生駒商工会議所と生駒市が起業を支援する「ローカルビジネスハブ」についてインタビュー! PR

生駒商工会議所と生駒市が起業を支援する「ローカルビジネスハブ」についてインタビュー!

奈良県生駒市は、奈良県の北西部に位置する人口11.6万人ほどの街です。大阪府に隣接し、梅田や難波、天王寺といった都市部へのアクセスの良さも街の特徴です。

江戸時代に生駒山に中興された宝山寺の門前町として栄えた歴史をもち、宝山寺は商売の祈願をする寺として、関西圏の商人の信仰を集めたと言われています。

今回は、生駒市商工観光課と生駒商工会議所が協働で取り組む、地域課題をビジネスで解決する取り組み「ローカルビジネスハブ」について、生駒市商工観光課の岸本さんと生駒商工会議所の岡野さんにお話を伺いました。

教育環境、豊かな自然、交通の利便性が揃う生駒市

生駒市の風景画像

ー本日はよろしくお願いします。まずは、生駒市について教えていただけますでしょうか。

岸本さん:生駒市は大きく3つのエリアに分かれています。住宅エリア、自然豊かな田園エリア、商業エリアですね。

1971年、約50年前に市政が始まり、今では11万6,000人ほどの人口になります。

生駒市は、大阪に隣接しているので、大阪の梅田や難波、京都といった都市部に1時間程度でいけるアクセスの良さです。

人口ピークを迎えるまでに主に大阪のベッドタウンの機能としてこの街が発展してきたという変遷がございます。

生駒市にお住まいの方は、その多くが大阪で働いていらっしゃいます。11万6,000人の人口のうち、4万7,000人がお勤めの方ですが、その約半数の2万4,000人の方が大阪で勤務されています。

また、生駒市の北部、地図で見ると上の方ですね。この辺りは自然豊かな田園エリアになっています。

お茶を立てるときに使う道具の茶筌が作られている地域で、日本国内の9割の茶筌がこの生駒市で作られています。高山茶筌と呼ばれ、室町時代から続く伝統文化でもありますね。

他には、治安が良いこととも関係しますが、奈良県内でも小中学校の教育水準が高いと言われています。教育にお金をかける世帯が多いという特徴もあり、学習塾などの教育産業も盛んです。

岡野さん:生駒市には約2800の事業者が存在しており、そのほとんどは小規模事業者です。地域と密着した経営を行っていて、歴史ある観光名所や工業団地もあり、まだまだ発展する余地がたくさんあります。

岸本さん:このような生駒市の魅力を、県外の方にも知ってもらい、生駒市に移住していただくためにも商工会議所と生駒市で協業して、さまざまな取り組みを行っています。

起業・創業支援の3つの取り組み

ーありがとうございます。都市部へのアクセスもよく、教育環境も良い住みやすい街ですね。生駒市と生駒商工会議所の取り組みについても教えていただけますか?

岸本さん:生駒市と生駒商工会議所の協業事業として、生駒市内で起業、創業する方への支援事業に力を入れています。

生駒市の世帯の多くは大阪に勤めに出ているため、お金も大阪で使われることが多いです。

住環境の良さから、子育て世帯にとって「住みやすい街」ではあるものの、市内でお金を使う場所があまりないので、なかなか地域の経済にお金が流れてこない。これも生駒市の地域課題の一つだと考えています。

そこで、生駒市と生駒商工会議所で協業し、起業・創業や第二創業をテーマに「ローカルビジネスハブ」「経営塾」「営業塾」という3つの取り組みを行っています。

ローカルビジネスハブは市外在住者に生駒市で起業していただくための講座、経営塾営業塾は生駒市民の方の起業・創業をサポートする講座ですね。

地域に根ざしたビジネスをする人を増やす「ローカルビジネスハブ」

ローカルビジネスハブの画像

ー市外の方向けに取り組んでいる「ローカルビジネスハブ」について詳しく教えてください。

岸本さん:地域課題の解決をビジネスとしてやってくれるような人を集めていこうという動きが、この10年ほどでとても盛んになっています。

この地域課題を解決するようなビジネスのことを、ソーシャルビジネスコミュニティビジネスと言いますが、ビジネスを通じて、そういったことをやってもらう人を募集しようというのがローカルビジネスハブの最初のきっかけです。

