看護師の転職は5年目が最適?転職を成功させるポイントやおすすめの転職先も解説
看護師として5年働けば、現在の職場の給与面やキャリアアップの機会に不満を感じ、転職を考えている看護師も多いのではないでしょうか。
しかし、転職は失敗すると、現在よりも待遇や環境が悪くなるなどのリスクがあるため、慎重に転職したいと考えている看護師も多いはずです。
この記事では、転職を考える看護師に向け、5年目看護師の特徴や一般的な離職率、おすすめの転職先や成功ポイントを解説します。
転職しようか迷っている看護師や、少しでも転職の成功率を高めたい看護師はぜひ参考にしてください。
- 5年目は即戦力として期待され、転職で有利
- 転職先は総合病院やクリニックがおすすめ
- 転職するなら看護師転職サイトを活用しよう
看護師5年目の特徴
転職を考えている看護師5年目は少なくありません。
まずは、5年目の看護師が一般的にどのような立ち位置として扱われるかや、経験年数5年目の看護師の離職率について紹介します。
看護師5年目はキャリアアップを考える時期
5年目の看護師は「中堅」として扱われることが一般的です。
看護師としての基本的な業務全般の経験があるため、任される仕事の責任も重くなる傾向にあります。
新人看護師に対してマンツーマンで指導・教育するプリセプターや、後輩看護師をまとめるリーダーとしての役割を任されることも珍しくないでしょう。
不足の事態にも対応可能な経験年数である反面、キャリアアップやライフステージに応じた働き方を考えて、転職を検討する時期でもあります。
5年目看護師の離職率は12.6%と高い
公益社団法人日本看護協会の「2011年 病院看護実態調査」によると、2011年における5年目看護師の離職率は12.6%とされています。
経験年数 | 離職率 |
---|---|
1年 | 7.5% |
3年 | 12.8% |
5年 | 12.6% |
7年 | 10.6% |
常勤勤務看護師全体 | 11.0% |
上記の結果から見ると、経験年数3年〜5年で離職を考える看護師の割合が多いとわかります。
一方で、経験年数7年になると、離職率は全体平均よりも低くなります。
なお、病床規模別の離職率は以下のとおりです。
病床数 | 経験年数5年の離職率 | 常勤看護師全体の離職率 |
---|---|---|
20~99床 | 12.5% | 12.8% |
100~199床 | 10.5% | 12.3% |
200~299床 | 12.1% | 11.6% |
300~399床 | 11.5% | 9.8% |
400~499床 | 13.8% | 10.7% |
500床以上 | 12.7% | 10.5% |
全体平均 | 12.6% | 11.0% |
厚生労働省の定義では、20床~99床が「小病院」100床~499床が「中病院」500床以上が「大病院」と分類されています。
常勤看護師全体では、小〜中規模の病院における離職率が高い傾向にあります。
一方で、5年目看護師の離職率で、最も高いのは400〜499床の中病院、最も低いのは100〜199床の中病院です。
5年目看護師が転職を考える理由
看護師5年目で転職したいと感じる一般的な理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 中堅看護師になっても仕事ができない
- プレッシャーに耐えられない
- 仕事の責任は重くなったが給料が上がらない
- 同期が転職していき不安
- 結婚や出産のために勤務条件を変えたい
5年目看護師が転職を考える理由について、以下で詳しく紹介します。
中堅看護師になっても仕事ができない
中堅看護師として扱われる5年目の看護師になっても、仕事ができないと感じると「看護師には向いていないかもしれない」と転職を考えるきっかけになります。
5年目看護師として、基本的な業務全般を一通り経験した結果「もっと自分に向いている仕事があるかもしれない」と考えることもあるでしょう。
後輩の教育や現場のリーダーを任された際に、「人の教育や指導をすることには向いていない」と感じ、転職を考える看護師もいるかもしれません。
厚生労働省が平成22年から平成23年にかけて実施した「看護職員就業状況等実態調査」によると、他分野(看護以外)への興味により、45.9%の看護師が転職を考えていることがわかります。
また、「看護師に向いていなかった」と感じ、転職を考えている看護師は10.1%もいます。
5年間働いても仕事ができないと、やりがいや自信を失うものです。その結果、新しい職場で新たなスタートを切ることを目指し、転職を検討する看護師もいるでしょう。
プレッシャーに耐えられない
5年目看護師は、新人看護師に比べて責任の重い仕事を任されることや、後輩の指導を任されることも多いため、業務が多忙になる傾向にあります。
患者さんの命を守るというプレッシャーがあるなかで業務が多忙になれば、心身の疲れを感じ、転職を考える看護師も多くなるかもしれません。
