩やかに平均年収が低下していきます。

また、看護師の平均年収も同様に、年齢を重ねる毎に上昇していきます。

40歳からは看護師全体の平均年収である約508万円を超え、55〜59歳時に約578万円と平均年収のピークに到達します。

保健師と看護師ともに、60歳以降に平均年収が大幅に低下するのは、定年後に低い年収で再雇用されて働く人がいるためだと予想されます。

【勤続年数別】保健師と看護師の平均年収

次に、保健師と看護師の平均年収を勤続年数別に算出すると、以下のとおりです。

勤続年数 保健師の平均年収 看護師の平均年収
0年 約312万円 約314万円
1〜4年 約382万円 約410万円
5〜9年 約418万円 約447万円
10〜14年 約470万円 約469万円
15年以上 約544万円 約523万円

上記の表より、勤続年数が0〜9年目までは、保健師よりも看護師の方が平均年収が高いことがわかります。

しかし、勤続年数が10〜14年目を超えると、看護師よりも保健師の方が平均年収が高くなります。

これは、10〜14年目で管理職に昇進する保健師、看護師が多いことが要因だと考えられます。

まず管理職に昇進した保健師は、管理職手当が付与されますので、平均年収は上がるでしょう。管理職の看護師も同様に、管理職手当は付与されます。しかし、基本的に夜勤には入らないことから、夜勤手当が付与されづらくなります。

これらのことから、勤続年数が10〜14年目を迎えたタイミングで、看護師よりも保健師の方が平均年収が高くなっているのだと想定されます。

【都道府県別】保健師と看護師の平均年収

次に、保健師と看護師の平均年収を都道府県別に紹介していきます。

平均年収の高い都道府県

初めに、保健師の平均年収が高い都道府県TOP5を紹介すると、以下のとおりです。

都道府県 保健師の平均年収
千葉県 約876万円
大阪府 約648万円
茨城県 約642万円
北海道 約627万円
岩手県 約582万円

保健師の平均年収が高い都道府県TOP5は、千葉県、大阪府、茨城県、北海道、岩手県です。

人口が比較的多い都道府県において、保健師の平均年収も高い傾向にあります。

ただし、都道府県毎における平均年収の高さは調査年度によって変動があるため、あくまでも参考程度に留めておくのが良いでしょう。

また、看護師の平均年収が高い都道府県TOP5は、以下のとおりです。

都道府県 看護師の平均年収
東京都 約564万円
奈良県 約546万円
兵庫県 約541万円
埼玉県 約541万円
富山県 約535万円

看護師の平均年収が高い都道府県TOP5は、東京都、奈良県、兵庫県、埼玉県、富山県です。

東京都や奈良県をはじめとして、人口密度の高い都道府県において、看護師の平均年収が高い傾向にあることがわかります。

ただし、看護師の平均年収も調査年度によって異なるため、目安として考えるようにしましょう。

平均年収の低い都道府県

次に、保健師の平均年収が低い都道府県を5つ紹介すると、次のとおりです。

都道府県 保健師の平均年収
高知県 約268万円
秋田県 約287万円
和歌山県 約331万円
鹿児島県 約331万円
京都府 約353万円

保健師の平均年収が低い都道府県5つは、高知県、秋田県、和歌山県、鹿児島県、京都府です。

基本的に、人口密度の低い都道県において、保健師の平均年収は低いことがわかります。

繰り返しになりますが、上記の平均年収は調査年度によって異なりますので、参考程度にしておくのが良いでしょう。

次に、看護師の平均年収が低い都道府県を紹介していきます。

都道府県 看護師の平均年収
鹿児島県 約396万円
宮崎県 約427万円
大分県 約433万円
愛媛県 約438万円
熊本県 約444万円

看護師の平均年収が低い都道府県5つは、鹿児島県、宮崎県、大分県、愛媛県、熊本県です。

人口が比較的少ない都道府県において、看護師の平均年収が低いといえるでしょう。

先述したとおりですが、これらの平均年収は調査年度によって異なります。あくまでも目安として考えるのが良いでしょう。

また、保健師や看護師の年収については以下の記事でも詳しく解説しています。合わせて読んでみてください。

保健師の平均年収は高い?看護師との違いや年収アップを目指す方法も解説
看護師の平均年収は?1000万円は可能?新卒のリアルな年収や年齢別年収も大公開

保健師と看護師のキャリアパスの違い

保健師と看護師では必要な資格が異なるため、その仕事に就くまでの道筋も異なります。場合によっては、保健師として理想の働き方を実現することが難しい場合もあるため注意してください。

