長野県で初の「エコ・ファースト企業」認定! 八十二銀行が環境保全活動に力を入れるワケ

長野県で初の「エコ・ファースト企業」認定! 八十二銀行が環境保全活動に力を入れるワケ

長野県長野市に本店を置く地方銀行の八十二銀行は、「環境保全活動」に力を入れています。

環境保全活動に取り組む企業の主な業種は、製造業や建築業、サービス業など。そのため、銀行が取り組む環境保全活動と聞いて、活動内容をイメージできる人は少ないかもしれません。

しかし、八十二銀行は地域社会や地球環境を守るため環境保全活動に取り組み、継続し、結果をだしているのです。

この記事では、八十二銀行が環境保全活動をはじめたきっかけや、環境保全活動に力を入れる理由を詳しく紹介します。

環境保全活動は「地球環境を守り持続可能な地域社会を形成する活動」

「環境問題」とは、人間(特に企業)が活動することによって、地球の環境に変化が生じて起こるさまざまな問題のことです。

「環境保全活動」はこう言った環境問題対して、原因となる事業活動による環境負荷の低減を行ったり、地域における環境課題の改善に取組むことで持続可能な地域社会の形成に寄与することです。

「地球環境を守る活動」というと、イメージがしやすいかもしれません。

例えば、気候変動やオゾン層破壊の進行、海洋の汚染、生物多様性の劣化といった地球全体の環境に影響を及ぼすものや、公害によって人の健康または生活環境に被害が生じるものを未然に防ぐため、省エネ・省資源、リサイクル、汚染物質の厳格な管理など事業者によって様々な取組みが行われています。

八十二銀行が「環境保全活動」に力を入れるワケ

八十二銀行は「環境保全活動」を「CSR(企業の社会的責任)の根幹」に位置づけ、経営に組み入れています。

とはいえ、”銀行が取り組む環境保全活動”のひと言では、どのような活動をしているのかイメージしにくいかもしれません。

そこで、八十二銀行の坂本様に環境保全活動をはじめたきっかけと力を入れている理由を聞きました。

マネ会編集部
マネ会編集部

八十二銀行様が環境保全活動をはじめたきっかけは?

調査役 坂本さん
調査役 坂本

豊かな自然環境に恵まれた長野県に基盤を置く当行は、環境に配慮し、自然環境と共存しながら地域社会とともに発展することを目的に、従前より環境問題への取組みを進めています。

長野県は、農業や観光など豊かな自然環境の恩恵を受けている産業が多いです。

気候変動などによる影響により、長野県の環境が変化することは長野県の産業及び地域社会に影響を与え、ひいては当行にも多大な影響を与えることになります。

当行は、1970年代に公害発生企業調査を実施して以来、1991年に「古紙の回収・溶解・利用」の一貫システム構築(銀行界初)、1999年本店ビルでのISO14001取得(地方銀行界初)、そして2005年環境会計の導入・公表(銀行界初)など銀行界の環境経営のトップランナーとして活動を展開しています。

マネ会編集部
マネ会編集部

環境保全活動に取り組んだ結果、どのような成果が得られましたか?

調査役 坂本さん
調査役 坂本

当行は、エコロジーとエコノミーの両立を図ることが環境経営を継続させるための礎とした発想のもと、経費削減活動を自社内の省エネ・省資源活動と連動させ、大きな成果につなげて来ました。

また、銀行本来業務である融資・金融サービスなどを通じた環境活動による収益は環境活動のコストを大幅に上回っています(環境会計参照)。

本来業務以外でも、地域の環境ボランティア参加(2018年度実績延べ4,607名参加)、八十二の森活動の実施(2018年度実績延べ938名参加)、(一社)長野県環境保全協会の活動をサポートなど、社会貢献を通じて地域との共生を図っています。

こうした先進的かつ継続的な活動が評価され、日本経済新聞社「環境経営度」の企業ランキングで国内銀行1位獲得、CDP2018(気候変動)で「B(マネジメント)」評価と日本の銀行界でトップの評価を受けています。

2018年8月には、環境大臣より「エコ・ファースト企業」に認定されました(全国45社、銀行界では2行目、長野県では初)。

職員が地域のボランティア活動に参加する「八十二の森」活動

次に、八十二銀行が長野県の森林整備に貢献するため、2009年度から活動を実施している「八十二の森」活動について詳しく紹介します。八十二の森活動の目的と活動内容は以下になります。

八十二の森活動の目的
  1. 長野県の森林整備を行うことにより、私たちのふるさとの森を守るとともに、森林によるCO2吸収効果を高め、地球温暖化防止に貢献する
  2. 森林整備活動を通じて職員への環境教育を行い、森林の大切さと森林からの恵みについて学ぶ機会とする
  3. 森林整備活動を通じて、私たちの基盤である長野県の環境改善に貢献する
八十二の森活動内容
  1. 長野県が実施している「森林の里親促進事業」を利用し「八十二の森」を実施する
  2. 間伐費用等の寄付を行うとともに、職員による森林整備活動を実施する

