八王子市の企業と地域の発展を目指す「八王子商工会議所」の取り組みを紹介!
東京都八王子市は、農業も含めた多様な商工業が集積する一方、高尾山や織物の歴史を物語る「桑都物語」が都内で初めて日本遺産に認定されるなど、歴史と伝統のあるまちです。
周囲には緑あふれる丘陵地帯があり、動物や草木の豊富な大自然の宝庫「高尾山」があります。
自然と商工業がバランスよく共存し合う八王子市ですが、新型コロナウイルスが中小企業へ与える影響は小さいとは言えません。
この記事では、コロナ禍だからこそ中小企業をより強く支える「八王子商工会議所」が取り組む事業について紹介します。
絹織物を中心に発展した「八王子市」はビジネスチャンスに溢れている
八王子市は、新宿から電車で約40分、東京都西部(多摩地域)に位置する都内唯一の「中核市」です。また、市内には21の大学・短期大学・高専があり、約10万人の学生が学んでいる全国有数の「学園都市」でもあります。
江戸時代まで「桑都(そうと)」と呼ばれるほど、養蚕が盛んにおこなわれていました。
織物業の技術や品質の向上を重ね、昭和55年には八王子の「多摩織」が伝統工芸品として認定を受けています。
現在は、交通の結節点として利便性の高い立地のよさから製造業、とりわけ「製品開発型」の企業、高い加工技術を持つ企業が多く、また豊かな自然を活かしたベッドタウンとしてのなりたちから、「職住近接」が実現できるまちとして、人材や雇用が豊富なのも特徴です。
また、商工会議所をはじめとする産業支援機関が多いため、「ビジネスチャンスのあるまち」として注目を集めています。
四季折々の緑あふれる自然も魅力のひとつ
八王子市の魅力は、産業だけではありません。
ミシュラン観光ガイド三ツ星を獲得した「高尾山」は、毎年国内外から多くの観光客が訪れ、年間登山者数が世界一とも言われています。
梅郷や都立公園、温泉施設、また八王子の市制100周年を記念し、市内の景観名所を選定した「八王子景観100選」など、都市部ながら四季折々の自然を身近に感じることができます。
八王子市では、緑豊かな自然と産業が調和しあっています。
会員増強運動で4,300会員を突破した八王子商工会議所
八王子商工会議所は、1894年に設立された歴史ある商工会議所です。設立以降、八王子の商工業発展のために、中小企業支援やまちづくり、産業活性化を推進しています。
令和3年度には、八王子商工会議所の役員・議員、会員、職員が一丸となって会員増強運動を展開し、年間約400社の会員増強を行いました。
現在、4,300社の会員を抱える多摩地域最大の商工会議所として、コロナ禍で苦しい経営を強いられている地域の企業のお役に立つため、また信頼される支援機関を目指して活動しています。
新型コロナで苦しむ中小企業のための「中小企業相談所」
八王子商工会議所では、新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業へ向けてさまざまな支援をおこなっています。なかでも注目は「中小企業相談所」です。
中小企業相談所では、経営改善に向けた無料相談が可能です。
相談内容に応じて、弁護士や税理士など専門知識のある相談員や、ボランティアベースで八王子の中小企業のために親身に相談に応じている「ビジネスお助け隊」が、問題解決へ向けて対応しています。
また、政府や行政は、新型コロナウイルスの影響を受けた企業への補助金・助成金を数多く打ち出しています。
- 事業復活支援金
- 小規模事業者持続化補助金
- IT導入補助金
- ものづくり補助金
- 雇用調整助成金 など
八王子商工会議所では「ビジネスお助け隊」の協力のもと、自社で申請できるものをセレクトし、ピックアップしてくれる「事業継続のための補助金・助成金活用個別相談」を実施しています。
電話や面談、オンライン(Zoom)を利用した相談も可能です。
このほかにも、さまざまな方法で地域の中小企業や個人事業を応援しています。
支援事業 | 内容 |
---|---|
八王子お店大賞 |
・12月1日~翌年1月31日まで ・市民や消費者によるおすすめのお店を投票 |
八王子市プレミアム付き商品券(八王子市委託事業) | 地域飲食店や小売店の販売促進 |
らぶはちテイクアウト |
・デリバリーやテイクアウト可能なお店を紹介 ・自宅で気軽にお店の味を楽しめる飲食店が数多く掲載されている |
また「サイバーシルクロード八王子」は、八王子商工会議所と八王子市が連携して設立した産業活性化組織です。
産業人材の育成や新しいビジネスチャンスを生み出すべく、次のような支援をおこなっています。
- 後継者育成支援「はちおうじ未来塾」
- 創業支援「本気の創業塾」
事業の後継者や承継したばかりの方を対象にした「はちおうじ未来塾」では、塾生同士の交流を通じて新しい視点やネットワークを築けます。
はちおうじ未来塾のOB組織も立ち上がっており、OB同志での新商品開発も行われています。
「本気の創業塾」では、起業するためのノウハウを一から学べます。受講生ひとりにつきアドバイザーがつく「伴走型支援」のため、起業まで全力で走り切れます。
女性限定の創業セミナー、又オンラインへの対応など、コロナ禍ならではの方法で開催しています。
八王子商工会議所内で新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施!
