足立成和信用金庫が実施する地域貢献活動と地域に対する思いを聞いてみた PR

足立成和信用金庫が実施する地域貢献活動と地域に対する思いを聞いてみた

足立区に本店を構える足立成和信用金庫では、キャッチコピーに「地域応援!“おせっかい宣言”」を掲げて、地域経済の発展と地域の方々がより住みやすい環境を整えるため、さまざまな地域貢献活動をおこなっています。

そこで今回は、足立成和信用金庫が近年実施している地域貢献活動と地域に対する思いについて、足立成和信用金庫の吉田 修さんにお話を伺いました。

足立成和信用金庫が掲げる“おせっかい宣言”

足立成和信用金庫 本店本部ビルの画像

―本日はよろしくお願いします。まず、足立成和信用金庫が地域貢献活動をおこなっている理由について教えてください。

吉田 修さん(以下、吉田):足立成和信用金庫では「地域応援!“おせっかい宣言”」を掲げて、地域の未来づくりに貢献するという思いから地域貢献活動をおこなっています。

なぜ“おせっかい宣言”かということですが、当金庫は戦後の震災不況の最中に、地域の世話焼きの人たち、いわゆる「おせっかい」の人たちの行動により誕生したというルーツがあります。

そのため、それを受け継いだ私たちが、根本である「おせっかい」を地域の方々にお返しして地域を元気にすべく、宣言として掲げています。

子どもたちの考えた夢のお菓子を商品化!「あだち夢のお菓子コンテスト」

―現在おこなっている具体的な活動内容についてお伺いしたいのですが、あだち夢のお菓子コンテストはどのようなものなのでしょうか?

吉田:あだち夢のお菓子コンテストは、足立区内の小学5,6年生からアイデアを募集し、優秀な作品を商品化して販売するプロジェクトです。今年で3回目になるのですが、第1回目は271作品、第2回目は578作品、第3回目の今回は484作品の応募がありました。

―ありがとうございます。あだち夢のお菓子コンテストがスタートした経緯についてお伺いできればと思います。


吉田:あだち夢のお菓子コンテストを立ち上げた理由は基本的に3つあります。

まずひとつめは、足立区が「お菓子のまち」であるということをPRしたかった点があります。あまり知られていないのですが、東京都菓子工業組合に所属している都内企業のおよそ30%が足立区にあるので、みなさんが1度は口にしたことがあるお菓子の多くが足立区で作られているんですよね。

つぎに、当時は緊急事態宣言が発令され、休校も多く、学校が休みになってやることがない子どもたちがたくさんいたんですよね。そこで、外出せずにできることを子どもたちに提供したかったという思いがあります。お菓子のデザインであれば家でもおこなえるので、このような形を取らせていただきました。

最後に、こちらもお菓子のPR活動の一環になるのですが、「あだち菓子本舗」という事業のてこ入れです。

平成29年に、私どもと足立区のお菓子製造業者15社のほか、商工会などにも手伝ってもらってあだち菓子本舗というものを立ち上げ、足立区のお菓子のブランド化を図ってきました。

あだち菓子本舗の立ち上げをきっかけとして、他の地域のお菓子製造業者様とも協力し、アリオ西新井様主催の「あだち菓子博」という催事や当金庫で定期的に開催している「地域応援マルシェ」に出店していただくなど、さまざまな方法でPRしてきたのですが、若年層向けの取組が不足していたため、参加しやすいコンテスト形式での取組をスタートさせたという流れです。

―夏休みの自由研究のような感覚で、普及しているのでしょうか?

