新時代の幕開け!国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科の魅力を担当者に聞いてみた
ゲームの対戦をスポーツ競技としてとらえるeスポーツは、世界中で大会が開かれ、トレンドになっています。eスポーツは2019年に市場規模60億円を突破し、2022年には99.4億円に達するとも言われています。
それにともない新設されたのが、国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科です。ゲーマーのほか、イベントプランナーやゲームプランナーになることに特化した学習ができるので、詳細が気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、2020年4月に創設されたばかりの国際アート&デザイン大学校eスポーツ科の特色や魅力を、渡邊 惇基 (わたなべ じゅんき)さんに教えていただきました。
ビジネスPCスキルを重要視している唯一の学校
ー本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、まず「国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科」は、どのような学科なのでしょうか?
渡邊 惇基さん (以下、渡邊):国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科ではゲームのプレイングのほか、eスポーツ業界の全体や大会の企画運営の仕方を学べます。プロゲーマーを目指すより、eスポーツ業界で働きたい人に向けた学科です。
ーゲーマーを目指すのではないのですね。
渡邊:プロゲーマーになり、稼げるようになる人はほんの僅かで、かなり難しいです。そのため、プロゲーマーになるための勉強ではなく、eスポーツイベントの企画運営やイベントプランナーになるためのスキルを学べるカリキュラムを用意しています。
ー将来eスポーツに関わり続けたいならば、たしかに運営スキルを磨くのは良さそうです。どのような授業をおこなっているのでしょうか?
渡邊:まず学校として重要視しているのが、ビジネスPCスキルです。どの仕事につくにせよ、PCの基礎スキルは必須になるのでしっかり時間を設けています。
eスポーツイベントを開催するにあたり、照明や音響が必要になることが多く、学校によってはそれらを学べる学科もあります。しかし、eスポーツイベントの照明や音響は、音楽イベントや舞台などを担当しているような専門の会社に外部委託しているところが多く、そこで働く人々も照明や音響を専門的に学んできた人たちです。そのため、eスポーツに特化して照明や音響を学んでも学んだことを活かすことが難しいため、企画運営に求められるのはプランニングする力です。
プランニングするために、ビジネスPCスキルは必須になってきます。そこで私たちはビジネスPCスキルを重要視しています。
word、excel、powerpointの基礎スキルはビジネスに通用するレベル、といえる、マイクロソフトオフィススペシャリストやICTプロフィシエンシー検定を在学中に取得できるレベルを目指しています。
ーeスポーツ科のなかでも、ビジネスPCスキルを重視しているのは珍しいですよね。
渡邊:そうですね、全国唯一ではないでしょうか?
というのも、eスポーツはまだまだ新しい分野であるため、この先は未知数です。万が一、市場が小さくなることを考えれば、今後どこに行っても活躍できる仕事スキルは身につけておくべきだという考えを持っています。
その上で、ゲームに強い人材を育てていければいいなというのが学校の思いです。
eスポーツ業界はアイデアを反映できる
ー基礎的な部分にかなり力を入れてるんですね。ところで、そもそもeスポーツ科で学ぶ魅力はどのようなところにありますか?
渡邊:まず、好きなことを仕事にできる可能性が高いです。
国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科は、プレイヤーではなく業界で働けるスキルを付けることを目標にしています。そのため、ゲーマーを目指すより裾野が広く、楽しみながら好きなことを仕事にできますね。
さらに、発展途上の新しい業界なので自ら開拓していく楽しさもあると思います。
とくに、今オンラインのイベントが増えてきているのでその点は追い風です。オンラインイベントはオフラインより開催しやすいので、自らの企画が採用されたり、反映されたりしやすくなります。
5Gが普及してくればネットワーク環境が整うので、ますますオンライン化は進むと思います。だからこそ、ビジネスPCスキルがあり、イベントの運営をしっかりできる人が求められてくると考えています。
ー自分のアイデアを反映できるのは魅力的ですね。そのような体験は在学中も出来るのでしょうか。
渡邊:国際アート&デザイン大学のeスポーツ科は産学官連携しているので、イベント運営の実務を体験できます。生徒だけで企画したものではなく、外部と連携して仕事として運営体験ができるのは強みですね。
今年は残念ながらコロナで中止になりましたが、福島県eスポーツ協会でのイベントを手伝う予定でした。昨年は、500人規模になったものです。
そのほか、郡山eスポーツスタジアムとも連携してイベントを運営できます。
校内でイベントをおこなう場合との違いは、まず会場が大きいことは大きな違いですね。また、運営後に実際に来場されたお客様からフィードバックをもらえるようにしているのも特徴です。
ただイベントを作って開催しておしまいにせず、その後のフィードバックを取り入れることで、実務経験をしっかり活かすことができます!
ゲームを通して人間的に成長できる学校へ
ー国際アート&デザイン大学校では、これからどのような人材を育てていきたいと考えていますか?
渡邊:まず、仕事がしっかりできることが大前提で、ゲーム好きであることが武器になる人を輩出していきたいです。また、ゲームを通して人間的に成長できる学校を目指したいと考えています。
ゲームの勝ち負けだけにこだわりすぎると、大切なところを見失ってしまうんですよね。大切なのは、負けたときにしっかりと問題点を見つけて課題を解決することです。
ー仕事にも通じる考え方ですよね。
渡邊:はい、これはどんな仕事につくにせよ活きてくる考え方です。勝ったときも同様に問題点を考えることができれば、ゲームを通して人間的に成長できます。
このような、課題を解決するスキルをしっかり学んでほしいなと考えています。
ー最後に、eスポーツに興味がある方々にメッセージをお願いいたします。
渡邊:eスポーツは新しい業界なので、不安や期待を持っている方が多くいると思います。国際アート&デザイン大学校のeスポーツ科は、未知数の業界であることを理解した上で成長できるカリキュラムを組んでいるのが特徴です。
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早稲田大学創造理工学研究科の修士課程にて経営工学の知見を深めたあと、メーカーでの技術職を経験。その後、フリーライターに転身して独立。金融・ビジネス・転職系を中心に幅広い分野で執筆。編集・ディレクター業もしています。マネ会ではライターとして、クレジットカードの記事を担当。難しい特典や仕組みを、噛み砕いてわかりやすくお届けするのが得意です。海外フリーランスとして一年の半分以上を国外で過ごしているため、「エポスカード」の海外旅行保険がかかせません。