産業医のいない中小企業は、商工会議所を窓口とする「職域接種」の実施が可能となったことを受けて、八王子商工会議所では少しでも早いワクチン接種を望む会員事業所にお応えするため、昨年7月と8月、そして今年3月に「職域接種」を実施しました。
どの企業や団体も未経験の「職域接種」ですので、一括して外部委託するところも多かったようですが、八王子商工会議所では、八王子市から全面的な協力を受け、日頃のお付き合いやネットワークを活かして、医療機関や受付アルバイト、誘導、駐車場整理、受付のWEBシステムなどを全て自前でコーディネートすることができました。
会員事業所の経営者や従業員の方を対象に、延べ7,000回を超える接種を無事完了し、多くの会員の皆様から感謝いただきました。
都内初の「日本遺産」認定をPR。「わくわくフェア2021」を開催
コロナ禍で中心市街地でのイベントがことごとく中止となるなか、地域活性化のため「人流なくして活性化なし」をモットーに、先陣をきって「わくわくフェア2021」を昨年10月に開催しました。
2021年のテーマは八王子の「歴史と文化の魅力を体感できる一日」。
八王子市無形文化財に認定された労働唄「木遣(きやり)」からはじまり、「高尾山薬王院の山伏」、「八王子芸妓衆」が西放射線ユーロードをねり歩きました。
コロナ禍で沈んでしまった活気を取り戻すため、日本遺産の物語「霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」を構成する文化財「木遣」「高尾山薬王院」「八王子芸妓衆」を中心市街地でお披露目することで八王子の魅力を強くアピール。
また「八王子まつり」には欠かせない「お囃子」の音色でイベントを大いに盛り上げました。
「コロナでイベント自粛が続いている中、久しぶりの賑わいで楽しかった」と市民の反応も上々でした。
「八王子がいちばんTV」で会議所事業を発信!
市民や事業者に向けて、積極的に広報活動を展開している八王子商工会議所。
昨年、地元の日本工学院専門学校と連携し、「八王子が一番!」のロゴマークも作成しました。
ケーブルテレビ「J:COMデジタル11ch」では、「地元八王子が一番!」をテーマに、会議所事業や地域情報を発信する「八王子がいちばんTV」を自主製作し、放送しています。
第1回目は、八王子市内でも「創業100年以上の歴史」を誇る老舗企業を紹介し、長寿企業としての魅力を伝えています。
また、業種別に活動する7部会の部会長インタビュー、「お店大賞」の受賞店や「日本遺産」の構成文化財の紹介など、毎月テーマを決めて「こだわり」のローカル番組を製作しています。
「八王子がいちばんTV」は、15分番組。平日は午後8時30分から、土日は午後3時15分から放送中です!
放送の終了した番組は順次YouTubeにもアップしていますので、 是非ご覧ください。
まとめ
八王子商工会議所では、市内の中小企業を守るべく、個別の経営支援は元より、八王子市にある自然の宝庫「高尾山」や「日本遺産」などの伝統文化を活かして、多彩な角度から地域活性化を目指しています。
ぜひ一度、八王子商工会議所で取り組んでいる事業を覗いてみませんか?
子供が大きくなったのを機に、2017年より本格的にWebライターとして始動。クレジットカードとカードローンを得意分野とし、恋愛・離婚・エンタメ系や商品紹介など、さまざまなメディアのライターを経験。誰もがわかりやすい記事を作成するのを信念に、自分の無知さや語彙力のなさに落胆しながらも、持ち前の探求心を武器に奮闘中。クレジットカードは、楽天カード・Yahooカード・地元のマイナーのカードを利用。キャッシュレスはPayPayとメルペイを利用し、家計を整理するのが目標。