新鮮な海の幸が勢揃い!三重県尾鷲市の人気返礼品について担当者にインタビュー

新鮮な海の幸が勢揃い!三重県尾鷲市の人気返礼品について担当者にインタビュー

各自治体の設ける返礼品を取り寄せられるふるさと納税は、節税もできるお得な制度です。しかし、取り寄せられる返礼品が豊富すぎて、寄附をする自治体がなかなか決まらないこともありますよね。

そんな方におすすめの寄附先が、三重県の南部に位置する尾鷲市です。古くから漁業が盛んにおこなわれていた尾鷲市では、新鮮な海産物をはじめに数々の魅力的な返礼品を設けています。

今回は、尾鷲市で人気の返礼品や、ふるさと納税をとおして集まった寄附金の使い道などについて、尾鷲市役所 政策調整課 地域創生係 参事の西村 美克(にしむら よしかつ)様にお話を伺いました。ふるさと納税の活用を検討している方は、ぜひご一読ください。

漁業や林業を中心に栄えてきた尾鷲市

ー本日はよろしくお願いいたします。まずは、尾鷲市の概要についてお伺いします。

西村さん(以下、西村):尾鷲市は、三重県南部の東の中央に位置するまちです。山や海といった豊かな自然に囲まれていて、漁業や林業を中心に栄えてきました。

また、近年は石油コンビナートや、火力発電所などの工業面も発展しています。今は撤去されてしまいましたが、火力発電所にある煙突は「東洋一の煙突」といわれており、尾鷲市のシンボルマークとなっていました。

今後は、工業面だけでなく、海や山といった自然環境も活かして発展していきたいと思っております。


ー尾鷲市の観光名所としてはどういった場所があるんでしょうか。

西村:人気を集めている観光名所の1つが「熊野古道」ですね。尾鷲市には、平安時代から旅人が往来したといわれている熊野古道が通っており、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。

新鮮な海産物をはじめとした人気の返礼品

サーモンの切り身の画像

ー尾鷲市で人気の返礼品にはどういった品があるのでしょうか。

西村:尾鷲市には天然の良港と称される港がいくつかあるのですが、そこで獲れた海産物が返礼品として人気を集めています。なかでも1番人気の返礼品が「サーモンの切り落とし」です。

サーモンの切り落としは、以前人気だった返礼品「地魚の盛り合わせ」からヒントを得て誕生しました。地魚の盛り合わせは、魚屋さんが魚を切った状態で提供していた返礼品で、醤油をつけるだけですぐに食べられる手軽さがウケていたんですよね。

そこからヒントを得て、サーモンの切り落としを小さなパックに分け、手軽に食べられるようにしたところ、約1億5,000万円の寄附を集めるほどのヒット商品になりました。

このほか、マグロ伊勢海老なども好評です。また、紀伊半島の南部ではみかんの栽培が盛んでして、返礼品として人気を集めています。


ーご担当者だからこそわかる「大人気ではないものの、これはおすすめできる」といった返礼品はありますか。

西村:地域の新聞ですね。尾鷲市で起きたさまざまなニュースが掲載されており、1度寄附していただけると1ヶ月間定期購読ができる返礼品です。

「尾鷲市を出て違う地域で活動している方に、少しでも尾鷲市の現状を知ってもらいたい」という想いを形にするため、返礼品として地域の新聞を設けています。

5つのなかから選べる寄附金の使い道

ーふるさと納税で集まった寄附金の使い道をお伺いします。

西村:いただいた寄附金は、主に「子供生涯学習・文化政策」「産業・集落交流政策」「健康・福祉政策」「市民協働・安全・人権政策」「環境・都市基盤政策」の5つの事業に活用しています。寄附をいただく際に、このなかから使い道を選べる仕組みです。


ー特徴的な寄附金の使い道はありますか。

西村:あまり聞き慣れないかもしれませんが、いただいた寄附金を活用して「種苗放流(しゅびょうほうりゅう)」という事業をおこなっています。魚を放流することで、漁業資源の再生産や増殖を図っていく事業です。