ここでは、保健師と看護師のキャリアパスの違いを紹介します。

保健師のキャリアパス

保健師のキャリアパスは、勤務先によって異なります。

市区町村の保健所や保健センター等で働く行政保健師の場合、公衆衛生の専門家として勤務します。行政保健師として多くの経験を積んだ後には、係長や課長へ昇進することも可能でしょう。

また、民間企業の医務室や保健室等で働く産業保健師の場合、そもそも役職がありません。そのため、昇進や出世の機会はほとんどないでしょう。

そして、私立の学校で働く学校保健師も同様に、昇進や出世の機会はありません。同じ職場に勤め続けることで、学校保健師としての知見を深めていくことになるでしょう。

看護師のキャリアパス

看護師には、なりたい方向性に対して複数のキャリアパスが存在します。

まず、看護師としての専門性を高めていく場合には、認定看護師や専門看護師の資格を取得するパターンがあります。

同じ職場のなかでステップアップしていく場合は、看護師長や看護部長等の管理職につくパターンもあるでしょう。

また、病棟勤務以外の看護師として活躍したい場合には、クリニックや保育園、訪問看護ステーションへ転職することも可能です。

そもそも看護師以外の仕事で活躍したい場合には、製薬会社や一般企業に勤めることや、国家資格を取得して保健師や助産師として働くこともできるでしょう。

保健師と看護師の求人数の違い

保健師や看護師として働く際には、企業や民間の病院などが提示している求人情報に沿って応募し、選考を受ける必要があります。

保健師と看護師では求人数に大きな違いがあるため、保健師を目指す際や転職を考えている場合は、その内容を把握すると良いでしょう。

ここでは、保健師と看護師の求人数の違いを紹介します。

保健師の求人数

保健師の求人数は看護師の求人数と比較すると少ないです。例えば、総合求人サイトであるIndeed(インディード)内の求人数は約13,000件であり、看護師の求人数は約850,000件であるため大きな差があります。

また、看護師向けの転職サイトである「看護roo!」のなかでの求人数は、約950件です。その内、4割ほどがパート・非常勤の求人です。

一般病院の求人は非常に少なく、地域の健康センターや地域包括支援センターなどの求人が多いです。

看護師の求人数

看護師の求人数は、保健師と同様に「看護roo!」で見てみると、約40,000件の求人があります。

そのため、雇用形態や勤務形態、給与、担当業務、勤務地などさまざまな条件で絞り込んでも、合致する求人はヒットしやすいでしょう。

特に、看護師に特化した求人サイト・転職サイトであれば、より詳しい条件で検索できるため、理想の職場が見つかりやすいです。

保健師・看護師に向いている人の特徴

ここまで、保健師と看護師について、仕事内容やその役割、年収等の観点から比較してきました。

保健師と看護師について理解したうえで、自分が保健師と看護師のどちらに向いているのかが気になる人も多いと思います。

そこで次に、保健師・看護師に向いている人の特徴を解説していきます。

保健師に向いている人の特徴

次の3つの特徴に当てはまる人は、保健師に向いています。

保健師に向いている人
  • 明るく親しみやすい
  • 相手の話をしっかり聞ける
  • わかりやすく説明できる

保健師に向いている人の特徴について、詳しく解説していきます。

明るく親しみやすい

明るく親しみやすい性格の人は、保健師に向いています。

保健師は、心身や体調に悩みを抱えている人と接する機会が多い職業です。特に、健康面に関する悩みは、他人に話しづらいことも多いでしょう。

そのため、明るく親しみやすい性格の人ほど、相手からの話を引き出しやすく、保健師としての役割も果たしやすくなります。

相手の話をしっかり聞ける

保健師は、相手の悩みを聞いたうえで、悩みに沿った適切な指導をする必要があります。

悩みをしっかりと聞いて共感することで、相手も心を開きやすくなるものです。

そのため、相手の話をしっかりと聞く傾聴力がある人は、保健師に向いているでしょう。

わかりやすく説明できる

保健師は、健康や医療について指導をしますが、その相手は専門的な知識を持っていない場合が多いです。

そのため、健康や医療に関するアドバイスを、わかりやすい言葉にいい換えて説明できる人は、保健師に向いているでしょう。

保健師に向いている人については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。

保健師に向いてる人の特徴は?仕事内容や向いてない人の特徴も解説

看護師に向いている人の特徴

次に、看護師に向いている人の特徴を3つ紹介します。

看護師に向いている人
  • コミュニケーション能力が高い
  • 勉強意欲がある
  • 体力や精神の強さに自信がある

保健師に向いている人の特徴と比べながら、自分が保健師と看護師のどちらに向いているのかを把握してみてください。

それでは、看護師に向いている人の特徴をそれぞれ解説していきます。

コミュニケーション能力が高い

コミュニケーション能力が高い人は、看護師に向いています。

看護師は仕事をするにあたり、医師や医療スタッフ等の様々な人との連携が必要になります。

また、患者さんやその家族ともコミュニケーションが必要なことから、看護師には高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。

