秋のふるさと納税返礼品のいち押しは市田柿!自然を楽しめる「高森町」について担当者に聞いてみた

秋のふるさと納税返礼品のいち押しは市田柿!自然を楽しめる「高森町」について担当者に聞いてみた

長野県の下伊那郡にある高森町は、干し柿「市田柿」の生産地として有名です。また、寒暖差と標高差を利用して栽培された果物は自然な甘みが特長で、ふるさと納税の返礼品としても注目を集めています。

今回は、長野県高森町役場 産業課商工観光係主任の高田 光祐さんとノエミ・ゲルドラさんに、高森町の魅力や返礼品のいち押し商品などを教えていただきました。

ふるさと納税の寄附先を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

自然を楽しむ町「高森町」は町民の声が届く町

月夜平展望台から見える景色の画像

―本日はよろしくお願いいたします。まずは、高森町の魅力について教えてください。

高田 光祐さん(以下、高田):
高森町は、中央アルプスと南アルプスに囲まれた、長野県の下伊那郡という地域にあります。下伊那郡で一番大きい市として人口約10万人の飯田市があるのですが、高森町はそのすぐ隣にある町です。

飯田市と共通した生活圏となっているので、豊かな自然と飯田市の賑わいを兼ね備えたような町となっております。

―具体的な観光名所はどういったところがあるのでしょうか。

高田:月夜平展望台からの景色はおすすめです。南アルプスの景色を一望することができます。

高森町のある下伊那郡では、天竜川付近が一番標高が低い地点となっています。そこから西側にある中央アルプスに向けて緩やかに標高が高くなっていくので、月夜平展望台以外にも見晴らしの良いスポットが多くなっています。

ちょっと高いところに行くだけで景色が良くなるので、バイクでのツーリングを楽しむ方がたくさんいらっしゃいます。紅葉や桜の時期には、観光客でも賑わっていますよ。

また、高森町を含め、周りの市町村には滝が点在していて、滝めぐりを楽しまれる方もいらっしゃいますね。

―ゲルドラさんはフランスから日本へ移住されたと伺ったのですが、どのような部分に魅かれて高森町の職員として活動されているのでしょうか?

ノエミ・ゲルドラさん(以下、ゲルドラ):もともと日本への憧れがあり、5年前に英語の先生として日本を訪れました。日本各地を回るうちに、自身の好きな観光に関する仕事を日本でしたい、と感じるようになりました。

そんな思いを抱くなかで、英語の先生として高森町に着任しました。ハイキングやドライブのなかで、たくさんの素敵な景色を楽しめる高森町に魅力を感じていたところ、私の希望を聞きつけて、壬生町長が声をかけてくれたんです。そういった経緯から高森町で働くことになりました。

―外国の方から見ても、高森町の自然はとても魅力的なのですね。高森町は目標として「なりたいあなたに会える街」と掲げていらっしゃいますが、具体的にどういった内容なのでしょうか?

高田:町の目標というのは「こういう町を目指しましょう」と、目指す町の姿を掲げて事業をおこなうのが自然な流れかと思います。

しかし、高森町の場合、目指すのは町の姿ではなく、住民の皆さんがそれぞれに思い描く姿や将来です。個人の自己実現を大事にして、それを手助けできる町を目指しています。

―個人にフォーカスを当て、それぞれに合わせた目標達成を目指すということでしょうか。

高田:そうですね。将来の思い描く姿はそれぞれ違うと思います。その住民の方にとって一番ベストな選択ができるよう、町が手助けしていこうというのが高森町の目標ですね。

そのために、個人に合わせた支援を心掛けています。町策自体は、ほかの町と大幅に変わるわけではないのですが、子育てで悩んでいる方や起業したい方など個人の悩みに合わせて一緒に考えていくようにしています。

支援制度自体は、高森町や長野県、国やNPO法人などさまざまな団体が行うものがある一方、数が多いためどのような支援があって自分に必要なのはどの支援なのか、分かりにくい部分もあります。

高森町では数ある支援制度の中から、個人がやりたいことに合う支援制度は何かを考え、寄り添いながら支援すること目標としています。

―住民の方に寄り添う方法として、高森町で重視している点はありますか?