先述の「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち17.7%が、責任の重さ・医療事故への不安を原因としています。
医療現場で働くうえでプレッシャーを感じることは、看護師として避けられない部分ではあります。しかし、転職により施設の規模や形態を変えることで軽減できる可能性もあるでしょう。
仕事の責任は重くなったが給料が上がらない
5年目看護師は、経験の豊富さから任される仕事の責任が重くなる一方で、業務内容に見合う給料が得られないという不満も多いようです。
先述の「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち31.1%が、給料の不満を原因に挙げています。
また、厚生労働省が公表している「令和4年賃金構造基本統計調査」を参照すると、看護師における経験年数別の平均年収は以下のとおりです。
経験年数 | ①給与 | ②賞与 | 年収(①×12ヶ月+②) |
---|---|---|---|
0年 |
25万3,800円 |
9万3,100円 |
313万8,700円 |
1~4年 |
28万3,100円 |
70万6,000円 |
410万3,200円 |
5〜9年 |
30万1,600円 |
84万6,700円 |
446万5,900円 |
10〜14年 |
31万4,500円 |
91万4,900円 |
468万8,900円 |
15年以上 |
34万9,600円 |
103万6,000円 |
523万1,200円 |
全体 |
31万8,000円 |
86万2,100円 |
467万8,100円 |
上記のとおり、看護師の全体平均年収は、経験年数10〜15年以上になると全体平均よりも高くなります。
一方で、経験年数5〜9年では全体平均より少ないことがわかります。
このように、責任の重さが大きくなる反面、給与は大きく変わらないことが、転職したい理由につながっていると考えられるでしょう。
同期が転職していき不安
3〜5年目で転職を考える看護師は多く、今まで同じ職場で一緒に頑張ってきた同期が転職するケースもあるでしょう。
同期が転職することは、5年目看護師という経験豊富な人材が職場から減ることを意味するため、残った看護師の負担が増加することにつながります。
さらに、共通の話題や悩みを共有し合える人間関係が減ることは、不安や孤独を感じるきっかけにもなるかもしれません。
同期が転職によりキャリアアップを目指すなか、同じ職場で働き続けることに対して焦りを覚える場合もあるでしょう。
結婚や出産のために勤務条件を変えたい
内閣府男女共同参画局が令和2年に実施した「独立行政法人等女性参画状況調査」によると、看護師における女性の割合は91.1%とされています。
大学や四年制専門学校を卒業して入職し、5年目と仮定すると20代半ばに差し掛かる看護師がほとんどです。
20代半ばになると、結婚や出産に負担にならない労働環境を求めて転職を検討する看護師も多いでしょう。
また、先述した厚生労働省の「看護職員就業状況等実態調査」によると、転職を考えている看護師のうち8.4%が出産・育児を理由に挙げています。結婚を理由に挙げている看護師は7.8%です。
そのほか「休暇がとれない・とりづらいため」といった勤務条件を理由にしている看護師は24.5%にものぼります。
5年目看護師では、女性特有のライフイベントに備え、転職を考えるケースが増えると予想できるでしょう。
看護師5年目は転職に最適な時期!その理由は3つ
5年目の看護師は転職に適した時期といわれることがあります。その理由としては、以下のような点が挙げられます。
- 即戦力として活躍できる
- 新しい職場に馴染みやすい
- 年齢的に長期間働ける
以下でそれぞれ詳しく紹介するので、5年目で転職することに不安を感じている看護師は参考にしてください。
即戦力として活躍できる
看護師としての経験が5年目かそれ以上ある場合、基本的な知識やスキル、臨床経験があるとみなされ、即戦力として転職できる可能性が高くなります。
一般的な病院では、経験者を優遇する場合、3年以上を最低ラインとして設定しているケースが多くあります。
5年目の看護師は、人手不足の現場からすると貴重な人材として重宝され、高待遇での転職も期待できるかもしれません。
新しい職場に馴染みやすい
5年目看護師は中堅として扱われることが一般的ですが、年齢が若ければ新しい職場にもすぐに馴染めるでしょう。
大学や専門学校を順当に卒業した場合、5年目看護師でも年齢は20代です。ベテラン層と比較すると、まだまだ柔軟性が期待できる年齢層といえるでしょう。
即戦力として活躍が期待できるだけではなく、柔軟性がある人材としても、多くの病院や施設で求められる可能性があります。
年齢的に長期間働ける
新卒から看護師として働いているのであれば、5年目でも20代のため年齢的にも若く、将来性を期待され、採用される可能性があります。
