山の価値を高める山林レンタルマッチング「YAMAKAS」とは?メディコム株式会社に取材 PR

山の価値を高める山林レンタルマッチング「YAMAKAS」とは?メディコム株式会社に取材

グループでにぎやかに過ごすキャンプと違い、一人で気楽に静かな時間を過ごす「ソロキャンプ」。最近では、ソロキャンプを楽しむ人を指す「ソロキャンパー」という言葉も聞かれるようになりました。

メディコム株式会社代表の木村正晴さんも、ソロキャンプを愛するキャンパーの一人です。「静かな山の中でキャンプをしたい」という思いと、有効活用されていない山林が多数ある状況から、2021年にソロキャンパー向け山林レンタルマッチングサービス「YAMAKAS(ヤマカス)」を開始しました。

「YAMAKAS」はキャンパー・山主の双方にとってメリットのある画期的なサービスです。今回は、木村さんに「YAMAKAS」利用時の流れや注意点、実際に利用された方の声を伺いました。

「静かなキャンプ」への思いから生まれた山林レンタルマッチングサービス「YAMAKAS」

「YAMAKAS」でレンタルしている山の木々の画像

ー本日はよろしくお願いします。まずは創業の経緯や事業内容について教えてください。

もともと私はサラリーマンとして働いていて、当時はSEOのコンサルティングや代理店の営業担当を務めながら、副業でアフィリエイトを行っていました。その後、アフィリエイトに注力するため、29歳の時に独立しました。

現在は、アフィリエイトメディアの運営や企業のウェブサイト改善のディレクション、ネット広告の運用代行などを手がけています。2021年3月からは今回紹介するソロキャンパー向けの山林レンタルマッチングサービス「YAMAKAS」も開始しました。

ーなぜ山林レンタルマッチングサービスを始めようと思われたのでしょうか?

「YAMAKAS」を始めたのは、私自身が「山でキャンプを楽しみたい」と思ったのがきっかけです。生まれ育った岐阜県の田舎では山林が多かったので、幼い頃からよく山の中で遊んでいましたし、1996年にはキャンプブームも生まれて、家族でキャンプにも出かけていました。

大人になってから再びキャンプを始めましたが、コロナ禍でキャンプ人気が高まり、キャンプ場に多くの人が訪れるようになったのです。静かなところで自然を楽しみながらキャンプをすることがなかなか叶わなくなったのがきっかけで、「キャンプ場以外の場所でキャンプをしよう」と考えるようになりました。

しかし、砂浜や河原以外の土地は基本的に所有者がいるため、勝手に利用することはできません。山の相続登記がされていない場合もあって持ち主を探すのが大変ですし、持ち主がわかってもすでに亡くなっている場合もあります。また、山主にいきなり電話をかけたところで使用許可が取れることはあまりないでしょう。

一方、山を所有されている方の中には「自分が持っている山林に行ったことがない」「自分の山林がどのような状態か把握していない」という方もいらっしゃいます。

こうした課題から、「キャンプ場ではないところでキャンプをしたい人と、所有する山を有効活用したい人とのマッチングは需要があるのではないか」と考え、「YAMAKAS」を始めることにしました。

このサービスを通じて、私は山の利用価値をもっと高めたいと考えています。木を植えて切るだけの場所になってしまっている山は、「木がたくさん採れるか」が価値のものさしになってしまいますよね。そうではなく、山というフィールドを使って遊ぶこともできるということを広めていきたいと考えています。

「YAMAKAS」利用時の流れと注意点

ソロキャンプのイメージ画像

ー「YAMAKAS」を利用する流れについても教えてください。

まずは、「YAMAKAS」サイトのエントリーフォームから現地見学のエントリーを行ってください。日程調整して山主さんと一緒に山を見学していただいた後、双方がレンタルに同意すれば成立です。レンタル期間は、基本的にキャンパーさんの希望を当社が山主さんに伝えて確認を取っています。

レンタル料金は、大都市からその山への距離や川の有無、周辺の設備等によって設定しています。

ー中級以上のソロキャンパーを対象とされているそうですが、具体的にはどのような方が利用できるのでしょうか。

「YAMAKAS」では、ある程度キャンプに慣れているキャンパーを対象としています。天候や周囲の状況を踏まえて適切な判断ができること、トラブルが発生した際に自分で解決できる能力を備えていることが基準とお考えください。

例えば、強風の日は焚火をしないという判断、地面の状況を見て「この辺りは燃えやすいから、少し整地してから焚火をしよう」といった判断ができることが大切です。

トラブル対応の一例としては、怪我をしてしまった際の適切な応急手当です。山の中だと電波が通じない場所もあるので、自分で対応するために応急手当用品を持参するなど、万が一に備える意識は重要ですね。

ー山を事前に見学する際、キャンパーの方はどのようなことを確認していますか?