吉田:コロナ禍で学校行事自体が減っているので、子どもを表彰する機会って少なくなっていますよね。ですので、学校行事の代わりのものとして、ポジティブに捉えていただいているのかなと思います。

応募は個人単位でおこなっていますが、学校単位での協力も増えてきている状態です。学校側も行事のひとつとして考えてくれているようで、だんだん浸透してきていると感じています。

表彰する機会を設けたことも学校側からとても感謝されているので、その効果もあって協力してくれる学校がどんどん増えているのかなと思います。また、子どもたちにとっても自分の考えた夢のお菓子が現実となって、実際に食べることができるので、その点でも喜ばれているのかなと感じています。

―ありがとうございます。子どもがお菓子のアイデアを考えるというところで、斬新なものもあったと思うのですが、印象的なものがあれば教えてください。

吉田:基本的に優秀なデザインについては商品化の候補に入るので、斬新さとなると難しいのですが、前回のコンテストで入賞した作品の中に、自分が小さなころから持っていたぬいぐるみをデザイン化したものがありましたね。

デザインはさまざまなものを組み合わせてできると思うのですが、自分のパーソナリティな部分をデザイン化して出してくるのは少し珍しいというか、子どもならではのアイデアなのかなと感じました。

あとは、子どもが意外と大人の求めているものを理解しているなと感じましたね。たとえば、足立区では小松菜を育てていて、「あだち菜」というものを推進しているのですが、あだち菜を使ったものもいくつか見られましたので、印象に残っています。

印を集めながら観光も楽しめる「御宿場印プロジェクト」

御宿場印プロジェクトのポスター画像

―ありがとうございます。続いて御宿場印プロジェクトについてお伺いできればと思います。

吉田: 御宿場印プロジェクトは、日光街道・日光西街道に含まれる各自治体や観光協会、民間の団体にご協力いただいて、各地のデザインを取り入れた御朱印のようなものを販売するプロジェクトです。

神社などでは御朱印ってあると思うのですが、御朱印の派生のものって世のなかいっぱい存在しているんですよね。たとえば、鉄道の駅に置いてある鉄印や、城に設置してある御城印、温泉地にあるような御湯印などです。

こういったさまざまな「○○印」があるのに対して、宿場町の印、御宿場印ってなかったんですよね。私どもの本店を構えている北千住は、元来日光街道の初宿の千住宿なので、御宿場印を作ることによって、街を訪れるきっかけになってほしいという思いからスタートしたのが、このプロジェクトです。

―御宿場印プロジェクトがスタートした理由についてお伺いできればと思います。


吉田:まず、コロナ禍で打撃を受けている地域経済をなんとかしたいという思いがあったのですが、足立区は下町なので、なかなか外からの人が集まらないという現状がありました。

まずは、地域に訪れる観光客を増やしてお金を落としてもらいたいと考え、そのためには、マイクロツーリズムが一番合っているのではないかと考えたことが、きっかけです。

そこで、千住宿という地域性を活かしたものを企画したいと考え、プロジェクトが発足しました。

プロジェクトをスタートするにあたり、最初に鹿沼市の鹿沼相互信用金庫様に提案しました。鹿沼相互信用金庫様とは、もともとコロナ禍以前より催事などを通じて連携をしていたんですが、日光街道の終点である日光にも支店があるんですよ。

ただ、日光と千住宿だけでは集めようということにならないじゃないですか。日光街道と日光西街道のすべての宿場町の御宿場印が揃っていますという状態でないと誰も集めてくれないですよね。

ですので、日光街道沿いに支店がある足利小山信用金庫様と結城信用金庫様にも協力を仰いで、まずは信用金庫同士で連携してスタートすることになりました。4金庫ともコロナで低迷した地域経済をなんとかしたいという思いがあったのも大きいと感じています。

―御宿場印プロジェクトについて、信用金庫が中心となってやっているからこその特徴があれば教えてください。


吉田:信用金庫同士で連携する特徴のひとつには、スピード感があります。こういった企画は、立ち上げから2年後、3年後に開始するのでは遅いので、スピード感が重要になります。

自治体や観光協会は縦割りの場合もあるので、お互いに協力して企画を進めるということがなかなか難しいんですよ。その点、信用金庫同士は横のつながりが強いので、スピード感を持ってプロジェクトを進行できるわけです。