高田:高森町は21地区に分かれているのですが、1地区あたり4人から5人の担当者がつき、ヒアリングをおこなっています。

ヒアリングでは、担当者を含めた複数名で年に数回、地区の住民に課題や要望を伺っていて、必要性や緊急性に応じた事業実施を心がけています。

そのほか、子育て支援施設の利用者へのヒアリングでは、子育てを担当する部署に加え、若手の職員を交えたプロジェクトを組み、お母さんたちにヒアリングをおこないました。

同年代のお母さんたちの話を聞いた職員が、課題感を持って何をやるべきかを検討するなど、町全体で動く「一体感」を持って子育て問題に取り組んでいます。

高森町の町盛り上げ隊は「高森町わかもの☆特命係」

―高森町では関係人口作りにも力を入れているとお伺いしたのですが、関係人口とする範囲や関係人口を増やすためにどういった活動をされているのか具体的に教えてください。

高田:高森町の場合、関係人口という定義を広くとらえていて、簡単にいえば「高森町のファン」であれば関係人口ととらえています。

例えば、観光に来てくれる方もファンですし、ふるさと納税をいただいた方など、高森町を気にかけてくださる方もファンのおひとりとして大切にしています。

また、関係人口を増やすために、平成30年からプロモーション推進委員会を立ち上げたほか、今年からは、高森町の「ボンズ」の募集をスタートさせました。

「ボンズ」は、「絆(bond)」という英語から考えた言葉で、町の外の方との絆を大切にしたいという思いから生まれた取り組みです。

ボンズの方々には、年に2回ほどのイベントを通して情報発信をおこなっています。イベントやボンズのつながりを通して、地域外の方とも絆を深めていけたら良いなと考えています。

―ボンズに認定されるには、何か条件はありますか?

高田:基本的には条件はありません。

始まったばかりなので、まずは関東地方にある元高森町出身の「高森会」という方たちや、5年くらい前から始まった地元の大学生による集まり「高森町わかもの☆特命係」の子たち、県外でイベントをやる際に手伝ってくれる高森町から進学していった子たちに案内をしていこうかと検討しています。

いずれは、ふるさと納税で寄附していただいた方たちにも、ボンズのご案内をしていきたいと思っています。

―県外でイベントをされているとのことでしたが、どういったイベントをされているのでしょうか?

日本橋でおこなわれたイベントの画像

高田:日本橋や吉祥寺、高森町の友好都市の神奈川の麻生地区にある新百合ヶ丘駅や、東京の「町イチ村イチ」で物産展を開催しています。

そういったイベントでは、高森町から進学していった子たちが「高森町わかもの☆特命係」として活躍していますね。

―プロモーション活動に参加するということは、町を離れても高森町が好きだという若者が多いということですね。町の「高森町わかもの☆特命隊」の方々はどういったプロモーション活動をされているのでしょうか?

高田:彼らには、自分たちで高森町の魅力を考えて、自分たちで発信をしてもらうことが多いですね。

日本橋の地域活性化センターでイベントを開催したときは、「僕たちにはない視点でイベントを考えてほしい」と彼らにお願いをしたんです。結果、「僕らが伝えたい高森町の魅力」というイベントの土台を彼らだけで作り上げてくれました。

町のプロモーション活動は、特に若者に響いてほしいと思っているので、彼らから出る若者の目線での意見はとても大切だと思っています。

寒暖差が激しい高森町の気候は果物の栽培にぴったり

―高森町はさまざまな果物を育てるのに適していると伺ったのですが、どういった面が適しているのでしょうか?

高田:
一般的に果物が取れるエリアは、寒い地域で採れるものと暖かい地域で採れるものでラインが引かれるのですが、高森町はちょうどそのライン上にあります。

暖かいエリア・寒いエリアどちらの果物も作れるため、栽培できる果物の種類が多く、そして美味しくなりやすい地域なんです。

―果物の種類が豊富なのは魅力ですね。高森町の果物が美味しくなる理由は何かありますか?

高田:寒暖差が激しいことがひとつの理由かと思います。

例えば、昼間27℃ぐらいあった気温も夜になると15℃くらいまで下がります。夏場でも昼間は普通に35℃くらいまで上がりますが、夜はある程度涼しくなることが多いです。

