PayPayポイントで「米国株・投資信託・ETF」の買付が可能に!PayPay証券株式会社にインタビュー
2014年より非課税で投資できるNISA制度がスタートし、株式や投資信託が少しずつ身近な存在になってきました。2024年からは非課税で保有できる期間が無期限化され、非課税での保有限度額が大幅に増えた新しいNISAが導入されます。
今後、NISA制度を使った資産運用はさらに注目されるでしょう。
NISA制度を利用して株式や投資信託を購入し、資産運用するには、証券口座の開設が必要です。さまざまな証券会社が登場し、パソコンやスマートフォンから簡単に取引できるようになりました。
今回は少額から投資できてPayPayポイントも使える「PayPay資産運用」についてPayPay証券株式会社の望月さんにお話を伺いました。
資産運用をアップデートするPayPay証券株式会社
―本日はよろしくお願いします。まずは御社の事業内容を教えてください。
弊社は証券口座の開設から、株式や投資信託の売買まですべて、スマートフォンで完結するスマホ証券会社です。今や一般的な呼称に思われている「スマホ証券」という言葉、実は弊社が商標登録しています。
2023年で会社設立から10年を迎えますが、当初は米国株が買えるアプリからスタートしました。2021年に「PayPay」のブランド名を冠し、独自のスマホ証券アプリ「PayPay証券」では日米株や投資信託をはじめとするさまざまな金融商品を扱い、PayPayアプリ上でも資産運用サービスを展開しています。
「資産運用をアップデート」を会社ミッションに掲げ、これまでハードルが高いと思われていた資産運用を、スマホアプリを使って身近なものにしてもらうことが我々の使命です。
アプリはPayPay内のミニアプリ「ポイント運用」(PayPay証券の子会社であるPPSCインベストメントサービス株式会社が提供)と「PayPay資産運用」、ネイティブアプリ「PayPay証券」の3つが存在します。
「PayPay証券」はアプリをスマートフォンにインストールする必要がありますが、「ポイント運用」と「PayPay資産運用」は、決済に使うPayPayアプリのメニューから利用できます。
証券会社と聞くと、何人もの営業社員やトレーダーが取引業務に従事しているオフィスをイメージする方も多いと思います。しかし、弊社はスマートフォン上のアプリで取引が完結するサービスを実現するため、企画やマーケティング、システム開発・運用会社の要素が強い会社です。
したがって、約100名の従業員のうち、証券業務はもちろんですが、企画や開発、デザインに携わる者も多く、常に、お客さま目線でアプリの使いやすさであったり、わかりやすさ、そしてデザイン性などを追求し、スピーディに実現できる組織体制となっています。
スマホで資産運用ができる3つのアプリ
―御社(および子会社)が提供する3つのプロダクトについて、詳しく教えてください。
現在、弊社は「ポイント運用」「PayPay資産運用」「PayPay証券」の3つアプリを展開しています。
①「ポイント運用」(PayPayミニアプリ)
まず、PayPay内のミニアプリ「ポイント運用」はPayPayポイントを使って資産運用の疑似体験ができます。実際の株式や投資信託は購入できませんが、コースを選択してPayPayポイントを運用すると、ETF(上場投資信託)に連動してポイントが増減します。
現金やPayPayマネーは使わずに、買い物などでたまったPayPayポイント1ポイントから投資を体験できます。金で運用するETF、テクノロジー企業に投資するETFなどに連動する5つのコースから選べるので、複数のコースでポイントを運用すると、社会情勢と金融の関連性などを知ることができます。
現金が減る心配もなく、証券口座の開設も不要で始められるため、投資の練習におすすめです。
②「PayPay資産運用」(PayPayミニアプリ)
「PayPay資産運用」は、投資の疑似体験から一歩進んで、より本格的な資産運用に挑戦できます。こちらは証券口座の開設が必要ですが、PayPayポイントとPayPayマネーを使って、少額(100円、100ポイント)から米国株、投資信託、ETFを購入できます。
PayPayマネーで投資信託とETFを合計9銘柄購入できるサービスとしてスタートしましたが、2023年4月にPayPayポイントも購入に使えるようになり、7月には皆さんもご存じのコカ・コーラやテスラ、GAFAMなどの米国株51銘柄を追加し、現在では93銘柄を揃えています。
また、口座開設の手続きもPayPayアプリ上で完結します。本人確認書類も基本的にスマートフォンで読み取って提出できます。
③「PayPay資産運用」(ネイティブアプリ)
ネイティブアプリである「PayPay証券」は現在、日米の個別銘柄と投資信託、ETFを約350銘柄取り扱っており、米国株に加えて、トヨタやファーストリテイリング、任天堂などの日本株も揃え、1,000円から金額指定で購入できます。1,000円から米国株や投資信託の積立もできる点も人気です。
米国株や投資信託、ETFの買付にPayPayポイントが使える「PayPay資産運用」
―「PayPay資産運用」はPayPayアプリから使えて、本格的な投資ができるのですね。機能や特徴を詳しく教えてください。
「PayPay資産運用」はPayPayマネーとPayPayポイントを使い、100円・100ポイントから米国株と投資信託、ETFの購入が可能です。投資信託は積み立て設定もでき、小銭貯金のような感覚で始めやすく、毎日・毎週・毎月など自由度高く投資できます。
また、購入した米国株やETFはPayPayポイントやPayPayマネーに戻して使いたいときにすぐ引き出せます。2023年7月現在、「PayPay資産運用」では、米国株51、投資信託21、ETF21、合計93銘柄を取り扱っており、今後も銘柄は増える予定です。
投資初心者にも選びやすい銘柄を用意
―「PayPay資産運用」で取引できる93銘柄は、どのような基準で選定されたのでしょうか?
