スペースを手軽に貸し借りできる「スペースマーケット」とは?株式会社スペースマーケットに取材
株式会社スペースマーケットが提供するスペースシェアリングプラットフォーム「スペースマーケット」。2024年6月現在、34,000件を超えるスペースが登録されており、パーティーや撮影、スポーツ観戦、ビジネスシーンなど様々な用途で活用されています。
また、新たな収入源としてスペースの「貸し手」からも高い注目が集まっています。
今回は株式会社スペースマーケット代表取締役社長・重松大輔さんに、「スペースマーケット」の活用シーンや利用の流れ、利用者からの反響などを伺いました。
幅広い用途に対応!スペースを時間単位で貸し借りできる「スペースマーケット」
ー本日はよろしくお願いします。まずは御社について教えてください。
当社は2014年に創業した会社で、現在は2つのサービスを展開しています。1つ目は「スペースマーケット」という、あらゆるスペースを簡単に貸し借りできるスペースシェアリングプラットフォームです。
レンタルできるスペースは、2024年6月現在で約34,000件を超える登録があります。最低1時間以上、それ以降は15分単位での利用が可能です。
2つ目は「Spacepad(スペースパッド)」という、公共施設予約管理システムです。公民館や体育館、運動場など、従来は管理が煩雑だった公共施設の予約をデジタル化することで、スマートフォンやPCで簡単に行えて、決済も手軽にキャッシュレスで行えるサービスを提供しています。
ー「スペースマーケット」に掲載されているスペースは、どのような用途に適しているのでしょうか?
スペースのバリエーションは非常に豊富で、一般的な会議室からパーティスペース、ジムのようなトレーニング向きのスペース、映画鑑賞に適したスペースもあります。また、最近ではオフサイトミーティングなどで使うようなスペース、オンライン面接やオンライン面談ができるスペースも増えています。
ースペース利用者の活用例を教えてください。
利用の用途はさまざまですが、まずパーティーに利用される方が多いです。例えば、飲み会や女子会、ママ会、ファミリー会、同窓会、そして最近では推し活など趣味仲間で集まる際にも非常によく利用されています。
付属のキッチンを使ってみんなで料理をしたり、大画面のテレビでYouTube動画や映画などを見ながら食事を楽しんだりされています。
また、撮影にもよく利用されています。趣味で撮影される方もいれば、テレビ局の方やYouTuberの方々などに撮影でご利用いただくケースも多いです。
それから、ボードゲームを楽しむ場所としてのニーズも非常に高いです。レンタルスペースができる前は、ファミレスやカラオケボックスがボードゲームのためによく利用されていたそうですが、今はレンタルスペースでボードゲームを楽しむ方も増えています。ボードゲームを元から置いてあるスペースも多いので、喜んでいただけていますね。
あとはスポーツ観戦目的の方や、ダンス練習目的などで利用される方も増えています。
「スペースマーケット」のスペースは内装もバリエーション豊富です。例えば撮影向けの部屋であれば、部屋ごとに壁紙を変えて雰囲気を変え、様々なニーズに応えられるように工夫しているホスト(スペースを貸す側)さんもいらっしゃいます。
予約はアプリで完結!レビューも参考に安心して貸し借りできる
ースペースマーケットを利用する際の流れについて教えてください。
予約はアプリまたはウェブブラウザを使って簡単にできます。ゲストの方は日時と時間を指定して、借りたいスペースを予約してください。ホストからの承認が得られれば、予約成立となります。当日は、ホストから送られてきた注意事項に従ってご利用いただきます。
ちなみに、利用時は常にホストが立ち会うというわけではありません。スマートロックやリモートカメラなどを活用して無人で管理を行っているスペースも多く、その場合はホストから送られてきた暗証番号などをご自身で入力して入室いただきます。
利用後は少し部屋の掃除をしてレンタル終了という流れになります。支払いに関しては現金以外の全支払いに対応しており、後払いも可能です。
ー事前にホストとやりとりができるのですね。
はい。ゲストの方は事前に利用人数や利用用途をホストの方にお伝えいただき、ルールに基づいてご利用いただいています。
また、ゲストとホストはお互いのレビューを確認したうえで貸し借りできるようになっていますので、双方にとっての安全性がしっかり担保されています。
ゲスト・ホストの双方に利用価値が高いスペースマーケット
ー実際に利用された方からの印象的なお声はありますか?
ゲストの方で印象的なのは、何かにチャレンジする足がかりとして利用いただくケースも多いということです。例えば「将来的にお店を持ちたいけど、いきなりお店を開くのは大変」「まずはレンタルスペースを借りて短期間のお店にチャレンジしたい」という方がいらっしゃいます。
他には、起業前にメンバーを集めて合宿や準備をしたいという話もよく聞きますね。
ホスト側に関しては、ゲストの方に喜んでもらえることに嬉しさを感じると同時に、スペースが人気になることで収益が増え、ビジネスとしての面白さも感じるといったお声をいただいています。
保有する物件を上手く活用することで、収益源を増えれば気持ちが豊かになるはずです。また、お金だけでなく新しい人や地域との交流も生み出せているのではないかなと思います。
ー利用するにあたって、事前に知っておくべき注意点などがありましたら教えてください。
無人レンタルのスペースも多いですし、料金がリーズナブルな分、ゲスト自身で行っていただくことがいくつかあります。例えば、使用後の片付けや掃除、当たり前のことではありますが、調度品・備品を大切に扱っていただくといったことです。
借りる側も貸す側も互いに配慮ができれば、リーズナブルな料金で良い体験ができるサービスだと思います。
「スペースシェア」で人と場所の出会いを拡大
―今後のご計画や目標がありましたらお聞かせください。
我々は「スペースシェア」という新しい文化を通じて、さまざまな人と場所の出会いをさらに広げていきたいと考えています。これから人口が減少していくなかで、空き家や利用されにくい場所もどんどん増えていきますが、スペースシェアの仕組みを活用することで、これらの問題解決にも貢献できると思います。
今後はリーズナブルにさまざまな場所を使えるような時代になってくると思いますし、その仕組みづくりを当社が担っていければと思います。
―最後に、マネ会読者へメッセージをお願いします。
読者の皆さんの中には、副業を考えている方や収入を増やしたいと思っている読者の方もいらっしゃるかと思います。レンタルスペースの運営は副業として非常にポテンシャルがあるビジネスだと思いますし、実際にさまざまな方が収益を得ています。
例えば、仕事に行っている間だけ自宅を貸し出す形で始めて、2軒3軒とスペースを増やしているサラリーマンの方、借りた場所を転貸して収益を得ている主婦の方などがいらっしゃいます。
また、サロンやジムのオーナーが、施術や指導のない日にスペースを貸し出すなど、工夫次第でさまざまな形で取り組むことができます。
さらに、ホスト側にとって難しいことは何もありません。「貸す」→「きれいに片付いていることを確認」→「次の方に貸す」の繰り返しなので、誰でも簡単に取り組めますし、定年を迎えても収入を得ることができます。
スペースマーケットのページにオンラインセミナーのアーカイブもありますし、「ホストアカデミー」というウェブマガジンではノウハウやナレッジシェアも行っています。興味のある方は参考にしていただき、ぜひチャレンジしてみてください。
―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!
株式会社スペースマーケット
代表取締役社長
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。