ですので、まずは4金庫で連携して、それから徐々に自治体や観光協会、民間の団体などの協力をお願いしていった形です。

現在、日光街道以外の街道についても、その地区の信用金庫に協力を依頼して、プロジェクトを進めているところです(※)。

―ありがとうございます。日光街道に沿って御宿場印が選べているかと思うのですが、1日で集めたり、2,3日かけて集めたりといったおすすめの期間があれば教えてください。


吉田:1日ですべて集めるのは難しいと思うので、土日だとか都合のよい日に1、2宿場をめぐっていただいて、その街を見てまわってほしいですね。

私どもの目的としては、御宿場印がたくさん売れるということではなくて、御宿場印はひとつのきっかけでしかないので、御宿場印集めをきっかけに街を訪れていただけるとうれしいです。

※インタビュー後、さらに「会津西街道」や「東海道」でも御宿場印めぐりがスタートしたとのことです。

足立成和信用金庫が考える地域貢献活動

定期開催されている地域応援マルシェの画像

―今後どのような地域貢献活動をしていくなどの方針がありましたら教えてください。

吉田:先ほど述べたように“おせっかい宣言”というのが基本になりますが、地域の問題を地域の方々で解決できる手段を提供していきたいと思っています。

地域が抱えている課題ってその地域に住んでいる方でも意外と知らないケースが多いんですよね。たとえば、子ども食堂児童養護施設の運営があると思うのですが、地域の方もこういった施設があるのは知っていても、どこに寄付していいか分からなかったり、何が課題なのかわからないといったことも多いと思います。

現在、私どもの活動のひとつとして地域応援マルシェというものをおこなっていて、その売上の一部を足立区のあだち子どもの未来応援基金などを通じて、子ども食堂に寄付するといった取組をおこなっています。こうした即売会で野菜やお菓子を買うことによって、その一部が施設に回るとなれば、みなさん協力してくれるんですよね。

ですので、私どもがこういった活動をおこなうことで、地域の方々と支援団体を繋げたり、支援団体が活動しやすい環境を整えていけたりすればよいと考えています。

―信用金庫が実施する地域貢献活動ならではの特徴があればお伺いできればと思います。


吉田:信用金庫は地域の事業者と一緒に、連携して物事に取り組める点が大きな特徴だと感じています。

また、特に私ども足立成和信用金庫は、「広く浅く」ではなくて「狭く深く」がモットーなので、地域の町会単位や商店街単位など、限定された範囲が活動の対象になります。

銀行のような全国的な活動ではないので、全国紙などでそれほど取り上げられることが少ないと思うのですが、銀行がおこなうのとは違う、狭い範囲かつ深いところで活動し、少しでも地域の方々の手助けになればと思います。

お互いに支え合える地域を目指したい

―最後に、足立区をどのような街にしていきたいのかということがあればお伺いできればと思います。

吉田:先ほど述べたように、地域の課題は地域で解決するというところで、課題に向かってみなさんで支え合える、連携し合える地域になればよいなと感じています。

最近はよくSDGsといわれますが、誰ひとりとして取りこぼさないという努力はしていかなければいけないと思っています。

足立区は以前からある下町の特徴が強く残ってますので、人の繋がりはあると思っています。下町というのはよいキーワードだと感じていて、お互いが顔を見る関係であり、お互いが連携しているイメージですよね。

以前とまったく同じ下町というのは難しいかもしれませんが、新しい形の下町というところで、お互いが支え合っていければよいのかなと思います。その役割のひとつとして、私どもも活動ができればと考えています。

ー本日はお時間をいただき、ありがとうございました!

食品や雑貨商品などを扱うライター・編集を経て、マネ会を担当。クレジットカードのポイント還元や特典だけでなく、各カード会社の戦略やマーケティングにも興味あり。普段使っているクレジットカードはJALカードで、実家への帰省の際には、貯めたマイルを特典航空券に交換している。ヤフオクやヤフーショッピングで買い物をする際には、ヤフーカードも使用。体を動かすことが好きで、定期的にジムで筋トレ。機会あれば、山へハイキングに出かけ、帰りの温泉を楽しむ。

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