銘柄は運用コストが業界最低水準のものや、投資に関心があれば耳にする機会も多い人気銘柄、投資分野がはっきりしていて初心者もわかりやすいものを中心に揃えています。
口座開設から取引開始までスマートフォンで完結
― 「PayPay資産運用」を利用する際の、口座開設から取引開始までの流れを教えてください。
すでに「PayPay証券」の口座をお持ちの方は、「PayPay証券」のIDとパスワードでログインすれば「PayPay資産運用」もそのまま使えます。
「PayPay証券」の口座が未開設の方は、PayPayアプリのメニューから口座開設が可能です。個人情報の入力や身分証明書のアップロードもアプリ内で完結し、数日以内には証券口座が開設されて、取引できるようになります。
「PayPay資産運用」はこんな人におすすめ
―「PayPay資産運用」は、どのような方におすすめのサービスですか?
PayPayポイントは決済等のたびに貯まりますが、使わずになんとなく貯まっているという方もいらっしゃいます。そういった方は、「PayPay資産運用」で100ポイントから資産運用をスタートしてみてはいかがでしょうか。
使い道の定まっていないポイントを有効活用し、投資を気軽に始められます。
また「ポイント運用」で疑似体験してみて、次の段階として有価証券を保有したい方におすすめです。「ポイント運用」は5つのコースを選んで、投資したポイントの増減を体験できますが、実際に金融商品を保有するサービスではありません。
「ポイント運用」で値動きなどを見ることに慣れてから「PayPay資産運用」で本物の投資信託やETFを購入すれば、投資を始めるハードルも下がるでしょう。
「PayPay資産運用」は、PayPayポイントも使えるので、「ポイント運用」から移行しやすいサービスです。
―100円(ポイント)から投資できるなら気軽にチャレンジできそうですね。
例えば、貯まったポイントを100ポイントずつ毎日積み立てることもできますし、月に1回決まった額を積み立てることもできます。
資産運用を始めるにはまとまったお金が必要だと思われがちですが、ごく少額から金融商品を購入でき、途中で金額や頻度の設定を変えることもできます。
忙しく金融機関に出向いて証券口座を開設する暇がないような方にも、日常のなかで手軽に投資を始められる点でおすすめです。スマートフォンで手続きが完結し、投資する商品も厳選されており、人気ランキングが表示されるので、銘柄を調べる手間を省けます。
注目の投資コースや値上がり順、人気順のランキングが随時更新され、アプリ上で確認できるので、スキマ時間にチェックして手軽に投資できます。
日頃持ち歩いているスマートフォンで資産運用に挑戦し、将来の備えができるので、身近にある資産運用ツールとして活用いただければと思います。
投資や資産運用は「難しい」「まとまった資金がない」と感じる方も、「ポイント運用」から「PayPay資産運用」へ、さらにステップアップして個別銘柄にも興味が出たら「PayPay証券」へと、段階を踏んでいただければ挑戦しやすいのではないでしょうか。
若い世代も関心が高まる資産運用
―スマホ世代と言われる若い世代の投資や資産運用に対する関心は高まってきているのでしょうか?
資産運用は、全世代の関心事だと考えています。40代・50代になり、老後が現実的に見えてくることで、具体的な関心を持たれる方も多いと思います。
若い世代についていうと、昨年と一昨年、高校生向けの金融教育の一環として資産運用に関する授業を行ないましたが、関心の高さを感じました。
その背景には弊社サービスをはじめ、資産運用を始めやすいツールが整ってきたこともありますが、私たちが同年代だった頃よりも将来への不安から資産運用の重要性を感じている様子も伺えます。
報道のなかでも昨今、金利や物価上昇、これからの社会保障や老後資金など、お金の不安につながるワードがたくさん出てきます。自分で収入を得て生活しているわけではなくても、そうした話を聞くと、お金への漠然とした不安につながるのでしょう。
だからこそ投資や資産運用でお金を増やすということへ、関心が高まっているのだと思います。すでに口座を開設している方もいたり、100円からできる資産運用があるなら自分も始めてみたいとの感想もあったり、早い段階から身近なものとして資産運用への関心を持っていると感じました。
高校での出張授業は、金融教育の開始とともに学校や先生からの依頼を受けて高校生を対象に実施したものです。
日本と海外と金利に差があることや、各国の給与水準の変化違いなど、資産運用の必要性や、貯蓄や資産運用に関するベーシックな部分をお伝えしています。
投資のハードルを下げ、身近に使われるツールであるために
―今後、注力されることやご計画があれば教えてください。
最初にもご紹介しましたが、弊社は証券会社でありながら、システム開発・運用も業務の大きな割合を占めています。だからこそ、お客様の要望や使いやすさを素早く反映させられるのが強みです。
自分にとって投資はほど遠い存在と思っている方にも、身近に使っていただけるよう企画やサービス開発を進め、投資や資産運用を考えたときに、最初に思い浮かぶブランドを目指します。
いざ投資を始めようとしたとき、口座開設に戸惑ったり、興味を持った銘柄が高くて購入できなかったりと、つまずくポイントはいくつか存在します。
それを少しでも取り除けるよう、スマートフォンで簡単に取引でき、1,000円・100円といった単位で気軽に投資できるよう、今後もサービスを充実させます。
2024年からの新NISAが始まっても、日常のなかで身近に使ってもらえるサービスであり続けるため、ご要望に応えるだけでなく、お客さまのご期待を上回るサービスを実現できるよう邁進していきます。
―本日は貴重なお話を、ありがとうございました。
PayPay証券株式会社 広報部門
気になるけど、なかなか話しづらい。けどとても大事な「お金」のこと。 日々の生活の中の身近な節約術から、ちょっと難しい金融知識まで、知ってて得する、為になるお金の情報を更新していきます。