また、こういった水産業を子どもたちに知ってもらうきっかけを作るため、市内にある小学校と水産農林課が一緒になって「栽培漁業学習会」を開いています。

ほかの特徴的な使い道としては、「魅力ある学校作り推進事業」の一環として、英語のカリキュラム開発をおこなっています。小学校から中学校までの約9年間をとおして英語によるコミニュケーション力を向上させ、グローバルに活躍できる人材を育成するのが目的です。


ー子どもの教育に力を入れていく方針なんですね。

西村:そうですね。また、来年の2022年には、いただいた寄附金を給食センターの改修のために使いたいと思っています。というのも、実は尾鷲市の中心部にある中学校にだけ給食がないんですよね。

僕自身、小中学校までは給食を食べて育ってきましたが、給食に対しては良いイメージしかありません。給食はおいしかったですし、給食の時間に友達と話すのも楽しかったです。学校に行くのが嫌なときもあるかもしれませんが、給食が学校に通うきっかけの1つになってくれたらいいなと思います。

寄附していただいた方々に感謝の気持ちを伝えたい

ー尾鷲市では多種多様な返礼品を設けていますが、どういった想いでふるさと納税に取り組んでいるのでしょうか。

西村:ふるさと納税に力は入れていますが、そのなかでも「寄附いただいた方をどう関係人口に取り込んでいくか」という点を意識してふるさと納税に取り組んでいます。

おかげさまで、去年もふるさと納税の寄附額が増えました。しかし、単純に寄附してもらうだけでなく、尾鷲市に興味を持ってもらい、足を運んでみたいと思ってもらうことも大切です。

そのための取り組みの1つとして、寄附をしていただいた方々に返礼品とともに、大漁旗をモチーフにしたメッセージカードを送っています。このカードのデザインは、協力隊を導入して作りました。

また、返礼品についてはラインナップを充実させるだけでなく、ふるさと納税サイトに生産者さんの情報を載せるなどして、作り手の想いが伝わるように意識しています。今は約300品の返礼品がありますが、これを全品に広げていきたいです。


ーふるさと納税の寄附額が増えているとのことですが、どういった要因があるのでしょうか。


西村:寄附が伸びた要因として、日付指定で返礼品を送れるようにした点が関係しているかもしれません。昨年度は、約2万6,000件の寄附をいただきました。


ーかなりの寄附を頂いていますね。尾鷲市に寄附をされた方々と繋がるうえで、意識していることをお伺いします。

西村:寄附をしていただいた方々には、感謝の気持ちを伝えるようにしています。その気持ちを形にするために、市内で開催される花火大会「おわせ港まつり」の無料招待席を前年度寄付していただいた方々に毎年送っています(令和2年、令和3年は、コロナウイルス感染拡大により中止)。

また、おわせ港まつりを見に来てくださる方々が、夜だけでなく、日中も尾鷲市を楽しめるように、事業者マップの作成を検討しています。

ふるさと納税の寄附金は未来ある子どもたちに投資したい

ー最後に、この記事を読んでくれている読者の方々にメッセージをお願いします。

西村:いただいた寄附は、未来ある子どもたちに投資したいと考えています。最初は、返礼品などの特産物をとおして尾鷲市を知っていただくことが多いかもしれません。しかし、きっかけはなんでもいいと思います。ふるさと納税などを活用して、尾鷲市を長く応援していただけると幸いです。


ー本日はお時間をいただき、ありがとうございました。

2019年に株式会社サイバーエージェントに入社。 クレジットカード、キャッシュレス、カードローンの記事作成を担当。 愛用クレジットカードは楽天ゴールドカードでネットショッピングでは楽天市場を利用するようにしている。楽天ペイ、楽天Edyも使っており、楽天のダイヤモンド会員を維持している。最近はスマホを楽天モバイルに変えるか悩んでいる。 ヤフーカードやPayPay、Kyashなども利用しており、お得にポイントを貯めることが趣味。

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