こういった寒暖差によって果物は甘味をより蓄えるので、果物にとってはいい気候です。

―長野県は涼しいイメージがあったのですが、35℃まで上がるとは驚きました。

高田:長野はスキーが有名なので、全体的に涼しいと思っている方が多いですよね。実は、この南信州では皆さんが想像されるほど雪は降らないです。

ここ最近では、山の方は別として年に2回くらいしか降りませんでした。冬は寒すぎず、夏は昼間は暑く夜は涼しいのが高森町の気候です。

アルプスがあるおかげで台風が近づいても反れたり曲がったりして直撃することが少なく、台風や大雨による果物の被害が少ないのも、果物を育てる上ではいい気候です。

ふるさと納税返礼品のいち押しは地元で愛される「市田柿」

市田柿の画像

―ふるさと納税の返礼品についてお聞きしたいのですが、高森町の人気の返礼品を教えてください。

高田:寄付の金額だけでは見れば、シャインマスカットが一番人気ですね。

ほかには、まちの名産品である「市田柿」はもちろんのこと、桃と梨など生の果物、そして次にリンゴジュースなどの果物ジュースなどが人気を集めています。

―今も挙げていただきましたが、高森町ならではの返礼品ともいえる「市田柿」の魅力について教えてください。

高田:市田柿は、もともと高森町の市田地域で栽培されていた渋柿の品種を指していました。現在ではそれを干し柿にしたものに「市田柿」という名称を付けて販売しています。

市田柿は、品質基準や生産地範囲を指定し、食品を地域の共有財産として保護する制度、「GI認証」に長野県で初めて登録された食品です。

長野県は干し柿が生産量全国1位で、長野県の干し柿生産量のほとんどが南信州で作られている市田柿です。その市田柿の発祥の地として、ブランド性とともにおすすめさせていただいています。

ゲルドラ
:市田柿はナチュラルな甘さが魅力のひとつですね。コーヒーと一緒に食べるのがおすすめです。

―自然な甘さを、より美味しく感じられるのでしょうか。

高田:そうですね。干し柿といっても、柔らかいけどすっぱめのものから、あまり柔らかくないけどとても甘いものまでいろいろ特徴があります。

その中でも、高森町の市田柿はちょうどいいんですよね。程よい甘さのうえに、見た目や断面もとても綺麗である点も独自の魅力だと思っています。

先ほどお話した寒暖差によって夜間に柿から自然に出てくる粉がつくので、より干し柿に適した地域であることも市田柿が綺麗で美味しくなる理由です。

ゲルドラ:以前、外に干してある干し柿がすごく素敵だったのでInstagramにアップしたのですが、フランスにいる友人が自分で作ってみても市田柿のようにはできなかったと言っていました。

市田柿は見た目も本当に綺麗で、初めて見たとき私も欲しいと思ったのを覚えています。

―軒先に並ぶ干し柿は、見た目にも鮮やかで良いですね。干し柿をはじめとして、柿は町全体で親しまれている作物のでしょうか?

軒先の市田柿の画像

高田:兼業でも専業農家でも、高森町に住んでいる農家の多くが柿を生産されています。

JAさんも農業の担い手を育てていく際には、主力にする生産物のうち1個は市田柿を進めてくれています。
生柿を加工している分、安定した収入になりやすいのは、農家さんにとっても魅力的な部分ではあります。

また、町の職員は100名ほどですが、その半分は兼業や実家での栽培のお手伝いなどで、干し柿を作っていると思います。

―市田柿が高森町の文化として根付いているということですね。ふるさと納税の返礼品の場合、どういった形で出品されているのでしょうか。

高田:贈答品として選ばれることが多い化粧箱入りで15~20個程度入っているものから、市田柿ひとつずつ個装になっているもの、1キロの市田柿がそのまま袋に入っているものなどがあります。

開封してしまうとどうしても悪くなるまでが早いので、「200グラムを3袋」「500グラムを3袋」など、さまざまな量で出品させていただいています。

1個で十分だという方もいれば5個食べたいという方もいるので、自分に合った美味しく食べられる量を選んでいただけたらと思います。

高森町の返礼品は自然なままのいいモノをお届け

―最後に、高森町へふるさと納税を検討している方や、高森町の果物へ興味を持っている方へメッセージをお願いいたします。

高田:高森町のふるさと納税の返礼品は、事業者とも相談しながら品質のいいものをお送りしています。

果物や野菜の中には、寒暖差があることで寒さに耐えるために糖分を蓄えるものがあります。また、標高差がある地域で作った方が、甘味が強くなる果物も多いです。

ぜひ一度、寒暖差があり標高差もある高森町自慢の自然の甘味を蓄えた農産品を味わっていただけたら嬉しいです。

―本日は、貴重なお話をありがとうございました。

子供が大きくなったのを機に、2017年より本格的にWebライターとして始動。クレジットカードとカードローンを得意分野とし、恋愛・離婚・エンタメ系や商品紹介など、さまざまなメディアのライターを経験。誰もがわかりやすい記事を作成するのを信念に、自分の無知さや語彙力のなさに落胆しながらも、持ち前の探求心を武器に奮闘中。クレジットカードは、楽天カード・Yahooカード・地元のマイナーのカードを利用。キャッシュレスはPayPayとメルペイを利用し、家計を整理するのが目標。

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