勉強意欲がある

医療業界では、日々新しい医療技術が進歩しているため、それに合わせて最新の知識を学び続ける必要があります。

そして、学んだ新しい知識や技術を患者さんに提供できるよう、看護ケアの技術を磨いていくことが大切です。

このように、向上心があり、新たな分野や技術について主体的に勉強できる人は、看護師に向いているでしょう。

体力や精神の強さに自信がある

看護師の業務は、患者さんの移動介助や身体介助等の体力が必要なものも多いです。

加えて、夜勤シフトにより生活リズムが不規則になることも多く、体力面や精神面でのタフさが求められます。

変則的な生活リズムにも耐えうる体力や精神力がある人は、看護師に向いているでしょう。

保健師と看護師の悩みの違い

保健師と看護師の悩み

保健師と看護師はいずれも人気がある仕事ですが、メリットばかりではなく仕事の悩みを抱える人は多いです。取得した資格を活かし長く仕事を続けるためにも、どのような悩みがあるのかを把握すると良いでしょう。

ここでは、保健師と看護師の悩みの違いを紹介します。

保健師の悩み

保健師の仕事内容では、職場によって異なりますが事務作業や雑務が多く、常に忙しさを感じているケースが多いです。

また、医療や看護、予防学に関する新しい情報は常にアップデートされていくため、自主的に勉強を進めなければついていけなくなる点も悩みになりやすいです。

忙しいなかでも時間を作り、健康指導のための準備をしたり勉強したりする必要があるため、大変さを感じるようです。

ほかにも、職場の保健師の人数が少ないほど、事務作業のボリュームは増える傾向にあり、高い志を持つ人ほど悩みを抱えやすいです。

このような職場では、十分な新人教育の体制が整っていないことがあり、新しく配属された保健師の負担が多いこともあります。

待遇面では正社員でも年齢に対する給与が上がりにくく、責任や役割だけが大きくなっていくケースもあります。

看護師の悩み

看護師では保健師と同様に、職場に対する悩みを抱えるケースが多いです。例えば、看護師の場合は夜勤や土日に出勤することが多いことから、肉体的な疲労に悩む人は少なくありません。

保健師の勤務形態は安定しているため、看護師の変則的な働き方に悩むといった点に違いがあります。

また、医療現場の前線で働くことから、患者の健康や生命に対する責任の重さも精神的な負担になりやすいです。

ほかにも、看護師同士のチームワークが重要とされる職場であるため、人間関係に悩む人も多いです。

保健師と看護師が抱える悩みの対処法

保健師と看護師のいずれの場合においても、仕事において少なからず悩みを抱えることはあるでしょう。そのような場合は、考え方を変えたり視野を広げたりすることで解決できる場合があります。

しかし、自分の力だけでは解決できない悩みもあります。そのような状態で長く働くことは大きなストレスになり、精神的・肉体的な負担が増してしまいます。そのため、対処法を押さえておくと良いでしょう。

ここでは、保健師と看護師が抱える悩みの対処法について紹介します。

資格を活かして別の仕事をする

看護師や保健師のように資格が求められる職種は、記事を執筆するライターとして活躍できる可能性があります。

現代では、パソコンやスマートフォンで情報を収集する人が多いため、Webメディアのニーズが高いです。これらのメディアに掲載する記事を執筆するのが主な仕事です。

無資格の一般的な人が書く記事よりも、資格を取得している看護師・保健師の方が記事の内容に信憑性・説得力が出るためです。

近年では、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、予防医療に対する関心が高まっています。資格を活かしライターとして有意義な情報を発信できれば、ライターとして収入を得られるでしょう。

このようなメディカルライターは需要が高いだけでなく、自分の都合が良い時間や場所で仕事ができる点もメリットです。

ほかにも看護師の場合、看護師ライター以外にもツアーナースや応援ナースといった働き方も可能です。ツアーナースとは、子どもの遠足や修学旅行、学校行事、旅行ツアーに帯同し、看護業務をおこないます。