地域課題をより身近に感じる地元の方々の中でも、社会奉仕精神に溢れたような方しか手が挙がらず、地域課題の解決はなかなか進みません。

それを市外の方にやってもらうのは、もっとハードルが高いんじゃないかということもあり、まずは生駒市でのスモールビジネス、ローカルビジネスに興味を持ってもらうことから始めてみることになりました。

まずは、地域の人に愛されるようなお店を作って、そこでずっと細く長くやるような仕事を、生駒市に住みながら開業をしたい、という人をターゲットに、ローカルビジネスをテーマにやろうというのが、このローカルビジネスハブのきっかけです。

そこからやっていくうちに、何かご相談を受けてコミュニティビジネスソーシャルビジネスに取り組んでもらえるような人が集まってきたら、という想いはありますね。

いきなりそれを期待するのも、なかなかハードルが高いので、まずは地域でしっかり根を張り、ワークライフバランスを重視した生活をしたい、仕事を通じて地域に貢献したいというようなことに興味がある方を募集しようと取り組んでいます。

岡野さん:今年度はSNS特設HPでの広報だけでなく、移住希望者移住してほしい地域マッチングするサービスを活用して、多くの方にお声をかけました。

移住後に「こんなことをしたい!」という方も多く、地域貢献自己実現のために移住を希望される方がこんなにいるのか!と思いました。

「学びステージ」と「実現ステージ」の講座

ローカルビジネスハブの画像

ー具体的には、どのようなことをするのでしょうか?

岸本さん:ローカルビジネスハブは、市外在住で20代から50代の現役世代、生駒市で起業や創業をしたい方を対象にした「学びステージ」と「実現ステージ」という二部構成の講座を実施する支援制度です。

まずは、参加希望者から事業アイデアを募集し、内容を審査します。審査を通過した方が「学びステージ」に参加し、事業アイデアをさらにブラッシュアップしていくような形ですね。

ローカルビジネススモールビジネスを経験してきた方や、専門家が講師となって登壇し、講義形式で起業について学びます。

全5回の講義で、1回目はオリエンテーション、2回目は地域でのビジネス展開について、3回目以降は生駒市のエリアごとの特徴を踏まえ、どういったビジネスを展開していくのか、というテーマです。

今年は、第1期の卒業生も出ましたので、登壇してもらって実例をお話いただいています。この学びステージでは、ローカルビジネスの知識を習得いただくことがメインですね。

学びステージ修了後、事業アイデアのプレゼン審査を経て、5名の方に「実現ステージ」へと進んでいただきます。

実現ステージでは、ローカルビジネスの専門家や市の職員が、6ヶ月に渡る伴走支援をします。


プレゼン審査を通過した創業予定者に対して、生駒市役所の職員がコーディネーターになり、地域のビジネスをやっている人を紹介したり、どこで開業したらいいのかなど、事業アイデアを固めていくようなことを一緒に行います。

市の職員が創業予定者と月に1~2回ほど面談をしながら、開業場所探しや、地域の人に合う企画の提案、専門家による事業計画のブラッシュアップ金融機関とのやりとり資金計画へのアドバイスもします。

このローカルビジネスハブの1番の特徴は、生駒市の職員が伴走支援をするところにあると思います。

市外在住の方が地域密着型のビジネスを始める際に、生駒市の名刺をもった職員が地域の方と創業者を繋ぐ役割を担うことで、地域の方にも創業者の方にも安心感を持っていただけます。

やはり、地域でビジネスを始めるには信頼関係は欠かせません。

市外からこられて創業する方には、市の職員が一緒になってネットワークを繋げていく心強さを感じていただけるのかなと思っていますね。

去年は18名ほど、今年は22名の方の参加がありました。今年の参加者22名のうち14名が市外の方でしたね。

参加者からの反響や起業実績

ー参加者からの反響や、新規事業の実現実績はいかがですか?