また、看護師として5年間実務を経験すれば、自分の得意なことや苦手なことがわかり、キャリアアップの方向性も明確になりやすい時期です。
20代のうちに転職し、自分の特性やキャリアプランに合った職場を見つけられれば、転職先でも長く働けるでしょう。
病院や施設では、長期間働ける人材を求めていることも多くあるため、5年目看護師の転職は、転職する側と企業側の双方にメリットがあるといえます。
5年目看護師におすすめの転職先
看護師はさまざまな職場で求められる職種なため、転職先には多くの選択肢があります。
そのなかでも5年目看護師には、希望する条件に応じて、以下のような転職先がおすすめです。
- 総合病院
- クリニック
- 訪問看護
- 介護施設
- 保育園
どのような看護師が、どの職種に適しているかについて以下で紹介するので、転職先を決める際の参考にしてください。
総合病院
給料アップや福利厚生など待遇の向上、キャリアアップを目指すなら総合病院への転職がおすすめです。
総合病院は診療科目が多く、自分のキャリアプランに沿った専門知識や技術を磨くことができます。また、多種多様な患者さんと接する機会があるので、看護師としての経験として大きなものが得られるでしょう。
さらに、大規模な総合病院であれば給料アップも期待できます。人員や運営体制がしっかりと整えられているため、将来的には看護部長や看護師長などの看護管理職も目指せ、さらなる昇給も期待できるでしょう。
実際に、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を見ると、規模が大きい病院ほど年収が高いことがわかります。
規模 | ①給与 | ②賞与 | 年収(①×12ヶ月+②) |
---|---|---|---|
10〜99人 |
32万9,700円 |
64万7,900円 |
460万4,300円 |
100〜999人 |
33万8,200円 |
79万4,300円 |
485万2,700円 |
1000人以上 |
37万7,400円 |
103万1,300円 |
556万100円 |
給料に加え、大規模な病院は福利厚生も充実していることが多く、看護師として働きやすい環境が整備されています。休暇制度や教育制度、家賃手当など、さまざまな面で看護師の福利厚生に配慮されている傾向にあります。
現在の職場で職場の待遇に不満がある看護師や、キャリアアップを目指して転職を考えている看護師には、総合病院がおすすめです。
クリニック
夜勤や残業が少なく、ライフワークバランスが整った職場への転職を希望している看護師には、クリニックがおすすめです。クリニックとは、診療所の通称で、病院に比べて規模が小さい点が特徴的です。
クリニックは病院に比べて診療時間が短く、夜勤や交替勤務が少ないため、病院に比べて勤務時間が安定しています。
仕事と生活のバランスを整えやすく、趣味の時間を大切にしたい看護師、家族との時間を大切にしたい看護師に向いている環境といえます。
規模の大きい病院と比べてスタッフが少人数のため、必要な医療行為を看護師が担当することもあります。そのような職場では、看護師としてスキルアップする機会にもつながるかもしれません。
クリニックへの転職については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
訪問看護
患者さんと密なコミュニケーションをとりながら仕事がしたい看護師や、将来的に独立を目指している看護師には、訪問看護がおすすめです。
訪問看護では、看護師が患者さんの自宅に訪問して、病気や障がいに応じたケアをおこないます。
健康状態の観察、病状悪化の防止・回復、療養に関する相談とアドバイス、リハビリテーション、点滴、注射など、担う業務は多岐に渡ります。
一般社団法人全国訪問看護事業協会が発表している「令和3年度訪問看護ステーション数調査結果」を参照すると、訪問看護の需要は高齢化とともに増加している傾向にあることがわかります。
2010年では5,731件だった訪問看護ステーションの数は、2021年までの10年の間に、約2.3倍の13,003件まで増えています。高齢者の増加とともに、今後さらに需要は高まるでしょう。
運営のノウハウを学べば、将来的に独立し、訪問介護ステーションを開業することも夢ではありません。
介護施設
プレッシャーの少ない、比較的落ち着いた環境で働きたい看護師には、介護施設への転職がおすすめです。
介護施設は、高齢者や身体障害者、療養者など、介護が必要な人が利用する施設です。場合によっては医療的な処置もおこないますが、基本的には利用者の日常生活や身体的なケア、リハビリテーションなどが看護師の主な業務です。
利用者とコミュニケーションをとりながら仕事ができるほか、24時間体制の施設でなければ日勤で働くことも可能です。