応援ナースは派遣会社を介して、病院で働く看護師のことです。正社員ではないものの収入面が良く、短期間だけ働くため人間関係に悩まされることが減るでしょう。

ただし、これらの仕事を考える際に、公務員看護師や公的な機関で働く保健師の場合であれば、副業が難しいケースがあるため注意してください。

転職して職場を変える

保有している資格を活かす以外にも、転職して働く職場を変えることも有効な手段の1つです。

保健師・看護師として働き、知識・スキル・実績がある人であれば、今よりも条件や待遇が良い職場に転職できる可能性があります。

特に保健師や看護師は即戦力が求められる傾向にあり、人手不足の職場が多いため、転職によって悩みは解決しやすいでしょう。

職場の悩みが大きい場合、今よりも条件が良い仕事を探してみるだけでも、視野が広がるためおすすめです。

保健師と看護師におすすめの転職サイト

保健師や看護師が転職を試みる際は、看護師などの医療系に特化した転職サービスを使うのがおすすめです。

看護師向けの転職サイトの種類は多いため、それぞれの特徴を押さえ自分に合ったものを使うと良いでしょう。ここでは、保健師と看護師におすすめの転職サイトを紹介します。

おすすめの転職サイト
  • 看護roo!
  • レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
  • マイナビ看護師

転職サイトのなかには、キャリアアドバイザー・コンサルタントなどが在籍し、仕事探しから応募書類の添削など、充実したサポートを受けられるものがあります。

あなたの状況に合った転職サイトを選んで、保健師や看護師への転職を成功させましょう。

それでは、保健師と看護師におすすめの転職サイトをそれぞれ紹介していきます。

看護roo!

看護roo!
看護roo!
おすすめポイント
  • 業界トップクラスの求人数
  • アドバイザーの質が高い
  • 職場の雰囲気を細かく教えてもらえる
公開求人数 約42,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 正看護師、准看護師、保健師、助産師

\ 看護roo!の /

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看護roo!は、転職活動のプロによる全面的なサポートを受けられる転職サイトです。30年以上もサービスを提供しており、転職に関するノウハウが多いため安心して利用できるでしょう。

求人の紹介から面接で聞かれる質問の共有、履歴書サポートや面接対策などを無料で受けられるため、理想の仕事が見つかりやすく内定を獲得しやすいです。

求人はLINEやメールでできるだけ多く紹介してもらえるため、自分で求人を探す手間・苦労を省けるでしょう。

累計利用者数50万人以上で求人数も豊富であり、サポートも充実しているためバランスが良いサービスでもあります。

レバウェル看護(旧:看護のお仕事)

レバウェル看護
レバウェル看護
おすすめポイント
  • 幅広い分野の求人がある
  • キャリアアドバイザーの対応が丁寧
  • ヒアリング力が高く寄り添った求人を提案
公開求人数 約140,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師

\ レバウェル看護の /

無料登録はこちら

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【PR】

レバウェル看護は、以前まで「看護のお仕事」というサービスであり、看護師関連メディアと統合して新しく生まれ変わりました。

2009年から看護師向けの転職サポートをおこなっており、現在では10万件を超える求人数を保有する大きなサイトになっています。

レバウェル看護の担当者は年間4,000回を超える職場訪問を実施しており、職場の医療方針から辞めた人の理由など、詳しい情報を入手できます。

また、インタビューも掲載しているため、応募する前から職場の雰囲気も把握できるでしょう。応募書類の添削や模擬面接など、無料でさまざまなサポートも受けられます。

マイナビ看護師

マイナビ看護師
マイナビ看護師
おすすめポイント
  • 看護師専門のキャリアアドバイザー在籍
  • 地域の求人に詳しい全国20カ所の拠点
  • 会って話せるキャリア面談実施
公開求人数 約47,000
非公開求人数 非公開
対応地域 全国
対象年齢 全年齢
業界、職種 看護師、准看護師、保健師、助産師、ケアマネージャー

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マイナビ看護師は、マイナビが運営する看護師に特化した転職サイトです。専属のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートするため、転職が初めての人でも安心して利用できます。

求人数や実績が豊富にあり、サポートも充実している点が魅力です。手間のかかる求人検索や面接日の日程調整なども代行してもらえるため、効率良く転職活動を進められるでしょう。

また、転職サポートにはスピード転職じっくり転職があり、自分のペースに合わせて転職できる点もメリットです。

まとめ

この記事では、保健師と看護師の違いについて紹介しました。保健師は看護師のように現場で治療の補助をおこなうことはなく、予防医療についてさまざまな人を対象に健康相談などをおこないます。

行政機関で働く保健師が多く、安定した仕事であるため長く働きやすいでしょう。ただし、保健師になるためには、看護師資格を取得の上、保健師養成課程を1年以上修了し、保健師の国家試験に合格しなければなりません。

公的な機関で働く場合は公務員試験も受ける必要があるため注意してください。保健師と看護師の違いを押さえ、自分に合った仕事を選んでみてください。

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