長野県内5ヵ所で、各2回合計10回の活動を行い、約940名の役職員が森林整備活動に取り組んでいます。

また、八十二の森活動だけではなく、2005年度から子供向けの環境教育プログラム「Kids'ISO」を開始しました。

同プログラムでは未来を担う子供たちが環境に関心を持ち、行動することが将来の環境保全活動のために非常に重要と考え、長野県内外の子供たちに実施しています。

これまでに銀行独自で約1,000名の子供たちに対して、Kids'ISOを通じて環境を守ることの大切さを伝えています。

また、2008年度からは、「長野県キッズISOプログラム事業」に協力し、ワークブック購入資金の支援を行っています。

2018年度は長野県内小学生延べ384名の環境教育に貢献しました。

環境省「エコ・ファースト企業」に認定

2018年8月、環境大臣より「エコ・ファースト企業」の認定を受けました。

当行の認定により認定企業は、全国で45社、銀行業界で2社となりました。なお、長野県内の企業では初めての認定となります。

当行の「エコ・ファースト約束」が銀行業界トップの活動内容であると環境大臣より評価されたものです。

「エコ・ファースト企業」の認定を契機に更なる環境経営の推進を図り、持続可能な地域社会の形成に貢献してまいります。

お客様の環境保全活動をサポートする「82エコロジー資金」と「82エコロジーサービス」

八十二銀行が取り組んでいる環境保全活動は、地域の環境を守る「八十二の森」活動だけではありません。

銀行本来業務として、融資・インターネットバンキングなどの金融商品・サービスの提供を通じ、お客様が環境保全活動に貢献できる制度「82エコロジー資金」「82エコロジーサービス」があるのです。

82エコロジー資金の代表的なものは、「マイカーローン(エコ型)」「住宅ローン」

マイカーローン(エコ型)はローン残高の0.1%に相当する金額を環境団体に寄付し、住宅ローンは環境に配慮した住宅の購入の場合には、金利を引き下げます(個人のお客様のみ)。

インターネットバンキングでお取引を確認できる無通帳口座「e-リヴレ」

八十二銀行は環境に配慮した「エコロジーサービス」の一つとして、紙の通帳を発行せずに普通預金を口座開設し、お取引の明細等をインターネットバンキングで確認できる無通帳口座「e-リヴレ」を提供しています。

八十二銀行のATM・コンビニATMの利用手数料が割引となる特典もついており、八十二銀行のATMの時間外利用手数料はいつでも無料、コンビニATMの利用手数料は月間2回まで110円(消費税等込)となります。

「e-リヴレ」は通帳記帳や繰越等の手間がかからず、紙の削減にもなるため環境に優しい口座形態です。環境に配慮した口座をお使いになりたい方にぜひおすすめしたいサービスです。

簡単・便利な八十二<インターネットバンキング>

82エコロジーサービスの代表的なものは、八十二<インターネットバンキング>

いつでも・どこでも、口座残高の確認や振込などのお手続きが可能となり、銀行窓口へ車で来店する分の温室効果ガスも削減されます。

八十二銀行の口座をお持ちのお客さまは、ホームページ(※)からお申込みいただけます(無料)。

※ホームページからのお申込みは、キャッシュカード発行済の普通預金口座をお持ちのお客さまに限ります。

投資信託関連書類をオンラインで確認できる「電子交付サービス」

八十二銀行の「電子交付サービス」では定期的な投資信託のお知らせや取引後に郵送等で配信される「ご投資状況のお知らせ」や「お取引店・口座変更のお知らせ」などについて郵送を待つことなくインターネットバンキングで確認できるサービスです。

電子ファイルは5年間閲覧することができ、パソコンにデータを保存できるため、紙による管理は不要で書類の保管が簡単になります。

また紙資源の削減により、地球環境保護につながります。

環境に配慮した経営を維持しさらなる社会貢献を目指す「SDGs宣言」

八十二銀行は「健全経営を堅持し、もって地域社会の発展に寄与する」を経営理念に掲げ、企業の社会的責任(CSR)を果たし、美しい地域の自然や地球環境も含め、持続可能な社会の実現を目指しています。

国際的な社会目標であるSDGsの達成にも貢献し、環境配慮設備・再生可能エネルギーの導入による自らの環境負荷低減活動に加え、お客様への環境配慮型の金融商品やサービスの提供を通じて、地球環境への負荷軽減を行っています。

第31次長期経営計画 「変化に挑み、次代を創る」における環境目標

八十二銀行は経営理念を実現するため、長期経営計画においても幅広い計数目標を掲げ、事業活動に取り組んでいます。

計数目標のうち環境関連目標には前述した「エコロジーサービス」の一つである「e-リヴレ」の推進や温室効果ガス排出量削減などを掲げています。

八十二銀行はCSR活動を通じた環境保全活動だけにとどまらず、長期にわたって環境と社会に寄り添いながら持続的な成長を目指しています。

八十二銀行の環境保全活動まとめ

八十二銀行は役職員一人ひとりがお客様・地域社会の発展に貢献し、企業の社会的責任を果たしていくことが使命であると考えています。

持続可能な地域社会や地球環境を守るため、環境保全活動に力を入れる八十二銀行。

長野県周辺にお住まいの方、これから長野県に移住の予定がある方は、利用してみてください。

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