病院勤務であるような緊急外来の対応や、医療行為によるプレッシャーが負担に感じている看護師は、比較的落ち着いて働ける介護施設がおすすめです。
保育園
夜勤や残業が少ない職場への転職や、子どもたちの成長をサポートすることが好きな看護師は、保育園への転職をおすすめします。
保育園での看護師の役割は、子どもたちの健康管理、怪我や病気をした子どもへの応急処置などがメインです。施設によっては保育業務を任されることもあるでしょう。
病院のように夜勤がなく、勤務時間は朝から夕方までと比較的短い傾向にあります。また、基本的に土日祝日は休みなので、仕事とプライベートのバランスを考えて働きたい看護師におすすめです。
5年目看護師が転職する際の注意点
5年目の看護師が転職するにはメリットも多いですが、一方で注意すべき点もあります。
そこで次に、5年目看護師が転職する際の注意点を3つ紹介します。
- 転職以外で不満を解決できないか考える
- 年収や待遇が悪くなる可能性がある
- 資格取得が難しくなる可能性がある
それでは、5年目看護師が転職する際の注意点について、それぞれ解説していきます。
転職以外で不満を解決できないか考える
まず、現在の職場に抱えている不満を、転職以外の方法で解決できないかどうかを考えてみましょう。
転職を通して得られるものも多いですが、その一方で転職にはリスクも伴います。
例えば、人間関係で悩んでいたり、仕事内容が合わなかったりする場合には、病棟異動をすることで解決する可能性もあります。病棟異動であれば、そもそも転職活動をする必要もありませんし、同じ病院で働くため経歴も変わりません。
このように、転職以外でも現在の不満を解決できる可能性はあるため、ほかの選択肢も検討してみましょう。
年収や待遇が悪くなる可能性がある
看護師は基本的に売り手市場で、5年間の実務経験がある看護師であれば、転職もしやすいでしょう。しかし、転職する際には、年収が下がる可能性にも注意が必要です。
例えば、夜勤があり、夜勤手当を多く貰っていた職場から、夜勤のない職場へ転職した場合、年収は下がる可能性があるでしょう。また、ボーナスの支給がない職場へ転職した際にも、年収は下がる可能性があります。
転職を通して年収アップを図る場合には、ボーナスや退職金の有無、福利厚生まで事前に確認しておきましょう。
資格取得が難しくなる可能性がある
認定看護師や専門看護師の資格を取得するには、通算5年以上の看護師としての実務経験が必要です。
5年目の看護師が転職する場合、これらの資格取得が難しくなる可能性があります。
もしキャリアアップやスキルアップを目的として転職をする場合は、事前に調べたうえで転職活動を進めるように注意しましょう。
5年目看護師が職場を円満退職するためのコツ
いざ転職を決意した際には「職場の人から転職を引き止められないか...」と不安になる看護師も多いです。
退職をする時には、同僚や先輩看護師との関係を円満に保った状態で退職したいものですよね。
そこで次に、5年目看護師が職場を円満退職するためのコツを紹介します。
- 退職する旨は上司に早めに伝える
- 同僚に退職を伝えるのは上司よりも後にする
- 転職理由はポジティブな内容で伝える
これから紹介する3つのポイントを踏まえて退職を進めることで、職場を円満に退職しやすくなるでしょう。
それでは、5年目看護師が職場を円満退職するポイントをそれぞれ解説していきます。
退職する旨は上司に早めに伝える
職場を退職することが決まった場合は、できるだけ早めに上司に相談しましょう。
目安としては、退職の1〜2ヶ月ほど前に上司に相談しておくのが良いでしょう。
しかし、具体的な規則はそれぞれの職場によって異なります。
退職前には就業規則を確認し、なるべく早めに上司に相談をするようにしましょう。
同僚に退職の旨を伝えるのは上司よりも後にする
退職をすることが決まっても、真っ先に同僚や後輩看護師へ伝えることは避けましょう。
上司よりも先に同僚や後輩看護師へ退職する旨を伝えていると、思わぬところで噂が広がりかねません。場合によっては、同僚や後輩看護師から上司へ伝わってしまう可能性もあります。
転職や退職をする旨は、あまり周囲の看護師にはいわない方が得策でしょう。そして、一番初めに退職を伝えるのは上司にするよう心がけましょう。
転職理由はポジティブな内容で伝える
上司や同僚の看護師に退職する旨を伝えた際に、転職理由を聞かれることも多いでしょう。その際、転職理由はポジティブな内容で話すように伝えましょう。
「人間関係が合わなかった」「勤務内容に対して給料が見合わなかった」などのネガティブな退職理由を話していると、残る側の看護師たちも良い気分ではないでしょう。退職するまでの間、職場に居づらくなる可能性もあります。
「新たな職場に挑戦してキャリアアップをしたい」「より高度なスキルを身につけたい」のように、前向きな転職理由を伝えることで、円満に退職しやすくなるでしょう。
5年目看護師が転職を成功させるポイント