山主の方に、周囲の木の中で切ってもよい種類や量を確認する方が多いですね。あとは、「シェルター」という木の簡易的な小屋を作って良いかどうか確認する方もいらっしゃいます。

キャンプ場ではできない「自分好みの空間づくり」を楽しめる

山のひらけた場所でソロキャンプを楽しむ木村さん

ー「YAMAKAS」を利用されたキャンパーの方の声をご紹介ください。

1年契約を結んでくださっているキャンパーの方に次回の更新について伺ったところ、「とても楽しいので、ぜひ更新させてください!」とおっしゃっていたのがとても嬉しかったです。

その方もそうですが、「YAMAKAS」を利用するキャンパーさんは、借りた山で自分だけの特別な場所を作ることを楽しんでいただけていると思います。一般的なキャンプ場は2泊ほどで場所を空けないといけないので、シェルターなど、作ったものをすぐに撤去しないといけません。

その点、「YAMAKAS」で借りた場所を利用するのは自分だけですし、契約を解消しない限り原状復帰する必要もないので、作ったものを置いておくことができます。訪れるたびに自分好みの空間に近づけていくことで、まるで秘密基地にいるような時間を楽しんでいただけているようです。

複数のキャンパーと契約し、収益を上げている山主も

大きな山を下から見上げた画像

ー山主の方は「YAMAKAS」をどのようにして知るのでしょうか。

WebサイトやYouTubeチャンネル、新聞や雑誌に掲載された取材記事などをきっかけにお問い合わせいただくことが多いです。山を所有している方だけでなく、所有者のお子様から「自身が相続する時までに山の価値を見極めたい」といった目的でお問い合わせいただくこともあります。

ちなみに山主様には、「YAMAKAS」への登録時に売却意思があるかどうかも当社から確認しており、キャンパーからの需要があれば売却できる体制も整えています。

ー「YAMAKAS」に対する山主の方からの感想をお聞かせください。

「土地を有効活用できて嬉しい」というお声をいただいています。ある方は、大きな山を相続したものの使い道が特になく、年間10万円近い固定資産税だけを払い続けていらっしゃいました。

現在は「YAMAKAS」で約20人に貸し出しをされていて、1ヶ月で約10万円の収益をあげていらっしゃいます。「先祖代々受け継いできた土地を放置させず、有効活用できているのが非常に嬉しい」とおっしゃっていました。

ー気持ちの面でも、経済的にも良い変化があったのですね。1つの山を複数名に貸し出すケースは他にもあるのでしょうか?

キャンパーさん1人につき約1,000平米単位で貸し出していますので、1,000平米以上ある山林であれば複数人に貸し出すことができます。

コラムやYouTubeを通じて山林に関する情報を発信

ソロキャンプで調理をしている様子の画像

ー御社はコラム記事やYouTube動画も多数投稿されています。読者からはどのようなコンテンツが人気ですか?

キャンパーさん向けの記事では、「野営地の探し方」に関する記事がよく読まれています。YouTubeに関しては、相続した山林を放棄したいと悩んでいる方に向けて注意点などを紹介した動画がよく再生されています。

この相続と放棄に関する相談は、実際によく受ける内容です。当社では山の「貸し出し」か「有料での引き取り」を提案しています。

当社で山を引き取った場合は、地域の林業事業体や森林組合と協力して整備しています。ただ、整備が難しい場合は当社とつながりのある、山が欲しい方に紹介しています。

山林を有効活用する新たなサービスも計画中

山林内の様々な植物の画像

―今後のご計画や目標がありましたらお聞かせください。

キャンパー向けのサービスについては、現在「YAMAKAS」に掲載している貸し出し地が34ヶ所なので、2024年中に50ヶ所まで拡大したいと考えています。さらに、新たな形で山林を有効活用できるサービスも立ち上げる予定です。

―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。

キャンパーに限らず「山を使いたい」というご希望がありましたら、お気軽にお問い合わせください。例えば、実際にいただいたお問い合わせとして「ラジコンヘリを飛ばしたいから土地を貸してほしい」「天体観測がしたいから貸してほしい」という方もいらっしゃいました。

また、現在当社が悩んでいるのが土地の境界の問題ですので、林業事業体や林業の会社で働かれている方など、林業に携わる読者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ力をお貸しいただきたいです。

山の所有権利について、明治時代に作成された古い書類しかないようなことがよくあり、さらに境界線が人と人の口約束で曖昧に決められたケースもあります。そのため、情報を記憶している方が亡くなると、土地の境界が全く分からなくなってしまうのです。

使いたくても境界がわからない、あるいはトラブルを避けるために使われていない山林も有効的に活用していけるように、ぜひ林業事業体さんなどにご協力いただけたらと考えています。

――本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

メディコム株式会社 代表取締役社長

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