岸本さん:今年、第1期の卒業生がでました。卒業生の一人に、教育格差をなくしたいという想いで、新規事業を考えてた方がおられました。

この方は、科学系の大学院を卒業されておられ、大学院在学時は研究者として様々な研究をされてきた方でした。ご本人の教育格差をなくすという事業への想いと知識・能力は十分なものがありましたが、事業の収益性という観点からみるとハードルが高いことが多くありました。

特に商圏が限定されるローカルビジネスとしては難しいもので、どうやって収益化を目指してしていくのかが大きな課題でした。

そこで、ローカルビジネスハブの取り組みを通して、教育機会を増やすという観点と学習塾等の受験のための勉強ではないという観点を加えて、研究者の卵を育てるための教育事業へと方向を変えて新規事業を実現しようとしているような状況です。

第1期の卒業生からは以下のような感想をいただいております。

「普段接点を持ちにくい方々のお話はとても刺激的で、また、アドバイザーや職員よる伴走支援は非常にありがたく。自分に合ったペース配分で起業の準備を進められました。」


「学びのステージでは、これまで知らなかった生駒市の魅力を感じることができました、市政50年という、まだ若い街ですがユニークな活動を行なっている人の多さと柔軟な行政の動きに魅力を感じることができました。」といった感想をいただいています。

ーありがとうございます。ローカルビジネスハブを運営していく中で大変だったことはありますか?

岸本さん:住宅環境が良いこともあって、ビジネスを始める上での法的な規制が多くあったのは大変でしたね。

生駒市の街でフィールドワークをしながら、思い描いていた事業を断念される方もいらっしゃいました。

生駒市に魅力を感じて、ビジネスをやりたいと思っていただいても、実際やれるエリアがかなり限定されるというのは、伴走支援してみて、非常につらかったというか難しかったところです。

あとは、当初から「市の職員が伴走すること」にこだわりを持ってやってたんですけど、時間的な制約があって難しいところはありましたね。

ただ、中小企業診断士等の経営の専門家ではなく、市の職員だからこそ気負わずに親しみを感じてもらい、地域に溶け込んでもらうような活動ができたと思っています。

生駒市という看板があったから、実現できていることが大きいと思うんですけども、そこら辺をうまく事業者さんに使ってもらえたのが非常に良かったんじゃないかなと。

普通、こういった事業をしようと思うと、ほとんどの自治体が外部の事業者さんに委託すると思います。市の職員だけでは専門性や知識、経験がないので。

自治体側としても、専門性がないと創業予定者の方に失礼だったり、支援ができないんじゃないかという懸念もあると思いますが、創業予定者の方からすると、専門的な知識よりも、その地域のことをしっかりわかっている人に伴走してほしい、というニーズは強かったのだと感じます。

岡野さん:商工会議所として、どんなことがお手伝いできるか、ということをずっと考えていました。移住も起業も初めてという方も少なくありませんでしたので、その方が抱える不安をどう解消していくか、夢を実現するために不足していることをどう補っていくか悩みました。

ローカルビジネスに興味があれば、生駒市への移住も選択肢に

ー今後の展望はありますか?

岸本さん:そうですね。まだ1期生が出たばかりではあるんですけども。今後やっぱりローカルビジネスハブの「ハブ」の機能として、生駒市でさまざまなビジネスをする方を繋ぐ役割も担っていきたいと思っています。

ものを作る人、それを売る人、宣伝や広告をしてくれる人、といったようにローカルビジネスハブの卒業生同士で繋がって、規模は小さくても、ネットワークの中で大きな企業に匹敵するような組織体になるのが理想ですね。

一人ひとりが繋がることで大きな企業と変わらないくらいの力を発揮できるようになればいいなと思っています。

岡野さん:ローカルビジネスハブ」も「経営塾」も「営業塾」も卒業したらそれで終わりではなく、卒業生同士のネットワークはずっと続いていきます。

その途中で、起業や経営をする上で壁にぶつかることも多々あると思います。そんな時にも生駒市と生駒商工会議所で連携して、最後まで夢を応援し続ける人でありたいと思います。

岸本さん:ぜひ、生駒市に興味を持っていただける方、生駒市で何か起業、創業をしたいと思っていらっしゃる方はローカルビジネスハブに参加してみてください。

近畿圏だけではなく全国どこからでも参加は可能です。市の職員がバックアップして、新規事業へのチャレンジを支援させていただきます。

ー本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

生駒市商工観光課 課長補佐

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生駒商工会議所 経営支援課

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