5年目看護師は需要が高いとされていますが、以下のようなポイントを押さえておくと、より転職を成功させられる確率が高まります。
- 転職の目的を言語化する
- 転職を通してなりたい姿を明確にする
- 希望条件に優先順位をつける
- 自分のスキルを洗い出す
- 看護師転職サイトを活用する
それぞれについて以下で詳しくするので、これから転職活動をはじめようと考えている看護師は参考にしてください。
転職の目的を言語化する
看護師が転職する場合、転職の目的を明確にすることはとても重要です。転職の目的を言語化することで、自分が何を求めて転職を考えているのかが明確になります。
目的が明確になれば、希望する仕事内容、雇用条件なども明確になるため、転職先を選びやすくなるでしょう。
また、転職の目的を企業側へ具体的に説明できれば、採用確率を高められるかもしれません。
一貫した具体的な目的がない場合に比べて、スムーズに転職活動が進められるため、事前に転職の目的を言語化しておきましょう。
転職を通してなりたい姿を明確にする
看護師は、転職する際に将来的なキャリアプランをもっておくことも大切です。
今後のキャリアにおいて、どのような職務や役割を担いたいのかを明確にしておけば、転職先際には、そのキャリアプランに沿った職場選びができます。
また、必要なスキルや知識、資格が明確になるため、転職先での仕事もやりがいを感じられるでしょう。
長期的に働いてくれる人材を求めている企業であれば、将来的なキャリアプランをもっている人材は重宝される可能性もあります。
面接では、自分がどのようなキャリアプランを描き、その職場でどのような知識やスキルを学びたいのかなどをアピールできるでしょう。
企業の求める人物像や、職場の環境とキャリアプランがマッチしていれば、採用確率は高くなるはずです。
キャリアプランの立て方については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
希望条件に優先順位をつける
転職の際に希望条件の優先順位をつけておくと、転職活動を効率的に進められます。
看護師の求人はさまざまで、一つひとつ比べているとキリがありません。希望条件の優先順位が決まっていれば、膨大な求人のなかから優先順位に基づいた取捨選択ができるようになります。
転職活動では、自分が希望する条件がすべて合致するとは限りません。職種における需要や勤務地などによっては、妥協しなければならない部分が出てくる可能性があります。
希望条件内で優先順位がはっきりしていないと、完璧を求めてしまい、いつまでも転職できない可能性があります。反対に、妥協するべきではない点を妥協してしまうと、転職後に後悔するかもしれません。
絶対に譲れない部分と、妥協できる部分が明確であれば、素早く取捨選択ができるようになり、転職活動もスムーズに進められるでしょう。
自分のスキルを洗い出す
転職活動前に、自分のスキルをあらかじめ洗い出しておきましょう。転職活動では、自分が転職先の企業にとってメリットがある人材だとアピールすることも大切です。
自分が持つスキルを把握しておくことで、どのような職種で活躍できるかが判断しやすくなるほか、自己PRにも役立つでしょう。
自分がどのようなスキルを持ち、そのスキルをもとに転職先で活躍できることをアピールできれば、採用される確率を高められるかもしれません。
自己PRを考える前に、まずは過去の職務経験や研修で身につけた技術、資格や免許、または特技なども含めてすべてリストアップしてみましょう。
そしてリストアップしたものから、その経験やスキルがどのような業務で活かせるか、どのような成果を出せるかなどを具体的に考えてみてください。
効果的な自己PRが完成すれば、希望の職場へ転職できる確率が高まります。
看護師転職サイトを活用する
転職を検討しているのであれば、看護師向けに特化した転職サイトをうまく活用することで効率的に転職活動が進められます。
看護師向けの転職サイトは、看護師専門の求人情報を多数取り扱っており、自分が希望する条件に絞って簡単に求人を検索できます。また、キャリアアドバイザーが在籍している転職サイトだと、より便利です。
キャリアアドバイザーが在籍している看護師向けの転職サイトでは、条件に合う求人を見つけて提案してくれるほか、書類添削や面接練習、職場への条件交渉などさまざまなサポートをおこなってくれます。
そのほか、サイトによっては転職した看護師のリアルな声や、転職する際に注意するべきポイントなど、お役立ち情報を閲覧できる場合もあります。
非公開求人を掲載しているサイトでは、一般には公開されていないレアな仕事や好条件の職場を見つけられるかもしれません。
登録から転職のサポート、アフターケアまで無料で利用できるサイトも多いため、転職を考えている看護師であれば利用して損はないでしょう。
5年目看護師におすすめの転職サイト3選
5年目看護師におすすめの、看護師向けに特化した転職サイトは以下の3つがあります。
- 看護roo!
- レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
- マイナビ看護師
上記3つのサイトはいずれも無料で利用できるほか、それぞれに特徴があります。転職サイトは複数に登録しても問題ないため、気になれば3つすべてに登録して、有効活用しましょう。
以下で各サイトの特徴を詳しく紹介するので、転職を考えている看護師はぜひ参考にしてください。
看護roo!
看護roo!は約42,000件の求人を掲載している、看護師向けに特化した転職サイトです。
細かい条件で検索ができるだけではなく、自分の性格に合わせた職場診断や、自分と相性の良いキャリアパートナー診断など、はじめて転職する看護師にとって便利なツールが用意されています。
そのほか、看護roo!は看護師同士が交流できる掲示板や、国家資格取得を目指す看護師のためのコラム掲載など、看護師に有益な情報が満載のサイトも運営しています。
転職を考えている看護師だけではなく、転職前・転職後のどちらの場合でも便利なサイトなので、迷ったらまず看護roo!に登録しておきましょう。
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)
レバウェル看護(旧:看護のお仕事)は、約14万件の膨大な求人を掲載している看護師向け転職サイトです。非公開求人も多くあるので、求人誌などからは見つけられないレアな求人を見つけられるかもしれません。
また、レバウェル看護では施設と繋がりがあるアドバイザーが、施設の良い面だけではなく大変な面も教えてくれます。求人票からだけではわからない現場のリアルな情報を知ってから応募したい看護師にとっては嬉しいポイントです。
さらに、求人先で実際に働いている看護師のインタビュー記事なども積極的に掲載しているので、情報収集の場としても活用できるでしょう。
登録後に電話で簡単なヒアリングをおこなったあとは、メールやLINEなどで気軽にアドバイザーとの連絡がとれます。
多くの求人から自分にぴったりな職場を見つけたい看護師や、職場の詳しい情報を収集してから転職先を決めたい看護師は、レバウェル看護にも登録しておきましょう。
マイナビ看護師
マイナビ看護師は、人材サービス大手の株式会社マイナビが運営している、看護師向け転職サイトです。
マイナビ看護師でも、看護師の転職に詳しいアドバイザーが転職をサポートしてくれます。
さらに、マイナビがこれまで培った転職に関するノウハウを享受しながら転職活動ができるので、自分1人で転職活動をおこなうよりも成功確率は高くなるでしょう。
マイナビ看護師では、全国21拠点を中心に対面による無料相談会も開催しています。相談会ではアドバイザーと1対1で相談できるので、口頭で相談したい看護師におすすめです。
まとめ
5年目の看護師は、経験豊富な中堅という位置付けである反面、まだ若いこともあり転職の適した時期とされています。
5年目ともなれば、新卒の時に比べて自分に向いている業務や、得意とすること、将来の方向性などが明確になってきているのではないでしょうか。
自分に適している環境の職場に転職することで、その先の長い看護師生活も充実するはずです。また、即戦力として今より好条件での転職も期待できるでしょう。
看護師として転職を考えているのであれば、看護師向けに特化した転職サイトの活用がおすすめです。紹介した3つのサイトはどれも無料で利用できるので、自分1人で転職活動をおこなうことに難しさを感じている看護師は、活用してみてください。
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。